そろそろ箱根駅伝2021の余韻が冷めつつありますかね。
レース内容をもう一度じっくりと振り返ってみたいと思います。
続いて、首位戦線・シード権争いそれぞれの攻防が見どころの7区!
他の区間
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トップ創価大は4年生の原富選手。前回は3区でシード権獲得に貢献していた選手ですが、復路7区に回ってきています。こう見ると、今回の創価大はオーダーに非常に余裕があったといことなのでしょう。
2位駒大は全日本駅伝に引き続き出走のスピードあるルーキー花尾選手、3位もようやく実力を発揮し始めた東海本間選手、4位東洋大は勝負をかけてエース西山選手を投入。上位陣は実力ある選手が揃っています。
混とんとしているシード権争いは、往路で遅れた有力校が数字上では強い。青学近藤選手は1万m28分35秒の走力、早大宍倉選手に至っては28分16秒とかなりのスピードランナーだ。流れが掴めない明大も、前回3区の手嶋選手を投入し巻き返しを狙っています。
下位でも、1万m29分前後持っているランナーが多くなってどこも戦力が拮抗しています。学生連合も、1万m28分台の日大選手が出走。このあたり時差スタート組と一斉スタート組が混ざってまだ前が見えている状態。どこから区間上位者がでてもおかしくない様相だった。
小田原中継所
二宮11.6㎞
最初の定点が11.6㎞と結構中継所から距離がある7区の定点。11.6㎞という距離では動きがやはりあります。トップ争いもやはりそうで、序盤は2位駒大花尾選手が詰めていて、一時は1分を切ったという情報もありました。
ただ、5㎞あたりから1㎞のラップタイム上徐々に逆転。原富選手が34分15秒定点3位、花尾選手が34分24秒定点5位と少しずつ開いてきた。この区間では冷たい向かい風が吹いていたとの情報があり、追う側としては意外ときつい展開だったそうだ。
3位争いは、東洋西山選手が突っ込んで入りすぐに東海本間選手を捉える。とはいえ、突っ込む西山選手に失速が多いのが懸念材料だった。そして10㎞手前にして本間選手が仕掛けると付いていけず、それも一気に差が開いてしまい、東洋ファンとしては心配な展開に…。東海本間選手はここからあがっていくか。
シード権争いは、青学近藤選手が7区序盤主役だった。すぐ前にいた帝京寺嶌選手を捉えると、神大落合選手や、定点間6位の好走を続ける國學徳備選手まで交わして一気に7位浮上。一気にシード権より上の争いに躍り出てきたのはさすがの青学大の選手層だ。
あまり放送内では注目がなかったですが、その前6位東国佐伯選手がここまで区間2位好走。青学大から逃げているところもう少し気になるところだった。
さて10位帝京寺嶌選手の後方は、11位早大宍倉選手。スピード的には近づくかと思われましたが、ここまでは意外にも開いていく展開。中継所の17秒差が二宮定点で26秒。宍倉選手自身も定点間15番目。ここからスピードに乗っていけるかちょっと気になる展開だった。
大磯18.4㎞
二宮11.6㎞
創価大原富選手が非常に安定した走りをキープ。この定点間2番目で20分19秒。6.8㎞をほぼ1㎞3分ペースを維持している感じだ。2位駒大花尾選手も頑張っていますが、定点間6番20分43秒。ここで24秒開いて、1分41秒差はちょっと前を見るのが厳しくなった。どうやらここは4年生原富選手の意地といったほうが良さそうでしょうか。
3位争いは完全決着。東海本間選手が単独3位。西山選手は定点間15番ということで苦しい走りに。300mほど差がついてしまいました。後ろが気になると思ったらびっくり!二宮から失速していた順大小島選手を、逆にどんどん調子を上げていた東国佐伯選手が捉えていて驚き。復路6区失敗してシード権に暗雲が立ち込めた所、一気に立て直しています。定点間トップは見事な中間走です。
7位青学近藤・8位國學徳備選手は以前構想を続けていて、シード権から抜けている。10位争いが激しくなっていて、神大落合選手がこの定点間20番と失速。腹痛も重なってしまったようだ。帝京寺嶌選手が捉え、さらに定点間5番とペースを上げてきた早大宍倉選手が10位へ浮上。帝京大のとの差もだいぶ詰まってきたようだ。
後方は城西藤井選手が単独走、追い上げると思われた明大手嶋選手がここも波に乗れず。以前10位とは1分55秒差、まだ3区間あるが徐々に厳しくなってきている。
むしろ後方が迫ってきていて、中大の新戦力中澤選手が、二宮定点・大磯定点ともに4番目のタイムで好走。見た目14番まで浮上、さらに明大にも11秒差にまで迫っています。山下りも成功していた中大が一気に浮上してきました。
後方では日体森下選手もまずまず、拓大吉村選手は序盤はスローでしたが日体大に食いついて総合14位争い。その後ろ、中澤・森下選手に付けなかった国士荻原選手がちょっと失速気味に。
また、連合出場の日大小坂選手が低手間8番目とペースを上げていて、それぞれあげきれない山学木山・法大田辺選手を捉えて見た目18番目に浮上。最後尾専大成島選手が連続定点間最下位に沈み、苦しんでいる状況となりました。
平塚中継所21.3㎞
大磯18.4㎞
トップ創価大原富選手が、最後まで素晴らしい走り!最後の定点間8分38秒は全体のトップのタイム!区間総合でも2位63分12秒の好タイムで他校の追い上げを許さなかった。ここは4年生強かった。駒大に1分51秒差、これでまた流れが分からなくなった。
3位東海本間選手が単独で4分26秒、総合優勝はやや厳しくなったか。東洋西山選手は最後は定点間6位と意地の走り。15㎞地点で盟友大森主将に力水を受けて、厳しめの叱咤を受けたとのこと。一つ喝が入ったのかもしれません。
後方5位でやってきた東国佐伯選手が7区でヒーローに。最後まで突っ切って区間賞獲得!前回裏の4区でまずまずの走りをしていましたが、この成績は!3人抜きに「やっとヴィンセント・伊藤さんの景色が見れた」とコメントは本当にうれしそうでしたね!。
実業団では続けない事は惜しまれるが、「出し切れた」ということです。とはいえ、「これでもシード権落ちするかも」という東国大、あとは全員叩き上げ4年生です。
続いて、6位順大小島・7位青学近藤選手。ともに終盤はペース上げることができなかったため、この区間での逆転はならず。近藤選手は僅かな差で区間賞をとはいえ、青学大としてはさらに上を目指していける位置に。続いて最初で最後の大学駅伝だった國學徳備選手が8位。いい流れで復路は流れています。
9位争いが激しくなり、帝京寺嶌選手に早大宍倉選手が一時追いつきますが、残り1㎞で寺嶌選手がスパート。中野監督からかなり厳しい激が飛びましたが、ラスト定点間は2位!悪い流れを断ち切った。早大宍倉選手も定点間4番、神大落合選手を24秒突き放す10位。神大は5つ順位を落としましたが、シード権はまだ見えている。8区経験者に望みをつなぎます。
続いて区間中位で走り続けていた城西藤井選手が12位、単独走なので一つ収穫かもしれません。何とか最後定点間7位と巻き返した明大手嶋選手は総合区間11位。シード権とは2分04秒差だが果たして…。
大磯定点で迫っていた中大中澤選手は、最後は苦しく定点間最下位だった。とはいえ、定点トップの8分38秒で、最下位が9分13秒。残り3㎞でトップと最下位は1分以上付くこともあるのですが、35秒差。いかに全体的に接戦だったかがわかります。
14位争いはていて間一桁争いで、日体森下選手が拓大吉村選手をわずかに下しました。17番目終盤苦しくなった国士荻原選手が17番目、1分離れて連合の日大小坂選手、19番争いは最後何とか切り替えた法大田辺選手が19番目浮上、山学木山選手が20番目。
ここで見た目13分20秒差。そこから2分以上遅れて、15分23秒差で専大成島選手が到着。復路もここまでは専修大が流れから取り残されそうな展開になってきました。
・序盤青学近藤、中盤東国佐伯、終盤創価原富選手
・原富選手が4年生らしい走りで突き放す
・近藤&佐伯選手は復路へ向けて再加速成功
・シード権争い帝京寺嶌&早大宍倉激しい攻防
・中大中澤選手が好走で浮上
区間賞争いということでみると、青学近藤・東国佐伯・創価原富選手が最終的に僅か4秒間で取り合いでしたね。総合10位で受けた近藤選手はとにかく前を追っていき、早くシード権安全圏そしてその上を目指せる態勢を取りに突っ込みます。佐伯選手も逃げるように順位を上げます。
2位と1分差のトップでタスキを受けた創価原富選手は、4年生らしく後半しっかりと力を残して、2位以下を突き放すのに一番いい走り方をしましたね。一時駒大がどこで捉えるかに傾きかけた流れ、また創価大が逃げ切るのか…そう思わせるような走りでした。
シード権争い上では、それぞれの選手が懸命の走り。トラックで今季伸びていた國學徳備選手が区間一桁のタイムをキープして逃げると、帝京寺嶌・早大宍倉選手がともに好走!苦しくなった神大をあっという間にとらえてひとまず圏内へ。
シード権より後ろはやや差が離れていますが、中央大が中澤選手がどんどん見た目の順位を上げていき14番目の総合17位へ。6区に続いて区間上位の好走で非常にいい流れになってきています。
後方では、専大が復路もここまで苦しく、学連と法大、山学もやや後方となってしまいました。少しずつ縦長になってきた中、復路名物の上り坂がある8区へレースが進みます。