ロンドン陸上世界選手権に出場する男子長距離の選手4名(マラソン3名、3000m障害1名)を紹介します。
今回紹介するのは3000m障害に出場する潰滝大記(読み方:つえたきだいき)選手です。
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・和歌山県出身
・小学3年陸上開始
・笠田高校
・中央学院大学(2012~2015)
・富士通(2015~)
・175㎝、59㎏
今回出場する3000m障害は高校時代から本格的に取り組んでいます。高校1年生で和歌山県高校ユース選手権で優勝・近畿ユース選手権6位に入っています。その時の記録は9分53秒でしたが・・・
高校3年生の全国高校総体近畿地区予選では8分55秒というタイムで優勝!見事インターハイ出場を決めます。1分上がったのはすごいですね。
IHは予選はトップで通過し、決勝は13位。決勝までいけたのが凄かったですね。3000m障害に専念していたためか、5千は14分53秒にとどまっていましたが、箱根駅伝常連校の中央学院大に入部しました。
大学時代に3000m障害での関東ICだけでなく箱根駅伝やトラックメキメキと力をつけて活躍しています。
いきなりびっくりしましたね。高校時代得意種目だったとはいえ、いきなり優勝!この時は2位の選手を10秒以上引き離す断トツの優勝でした。タイムも日本選手権に出られるものでした。
そのためか、学生トップを争う舞台では2年生以降は5千と1万に力を注ぎます。2年生の時にW入賞すると、3年時は1万で表彰台に立ち5千は13分台の好タイムで優勝!4年時は5千連覇とともに1万も優勝し2冠!見事な成長曲線です!これだけ順調に伸びていったのは結構珍しいと思います。4年時の春までには学生長距離界の顔の一人となりました!
箱根駅伝や同じ学年に行われた他の大学駅伝の成績です!3障の選手なので20㎞の長い距離は少しずつかなと思いきや、箱根予選で20㎞61分半(これでも川崎監督によると予定より悪かったとか)、上尾ハーフで63分中盤で走るといきなり1区の大役。ペースの上げ下げが激しい中、区間一桁で走り切り、長距離に非凡なセンスを感じさせます。
以降、9度出場した大学駅伝は6回が1区。箱根駅伝に関しては4年連続で1区を務めます。一番区間順位が良かったのは3年時の1区5位。この時は中盤過ぎに強豪校のエースが4選手前に出る展開で、第二集団から抜け出し食らいつこうとしたもの。順位だけでなく成長を感じさせるレースでした。
そして4年時は出雲2区で区間新記録樹立!持ち前のスピードを存分に生かしてます!箱根駅伝は監督より「10位(シード権のライン)を引き離せ」という指示のもと、最初から果敢にトライ。さすがに疲れましたが区間6位と粘りの走りを見せています。
さて、本職となっていく3000m障害ですが、初出場となった2年時から大活躍しています。8分42秒とさらにタイムを縮めると、3年時には8分40秒を切って表彰台に立ちます。
そして、4年時についに優勝!日本トップに立ちます。毎年確実にベスト記録を更新していっているのが凄いですね。長身から繰り出すストライドが存分に生かされていますね。この時の記録が世界選手権の標準切りにあと僅かなタイムだったため、記録会で何度も挑戦していた姿が印象的でした。
富士通に入り、実業団駅伝にも出場していますが、やはり3000m障害でついに世界選手権の座を射止めたのがビッグニュースですね!
入社直後の日本選手権で連覇!記録会などではそこまで調子あがっていなかったのですが、渾身のラストスパートでゴール直前にトップに立って連覇!その後、9月下旬に行われた大会で8分29秒と世界選手権に出場できるタイムで走破します!最も、要綱では10月1日以降となっていたので、もう一度切る必要がありました。
ところがアクシデント。怪我をしてしまいます。急ピッチで仕上げますが、日本選手権ぶっつけ本番となります。そんな中、トップの選手に食いつき、残り1周でしっかりスパート。見事3連覇を果たすと、約2週間後に行われた記録会で8分29秒05のベスト&世界選手権標準突破!見事な調整力と3障のセンスを感じますね!
大まかにこのような経歴です。箱根駅伝も見事ですが、3障は高校1年生の時から毎年ベストを更新し続け、今年”ついに”世界選手権に到達しました!
世界選手権でも伸びやかな走りを見てみたいです。