最後に現状ではやや厳しそうですが、その中でシード権を手繰り寄せたいチーム+αです。
国士舘大学…箱根予選7位
国士舘大は久々に2年連続で箱根本戦出場を決めましたね。前回の箱根以降暫くは中々成果がでない時期が続いていました。初めて留学生を獲得する試みをしましたが、すぐに台頭するタイプの選手ではなく、起爆剤とはなりませんでした。
そんな中、光が見えたのが全日本予選。敗退はしたものの、多喜端・戸澤選手ら何人かは好走、そしてエースの住吉選手が久しぶりに活躍。何かしら上昇の気配がありました。
箱根予選でそれも的中。住吉選手だけでなく八巻・多喜端選手も上位、更にこれまで実績が少なかった揃って60分台で走り切り、15㎞まで4位争いをしたうえで7位通過をして見せました。
1区を誰にするか
さて、今年のテーマは(結果的に)予選突破で終わりにしない、ということになりそうです。前回と前々回出場時は1区が前と差が離れた最下位に終わり、以降はほとんど区間最下位付近を連発してしまい、ほとんど勝負になりませんでした。
今年はその脱却…ですが、さて思ったより難題です。やはり安定して結果を残している上位選手がまだ少ないなぁというのは否めないでしょうかね。
実はギトンガ選手が60分半ば以内で走ったら、1区住吉選手も考えたのですが、現時点では10番以内には入らないかもしれない程苦戦してしまっています。
走力的には八巻・戸澤・多喜端選手の誰かにと思っていますが、そのうち多喜端選手は山の話も出ていましたかね。八巻・戸澤選手は最近の記録会はちょっとうまくいかなかったので、オーダーに迷いが生じますかねぇ…。
何とか流れに乗って他校に絡んだ状態で、新戦力の高田・鼡田選手や昨年悔しい思いをしている藤江・福田選手らに繋ぎたいですよね。今年こそはと違う走りをしてくれるはず。
また、最初で最後の箱根駅伝となる三田・辻田選手の仕上がりも気になるところですね。辻田選手は年々積み上げてきて今年一期に走力が付きました。三田選手はこの世代では一番高校時代の成績が良かった選手、もう一花咲かせてほしいですよね。
国士舘大全体としても、一つ上の段階に上がり、勝負で盛り上がるようになっていきたいところです。
上武大学…箱根予選9位
10年連続10回目、よくこぎつけたと思います。最初は井上選手が1500mが関東ICで復活したのが嬉しいニュースでした。4年生として結果を残すと主力候補だった坂本・太田黒選手が各大会で安定した走りを見せます。
全日本予選に関しては大きなブレーキがいくつか出て19位と惨敗します。選手層の薄さもあり、更に箱根予選当日は涼しい条件ということも重なり、さすがに今年は厳しくなるのではという声も上がります。
それでも通過圏内に留まるのが上武大というチームです。坂本・太田黒選手がエースとして他校の主力と真っ向勝負を仕掛けると、橋立・大森選手が急成長、一気に主力選手の立ち位置になっていました。
更にこれまで実績が少なかった選手が61分~61分40秒程にまとめ切り、総合10時間9分台。来期最終学年となる3年生が多く、スカウト失敗した思った2年生も散見されるところ、しっかりとした育成力が見受けられました。
とにかく万全な調整を
いつも予選番長と言われている上武大ですが、昨年は6位通過からは本戦で一つ順番をあげ15位。予選での力をある程度見せることができました。
今まではシード権を獲得しようと試合前に練習をこなしすぎた面もあったそうですが、ある程度折り合いがつくようになりつつあるようです。そうなると、昨年のように違う姿を見せられるかもしれません。
エースの坂本選手は1区希望。力的には区間賞候補に挙がってもおかしくなくなってきました。そうなると2区太田黒・5区橋立選手らもいい流れに乗れる可能性が増えてきます。
選手層は目立ちませんが、少しずつ厚くなってきている最中。大森・関佑選手ら中堅選手以外に、1万の持ちタイムは上回った関稜選手や予選未出走ながら29分台を出した川原選手が台頭してきています。
予選で頑張った熊倉・松下・佐々木選手らも入れるかどうかは分かりません。他校のレベルも高いですが、こうやって部内競争が激しくなるのはいいことだと思います。
持ちタイムや実績からするとチャンスは多くは無いかもしれませんが、どこの大学も人選に悩む1区と5区に自信があるだけに何が起きるかは分かりません。チャンスが来たときに掴み切れる準備をしていきたいですね。
東京国際大学…箱根予選10位
多くの箱根ファンが東京国際大の2度目の箱根路を、今期迎えるとは思っていなかったのではないでしょうか。前回の落選から決して流れは良くなかったように思います。
時々個人で好記録は出るものの長続きせず、怪我を繰り返していました。2人いる留学生もいいレースが少なかったです。そんな中、春は2年伊藤選手と4年鈴木博選手が台頭。全日本予選は早々出場ラインからおいていかれる中、奮起していました。
箱根予選もやはり中堅選手の何人かメンバーから外れ、更に当日鈴木博選手が外れ、スタンレイ選手も60分強に留まり、やはり厳しいかと思われました。
それがです。伊藤選手と濱登選手が踏ん張ると、これまで実績が少なかった堤・浦馬場選手らが61分前後、30歳ルーキーと話題になった渡邉選手もまとめる走りをしました。
その結果、15㎞からの5㎞で大逆転!執念で2年ぶり2度目の箱根路を手にすることができました!
実はシード権獲得期待
その後チームは好転しています。伊藤選手が1万28分台とベストを更新すると、鈴木博・佐伯選手が故障から間に合い復帰。真船・佐藤選手あたりも順調に推移しています。
更に山に自信があります。5区に関しては2年前に区間一桁で走っている濱登選手が満を持して登場しそう。更に6区が面白く、3人も60分切りを狙えそうな選手がいるとか??
箱根予選でいなかった選手が戻り、更に山も自信があるとなると、最下位通過ですが、この頁で紹介する大学の中では一番シード権獲得が現実味があるかもしれません??
さて自信がある山にうまく繋げるために1区から4区は本当に慎重に人選をしたいですね。順当なら1区伊藤2区スタンレイ4区鈴木博選手なんですが、スタンレイ(orタイタス)選手はまだ少しもがいている感じでしょうか…。
そうなると伊藤選手2区抜擢もあるかもしれません。その時の1区は鈴木博選手か真船選手か。スピードのある渡邉選手はまだ少し距離に不安はある様子でしょうか。
この1か月が勝負にはなりますが、東京国際大は2年前、素晴らしい調整を見せてきているのですよね。初出場で往路12位、総合17位に食い込みました。このあたりはベテランの大志田監督の手腕によるものと思います。次、更に強烈な新しい風を吹かせられるのか注目になってきています。
関東学生連合
今年はルール変更から話題を呼びましたね。エントリー2回までから、未出走蚤の選手と変更されました。これで東大・近藤選手に出走権復活、逆に農大・小山、亜大・加藤、武蔵・藤井選手らはチームとして出場できない限りはもう走れない等、いきなり悲喜こもごもの出足となりました。
とにかく近藤選手に注目が集まった箱根予選、その近藤選手は59分台と素晴らしい走り!文句なしの選出になりました。また、筑波・相馬、慶大・根岸選手ら古豪、大学として初選出の桜美林大・田部、芝工大・矢澤選手らも選出されました。
さて、もう一つ関門があります。学連1万m記録会です。今回は箱根予選と1万m記録会の合計タイムの上位10名が箱根出走メンバーとアナウンスがありました。ボーダー付近はほぼタイム差がなく逆転が予想されました。
結果、上位の近藤、専大・長谷川、明大・中島選手らは順当に選出。農大・金子、田部、相馬選手、ヒヤリとしましたが根岸選手も踏みとどまりました。
そしてボーダー。日大・阿部、亜大・田崎選手が好走し逆転選出へ。矢澤選手と麗澤・宮田選手が落選へ。しかも田崎選手と矢澤選手のタイム差は0秒58差…。芝工大の矢澤選手は4年生、悔やまれるラストスパート争いとなりました。
1区5区6区に希望の光
メンツは面白いのですが戦力的には全体的に小粒な感は否めないでしょうかね。1万m持ちタイム平均が下から2番目になるのもその要因の一つでしょうか。
その中で良い点は難しい1区と5区と6区に希望者がいることです。昨年は1区で出遅れてしまい、山はかなり苦戦。6区は希望者がおらず登り希望者の選手を走らさざるを得ない状況でした。結果、個人で健闘する選手はいましたが、総合では勝負になりませんでした。
1区は近藤選手が兼ねてより希望。過去2年ギリギリで落ちた悔しさを爆発させてくれそう。長い距離はマラソンも走れる安定感があるだけに楽しみな存在です。
5区は明大の中島選手が内定らしい。もともとロードの強さは駅伝ファンも知るところ。チームで出ていたとしてもありえる区間配置なだけに潜在能力の高さは楽しみ。6区は逆転で掴んだ亜大・田崎選手が希望しています。ここはいい点ですよね。
あとは持ちタイム的には2区専大・長谷川選手でしょうか。また、5区希望者が他に相馬・根岸選手といるので、彼らで4区や8区とかが面白い気がします。高校時代の実力者の田部選手もどこで起用なるかもしれません。
こうみると毎年持ちタイム平均より下の順位となる選抜ですが、今年は今年でなんだか楽しみかも??貴重な経験を母校に沢山持ち帰ってほしいですね。
コメント
この頁の3+1チームは前評判では最弱クラスとされているチームですが、いずれのチームも頼れる絶対的なエースがいるのが特徴ですね。
国士舘大学は住吉選手がエースでその他は誰が出ても力の差はあまりない金太郎飴チームですが、1区は恐らくはこの前の記録会でチームトップだった高田選手か。
2区を前回同様住吉選手に任せて3区以降も前回と同じメンバーで臨んだほうが良いと思われる。
苦手の6区は誰が来ても厳しそうなので、ここは一か八か留学生のギトンガ選手が。
彼は予選会の20キロではチーム最下位だったが、それでも62分を切っており、最初の5キロは非常に速かったのでかなり面白い選手ではある。
前回大ブレーキの福田選手もいいけど、彼に任せる価値もあると思いますね。
スカウト大失敗した2年生が今凄まじい成長ぶりを見せているので、勝負は2019年の95回大会。とりあえず現実的な目標は13位以上。
上武大学は今年スカウト大失敗、4年生の穴が甚大で非常に厳しいと思われましたが、またも今年の箱根同様にスカウト成功した日大と明治を打ち破って出場を決めついに10年連続の大記録を打ち立てましたね。
注目はやはり坂本選手です。この選手は唯一1年時から出場できる大学3大駅伝皆勤賞で即戦力として活躍しついに最終学年です。
恐らく1区に置かれると思いますが、予選会の走りやここ数か月の結果から見ても区間賞候補の1人であることは間違いありません。
他は予選会59分台の快走見せ前回3区で好走した太田黒選手、また前回経験者の大森、橋立選手が主力ですが、それ以外は力的には少し苦しいか。
今回の上位進出の鍵は井上弘也選手にありますね。
彼は坂本選手同様1年時から主力で活躍しますが箱根は2度とも区間ブービー、最下位と残念な結果で去年はケガで出場を逃しています。
ですが今年は、1500mで関東インカレ2部優勝、しかもまた世界陸上の実質予選のアジア大会の日本代表に選ばれるなど素晴らしい実績を収めました。
しかし予選では準備不足で63分かかってしまう残念な結果でしたが、この前の記録会を見る限りは箱根に間に合いそうか。
箱根は任せるとしたら6区しかない。
これまで上武は6区で60分台はおろか61分30秒すら切れていない鬼門中の鬼門。
とはいえ上武はスタミナ型の選手が多く、ここのスピード区間に対応できなかった。
彼は上武大学では珍しいスピード型の選手、この区間なら実力を一二分に発揮できる。
ハマれば59分台で行けるポテンシャルはあるが、失敗すれば63分オーバーもあるまさに諸刃の剣。
彼を使うのは怖いと思いますが、日本代表の彼が走らないとチームが奮い立たない。
正直シード争いに絡むには彼と心中する気でいかないと今回は厳しいと思う。
前回は往路で駒を使い切ってしまい復路は非常に苦しい戦いだった。
彼も過去2回の失敗の借りを返したいという期する思いはあるはず。
彼の走りが上武の命運を左右する。
東京国際は、箱根経験者の3人(スタンレイ、濱登、鈴木博)と伊藤選手が中心のチーム、
一応もう1人外人はいますがタイタス選手にロードは非常に酷といえるでしょうね。
かといってスタンレイ選手にも過度の期待はできない。
2区を走るにしてもせいぜい69分を切れるかどうか。
となると日本人選手の頑張りですが、カギを握るのは実業団から日本代表を経験し紆余曲折の果てに大学に入った渡邊選手ですね。
ロード20キロは厳しいと思いましたが予選では61分半でチーム9位で通過に貢献と予想以上のでしたね。
この後の記録会に出ないのを見ると恐らく山要因か。
上りは経験者(濱登)がいるので恐らく下りの6区か。
彼のスピードがあれば、十分に対応できそうです。
かつて実業団からの大学で箱根は、城西大学で黎明期にいた旭化成から加入した中安秀人選手を思い出します。
彼は1年時から活躍して2度箱根の4区を走って2回とも区間15位でしたが、3年次以降からは音沙汰がなくなってその後は3000SCで日本選手権に出場して今は神戸のランニングクラブで監督として活躍していると。
このチームは正直誰が来るか読めないです。
前回のように調整がうまくいけばシード争いに絡みそうですが、如何に?
学生連合は、往路は近藤選手以外は常連校で固めてくるか。
1区を近藤選手、2区を専修の長谷川、3区に日大の阿部、4区に農大の金子、5区に明治の中島選手で来るか。
復路は6区の亜細亜の田崎選手以外は新鋭校か。
準エースの9区に筑波の相馬選手、それ以外は誰を置いてもいいか。
だが面子を見ても今回は近藤、中島、長谷川選手以外はちょっと迫力不足か。
前回同様に繰り上げなく10区間つなぐのが現実的な目標になりそうです。
と思っていたら、この前の10マイルで東京国際のタイタス選手は学生1位の順大栃木選手と同タイムだったので、ようやく距離に適応してきたので、どちらを使うか迷いますね。
でも2人とも68分台を出せるかどうかは微妙なところです。
国士舘は添田監督に替わって、少しずつですが骨太なチームになりつつある気がします。特に留学生については、即戦力的な意味合いではなく長期的な視野で考えていること、外国人コーチを招聘しているあたりにチーム全体で底上げを目指している点が強く感じられます。
箱根本戦自体は、やはり苦しい戦いは避けられないと思います。ただし、今の3年生が
予選会後も記録会で好調であることを考えたら、今回は主要区間を経験させて、来年勝負も失礼ながらありかなと。
上武は1、2区終了時点でどの位置にいるか。坂本、太田黒選手と格になる選手はいるだけに、井上選手を3区又は7区で流れをいい方向に持っていく役割を期待します。攻められる区間が多くないだけに、まずは万全な状態で本番を迎えられるように。
東京国際は伊藤、留学生、濱登選手と核になる選手はいますが、どうしても個の力に頼る駅伝になる感じです。言い方は悪いですか、往路に関しては順天堂のシード権争い版といった感じでしょうか(順天堂は往路は優勝争いと比較して)。2年生に伊藤選手が荒削りながらエース候補として頑張っているので、ぜひ大切に育ててほしいです。そして、初出場時に繋がらなかったタスキを今回は大手町まで持ってきてもらいたいです。
渡邉選手、
沿道で実業団組が応援!、なんて場面があると感動的ですが。。
まずは国士舘。1区の人選に悩むところですよね。2区は区間一桁では走れそうな住吉選手がいるので遅れたとしても第2グループにつけるランナーがほしいところだが…最初は八巻選手鉄板かと思いましたがどうにも主力勢があまり伸びてこない。乾坤一擲高田選手というのもおもしろいんですが、まだまだ発展途上のチームなのでどれだけ戦えるか注目。
上武は1区で坂本選手というカードを使うなら区間賞クラスを求められます。あまりスパートが強い選手ではないので途中で突き放す走りをしないといけません。本当は2区の方がいいと思っているんですがチーム状況を考えると苦しい。朗報は佐藤選手が間に合いそうなところか。ちなみに井上選手は起用できても6区か10区しか無いと思ってます。勝負所で起用できる信頼感は無いでしょう。
東京国際はかなりぶっ飛んだ意見を言いましょう。1区スタンレイ、2区伊藤。理由もあります。スタンレイ選手は爆走タイプの留学生では無いです。集団でうまく走らせた方がいいんじゃないでしょうか?そして2区伊藤選手にする理由は、来年度、いや今後の彼の陸上人生を考えてあげるなら2区を絶対に走らないといけないです。来年度以降箱根に出た場合2区にタイタス選手は絶対に無理だと思うので、経験値を積ませるのもいいでしょう。それだけ伊藤選手には力があると信じてますので。
学連は楽しみな選手が多いんですが、序盤で勢いに乗れないと苦しいでしょう。92回大会の走りを再現できればベストかなと思います。