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箱根駅伝2026(第102回)へ向けて【早稲田大・帝京大】エース・山・選手層で考える！

第102回箱根駅伝, 早稲田大学, 帝京大学

出雲駅伝・全日本大学駅伝が終わって、いよいよ箱根駅伝モードになってきますね。

箱根駅伝出場大学の、
今季のチームの特徴や、山など箱根に向けての戦力分析をしていきたいと思います。

往路優勝一発はあるのか
早稲田大学・帝京大学

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【早稲田大学】箱根駅伝2026(第102回)へ向けて

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出雲駅伝・全日本大学駅伝について

出雲駅伝…久々の表彰台で話題になりましたよね。主力の一人が欠場するも、強いエースにスーパールーキーで一発狙っているのはよく分かるオーダーでした。初駅伝いきなり1区となった2年吉倉選手が区間10位発進となりますが、大エース化してきた2区山口智選手が断トツの区間賞の走りで一気に首位に躍り出ました。駒大とマッチレース、他の強豪校は置いていったので優勝を夢見ました。

　3区4区5区は鈴木・佐々木・堀野選手のルーキー3人。主要区間の鈴木選手は、終始背後からの留学生軍団のプレッシャーを厳しく受け、最後は身体に限界が来るも、総合2位でリレー。4区佐々木選手が積極的にいきますが、逆に國學院大に突き放され2位に後退。5区堀野選手はIVYリーグに交わされ3位となります。

　アンカーに、山の名探偵工藤選手を配置して、逆転を狙いますが、トップと40秒以上の差は少し大きすぎたか。25秒を切るところまで一旦追い上げますが、総合2位まで。久々の表彰台も、何ともむず痒い結果でした。

全日本大学駅伝…再び優勝にチャレンジしますが、主力の怪我の関係で、7区を走る選手がおらず、大エースも夏前まで1500ｍをしていた山口智選手をその区間に回す配置になりました。1区は4年連続となった間瀬田選手が区間2位好スタート、2区鈴木選手も他校のスピードランナーと最後まで戦い、先頭と秒差でした。

　でしたが、3区抜擢された堀野選手が力及ばず、優勝戦線から後退。ここはくるしかった。ただ、4区吉倉選手に、初駅伝となった5区小平・6区宮倉選手が、青学大と併走できる環境にはありましたが、区間中位で粘って、シード権内はキープします。7区となった山口選手は慎重な走りになりましたが、一つ順位を上げます。

　そして今回もアンカーとなった工藤選手が、魅せてくれます。ほぼ単独走となりましたが、オーバーペースとならないような攻めの走り。いいリズムでで刻むと56分54秒で区間賞。追い風だったとはいえ、おおよそ30年ぶりに全日本駅伝8区の日本人記録を塗り替える金字塔！長距離ロードでトップレベルの力があることを改めて示しました。

[戦力分析①]エースの力について

エース力：★★★☆☆

　往路どこまでいけるか。おそらく3年連続2区になるだろう山口智選手は、ひとまずは66分台が目安になってくるでしょうか。スピードは、学生どころか日本人トップレベルですが、スタミナ面の強化がどこまで間に合うかになってきますでしょうか。65分台をターゲットにできるチームが強豪校にある中、権太坂以降どこまで食らいつくかになるか。

　1区と3区はひとまず固められそうか。1区はおそらく4年連続で間瀬田選手。前回は区間4位でまとめて、先手を取っていけていた。仮に1区がハイペースになってもまとめられそうだ。3区はルーキーの鈴木選手か。全日本2区で一緒に競っていた選手が、1万ｍ27分台を出していて、やはり走力は高い。スタミナ面もここからの練習で、前回の山口竣選手の61分15秒は狙っていける。

　さて問題は4区だ。他強豪校は2区でも67分切りを狙えるレベルの選手を配置できそうだ。ここは…山口竣選手の回復を祈る形だろうか。前回3区の好走が光るが、アップダウンも取り立てて苦手ではないということ。戻っていれば食らいつける。山までに先頭から離れたくない。

[戦力分析②]山の力

エース力：★★★★★

　箱根駅伝において山登りは、毎年山場になりますが、現状一番の強みを持っているのが早稲田大になります。前年当時2年生だった工藤選手が69分31秒の区間2位、今年はユニバハーフ優勝し、全日本8区は日本人記録30年ぶりに更新など、さらに波に乗っている。近年、スピード特化で5区に繋がらいことが増えてきたが、工藤選手はロードを中心に強化。上積みがあっていい。

　別の記事では、早稲田の優勝できない難題を解決したいというのもありましたが、まずは5区工藤選手にいい位置でタスキを渡していくことになると考えます。区間記録を超えて68分台、往路5人が全員パーフェクトなら総合優勝が見えてくるだろうか。

　また、早大にしては6区山下りにも強みがある。前年当時2年生の山崎選手が58分45秒の区間5位とまずまずの走りを見せていました。ちょっと高望みですが57分台を出していけるか。イメージで言うと84回大会の時のような展開ができるか。しっかり往路優勝したうえで、6区57分台。こうなると、復路も楽しめるか。

 

[戦力分析③]復路の選手層

★★☆☆☆

　強豪校に比べれば、やはり選手層は落ちてくる。仕方ないにせよ、現状スタミナ系の3年長屋選手に、強力ルーキーの一人佐々木選手あたりに目処が立ってなさそうです。その他の選手や一般入試の叩き上げの頑張りにかけていくことになりそうです。

　幸い、全日本駅伝3区から6区を担った選手はある程度力はついていて、スピード型の2年吉倉選手が距離に順応してきて62分半ば。7区あたり担えるか。3年小平・1年堀野選手も距離の目途が立った。

　さらに、惜しい所でメンバーから外れた4年伊藤選手が62分14秒の激走。ある程度前半突っ込んでのタイムなので、10区あたりなら十分。全日本6区の宮倉選手も、丸亀ハーフの61分台の勢いが戻ってこればというところ。メンバーはギリギリですが、往路でどこまで稼げているかだ。

まとめ

　まずは5区山登り工藤選手が区間記録をターゲットにできる程調子が良いですので、往路優勝をターゲットにしていく形になると思っています。4年生の山口智・間瀬田選手だけでなく、出雲・全日本怪我で欠場した2年山口竣選手や、ルーキー鈴木選手のスタミナ強化が間に合うかどうかにもかかりますが、なんとか優勝できない問題の解決がなれば。

　復路は、選手層が他の強豪校に比べると薄いのは否めない。そのため「駒大・中大・青学・國學の4強」と言われ始めていますが、少し差をつけて往路優勝まで持ち込むことができるか。6区山下りも目処が立っているチームだけに、流れに乗って逃げていくことは可能。

　全日本駅伝でも吉倉・小平選手ら中位でまとめていたメンバーや、おそらく9番手だった4年伊藤選手らが上尾ハーフで62分台をマーク。自己ベストは61分台の宮倉選手らもいるので、堅くまとめられるはず。果たしてどこまで他校の追い上げを凌げるか、4強に穴をあける目処は立っている。

 

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【帝京大学】箱根駅伝2026(第102回)へ向けて

出雲駅伝・全日本大学駅伝について

出雲駅伝…今年の好調を予感させるレースとなった。1区楠岡選手が、スローからの瞬発力勝負だった中、中大・駒大のエースに食らいついて区間3位スタート。2区島田選手も順調だった。3区小林選手が留学生対決に打ちあがった形で後方に下がったものの、4区原・5区鎗田選手が単独走でガンガン押していき区間5位と6位、アンカー初駅伝の谷口選手も万全にまとめて区間8位。上位が見える総合8位でした。

全日本大学駅伝…続く全日本大学駅伝で強豪校に牙をむきましたね。1区何とか間に合った柴戸選手が秒差で繋ぐと、2区楠岡選手がついに大覚醒。先頭集団に追いついて、じっと身をひそめると、残り1㎞でロングスパートで一旦単独先頭へ。中大に追いつかれて2位中継も、区間タイムはトップ！しかも、駒大佐藤選手の区間記録とタイ！後に1万m27分台出すのも納得ですね。

　そして3区以降も粘ります。原選手が終盤まで先頭集団で粘ってトップと15秒差で中継。4区谷口選手がやはり強く区間3位で常に先頭集団を追っていく走り、ここで総合3位に上がったのがもう一つのハイライトでした。

　5区鎗田6区尾崎選手が少し先頭からは後退しますが、総合4位キープ。7区島田選手が総合5位へ、8区初出場となった浅川選手が総合6位となり、惜しくも5強倒しはできなかったものの、最後まで上位争いをキープ。まだ島田選手が区間5位、浅川選手が区間8位とある程度まとめられているので、通用しているのもポイントです。

[戦力分析①]エースの力について

エース力：★★★★☆

　相当強いように思います。もともと高校時代から有力だった楠岡選手が、ついに身体が出来上がってきたようで、全日本2区区間賞&1万m27分台へ突入。勿論、箱根に向けた練習は十分していると思います。前回通用しなかったとはいえ5区山登りもこなしていますので、66分前半は十分ターゲット。上位争いにこの時点で割って入れるでしょう。

　そして1区と3区も強そう。今年は出遅れていましたが4年柴戸選手が戻ってきて1万m28分台中盤を出していて、今年は全日本同様1区だろうか。全日本7区である程度通用していた島田選手が3区でも面白い。箱根の距離になったら、十分に強豪校の動きをするのではと思われます。

　さらに4区も対抗できそう。前年走っている尾崎選手が調子を上げつつありますが、全日本4区好走の3年谷口選手や、上尾ハーフ61分台の原選手あたりも候補になってきそうで、選手層は非常に厚くなってきています。どこまで上位に食らいつけるか楽しみになってくる。

[戦力分析②]山の力

山の戦力：★★

　問題は山となる。これは中野監督の山は準備しないという信念もあり、エース格である程度適性があった選手が見つかった場合以外は、区間15位以下になることも結構多い。実際2大会前は尾崎選手が、前回楠岡選手が上っているが、4区までの健闘を振り出しに戻してしまっている。

　今年は誰になるか。エースとなった楠岡選手が、2区でも5区でもということだが、さすがに2区代わりいないとみる。いなければ、11月の大会で良かった選手の場合もあり、全日本アンカーの浅川選手や、上尾ハーフ好走の原選手、秋の成長株谷口選手らの誰かになるのではと思いますが…どこまで対応できるか？もしあの細谷選手のレベルがいれば、戦えます。

　こうなると、6区山下りは珍しく人材がいて、前回廣田選手が58分前半の快走を見せています。11月記録会では調子まだ上がり切っていないですが、適性はありますので、今年も十分対応できるのかなと思います。

[戦力分析③]復路の選手層

選手層：★★★★☆

　復路の選手層は帝京大らしく厚くなりそう。仮にですが、4区谷口選手5区浅川選手とすれば、9区に先述の通り上尾ハーフ61分半ばを出していた原選手を温存することができます。強豪校レベルの選手を終盤に残して無理のないオーダーを組むことができます。

　また、5区や4区の経験がある尾崎選手あたりを8区にできますし、出雲・全日本ともに出走している鎗田選手も1万m28分40秒まで記録を伸ばしてきて7区あたりに配置できます。

　そして10人目のボーダーは高い。1年時出雲以来の大学駅伝を狙う4年藤本選手に、まだ駅伝経験のない2年佐藤・松井・齋藤選手に、1年生の雪田選手が上尾ハーフで62分半ば前後でまとめています。これに、前回アンカーで頼もしい活躍した2年小林選手がいますので、最後の最後まで攻めていくオーダーを組めます。過去最高4位以内はターゲットといってもいいのではないでしょうか。

まとめ

　非常に面白くなってきました。3年生エース楠岡選手が帝京大記録更新となる1万m27分台更新。この勢いなら、2区66分前半以内で強豪校の中に今回も割って入れそう。4年生島田・柴戸選手も調子を上げていて、往路前半はがっちり。

　新戦力も育ってきていて、全日本4区3位好走の谷口選手、上尾ハーフで61分半ばを出した原選手、全日本アンカー8区区間8位でまとめて長丁場に強い浅川選手といったところが、非常に素晴らしい活躍。彼らも中盤以降の繋ぎ区間で十分強豪校と渡り合えるでしょう。

　問題になるのが、ここ2年大きく順位ダウンしてしまっている山登り。主力の選手で適性がある選手がいれば心強い。6区山下りも前年好走の廣田選手が健在です。山登りをこなせれば、どの区間も強豪校と戦える可能性のある人材を配置出来ます。4強の一角を倒せれば、帝京大過去最高の4位を上回ることができますね。

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