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【順天堂大学】2018-2019大学駅伝シーズンの展望~エース頼みにならない選手層の構築を!

続いて、

主力選手不発が続き、3年ぶりのシード権喪失…

順天堂大学

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卒業生特集

※関東ICは4年間1部

 栃木 渡④(1万m:28分19秒89) 進路:日立物流
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年 8区15位 5区14位   53位/1組20位    
2年 4区3位 8区11位 55位/2組13位 ハーフ9位   
3年 4区1位   2区7位 /4組16位 ハーフ  
4年 1区10位 4区4位 4区6位 /4組9位 5千5位,1万6位  

栃木県栃木市出身の栃木渡…。このフレーズが印象に残っていますが、こう見るとやはり4年間走りで順大を支え続けていますよね。全日本予選は4年連続出場し、2年生までは序盤の組で、3年生以上は4組にて他校のエースとやり合っています。駅伝も順大に出場権があった大会は全て出走を果たしています。

1年時の箱根ではシード権の追い上げムードの中、中盤まで好走するものの、他校の選手と接触し、みぞおちを痛めてしまいしばらく動けないアクシデント…これは悔しいですね。

その後メキメキと成長、2年時旧4区で4人抜きでシード権確保に貢献すると、次の年は準エース区間に戻った4区で区間賞を獲得!ここから一気に実力を伸ばしていきますね。4月兵庫リレカ1万mでチーム内の年下のエースに勝利!28分19秒のタイムで学生長距離界の顔の一人に。関東ICでもW入賞し勢いは増していきます。

夏に怪我しますが、走るごとに復調します。ただ、最後の箱根、チーム事情で回った1区で、長い間集団を引っ張る展開になってしまい区間10位…悔やまれる展開でした。トラックで好調な日立物流で更に実力を高めてほしい。

 花澤賢人④(1万m:28分49秒96) 進路:JR東日本
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年 補欠 2区14位 105位/2組3位 5千  
2年       /4組10位 5千,1万9位  
3年 補欠   補欠   5千   
4年 10区11位   補欠  /2組1位    

八千代松蔭高校時代から有名で、順大でどんな成長曲線を描くか本当に楽しみだったんですよね。

関東ICから出場、全日本予選は2組3位としっかり通過に貢献します!秋は少し距離に苦しみますが、箱根1区を任される予定にまでなります。ただ、発熱もあり箱根デビューは見送りに…。それでも2年時の前半は全日本予選4組で結果を出し、いよいよ本格化して駅伝シーズンへ…と思いました。

ところが2年生の秋、エントリーの名前から花澤選手の名前が忽然と消えます。難病の強直性脊椎炎にかかったことを知ったのはだいぶ後でしたが、日常生活にも大きく支障が出るほどの症状だったそうです。3年時にエントリーはしても大舞台での出走は中々いきませんでした。

そんな中、4年時の全日本予選にチャンスが訪れます。そこで断トツの組トップ!スタートラインに立てれば走れると言うことを証明します。夏の怪我で半ば諦めていた最後の箱根は、練習再開11月25日からと言う中、奇跡的な復調。箱根10区出走にこぎつけます。シード権争いの渦中、懸命の力走は多くの箱根ファンの胸を熱くさせました。実業団、彼の陸上人生の続きが気になります。

 中村陵介④(1万m:29分59秒89)
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年            
2年 補欠 補欠   220位    
3年 補欠          
4年 9区11位 補欠        

長い距離で安定感がありましたね。2年時の箱根予選に出走すると、何度も駅伝のエントリーに名前を連ねていますね。出走は中々なりませんでしたが、最後のは箱根で兼ねてより希望していた9区を出走しますね。

9区希望は理由があり、一時足の痛みで離脱したと際に見捨てなかった監督に感謝の気持ちを示したいと、9区を希望したそうです。単独走でシード権を追う難しい条件の中、粘りの走りでした。

 城西 廉④(1万m:3分48秒47)
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年 補欠        
2年 補欠        1500m   
3年            
4年         1500m12位  

城西選手は下級生の頃に箱根エントリーされていましたね。山下り6区候補ではないかと噂されましたが出走とはなりませんでした。上級生になるころには1500mを専門に、最終学年で関東IC決勝進出を果たしています。

 村島 匠④(800m1分47秒46)
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年   補欠     1500,3障1位  
2年         3障  
3年         1500m   
4年         800m1位  

見事な転身を遂げたのが村島選手。関東ICはいきなり1500mと3障の2種目に出場。3障では見事に優勝を果たします!駅伝シーズンでは全日本で名前がありますね。ただ、2年時以降は苦戦が続き、3障などでも結果が出ない日々が続きます。

転機となったのが澤木さんのススメで初めた800m。メキメキと力をつけると、4年時の5月に1分47秒46と日本学生歴代5位となる好タイムをマーク!関東ICで見事に優勝を果たします。転身からまだ短く伸びしろ充分、今後に注目です。

その他、

新 涼太④…1年時、箱根エントリー、4年時3障で関東IC出場
川合健太④…4年時、1500mに関東IC出場
飯野汰一④…1万:29分54秒52
福嶋優人④…1万:30分03秒83

新チームの展望

【在校生1万mチームトップ10】
塩尻和也③27分47秒87≪18:箱2区10位、17:全2区3位、出3区1位、箱2区5位、16:出3区2位、箱2区5位、15:全2区4位、予8位≫16:リオ五輪3障出場
野田一輝②29分00秒06≪18:箱8区5位、17:全5区15位、出5区3位、箱3区16位、16:出5区6位≫
橋本龍一②29分16秒71≪18:箱3区7位、17:全1区23位、出6区4位、箱6区10位≫
清水颯大①29分20秒79≪18:箱7区18位、17:全3区7位、出1区15位、都1区3位、16:高1区7位≫
難波皓平②29分22秒55≪18:箱4区17位、17:全8区8位、箱7区16位≫
金原弘直③29分31秒58≪16:出4区10位≫
馬場スタン恵③29分39秒98
吉岡幸輝③29分41秒52≪17:全6区15位≫
江口智耶③29分43秒28≪18:箱6区10位、15:予140位≫
野口雄大①29分47秒95
在校生1万m上位10人平均:10位29分19秒2

【その他、有力選手】
多久和能広①29分55秒66
高橋 響①29分56秒14
山田 攻③29分56秒69≪18:箱5区4位、17:全7区9位、箱5区5位≫
鈴木雄人②29分58秒09
藤曲寛人②30分06秒47
根井勇哉①30分19秒82
内山将志①30分22秒16

【新入生】
小島優作14分10秒38≪18:全国1区44位、17:高4区13位≫
近藤亮太14分24秒24≪17:国体5千15位≫
榎本大倭14分26秒12≪18:全国1区32位、17:IH3障9位、16:高3区38位≫
原田凌輔14分30秒53≪17:IH1500m11位≫
吉岡智輝14分31秒36
新入生上位5人平均:9位順大14分24秒5

人見隆之14分33秒07
出口航輝14分35秒35

【今から考える大学駅伝オーダー】
全日予選:塩尻・橋本/野田・難波/清水・金原/江口・山田
箱根:橋本-塩尻-清水-野田-山田 江口-難波-藤曲-金原-鈴木

今回も上位進出はチャンスだったのですが、主力選手を1区に回さざるを得なくなったところから何かうまく流れなくなったような感じがしますね。良い区間と良くない区間の差のカバーもうまくいかず…、またマルチプレイヤーとも言われた塩尻選手もいつもうまく走れるわけではないことも念頭に置きたいですね。

そんな中、学生ハーフに結構合わせてきて出場しています。鍵になると思われた新3年が奮闘!橋本・野田選手が優勝争いをしたうえで一桁順位を獲得!箱根で失敗レースとなった難波選手も復調してきています。また、ロードで粘り強い藤曲選手や成長株の鈴木選手もまずまず結果を残しています。ここの学年の選手層が厚くなりそうなのがポイントですね。主要区間で戦える選手が出てきてほしい。

新4年は山の山田・江口選手がいますが、ちょっと苦戦気味かなぁ…。金原・吉岡・馬場選手らが何とか意地を見せていきたいところですかね。1年生は清水選手が思いのほか苦戦中。ルーキーは高校駅伝4区2位の小島選手以外は少しずつという感じがします。選手層は全体的にもう少しずつな感じですかね。まずは全日本予選を上位突破し、箱根予選に備えてチーム力を高めてほしいです。

コメント

  1. たけぽっぽ より:

    村島選手が1年生の時に初めて1万メートル走って仲村監督にアドバイスをもらっている姿をテレビで見た時に「この筋肉質の体格じゃ長距離は難しいかな。」と思っていたら、まさか800メートルでブレイク。
    高校時代の5千メートルのベストも14分11秒、関東インカレでは1年生で3千障害優勝と随所に才能は発揮していましたが、川元選手と共に中距離界を盛り上げてくれることを期待します。

    新チームについては、シード権復活が現実的な目標かなと。個人的には野口選手が得意のスピードを伸ばしながら、距離に慣れてくれば、面白い存在になるのではと密かに考えています。

    • hakonankit より:

      >たけぽっぽさん
      800mは長距離以上に世界との差が開いている種目ですからね。その中で村島選手が、この短期間でこれだけの記録を残したのはとてもナイスなことだと思っています。卒業後、更に伸ばしていってほしいです。

      野口選手が1500mから更に距離を伸ばしてくるかは分かりませんが、体格的には大丈夫そうなのでしょうかね。戦える選手が増えれば!

  2. りっく より:

    村島選手の中距離転向は本当に良かったと思います。おおよそ10000m以降を走れそうな体格ではありませんでしたし、バランスを崩しかけていたのが印象的でした。そう考えると陸上全般に力を注いでいる順天堂に進学したのも良かったのではないでしょうか?

    新チームにおいて重要になるのは安定感。そして塩尻選手の代替になる2区選手の育成。塩尻選手はやはり2区向きではないと思ってて3区でのびのびと走らせる方がいいと思ってます。そのためにも野田・橋本・難波の博打2年生が信頼されるエースになってほしいですね。筆頭は野田選手かなとは思ってますが…
    あと清水選手はちょっと深刻かもしれません。あんなにバランスの悪い走りをしてたかなと疑問に思います。一度しっかりと見直さないとこのまま潰れてしまうかもしれません….

    • hakonankit より:

      >りっくさん
      箱根駅伝の影響で、陸上部全体に力を注いでいる大学の数が限られていますが、おっしゃられるように順大に進学したことは、本当に幸運でしたね。

      塩尻選手のように突っ込んでリズムを作るタイプは2区はやはり厳しいものがありますかね…。確かにコース的に3区が合ってるかもです。ひとまず橋本-野田選手で序盤を凌ぎたいところでしょうか?清水選手は焦らない方がいいでしょうね。

  3. m78 より:

    今回は4,7区のブレーキが致命傷になってしまった形ですかね。
    あと塩尻選手はやはりラストの登りが苦手な感じ。
    塩尻選手は10000m27分台+3000m障害日本代表という大学生では秀逸のスピードがあるので、シード争いのリカバリーとして復路の下り基調の7区か9区に回したい所。
    そのためには塩尻選手以外の上4人が成長して往路を安心して任せられるようになれば。
    あとこれまでよく名前を聞きながらもいまだに箱根を走れず最上級生となる金原、馬場選手の爆発も鍵を握りそうですね。
    せっかく山は適任者がいるので、優勝争いに加われるポテンシャルはあると思うんですけどねぇ・・・
    村島選手は元陸連副会長の澤木氏に中距離の素質を見出させて800mに転向し結果を残しましたが、澤木氏も佐藤清治選手のトラウマがあるだけに気が気ではないでしょうね。
    どうにか潰れないで順調に育ってほしいです。

    • hakonankit より:

      >m78さん
      金原・馬場選手は力がつきそうなところ、もどかしい状態が続いていますよね。彼らが中堅選手に一気に上がってくれば、戦略に余裕が出てくると思います。

  4. らい より:

    金原と馬場を一緒にするのはだめでしょう。
    金原は長い距離でも結果が出てて1年の出雲や2年の全日本予選、関カレにも出てますし。
    金原は入学時の期待値からすれば十分やってると思いますけど。2年の高島平でも栃木や菊谷に勝ってますから。
    その二人は2か月半後に箱根4区1位と9区3位だったのは言うまでもない。

  5. らい より:

    >hakonankitさん
    主力の橋本の1区はありえません。
    1区にも強い選手を置ける青学や東洋などの強豪チーム基準にシード争いチームやそれ以下のチームをしないでほしいです。
    総合10位になればいいだけなんだから1区は重視せず遅れてもいいんです。