第94回箱根駅伝以降の関東学生連合ルール変更について

こちらのサイトでは初めての更新になりますね。
関東学生連盟より、関東学生連合のエントリー選手のルール変更が追記されたので、急遽記載します。

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第94回東京箱根間往復大学駅伝競走ルール変更について

こちらが関東学生連盟よりリリースされた文章です。

第 94 回大会より、単独校、関東学生連合チームでの出場に関わらず、本大会出走 回数が 1 回を超えない選手を選出する。なお、この出走回数は第 93 回大会以前の 全大会に適用する。
「1回を超えない」という書き方が分かりにくいですが、
要は「1度も出場していない」=「全員が初出場の選手で構成」ということになります。過去には複数回参加、中には4年連続出走の選手もいましたが
今後は選抜で2度以上出場する選手は出さない、ということになります。
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前回との違い、メリット・デメリット

93回大会以前は「エントリー回数が2度まで」でした。
つまり「エントリー回数」⇒「出場回数」のカウントに変更されました。

メリット:東京大の近藤秀一③選手にチャンスが!

もう、これですよね!(このためのルール変更ではとも思われるくらい?)

入学時から話題になっていた近藤選手でしたが、
1年時・2年時、予選で好走し、エントリーされるもギリギリのところで

本戦を走ることができませんでした。

前回のルールではもう選抜にエントリーはできず、

箱根出走の夢はほぼ絶たれていました(東大がチームで出場するのは極めて厳しい)

出走回数のルールに変わったため、次の予選会もトライすることができます。

マラソン2時間14分台で走りきる力のある彼の予選の成績に注目ですね!

デメリット:既に選抜での出場は厳しくなった選手も…
出場回数カウントとなったということは、下級生の時に選抜で出走すると、
あとはチームで出場する以外なくなるということになります。
93回大会出走メンバーでは、東京農業大の小山直城③武蔵野学院大の藤井亮矢②があたります。

チーム事情を考えると、今後の箱根出走はやや厳しいかも…

藤井選手なんかは当時1年生でしたし、もう一度くらいチャンスがあってもいいような気もします。

 

個人的に思う選抜ルールの妥協点

わざわざ「妥協点」と書いたのは理由があります。
『本来はチーム対抗戦』と選抜編成の意見と
『(実力のある)多くのランナーに出場させるべき』の賛成意見との
妥協点を探していき、何度もルール変更が行われているのです。
例えば、
1校2人出場可能⇒1校2人選出うち1人出走⇒1校1人のみ選出
4年連続出走可能⇒エントリー2回まで⇒本戦未出場に限る
のようにです。
あまり頻繁にルール変更が行われるのは学生のためには良くないので、個人的に「これで固定したい 」と思うルールを書いてみます。
こんなルール変更はいかが?
・3年生以下(M1・D2以下)は出場回数1回まで
・4年生(M2・D3)は出場回数0回の選手に限る

学年により出走回数の制限を変えるというのはいかがでしょうか?

選抜での経験をチームに持ち帰って…というのが基本になります。

3年生までの選手は4年時にチームで挑戦できますので選抜での出走を最大2回までにできる。

(また、選抜チーム自体の経験不足も緩和したい、全員初出場はちょっとリスクも)

時々、選抜での経験をチームに持ち帰って…ということで、4年生での出走をなしにする意見もありますが、さすがに4年かけて実力をつけた選手も可哀そうかなと思うので、

選抜・チーム出場を合わせて出走回数0に限り選出は可能とする…

というのはどうでしょうかね。

それから、個人的に個人成績に関しては今はオープンでいいかなと思います。どこのチームのエースも実力はついていて繋ぎ区間で快走も増えてきています。そのチームのエース選手選抜のチームで区間賞が増えても何か違和感を感じますので…

とにかく、多くの実力のある選手に最大限出場できるような箱根駅伝になってほしいと思います。

選抜チームの歴史

第79回(2003年)箱根駅伝より編成された選抜チームは多くのルール変更が行われていますが、成績とともにその遍歴を紹介します。

第79回(2003)~第82回(2006)大会

創設・個人で目立つ!

第79回大会:関東学生選抜(現在の関東学生連合創設)
・1校最大2人選出で1人~2人出走
・チームはオープン参加、個人成績は認められる
・16位相当でゴール

第80回大会:記念大会なので日本学生選抜が編成
・関東の出走人数は3名、他地区は7名出走
・京都産業大から3人出走
6位相当でゴール
・5区筑波大・鐘ヶ江選手が金栗杯(MVP)受賞

第81回大会
・18位相当でゴール
・東農大が3人エントリー
・東大・松本翔選手が8区出走

第82回大会
・18位相当でゴール

第83回(2007)大会~第86回(2010)大会

 ここが激動なんですよね。ルール変更・成績急上昇・選抜廃止VS存続の戦い
第83回大会:成績不振により、チーム成績を認めるとともにシード権も認める
・20位(最下位)に終わる
・現公務員ランナー(当時学習院大2年)の川内優輝選手が6区出走
第84回大会
・青山学院大原さんが監督を務める
・過去最高の4位相当の成績を残す!
・終了後、選抜の役目を終えたとして初めて廃止への動きが出る
第85回大会:記念大会で23校+選抜チーム
・川内優輝選手2度目の出走、6区3位の成績!
・10区麗澤大(現Honda)佐野選手の激走で総合9位、2年連続シード権獲得
第86回大会
・16位
・1区神大森本選手がかなりレースを引っ張る。これも問題視する意見も

第87回(2011)大会~第90回大会(2014)

出走者・出走チームの固定化・成績低下・・・そして一旦廃止へ

第87回大会
・18位
・法大と創価が2人ずつ出走、東大D3の依田選手があおりを受け、出走できず

第88回大会
・日大、法大、亜大、専大が2人出走、日大と亜大はチームリレー
・松蔭大・梶原選手が4年連続出走
・史上最強メンバーと謳われるも17位
・成績低下とメンバーの固定化で選抜の意義を問われる

第89回大会:出走は1校1名に変更
・13位
・東海大のエースの早川翼選手が出場、3年連続チームのエースとして走り、最終学年が選抜というのは如何かとこれも物議に

第90回大会:一旦廃止、91回以降は未定
・成績低下と意義が失われつつあるとされた中、出場枠が23となったこともあり、廃止の流れへ

第91回(2015)大会~第93回(2017)大会

ルールを変えて再び登場、どうあるべきか

第91回大会:1校1人選出、エントリー回数2回まで(90回まではカウントされない)
・19位相当

第92回大会
・11位相当

第93回大会:エントリー回数2回が初めて適用
・東大近藤選手が2度目の選出、10番目で出走と思いきや、1万挑戦会で仕切り直し、落選となる
・20位相当
・3区駿河・平賀選手、10区東国・照井選手が快走!特に照井選手は幻の区間賞


いかがですか?(もっと書いたほうがいい部分はまた追記します)今後の選抜の行方にも注目です。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。