第97回箱根駅伝2021のエントリーが発表されました。
29日(火)に暫定の区間エントリー、本戦2日(木)3日(金)のスタート直前に最大6名入れ替えて(片道4名)本オーダー確定となります。
このサイトでは、29日(火)までに、各大学の本オーダーの予想を行っています。
続いて、
実った執念の高速化対策、夢で終わらせなかった箱根路の舞台へ
専修大学です
7年ぶり出場の #専修大学 が会見長谷川淳監督 キーマンに高瀬桂と木村暁仁を指名 https://t.co/dHxbgSnJo7 #箱根駅伝 #スポーツ報知 pic.twitter.com/CQ0QSjM4xu
— スポーツ報知・箱根駅伝情報 (@hochi_hakone) December 16, 2020
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箱根駅伝2021【専修大学】メンバー紹介&戦力分析~独断ランク付け
まさかのまさかだった。6年連続で予選落ちが続いていた専修大。どうしても14位より上にいけなかった。前年の卒業生の穴が大きく、今年は育成の年と思われたが…。
コロナ禍での春から夏の大会がほとんど無くなったのを逆手にとって、地道な強化に取り組んだのはもちろんですが、毎年の予選会の高速化対策も非常に大きかった印象だ。
10㎞までは通過圏内にいるも、15㎞手前で順位ダウン、最終的に圏外に落ちてしまうのが毎年のパターンだった。今年も15㎞まではそうだと思ったのだが…。
平坦な周回コース・雨など予想以上の低温の条件もあったか、ここ数年の常連チームや、ライバル新興勢力が終盤に苦戦。その中で耐え抜いて踏みとどまったのは、
予選落ちが続いているチームの中で、いち早く高速化に取り組んでいたからだったのかもしれません。もしかすると終盤の長谷川監督の「夢じゃないぞ」の掛け声も大きかったかもしれません。
予選から一部メンバーが入れ替わった中、選ばれた16人を紹介していきます。
7点:エース区間、山で貯金が望める選手
6点:エース区間、山で区間上位をとれる選手
5点:エース区間で区間中位以上いける選手
4点:主要区間で区間上位でいける選手
木村暁仁①5千14分11秒96≪20:予44位、19:高4区2位、19:高6区3位≫…強豪佐久長聖高からやってきスーパールーキー。予選でもチームトップでチームの7年ぶり出場に大きく貢献している
3点:繋ぎの区間で区間上位で走れる選手
茅野雅博④29分40秒14≪20:予56位≫…主将を務める。昨年の上尾ハーフで64分台で3年時まで予選未出走ながら秘密兵器的存在だった。最初で最後の予選62分台で通過に貢献した
高瀬 桂②29分45秒82≪20:予61位≫…昨年当時ルーキーながら29分台をマーク。予選61位好走し、関東インカレでは全体で優勝!チーム一上り調子の選手。
2点:繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手
南美空翔③29分52秒16≪20:予91位、19:予139位、18:予207位≫…3年連続箱根予選に出場。ロードでの安定感と毎年の確実の積み重ねがある選手。
大石 亮④30分10秒20≪19:予77位(連合選出)≫…前回の予選会好成績で連合に選出されていた。ただ、焦りなどもあり出場を逃す。その後長いトンネルに入ったが、11月に1万m30分10秒。ギリギリで間に合った
1点:繋ぎの区間で耐えられる選手
辻 海里④29分22秒39…専修大エントリー選手の中で1万m持ちタイムトップ。箱根予選には出場していないが、ハーフは64分23秒の成績。関東インカレ1万mで出場してる。
水谷勇登①29分38秒83≪20:予217位、19:高2区11位≫…高校5千mベスト14分50秒だが高校駅伝2区11位と好走。11月平国大では他主力を抑えて29分38秒の大幅ベスト。
金久保遥③29分39秒68≪20:予99位≫…昨年度から安定して1万m29分台をマーク。初の箱根予選は100位内を記録した。
国増治貴②29分45秒96≪20:予105位、19:予241位≫…2年連続箱根予選出走。大きく順位アップしてみせた。11月平国大記録会で1万mベストマーク。
0点:これまでの実績だと苦しい?or未知数
服部友太③29分38秒68…11月平国大記録会で大幅自己ベストを出してエントリーに入ってきた
成島航己②29分50秒25≪20:予130位≫…1年生の秋に1万m29分台を出している。今年は、箱根予選でチーム7番手で走り切り通過に貢献した。
吉岡拓哉②29分53秒92≪20:予259位≫…箱根予選に出場。この時はやや失速をしたが、その後の大会でベストを更新し走力があるところをみせた。
佐々木詩音③29分59秒37≪20:予173位、19:予173位≫…ロードでじわじわ台頭している。予選で2年連続同順位、条件が違う中での珍しい記録となった。
粟江倫太郎①30分00秒35…高校時代5000mベストは14分36秒。11月平国大記録会で30分00秒ベスト。一気に台頭して滑り込んできた
南 里樹②30分38秒55…今期はほとんど試合に出場していない中、エントリーに入ってきた選手
野下稜平①30分39秒89…高校時代5千mベスト14分36秒。11月記録会で1万mも経験した。
上位10名合計:18点
(参考:30点前後シード権争い、40点以上優勝争い)
【過去3年間成績】
96回不出場(予選14位)
95回不出場(予選14位)
94回不出場(予選14位)
(参考)直近の大会
11/21-22平国大記録会
10000m
9組
水谷勇登①29分38秒83★
茅野雅博④29分40秒14★
国増治貴②29分45秒96★
成島航己②29分50秒25★
南美空翔③29分52秒16★
吉岡拓哉②29分57秒89
粟江倫太郎①30分00秒35★
金久保遥③30分05秒32
冨永裕憂②30分28秒02
佐々木詩音③30分30秒21
野下稜平①30分39秒89★
5組
服部友太③29分38秒68★
市来原潤④30分07秒62
大石 亮④30分10秒20★11/22関東インカレ
5000m
1位2部1位高瀬 桂②14分17秒84
4位2部3位木村暁仁①14分20秒98
10000m
2部5位辻 海里④30分36秒58
これまでの実績というところからするとどうしても点数的には低くなってしまいますかね。チームとしては7年ぶりの出場、選抜チーム含めても箱根経験者なし、試合への出場も極端に少ないということもあります。
そんな中チームを引っ張るのは、ルーキーの木村選手。高校駅伝の強豪校佐久長聖高で主要区間を走った逸材だ。そんな中、本戦から遠ざかっていた専修大を敢えて選んだ選手だ。本戦に出ていないチームを、自分の力で持ち上げる”太陽的な存在”になりたいと志したが、いきなり貢献した形だ。初予選初ハーフ62分44秒だが、潜在能力を考えれば本戦までにまだまだ伸びていくはず。初の箱根路も楽しみだ。
これに2年高瀬選手が食って掛かっていく形。予選は3番手63分00秒だったが、関東インカレ5000mでは木村選手にも競り勝って優勝!強風が吹く中自己ベストも出して、目下一番の注目株だ。
それから予選で秘密兵器となった4年茅野選手も往路候補。3年まで箱根予選出場なしながら、その後のハーフで64分台2度出していた選手。初の予選は個人56位62分54秒!力強くチームを引っ張りました。
また、3年連続箱根予選出走し、毎年着実に伸ばしている3年南選手も非常に貴重な存在。ロードの方が強い印象の選手で、駅伝でいぶし銀な走りができそうな感じがする。こうみると各学年それぞれ特色がある選手が引っ張っている形だ。
このほかでは、同じく予選出走し、1万m29分台を既に持っていた3年金久保・佐々木選手や、予選には出走しなかったが力のある4年生辻・大石選手も貴重な存在だ。辻選手は1万m持ちタイムチームトップ、大石選手は前回の予選で一時開花した選手。箱根には間に合わせた。
下級生も育ってきていて、2年生予選通過貢献した国増・成島選手らがエントリー。1年生も予選を走った水島選手や、そのほか粟江選手が大幅に走力を伸ばしていて複数エントリーしています。ここにきて伸びてきた3年服部選手も面白いですね。
予選で本当に秘密兵器になった4年森島選手がエントリー漏れしてしまったのが残念ですが、選手層はぐっと厚みを増しつつあります。区間エントリー予想に移ります。
箱根駅伝2021【専修大学】区間オーダー予想~強い順番が鉄則か
とはいえ、予想は難しい。やはり試合出場が少ないので、選手の特徴はやや掴みづらい。
11月の平国記録会でまとまって試合出場したものの、条件が良くなかったとはいえ、1万m29分台後半にとどまり・・・
強化練習の最中ですが、箱根予選時はみんな10㎞29分台で通過していただけに、たぶんもっといけるはずの選手が多くいるはずです?
陸マガなど本人の希望や、学年や実績も考えながら慎重に予想してみたい。
1区(21.3km)木村暁仁①5千14分11秒96
2区(23.1km)高瀬 桂②29分45秒82
3区(21.4km)茅野雅博④29分40秒14
4区(20.9km)南美空翔③29分52秒16
5区(20.7㎞)佐々木詩音③29分59秒37※山登り
6区(20.8㎞)南 里樹②30分38秒55※山下り
7区(21.3㎞)辻 海里④29分22秒39
8区(21.4㎞)国増治貴②29分45秒96
9区(23.1㎞)金久保遥③29分39秒68
10区(23.0㎞)大石 亮④30分10秒20
1区木村選手…色々考えましたが、予選チーム1番手だったルーキー木村選手を1区。基本的に最後の枠に滑り込んだわけで実力的には20番目のチーム。やはり、強い順番につぎ込んでいくのではないでしょうか。
木村選手本人も、予選直後に集団走をうまく走るきっかけを掴んだとして1区を希望したいとのこと。また、15㎞まで一緒に走っていた選手に最終的に大きく置かれたり悔しさも味わったそうで、リベンジも兼ねて。できる限り前の位置でリレーしたい。
2区高瀬選手…ここにきて勢いが増してきている2年高瀬選手をエース区間2区に抜擢します。関東インカレ5000m優勝しています。出場選手が少なかったとはいえ、しっかり他校の選手と競り合って勝った彼を2区予想します。
3区茅野選手…7年ぶりの出場を決めた主将として名を残している茅野選手。スピード主要区間でもう一つ華を咲かせてほしい。早い段階で1万m29分台を記録し、ハーフも記録上位。3区で流れを繋いでくれれば。
4区南選手…この区間は彼かなぁ。トラックではチーム内でも大きくは目立たないのですが、箱根予選を初め主要大会ではきっちりとまとめてくる選手。駅伝でもその走りができれば大きく+αになってきます。アップダウンの続く難しい区間を乗り越えてくれれば。
5区佐々木選手…山は本当に分からないのですが、陸マガ増刊号で5区を希望していた佐々木選手で予想します。彼自身もハーフマラソンを中心に台頭してきているので長いロードに不安は少ないかなぁ。登りで+αが出るなら凌いでいける。
6区南選手…山下りがなぁ。実は箱根予選を走った選手で「自信がある」と特集を組まれていたくらいの選手がまさかのエントリー漏れ。もうわからないので、直近大会で試合出場がなかったにもかかわらずエントリーされた南選手にします。60分台で凌げれば…
7区辻選手…箱根予選に登場しなかった4年生の一人をこの7区に。64分台のベストはありますし、しっかり調整できれば勝負できるはず。地元がこの付近の選手、未知数な面がある山の次の区間でチームに勢いをもたらす走りができれば。
8区国増選手…記録上では横一線で予想が非常に難しいですね。ここまでの実績ということでは、2年連続箱根予選を出走してしっかりと実力をつけてきている2年国増選手かなぁ。長距離ロード経験も他のハーフでも重ねていますし、この区間で力を発揮できれば。
9区金久保選手…ここもねぇ。1㎞3分ペースで刻む能力はズバ抜けているという4年森島選手と思っていたのですが…無念。
他のメンバーで総合力が高そうな選手というこで、3年金久保選手で予想。1万m29分39秒はチーム上位、箱根予選も二けた順位でまとめきっていますね。十分復路のエース区間務まるのではないでしょうか。
10区大石選手…この区間も悩みましたね。3年服部選手や1年水島選手などトラックで一気に記録を伸ばした選手を試すのもありかなぁと思いましたが…。状態が良ければ4年大石選手に務めてもらえれば…。
一番気温が高くなる区間ですが、暑さ耐性ということであれば、昨年の酷暑の予選会での好走がありますので、復路の終盤区間のどこかならありえるかなと。連合に選ばれるも出走でできなかった2年分の想いをアンカーでぶつけられれば。
箱根駅伝2021【専修大学】まとめ
・各学年バランスよく主力選手が揃っている
・試合数少なく虎視眈々、予選未出場の4年はカギ
基本的には20番目のチーム、予選での戦術がはまった通過だけに、ここまでの実績からすると、最下位候補なのは否めません。
オーダーとしては強い順番から投入し、何とか他校に食らいついて、復路は繰り上げ回避できるかどうか…というのが大方の予想です。
とはいえ、伸びしろは充分のチーム。箱根予選に向けてピークを仕上げたように、本戦に向けてもじっくりとピークを仕上げてきています。
個人としても木村・高瀬選手ら若手がどんどん勢いづいていますし、予選には間に合わなかった4年生も面白い存在になっています。
7年ぶりの出場で、伝統校が確実に活気づいてきています。
コメント
区間予想は難しいです。苦戦は予想されますが、木村をはじめとする下級生に経験を積んでほしいと思います。シードを目指すなら、2区の走り、5区、6区にスペシャリストがいることと、復路にまわった4年生が堅実に走ることでしょうか。キーマンは2区の選手。他大のスーパーエースや留学生がいる中で、10位前後で襷を繋げられるかです。ここで10位と4分差の順位だと厳しい。
高速化が進む中で、ブレーキなどの脆さもみえる箱根駅伝。専大にはもてる力をすべて発揮する堅実な走りを期待します。
>なかじさん
おそらく出足は木村・高瀬選手あたりではないかと思っていますが、やはりまずはここで食らいつけるかどうかでしょうね。食いつければ、山まで流れを繋げることは可能だと思います。いい経験を積めればいいですよね。