さて、今週中に簡単にではありますが、戦力分析を終えたいところです。
まずは箱根予選を上位で通過し、前回僅かな綻びでシード権を逃したチームから。
大東文化大学…箱根予選2位、全日本駅伝14位
箱根駅伝は惜しかった。区間一桁が5区間出たものの、4区5区と中盤に起用した1年生が2人ともブレーキの走りとなってしまい、総合13位。総合力を活かしきれませんでした。
今年はチーム全体としては一進一退という印象ですかね。関東ICはうまくいかなかったものの、全日本予選は力のある所を見せて4位通過。箱根予選も59分台が3人出るなどの収穫があり、昨年の1位通過に続いて今年は2位通過。予選での強さは折り紙付きともいえる。
半面全日本は1区が区間20位の大ブレーキ。また4区で主力の原選手が脚を引きずるアクシデントもありました。単独走の場面も多く、区間一桁がないまま総合14位(関東地区で14/15)となりました。
駅伝での安定度は上がるのか
全日本は箱根予選から日が浅く調整が難しい面があるものの、どうしても不安定になってしまうのが気になりますかね…。
まずは核となる選手に主要区間を任せたいですよね。今年一番活躍しているのは4年の林選手ですね。どの大会でも安定して上位に入っています。これに4年山本・3年谷川選手も長い距離には安定感があります。彼らは長丁場の区間になりそうですよね。
これに前回1区で粘りの走りを見せた前田選手が最近1万自己ベストで復活したのが心強い。このまま順調にいけばまた1区でしょうか。出走すれば4年連続となる原選手の復帰が待たれるところです。
キーポイントとなるのが、駅伝でまだいい結果が出ていないor未知数となる選手。スピードのある新井・斎藤選手や2年生の主力の川澄・奈良選手あたりでしょうかね。
まだ少し走ってみないとわからない怖さはありますかね…。ただ、持ちタイムは主力とそん色なく、うまく走れている大会も少しずつ増えてきています。
主要区間はひとまず選手はいますので、そういう選手がうまくはまれば今度こそ、シード権奪還となるのかなと思います。
山梨学院大学…箱根予選4位、全日本駅伝9位
今年の箱根駅伝は優勝候補の一角にあげられながらも、レース直前に集団でインフルエンザにかかってしまう。主力選手が複数走れず、オーダー変更も報われず総合17位と暗転してしまいました。
それから何かずっとチームとして消化不良なんですよね。ニャイロ選手は変わらず強いし、永戸・久保選手といった3年生が主力に成長してきてはいますが、4年生が全体的に思うようにいかない感じがしますかね…。
箱根予選4位で通過した後の全日本は厳しい現実が待っていました。7区終了時で総合13位。それまでに区間一桁はなく、区間16位の区間もありました。ニャイロ選手が区間賞で追い上げるも総合9位でシード権は手放すことになりました。
4年生の調子は…
気になるのはやはり4年生ですかね。1区上田4区市谷7区河村選手は昨年と同じ配置、3人とも前回は区間一桁で走り切っているのですが、今回は大きく区間順位を落としてしまいました。市谷選手は故障明けで主要区間はきつかった、上田・河村選手は不振から脱しきれなかった印象でした。
先日の記録会でも他校が自己ベストが続出する中、もう少し乗り切れない形になりました。何とか経験ある区間で起用できるようになってほしいですよね。上田選手は1区か3区、市谷選手は7区、河村選手は9区か10区。ニャイロ・永戸・久保選手と核となる選手はいますので、4年生が再び核となれれば充分に一桁順位をキープできます。
最近では2年川口・宮地選手が元気で箱根予選を走った片山・首藤選手らの間に割って入っていて、メンバー争いは過熱しそうな印象だ。箱根予選後レースに出てきていない出木場、藤田、池田選手らは山候補なのだろうか?メンバーは揃ってきています。
箱根ではおそらくニャイロ選手は2区と前半に起用されます。序盤を優位にレースを進められるのは、全日本とは違うポイントの一つです。うまくチームのピークを合わせられれば山学大が復活することも充分可能なはずです。
拓殖大学…箱根予選5位
ここ数年間は往路でシード権争いをするも、6区山下りで後退しシード権を逃していました。今年は3区を10番手の選手にし、6区に主力選手を置きシード権が見える範囲に踏みとどまったものの、7区以降は少しずつ引き離されてしまいシード権確保とはなりませんでした。
今年度、1万の記録が少しずつ伸び、全日本予選はデレセ・西・馬場選手ら中心に奮闘するも通過はならず。選手層がやや薄かったこととスピード展開についていけなかった印象でした。
箱根予選もスピード展開になりましたが、こちらは長い距離の育成力の強さを発揮しましたね。デレセ選手が故障明けぶっつけだったのですが、戸部・赤崎・西選手が59分台でそれを感じさせない上位層の頑張りがありました。また、名前をあまりきいていない選手も61分半までにまとめて総合力をみせました。
6区終了時に10位以内を
ここ数年復路がうまくいかないですよね。特に6区でシード権より後ろになった時、7区以降の選手が拓大が得意とする後半の伸びが出ずに終わることが多い感じがします。逆にシード権獲得した90回大会は、6区が踏ん張り、9区10区も持ち堪えています。
なので何とか6区終了時で10位以内になるように力をつけるとともに、オーダーを捻っていく必要があるのかなぁと思います。まず主力選手を適材適所に配置できればと思います。
前回1区売り出し中だった西選手でやや出遅れましたが、西選手は多分自分のペースでガンガン行かせる区間の方がいいと思います。なのでできれば4区あたりが理想な感じがします。
そして今のところ1区候補は馬場選手でしょうかね。拓大の中ではスピード型のタイプだと思います。赤崎選手も候補の一人でしょう。予選でトップだった戸部選手は山登りのままでいいと思うので、しっかり山へつなげるオーダーにしたい。
復路でもしっかり勝負ということを考えると3区に前回のように主力以外の選手を配置する作戦もありではあるのかな。もし赤崎選手1区なら2区デレセ選手で6区馬場選手に再び山を下ってもらうこともあるでしょうか。
3区の主力以外としては調子の上がりとか性格とか慎重に見極める必要があるでしょうかね。鈴見・硴野・中井・清水選手など候補は複数いると思います。箱根予選でほぼ初めて名前を聞いた白髪選手は8区など復路終盤候補でしょうかね。
あとは箱根予選で無理したデレセ選手の回復具合がちょっと心配ですが、これに関しては蓋を開けてみないとというところでしょうかね。往路で流れに乗る力はあるので、復路の最後までの継続が今度こそできるようにしたい。
コメント
大東文化は持ちタイムはいいけど、流れを変える絶対的な存在がいないことも、今一つ評価が難しい一因と考えています。
私が考えたオーダーは、前田ー林ー川澄ー原ー奈良、新井ー斎藤ー中神ー谷川ー山本です。予選会こそ条件がよく好タイムが出ましたが、本戦では苦戦は免れないと思います。とにかくブレーキを出さず、最後まで我慢することが、シード権争いに加わる最低条件だと捉えています。
山梨学院は2区ニャイロ、7区市谷選手だけは確定。永戸、上田、河村選手がどこに配置されるかで戦いかたが見えてくると考えます。ただし、今年の上田選手を見る限り、5区で区間賞は難しいと思うので、区間中位以上を期待するなら4区のほうがいいかなと。
結論を言えば、確実に計算できる選手がニャイロと永戸選手しかいない以上、シード権争いに絡めたら十分だと思う戦力です。終わったことなので仕方ないですが、もし今年の箱根を万全の態勢で迎えていたらと思うと、非常に複雑です。
最後に拓殖大学ですが、3校の中では一番不安定ですが、はまった時は一番恐い大学と考えています。
私が考えたオーダーは西ーデレセー中井ー赤崎ー戸部、馬場ー土師ー白髪ー苅田ー鈴見です。デレセ選手が万全なら、1、2、6区と攻撃できる区間があるので、そこで波に乗れたら面白い駅伝ができると思います。あとは馬場選手は今の持ちタイムからすると6区はもったいない気もしますが、復路のスタートでいい流れを作ってくれることを期待します。
3校ともシード権争いに絡めるポテンシャルはあるが、この中では拓殖が一番上位進出の可能性が高いか。
例年にも増して日本人の層が厚く、怪我明けの外人のコンディション次第では7位を狙えそう。だが外人の2区の可能性はちょっと微妙。3区か4区、調子がかなり悪いと7区に回るのもあり得そうな感じ。
だが拓大は山下りの6区が一番の難点。ここ次第でシード権か繰り上げ、どちらに転んでもおかしくない。
大東文化はここ2年山登りに苦しんでいる印象。
前回は奈良選手が79分台と苦しい走りでシード争いから早々に脱落してしまった。
今回は、また奈良選手でいくのか、それまたは前々回で同じく苦しんだが今やチーム1のエースに成長した林選手でいくのか、どちらで行っても75分台で走れれば得意の山下りでこの後の平地も層の厚さはかなりのものなのでシード行ける。
山梨学院は、今回上位進出のカギはここまで高校時代の実績を引っ提げて加入するも煮え切らない成績となっている4年生の活躍。
出だしの1区を誰でいくのか。外人を生かすためにあえてチーム1のスピードがある永戸選手でいくか、駒を残すためにやや力は落ちるがブレーク仕立ての川口選手か安定感のある久保選手でいくのか。
2区でトップの流れに乗ればトップ効果で上位進出も十分可能。
過去の9.10.12年前の第82.84.85回大会のイメージで。
この三大学の共通点としては、3年生の比重が大きすぎるチームですね。似たようなチームを挙げるならば法政、駒澤、国士舘など。
大東は1区を前田選手、2区を林選手で確定でしょう。怪我中の原選手は復路に回る気がしてます。トラックならエースの新井選手は単独で走らせた方がいい気がしてます。そして山登りはどうしようか?個人的には主力以外から走って欲しい所ではありますが、奈良選手に任すのでしょうかね?調子が上がり切らないのが気にはなります。
山梨は4年生の仕上がりに全てがかかってます。今の日本人エースは永戸選手になりましたし、上田選手に彼以上の走力を求めるのは苦しいと思います。他の4年生も頭を抱えるレベル。昨年度の全日本までの勢いは一体どこへ?ぶっちゃけ襷を繋げられるかが微妙な感じなのと、全員駅伝をできるほど充実してない印象です。
拓殖は読めない…恐らく1区を馬場選手に任せるでしょう。彼のスタイルを考えるとペースはかなり上がると思います。というかハイペースにしてもらわないとシード争いに絡まないと思ってます。そして一番の悩みはデレセ選手でしょう。怪我の回復が思わしくなくこのまま2区を任せられるかが微妙になりそうです。そうするならば西選手が2区になりますがそうなるとより一層馬場選手がぶっ飛ばしてもらわないと困りますよね。
山梨は恐らく、永戸選手とニャイロ選手でスタートダッシュを決めてくるかと思います。
問題はそれ以外の区間すべて・・・かもしれません。
もしかしたら、上田選手が今年も山を登るのかもしれませんが、そうすると、平地区間で差をつけられてしまいそうな気がします。今往路で耐えられそうなのは、上記の3人に久保選手といった所でしょうか。なんとか残り1か月で仕上げてほしいですね。
拓大は意外と攻撃手段が多い・・・気がします。
戸部選手はほぼ5区確定に思いますが、他の選手はどこに来るのかが分かりません。
恐らくですが、復路の7区か9区に誰かしら主力を残してくると思うんですよね。
僕の予想では1区馬場2区デレセ4区西5区戸部9区赤崎あたりでしょうか?
近年は終盤区間を手薄にしてしまうチームもいるので、9区で攻撃できればシードを取れる可能性はかなり高まると思います。5区でひっくり返せる計算があれば7区と9区に主力を突っ込んでくる可能性もある程度考えられますね。
大東は難しい・・・1区は前回同様前田選手かそれとも10000m持ちタイムトップになった、新井選手か・・・2区は林選手か?のぼりに強い・タフさ・スピード、結構備わっていそうです。もしくは5区ですかね?急成長した川澄選手は前回同様4区か?奈良選手は復路か3区か。ただ3区は前田選手か新井選手が来ると思うんですよね。5区は恐らくないと思います。彼らしいレースが見れる区間で見たいですね。
原選手が2区に来れば林選手を5区に配置できると思うのですがどうでしょう?
とりあえずエントリーランナーを見てからではないと予想は難しいですね。
拓殖は山下りの選手が馬場選手以外にも60分前半で走れる選手が出てくればシードは近いかなと思ってます。その上で予選会で61:10以内に走った選手と苅田選手の中から戸部選手を除いた8人で1区馬場選手、2区デレセ選手、4区西選手、7区苅田選手、9区赤崎選手と出来ればシード権は近いと思います。
山梨学院は箱根に向けて悪い予感しかしないですね。都大路優勝の看板を引っ提げ入学してきた四年生が全日本で総崩れ良かったのはニャイロだけ。チーム状況は相当悪いと思います。その中で区間予想はかなり難しいです。
大東文化は1区に前田、2区、4区には、原選手、林選手が配され、3区に新井選手。9区は、去年と同じ谷川選手の起用までは可能性が高いと思います。あとは川澄選手、奈良選手、山本選手あたりがしっかり走るとシード権が見えてくるのではないでしょうか。
全日本は箱根予選の疲れが残っていました。今回の箱根はそんな言い訳出来ない。健太世代が入学した時に、四年間で1つでも三大駅伝優勝を。その期待は脆くも崩れ去りました。期待は全くしてません。一年生の時に、目の前で見た井上世代のあの語り継がれる箱根。あの井上の背中を見てきた学年。最低限シードを獲得して卒業していただきたいです。