箱根駅伝公式Webサイト:http://www.hakone-ekiden.jp/
定期の記事の予定を変更してこちらの記事を更新します。
今朝の日刊スポーツに、『関東学連が第100回記念大会より、箱根駅伝の全国化を検討へ』と記事が出ていましたね。
箱根駅伝100回記念大会から全国化検討、その背景
関東学生陸上競技連盟が第100回の記念大会となる2024年1月の箱根駅伝で全国化を検討していることが6日、分かった。前年秋の予選会に一定のタイムの基準を満たせば、関東地区以外の大学も出場できる案が出ているという。本戦もオープン参加ではなく、正式な記録を認め、記念大会以降も同様の形式とする可能性もある。今後の議論次第だが、正月の風物詩は全国に門戸が開かれる。
https://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/201711070000126.html
一般の方は知らないかもしれませんが、箱根駅伝は『関東学連主催で、関東やその周辺の地域の大学しか出場できない』のですよね。箱根駅伝が始まった時に、日本学連は存在せず、関東学連しかなかったからなのですが。
それが全国放送したら、とても人気が出てしまい、人気がどんどん加熱してしまい、いつの間にか大学駅伝の最高舞台(関東地区のみなのに)と世間に認知されてしまっていますが違うので、くぎを刺しておきます(笑)
2024年より7年前の発表について
やるということであれば、今から告知しておく必要はあるのでしょうね。
本気で箱根駅伝を出場を目指すとなれば、今ですら箱根駅伝への強化校は飽和状態(20の枠に対して強化校は40以上)なので勧誘や設備投資など莫大な費用と時間をかけて強化していく必要があります。
そして4学年しっかり選手が揃わないと中々狙えないですからね。毎回、全日本大学駅伝で関東以外の最上位に顔を出す京都産業大や立命館大などでもそうやすやすと出場ができるほど甘くないです。20㎞を走れる選手×10人以上揃える、そう簡単ではないはずですが、揃わないと予選通過が出来なくなってきていますのでね。
全国化して大丈夫なのか?
正直、世界的な目で見ると、非常に独特の文化となっています。正直、トラックをやるにもマラソンをやるにも中途半端な距離ではあるし、また高校駅伝から一気に距離が長くなりすぎて、果たして日本六朝長距離界の将来を見据えた育成になっているのだろうか?と疑問はありますが、
視聴率25%超のビッグイベントになっていることに加え、やはりスター選手(柏原、神野選手)や青学・原監督のような営業マンタイプの方が率いていこうとされているのを見るとそういう流れなんだろうなと思います。
他地区の学連や日本学連さんがどんなご意見をお持ちかは分からないのですが、実現に向けて全体が動き出していくのか?
予選会をどうするか。
複数の関係者の話を総合すると、タイムなどある一定の基準を満たせば、前年秋に実施される予選会への出場を認めるというもの。出場の基準となるタイムや、本戦出場枠を増やすかなど、今後具体的な方法を検討していく。
(本戦)出場の形式も記録や順位も付けられないオープン参加ではなく、正式な記録が認定される案だという。そうなれば、本戦で10位以内に入り、シード権を獲得すれば、翌年も箱根路を走れることとなる。
一応、関東学連の中では全国化へ動きだすことに一致した、という段階なんでしょうね。働きかけや中身は本当にこれからということだそうですね。
現在の箱根駅伝予選会は、20㎞のタイムレースを行い、1校最大12人が出走し、上位10人の合計タイムで決めるというものです。形式自体はこのままでいいと思いますが、予選への出場はだいぶ引き上げなければならないでしょう。
5000m16分半以内10名以上揃えるという基準では、既に50校前後が参加できるレベルで600人程が一斉に出走となっています。さすがにこれ以上は接触や転倒の危険が多くなりすぎるので、10000m32分~33分の幅で上位10名以上とかになってきそうです。
そして勿論やるなら、本戦でチームと個人に正式な記録が付き、シード権が狙える、101回大会以降も継続で。でないとわざわざ狙おうという大学が現れないと思います。出場枠の拡大にもよりますが、出場に結構な労力になる中、1度のみとなると狙う魅力はあまり感じないかなと思いますのでね。
他駅伝との兼ね合いは…
なお、全国化した場合、全国大学駅伝が3つ存在することになります。箱根駅伝の予選会をタイムレースで一斉に行うのに対し、他の駅伝はそれぞれの地区学連での予選会で選出になっています。地区対抗と本当に実力のある大学20校と2つの性格の違う駅伝大会ができると思います。
これはこれでいいと思います。全国化したとしても、すぐには関東地区一極状態は解消されないと思います。それまでの実績もありますし。地元の大学に通いながら箱根駅伝を目指せる利点はあるので少し実かなぁと思います。
そういう意味では地区別で出場できる全国大会と、全国一律の予選で決める全国大会と色が違い良いのではないでしょうか。
ただ、そうなると地区対抗の駅伝が2つ存在する、更に箱根予選との日程の兼ね合いを考えると…出雲駅伝の存在意義は??ということになるかも??
実際に事が動き出すのはこれから先ですが、全国化に向けて思うことを書いてみました。
コメント
全国化するのは賛成ですが、現状関東とそれ以外のレベル差が大きすぎます。まずは2004年大会に1度だけ結成されて全日本大学駅伝でも3年前からスタートした日本学連選抜から復活させる必要があります。
まずは全国各地で資格記録5000m15分30秒か10000m32分30秒、20キロ70分、ハーフ75分以内の4つのうち1つでも満たしていれば参加可能な地方予選を行ってそこで一定タイムもしくは一定順位以上の選手を全国予選に参加させその中から本メンバー16名+補欠6名を選抜にという仕組みで。
ただ関東以外の地区でその条件を10人以上集めるのは至難というべきなので1人からでも参加を認めるようにしないと。
それで105回大会を目途に全日本大学駅伝で関東以外の地区で10位以内に入ったチームに推薦で出場させるべき。
>ryouya0616sさん
そうですね。力の差がありますし、ハーフの距離に力を入れている選手の数自体も少ないですし…全日本学連選抜を作るのにもだいぶハードルがある状態ですものね。まずは個人で力のある選手を何とか入れられるようにしたいですが…。
現状の予選会の参加基準を参考に、全国でランキングを作り、上位50位(可能なら、可能であるほど多いのが望ましい)を予選会に出場させる、ここで地区での制限はない。こうすれば、他地区よりも実力の劣る関東地区のチームは出れなくなりますが、全体的なレベルアップが図れると思います。
確かに、すぐには他地区が箱根駅伝に出られることは無いですが、まずは予選出場を目指して、頑張れるのではないでしょうか。
(そして、なるべく早く案を仕上げ、具体的な案を数年前に提示しておくこと、こうすれば確実に、今までのように関東に流れすぎることはなくなるでしょう)
>ハチベエさん
そういうやり方もいいかもですね。10000mの10人平均上位50校を予選会に出場。立川のコースに立てる他地区のチームの数はそれなりにあるはずです。立川のコースに立って戦うだけでも大きなモチベーションになると思います。日程の問題さえ解決できれば、実現できそうです。
箱根駅伝とは何ぞやという所を明確に考えていかないといけません。今のところは日本一の陸上大会だと思ってます。これが真実を言っているか皮肉を言っているかは各々が判断してください。
さて箱根駅伝、関西では死ぬほど人気がありません。視聴率で言えば3%くらいかな?もっとあったっけ?
というか関西人は長距離が嫌いだと思いますよ。スポーツは甲子園でやる玉遊びにしか興味がない民族ですから箱根駅伝とかいうしょーもない絆のスポーツなんかおもんないわというのが本音でしょう。(かなり極端な意見を拾ってますが関西在住20年以上の自分が感じた意見です)
なので今から箱根駅伝目指すぞと言われたところで関西エリアは興味なしといったところでしょうか。多少は力を入れるでしょうが関西は一気に弱体化しそうです。
今回の箱根駅伝全国化ですが「駅伝」ファンとしては少し楽しみです。かつて高岡選手や永田選手のように地方の大学にいながら学生NO1の力を持った選手が箱根を走ったらどうなるんだろうという想いがあったのでわりと賛成ですが「長距離」ファンとしてははっきり言って反対です。もし本格的に始動すれば間違いなく地方大学は強化に乗り出すでしょう。(なんせ国民の1/4以上が見ている場で大学の宣伝が出来るのですから)しかしここまで開いた関東勢との差を縮めるには相当な時間がかかります。そうなると箱根に出場する為だけに留学生を連れてきたり、駅伝に特化した選手を大量に作り出すだけで日本の長距離はどんどん弱体化していくと思います。
そうなると箱根駅伝の根本が変わってきてしまいます。関東学連や日本学連には「駅伝」人気拡大だけでなく「長距離」の未来も考えて頂きたいです。
長文失礼致しました。
いっそこれを機に5キロ、10キロ、42.195キロ区間とか、出場資格タイム制限(例えば3分45秒切らないと出られない)ありの超短距離区間(1.5キロ)を設けてみてはいかがでしょう?
ハーフマラソンは「非根幹距離」であることを考えますと、基幹距離区間を設けてバリエーションを持たせることでトラックの距離との連動性を高めることが出来ると考えます。
今まで、箱根駅伝全国化に賛成的なことを書いてきましたが、正直複雑な感じです。
もちろん全国の高校生の進路状況を見ていると(長距離限定で)、関東に進路を絞る選手がやたら多い、これは誰の目から見ても明らかです。
ちなみに日テレが箱根駅伝中継を始めた頃からこの状況が大きくなっていたように見えます。中継が始まる前は全日本大学駅伝の成績を見ていると地方でも十分、関東勢と渡り合える姿が見えてきます。当時、箱根駅伝で最強クラスを誇っていた日体大や大東文化でさえ、福岡、京都産業、中京といった大学に敗れている年もありました。この結果から、テレビ中継や、そこから始まった、関東地区の選手勧誘・設備の充実化が、関東と他の地区に大きな差を生み出してしまった可能性は捨てきれないです。そうゆう面では箱根駅伝全国化は早急に進めるべき事案ではあるといいきれなくもないと思います。
ただし、箱根駅伝を全国展開してしまうと、地方で長年続いてきた駅伝大会はどうなるのか、という疑問点はあります。そのまま続ければいいんじゃないかと思いますが、駅伝大会が多すぎると、トラックで記録を残しづらくなる選手が増えてしまう恐れもあります。今でさえ、記録が出やすい11月末~12月前半の記録会は駅伝と重なってしまい、記録を出せない選手も多いのに、箱根駅伝まで出場するとなると、厳しいものがあるのではないかと感じます。かといって地方駅伝を廃止してしまうと、地方のアイデンティティが消失してしまう恐れもある。これは僕にとっては重要なことではないのですが・・・やはり今まで続けてきたものを無くすというのはいい気がしない方もいらっしゃると思います。
ニュースでは、箱根を全国展開すると、関東外地区の負担が大きくなるという意見もありましたが、それは大した問題ではないでしょう。それなら、関東の学生も出雲や全日本に出ていますし、遠征の費用も出せないほど、大学も資金がないわけではありません。出たくなければ、箱根駅伝の出場を目指していない大学に進学すればいい話です。最近では京都大学OBの平井健太郎君や静岡大学OBの中西玄気君などがいい例ですね(他にも結構いらっしゃいます)。ちゃんとした意思があれば、別に箱根に出なくても強くなる可能性はいくらでもあります。もちろん箱根がきっかけで強くなるのもありですし、強い選手と切磋琢磨したいというのも十分ありです。
僕としては、かつて名長距離ランナーをたくさん輩出してきた、前述の大学が復活して、関東以外の大学が駅伝で優勝する姿を見てみたいというのもありますけどね。現在でいえば、関西5強(と勝手に考えている)や東海地区の皇学館・岐阜経済、中国四国の広島経済などは強化が進んでいるので、きっかけがあれば数年で、関東強豪校と肩を並べるほど強くなると思います。いずれにしても、近くに速くなる環境があれば、選手の流れは自然に変わっていくのではないのでしょうかというのが僕の考えです。