新型コロナウイルスの影響で、出雲駅伝2020が中止、
ほとんどの大学駅伝チームにとって、全日本大学駅伝2020が今季最初の駅伝です。
チームによっては最後の大学駅伝、箱根駅伝予選会があったチームは中2週間で迎えます。
様々な想いが交錯する11月1日(日)となりそうです。
当ブログでは、関東地区15校と一部の有力校のエントリー選手の紹介と区間オーダー分析をしていきたいと思っています。
続いて、強い2年生エースでさらに大学駅伝界を賑わすことができるのか駒澤大・東京国際大です。
ページコンテンツ
昨年度は、出雲駅伝と全日本大学駅伝は優勝の手が届く範囲に迫った駒澤大。ただ、箱根駅伝は選手層の薄さにも泣いて総合8位に終わりました。
今年のチームは、その時に比べて選手層は非常に分厚くなりました。大エース2年生田澤選手以外にも同世代、そしてルーキーの世代が鈴木選手ら高いレベルの自己ベストを出す選手が続出。短いトラックシーズンが大いに盛り上がりました。
また、4年生も一部主力のエントリー漏れがありましたが、成長した選手や復調した選手などにわきました。過去12度優勝と相性のいい全日本大学駅伝に臨みます。
至近大会
出雲駅伝2019⇒2位
全日本駅伝2019⇒3位
箱根駅伝2020⇒8位
エントリー選手紹介
出:出雲駅伝、全:全日本駅伝、箱:箱根駅伝、都:都道府県対抗駅伝、高:高校駅伝、国:国体、IH:インターハイ
田澤 廉②28分13秒21≪20:箱3区3位、19:全7区1位、出3区2位≫
伊東颯太④28分34秒91≪20:箱5区13位、19:全4区10位、出2区4位、箱5区5位、18:全5区5位、予21位≫
加藤 淳④28分36秒59≪20:箱8区11位、19:全6区4位、箱4区11位、18:全1区8位、予19位、17:全5区7位、出1区13位≫
小林 歩④28分38秒75≪20:箱7区5位、19:全2区5位、出4区3位≫
酒井亮太②28分58秒70
赤津勇進①29分01秒93≪20:全国5区5位、19:国体5千15位≫
花尾恭輔①29分06秒43≪20:全国5区21位≫
石川択慎③29分12秒49≪20:箱10区7位≫
花崎悠紀③29分25秒48
唐澤拓海①29分36秒29≪20:全国4区1位、19:IH:1500m10位5千18位≫
皆木 晴②29分37秒59
佃 康平③30分18秒54
鈴木芽吹①5千13分43秒07≪19:高校1区7位≫
山野 力②5千13分55秒92
蓮沼直希③5千13分59秒85
江口大雅④5千14分06秒84
1万mの順番だと2年の田澤選手が28分13秒と一抜け。記録面だけでなく、勝負強さも備わっているのが凄いですよね。前年度も駅伝で活躍し、今年は日本インカレで日本人トップ。この時は、12月の日本選手権を見据えて、留学生にも食いついた。今後が楽しみだ。
そのあとは各学年出てきていますね。4年生は昨シーズンから台頭してきた小林選手が成長。1万m28分37秒まで伸ばしてエース区間起用のめどが立った。また、一時期伸びやなんだ加藤選手が日本インカレ上位入賞で一気に戦力に厚みが増しました。
3年生は石川選手が好調をキープし、花崎選手に目途が立ちつつあります。田澤選手と同じ2年生では、酒井選手が1万m28分台、山野選手が5千m13分台をマーク、いよいよ初大学駅伝か。
ルーキー勢は夏前好記録が続出しましたが、全日本駅伝前にはやや絞られ4人がエントリー。より力をつけてきたランナーがエントリーした格好か。
一番期待は鈴木選手で5千m13分43秒を日本インカレでたたき出すというルーキー離れの結果、これは主要区間もあるか。これに同じく日本インカレ出場の花尾選手や、1万m29分01秒まで短縮した赤津選手ら起用してみたい選手は大勢です。
他には1500m関東インカレ優勝の4年蓮沼選手や長い距離に強い3年佃選手、びっくり成長の4年江口選手ら様々な選手がエントリー。長い距離に強い4年生が外れはしたが、十分覇権争いできるメンツだ。
1区(9.5㎞)赤津勇進①29分01秒93
2区(11.1㎞)田澤 廉②28分13秒21
3区(11.9㎞)鈴木芽吹①5千13分43秒07
4区(11.8㎞)山野 力②5千13分55秒92
5区(12.4㎞)酒井亮太②28分58秒70
6区(12.8㎞)石川択慎③29分12秒49
7区(17.6㎞)加藤 淳④28分36秒59
8区(19.7㎞)小林 歩④28分38秒75
さて田澤選手は前回長距離区間7区で区間賞!当時はルーキーでしたし衝撃でしたね。今年は12月頭に1万m日本選手権があるということ、そして好調4年生が2名いますので、思い切ったオーダーを組んでみました。
1区赤津選手…記録会で好調が続いているルーキー赤津選手でスタート!5千mは13分56秒・1万mは29分01秒なら全日本駅伝1区申し分のない成績だ。高校駅伝もまずまず走っていますし、大学発ロードでも食らいつけるか。
2区田澤選手…そして田澤選手を今回は2区予想しました。前半エース区間3区よりもさらに手前です。おそらく1区終了時は混戦、間違いなく先手を取れるだろうということです。昨年の東国大伊藤選手以上の成績でチームを浮上させたい。
3区鈴木選手…3区に再びルーキーを投入します。ホクレンで13分43秒の大幅ベストをマーク、さらに日本インカレでも13分43秒と大学に入って早くも大きな成長をしています。他校次第ですが、しっかりトップ付近で走ってくれるでしょう。
4区山野選手…直近の記録会で5千m13分55秒と伸ばしてきた山野選手を大学駅伝デビューへ。なお昨年の上尾ハーフでも63分少しで走破。ロードの力も高いです。しっかりと流れを繋いでいきたい。
5区酒井選手…9月記録会で1万m29分一桁、さらに10月多摩川5大学対抗選手権で1万m28分58秒と、ついに1万m28分台をマーク。勢いあるところ、後半の最初の区間で初駅伝としたい。
6区石川選手…ここは復調傾向のある4年生伊東選手と迷ったのですよね。コース的にはほとんど平地でスピードが結構大事になります。3年好調キープの石川選手に託すと予想。今度こそ他校のランナーと勝負。
7区加藤選手…さて絶好調4年生ランナーを長距離2区間に固めます。秋の日本インカレで駒大ファンを沸かせた加藤選手を7区へ。駅伝はやや不安定な面はありますが、勝負レースで好走は大きい。平坦な7区で思い切っていってほしい。
8区小林選手…アンカーには、初1万m28分37秒をたたき出した小林選手。基本的に接戦の方が強みの出るランナーですが、一回り成長して、いろんな区間に対応できるかなと。展開が読みにくいですが、しっかりと前を追いかける走りができると思います。
とはいえ、小林・加藤選手も本当は前半の出入りの激しいスピード区間の方が活きる選手ではあるのですよね。下級生にも勢いある選手が多いのが確かなので、何とか彼らで走れればと思います。
全体的には、8人以上選手は揃っていますかね。前回は3区で失敗して優勝争いから脱落。田澤選手で帳尻合わせとなってしまいました。田澤選手でしっかり前に出ることができれば、スピードある選手は多い。優勝回数を13度目に伸ばしたい。
昨年度は大躍進となった東京国際大。昨年は全日本予選&箱根予選トップ通過の看板をひっさげ、全日本駅伝本戦に初登場。2区で一時トップに立つと、アンカー区間でもう一度い追い上げ5位。初出場でシード権を獲得して見せました。
箱根駅伝でも5位に入り、今年はシード校として大学駅伝に登場することになりました。その時からかなり多くの卒業生が出ましたが、伸び盛りの選手は多い。
育成力も高い大学、連続して上位に入り、強豪校への階段を上ることができるかどうか。
至近大会
箱根駅伝2020予選会1位通過
全日本大学駅伝2019⇒5位初出場シード権
箱根駅伝2020⇒5位初シード権
エントリー紹介
出:出雲駅伝、全:全日本駅伝、箱:箱根駅伝、都:都道府県対抗駅伝、高:高校駅伝、国:国体、IH:インターハイ
ルカ ムセンビ②28分20秒09≪19:全8区1位≫
山谷昌也②28分29秒36≪19:全1区14位≫
丹所 健②28分39秒63≪20:箱1区13位、19:予50位≫
内田 光④29分02秒34
宗像 聖②29分13秒94
栗原卓也④29分13秒95
加藤純平④29分15秒39≪19:予132位、箱5区21位、18:予165位、17:予235位≫
荒井雄哉④29分22秒94
渡邉正紀③29分23秒74
佐伯 涼④29分29秒87
杉崎 翼④29分33秒45≪19:予108位≫
堀畑佳吾②29分35秒93
草場大地④29分47秒13≪19:予168位≫
熊谷真澄④29分59秒47
奥村辰徳②30分20秒78
林 優策①5千14分09秒49≪19:高2区36位≫
とはいえ、実は結構メンバー的にはしんどい。卒業生の話だけでなく、複数の主力選手がメンバーから外れてしまったのだ。2年生が好調なだけにいいチームに仕上がったと思ったが…。
好調2年生は、直近大会で1万m28分台をマークした3名。前回アンカーで区間賞の好走を見せたムセンビ選手がエース。もう一人走力的には上のヴィンセント選手が、全日本インカレDNF後姿が見えないのが気がかりだが、駅伝で+αの彼がいるのは心強い。
さらに前年度全日本駅伝1区の山谷選手、箱根駅伝1区の丹所選手がぐっと走力を上げてきました。この勢いで他校の主力とガチンコ勝負できるでしょうか。
このほか記録会では若手の選手の台頭が目立ちました。同じ2年宗像選手が29分13秒、さらに一度箱根を走っている加藤選手が4年になって成長し29分15秒。他に2年堀端選手が29分35秒、ルーキー林選手が5千m14分09秒を記録。
あとは以前に29分台を出したことのある4年栗原・杉崎・熊谷・草場選手らが上がってこれるか。持ちタイム的には良い同じ4年内田・佐伯選手らは出場しなかったのは気になるがどうか。今調子上がっているメンバーで組んでみます。
1区(9.5㎞)林 優策①5千14分09秒49
2区(11.1㎞)ルカ ムセンビ②28分20秒09
3区(11.9㎞)山谷昌也②28分29秒36
4区(11.8㎞)丹所 健②28分39秒63
5区(12.4㎞)宗像 聖②29分13秒94
6区(12.8㎞)加藤純平④29分15秒39
7区(17.6㎞)内田 光④29分02秒34
8区(19.7㎞)佐伯 涼④29分29秒87
駅伝で+αの出るムセンビ選手をアンカーに起用して、2年連続シード権を狙う…。これも一つありなのですが、ここはひとつ前半に主力選手を固めて、強豪校にしっかり絡んでいく戦いを考えてみました。
1区林選手…一番短い区間は、今後を見据えて若手選手で何とかしのぐ形にしてみました。唯一エントリーされた調子のよいルーキー、食らいついて前と僅差で繋いでくれれば。
2区ムセンビ選手…大エースをここに持ってきました。できれば前回とほぼ同じ展開にしたいのですよね。駅伝の走りは、しっかりとできる選手ですので、ぐっと順位を追い上げられるはず。あわよくばトップを。
3区山谷選手…一気に走力が上がってきた山谷選手を前半のエース区間へ。他校もスピード自慢のエースが登場するでしょうが、山谷選手も28分29秒。しっかり他校と選手と戦えれば。
4区丹所選手…1年時のころからしっかりと長距離ロードに対応していた丹所選手。走力もさらにアップしたところ、前半区間の締めへ。この走力の選手を置けるところは強豪校の中でもそれほどないはず。2区~4区の3区間で東国大旋風をもう一度巻き起こせれば。
5区宗像選手…直近の大会で好調だった2年宗像選手を予想します。2年生が4連続になりますが、それだけ勢いのある学年です。29分13秒まで走力アップ、うまく流れで行ければ。
6区加藤選手…いよいよ上級生の登場です。一度は箱根路を走り、さらに箱根予選を3度走っている選手です。ここ最近の記録会で連続自己ベストを連続、ここにきて飛躍しようとかいうところ、箱根前にもう一度駅伝経験ができればと思います。
7区内田選手…さて、記録は良い選手で、大会への参加が確認できなかった上級生を長距離区間へ。昨年末1万m29分02秒を出しながら箱根16人には入れなかった内田選手を、駅伝デビューへ。平坦な区間で持ち前のスピードを活かせれば。
8区佐伯選手…もう一人中堅選手で今年記録会参加していない選手をアンカーへ。今年の箱根4区で途中までトップを走った記憶が新しい佐伯選手。駅伝経験はチーム内でも多い方。今季初出走でも長丁場をしっかりと乗り切ってくれることでしょう。
このオーダーだと終盤がどうなるかはわかりませんが、序盤~中盤で明らかに東国大の金色のユニフォームが輝く瞬間があるのではないでしょうか。
読みにくいチームの一つですが、オーダーを見て大志田監督の意図がはっきり分かるかもしれません。引き続き要注目の新興勢力です。