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【筑波大・麗澤大・駿河台大】大学駅伝2020-2021振り返り~収穫や今後に向けて

関東地区各大学の、大学駅伝シーズン2020-2021を振り返っておきます。

今度は、箱根駅伝2021予選会で惜しくも本戦にコマを進めなかったチームになります。ここでは、次点の筑波大・麗澤大・駿河台大を紹介します。

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【筑波大学】大学駅伝シーズン2020-2021を終えて

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箱根駅伝2021予選会振り返り

11位筑波大10:34:17(ボーダーと18秒差)

6位猿橋拓己④61分43秒
9位西 研人④61分46秒
57位岩佐一楽②62分57秒
66位杉山魁声③63分02秒
143位大土手嵩④63分45秒
145位皆川和範①63分45秒
168位福谷颯太②63分56秒
180位田川昇太④64分07秒
212位伊藤太貴③64分27秒
235位児玉朋大④64分49秒

256位五十嵐優汰②65分08秒
311位相馬崇史④66分03秒

5㎞通過-10km通過(5-10km)-15㎞通過(10-15km)-18㎞通過(15-F)
9位-13位(16)-13位(11)-13位(8)

 返す返すも惜しかった…。大エースに成長していた西選手がまずどこまで貯金できるかでした。日本人先頭集団(5位集団)で勝負し続けます。びっくりしたのが、その後方の集団にいた猿橋選手が追いついてきたこと!

 そして最後は猿橋選手の方が日本人トップ争いを繰り広げた上での個人6位61分43秒の大激走!ここまで強くなっていたとは…。西選手も9位61分46秒で続き、ここは通過校とも引けを取らない大量の貯金を得ていました。

 また、5㎞14分48秒ペースで入った岩佐・杉山選手がその後も安定した推移。個人60位前後の63分00秒でゴール。選手層が薄い中、前回の箱根駅伝経験者の成長はとても大きな収穫でした。

 その後方の集団がまずポイントでした、5㎞通過15分03秒前後も、10㎞が30分15秒前後。ここは200番台に相当するタイム、総合順位が13位と下がっていきました。15㎞地点で上昇気配があるも、まだ200位前後。通過は厳しい情勢でした。

 でしたが、筑波大の反撃はここから。集団の中から4名が55人~35人抜きで100位台中盤に進出。2年連続主将を務めた大土手選手と新戦力皆川選手が63分45秒付近、福谷・田川選手も64分前後にまとめます。

 5㎞14分台で入っていた伊藤・相馬選手が失速してしまいましたが、児玉選手が何とか踏ん張って235位64分49秒。トップツーの2人と合わせて、15㎞以降は全体の8位と踏ん張ります。

 しかし、箱根の女神は微笑まず、次点の11位。10位専修大に18秒届かず無念予選落ち。2年連続での箱根路進出とはなりませんでした。言っても仕方ないのですけど…、箱根駅伝2021・1区2区の西・猿橋選手でのロケットスタートが見たかった…。

収穫と今後に向けて

 国立大ということで、中々他の私立大のように選手が獲得できない中、一番多くの5千m14分台の走力を持って入学した世代が、今回で卒業を迎えます。彼らが上級生となった前回が出場、今回が次点。激しい高速化の中で、一つ大きな結果を残したことが、大きな収穫です。

 卒業生の穴は非常に大きく、今回の予選会出走者岩佐・杉山・伊藤・源川・福谷・田川選手以下が、まだ目途が立っていない状態です。それでも、ある程度はどう予選会に向けて、チームを整えていけばいいか、大まかなメソッドが蓄積されていることは、大きな自信になります。

 今回の結果で、高校生で文武両道の中で、陸上長距離をしているランナーにも注目してもらえるかもしれません。今後の、筑波大のチャレンジに、引き続き注目です。

【麗澤大学】大学駅伝シーズン2020-2021を終えて

箱根駅伝2021予選会振り返り

13位麗澤大学10:36:07(2分08秒差)

11位難波 天④61分47秒
23位椎野修羅③62分19秒
69位植田陽平④63分04秒
71位杉保滉太④63分04秒
102位水野優希④63分24秒
165位竹内奨真④63分55秒
169位山本蒼弥③63分57秒
225位廣田海心③64分34秒
230位宇都木秀太②64分43秒
272位加藤立誠④65分20秒

316位山口裕司②66分07秒
347位小林琢人④66分41秒

5㎞通過-10km通過(5-10km)-15㎞通過(10-15km)-18㎞通過(15-F)
11位-9位(6)-11位(13)-12位(14)

 2年連続次点、4年生が多かった今年度、勝負に出ましたが、箱根の壁は今年も厚かった。

 チーム内でスピードがある難波・椎野・上田・杉保・水野選手が5㎞14分38秒の個人30位台。その他の集団は15分08秒前後で200位台での通過。この時点で総合11位でした。

 10㎞地点で、上位5人の中から、椎野・難波・杉保選手が第2日本人集団に食らいつく形で、浮上。さらに後方の集団では、竹内・山本・廣田選手らがペースアップし10㎞30分12秒前後程で通過。ここで一気に9位に浮上します!例年、後半型の作戦を獲って来た麗澤大としては珍しい形でした。ただ、これが良かったのかどうか…

 後半15㎞、上位陣では椎野・難波選手が順調に15㎞44分05秒で通過、杉保選手がそこから10秒遅れ、植田・水野選手がややペースダウンしています。その後ろの集団はペースダウン。竹内・山本選手が頑張っていますが、その後方1㎞3分05秒ペースとなり、45分40秒。再び次点に後退します。そして18㎞地点で総合12位、初出場に暗雲が立ち込めます。

 祈るしかないゴール地点、難波選手が大激走!思い切って攻めていったという15㎞以降、日本人先頭グループに追いついて61分47秒個人11位。椎野選手もおおむね順調で62分19秒で頑張りました。この2人でかなり貯金はしました。

 チーム3番目は植田・杉保選手がほぼ並ぶように70番付近63分04秒、続いて5番手で102位63分24秒水野選手でした。6番手以降を待ちましたが、竹内・山本選手が160位台63分50秒台で来た以降は、廣田・宇都木選手が64分40秒前後で225番付近、10番手は加藤選手が272位65分20秒…縦長になってしまいました。ボーダーに約2分届かない総合12位で今年も初出場なりませんでした。

収穫と今後に向けて

 スピードがあるランナーも少しずつ増えて、予選に対して安定感も出てきています。流れの中で、仕掛けるのが以前よりも早くなってしまい、最終結果に響いてしまった感じがありました。それでも、今後上位校と戦っていく中で必要な事もあったかなと思います。

 この世代が抜けて、一気に選手層が薄くなりますが、椎野選手が最終学年で大エース化しそうな雰囲気があります。また、2年連続の時点の功績、山川監督の指導方針に興味を持ったか、5000m14分10秒台20秒台の走力を持っている高校生が、麗澤大を志望しています。

 そして、今年の箱根1区連合チームでの難波選手の好走は記憶に新しいところでしょう。まだまだ上昇気流は続いています。

【駿河台大学】大学駅伝シーズン2020-2021を終えて

箱根駅伝2021予選会振り返り

15位駿河台大学10:38:05(4分06秒差)

4位ブヌカ ジェームス③60分34秒
59位町田康誠②62分58秒
93位清野太成②63分18秒
137位小泉 謙②63分43秒
183位吉里 駿④64分07秒
195位今井隆生③64分11秒
211位新山舜心①64分26秒
233位田尻 健③64分47秒
242位永井竜二②64分56秒
251位阪本大貴③65分05秒

274位石山大輝④65分25秒
291位堀内弘輝④65分41秒

5㎞通過-10km通過(5-10km)-15㎞通過(10-15km)-18㎞通過(15-F)
10位-11位(12)-15位(17)-15位(16)

 大エースジェームス選手は、ついに箱根予選でも対応!最初から先頭集団につけると、最後のスパート争いまで参加。その中では一番後方になったものの、60分34秒とビッグラン!初出場の命運はその他日本人11人のランナーに託されました。

 日本人は、前回学生連合で箱根出走したスピードランナー吉里選手が単独で5㎞14分38秒、10㎞29分41秒の入り。続いて、町田・清野・今井・新山・阪本選手が5㎞14分55秒、10㎞29分59秒前後で100位台前半。そのほかの選手は10㎞30分15秒付近で200位台で推移。この時点で総合11位。ボーダーに付けるのはチームとして初めて。本当に”ここから”でした。

 ところが、15㎞で総合15位に転落します。見てみると、前方集団から町田・清野選手がペースアップし15㎞45分55秒ほど通過。二けた順位に載せています。今井・新山選手はつけず45分10秒ほど。そして吉里選手が急失速しこの2人と同じ位置。112人も抜かれて苦しい走りになっています。さらにそこから阪本選手が99人も抜かれ45分55秒。勝負所でこれは苦しいですね…。

 あとは誰が粘るかというところ、町田選手がさすが長距離ロードの強さを見せて59位62分58秒の好タイムでチーム2番手。学生連合で9区出走に繋げています。清野選手も粘って93位63分18秒。二けた順位はジェームス選手含めて3名ですね…。続くのがびっくり小泉選手。15㎞地点209位から72人交わして137位63分43秒。1㎞3分切るペースで15㎞以降走り切りこれは収穫でした。

 64分きりはここまで。続いて、吉里選手、体育教師からの転身話題になった今井選手が64分10秒前後。その後、新山・田尻・永井・阪本選手と点々とゴール。11番手12番手に4年石山・堀内選手が力を出し切れず65分台になったのも悔しいところ。前回12位、マスコミも注目したところですが、今回は跳ね返されました。

収穫と今後に向けて

 ここ2年は15位以内に入って、いよいよ箱根出場の機運が高まってきているのは事実です。留学生ジェームス選手が最終学年になる次年度はいよいよ勝負時です。全体の学年攻勢を見ても、伸び盛り町田・清野・小泉・新山選手がさらに飛躍するとみますし、30歳挑戦の今井選手ら新4年生も充実しています。

 ただ、駿河台大の課題として、毎年4年生がうまくまとめられていないというところが気になりますね。昨年度の予選会も、最上級生がチームの中で下位になってしまい、サプライズ初出場とならなかったりで…。ここが改善できるかどうかというのは、非常に大きなポイントになってくるはずです。バッチリと決めて初出場と行きたいですね。