このメンバーで来年この悔しさを
第95回箱根駅伝応援ありがとうございました!!! pic.twitter.com/2Ws4b04DHU
— 山口 和也 (@tbkazukun) 2019年1月3日
第95回箱根駅伝2019が終わり、卒業生の進路、新入生の情報が発表され、
なにより、在校生が次の箱根駅伝2020に向けて動き出しています。
…というか新年度に入ってますね。
箱根駅伝2019の簡単な振り返りと、箱根駅伝2020への現時点での戦力分析をしていきたいと思います。
今回は日本体育大学です
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日本体育大学の【箱根駅伝2019まとめ】
13位日本体育大学11:12:17
1区池田耀平②12位63分10秒[12]0:35
2区山口和也③13位69分11秒[13]2:15
3区岩室天輝②17位65分09秒[18]4:53
4区廻谷 賢③18位64分46秒[18]8:37
5区室伏穂高④11位74分17秒[16]10:02
往路16位5:36:33
6区濵田 諒③9位59分44秒[14]11:34
7区志賀康太④11位64分46秒[14]12:35
8区森田諒太③16位67分11秒[15]15:52
9区林田元輝④6位70分44秒[14]17:00
10区中川翔太③16位73分20秒[13]20:08
復路9位5:35:44
1区池田選手…出雲・全日本大学駅伝と3連続1区を担当。そのたびに修正してきていましたが、今回ついに役割を果たしましたね。六郷橋までしっかり付いて、その叩き合いの最中での襷リレー。流れの中での位置に持ってきました。
2区山口選手(個人的MIP)…個人的にはこの区間が一番不安だったのですが、予想以上の健闘でした。1区がいい流れだったこともありますが、他校のエースと同等と渡り合いました。
山口選手自身も年間を通じてやや不安定だった面があったのですが、箱根駅伝にしっかりと調整を合わせてきていました。出雲全日本は出遅れてうまく勝負できなかった日体大はが、この時点で混戦の中13位でした。
3区岩室選手…ここからの2区間が勿体なかったのですよね。出雲全日本とも構想を見せていた岩室選手がまさかの失速。65分少しはそこまで悪くないのですが、高速化した今大会5つ順位を落としてしまいました。
4区廻谷選手…山下りの選手ながら、全日本7区好走の実績もあり、往路4区に回りました。ただ、今回は流れを変える走りとはなりませんでした。2選手とも順位を押し上げる走りの期待を受けましたが、初の前半区間起用などプレッシャーになったでしょうか。糧になればと思います。
5区室伏選手…4年生の登場。3年ぶりの5区出走、力の限りを尽くして追い上げたと思います。室伏選手自身中々調子が上がらず、出雲全日本共に走れませんでした。その中で、最後の箱根路は12位のチームが近づく位置にまで上げる力走で下。
6区濵田選手…廻谷選手を平地にして、この区間は誰が走るのか気になっていましたが、初登場の濱田選手がうまく走りましたね。59分台で区間一桁なら十分昨年以上の働きです。総合順位も14位まで上がってきました。
7区志賀選手…直前の全日本大学駅伝がデビューという叩き上げの4年生。やはり7区はなんとなくこういう選手が走る区間ですかね。大集団の中でのレースでしたが、崩れずにしっかりと走り切ったと思います。
8区森田選手…彼も三大駅伝デビュー戦でしたね。中々崩れない大集団の中、懸命に食らいつく走りでした。ただ、遊行寺坂以降の終盤の叩き合いからは少し遅れる格好でリレー。また、強くなって戻ってきてくれればと思います。
9区林田選手…少しずつシード権が厳しくなってきている中、意地を見せたのが林田主将。初の箱根路は希望の9区、突っ込んで入り12位集団に再度戻って、懸命に前を追いました。20㎞から遅れたのは仕方ない、チーム最高の区間6位の力走で下。
10区中川選手…そして、前回前を大きく追い上げた中川選手に、わずかな望みを託しましたが、残念ながら前回のような走りとはいかず。彼も年間通じてやや不安定だったのですが、うまくいきませんでした。
2019年日本体育大長距離・主な卒業生と進路
宮﨑勇将29分11秒16≪18:全3区13位、出2区7位、16:全5区19位、出2区5位≫ ⇒ JR東日本
室伏穂高29分14秒84≪19:箱5区11位、18:箱9区6位、17:箱9区14位、16:全6区11位、出4区7位、箱5区17位、15:全5区11位、予76位≫ ⇒ スズキ浜松AC(競技継続未定)
林田元輝29分26秒62≪19:箱9区6位、18:全4区11位、出6区10位≫
山口晟弥④29分27秒77
森崎拓海④29分28秒34
志賀康太29分28秒85≪19:箱7区11位、18:全5区11位≫
酒匂郁海1500m3分45秒96 ⇒ トヨタ紡織
彼らの4年間も激動でしたね。入学時に前々監督とは全く色の違う監督に代わりました。それもかなり管理の強いタイプでした。その後、内部でも少し色々あり、ラストの秋シーズン直前に、その監督が体罰で解雇。
いきなり自主性主体で動くチームに代わって、大変だったのではと思います。その中で4年連続箱根路に登場した室伏選手は過去3度のシード権獲得を知る存在、最後の学年で一気に主力となった林田選手ともに懸命に引っ張ってましたね。
また、1万mの持ちタイム上ではトップだった三原選手は3年時に大学駅伝を経験、宮崎選手はスピード型で、2年時と4年時に出雲・全日本に登場。出雲では2区でいずれも区間一桁です。宮崎選手はJR東日本に進みますが、NY
駅伝の距離の方がいいかも?
他に競技を続ける選手がいて、1500mでインカレ決勝も経験している酒匂選手がトヨタ紡織へ。青学大の同期と一緒になる中、更に良さを伸ばしていけるかな?
その他、山口・森崎選手は1万m29分台半ばでハーフも64分台。山口選手は地方のハーフマラソンでの優勝経験もあり、最後の箱根のメンバー入りもあるかなと思いましたが、惜しくも16人エントリー入りとはいきませんでした。
日本体育大学の【箱根駅伝2020】へ向けて~平均タイム・新入生情報など!
日本体育大新チームの持ちタイム上位16名
※2019年4月9日現在
5000m持ちタイム | 1万m持ちタイム | ハーフ持ちタイム |
中川翔太④14分01秒40 山口和也④14分03秒44 藤本珠輝①14分08秒52 佐藤慎巴②14分08秒66 廻谷 賢④14分15秒11 小松力歩④14分15秒40 池田耀平③14分16秒44 岩室天輝③14分16秒78 小松直生③14分17秒18 齋藤晃太②14分18秒78 |
山口和也④28分56秒05 中川翔太④28分59秒46 池田耀平③29分13秒11 森田諒太④29分18秒75 岩室天輝③29分20秒58 廻谷 賢④29分23秒01 濵田 諒④29分27秒67 亀田優太朗③29分27秒27 白永智彦④29分34秒62 加藤広之②29分43秒59 |
中川翔太④63分04秒 山口和也④63分39秒 亀田優太朗③63分40秒 池田耀平③64分06秒 岩室天輝③64分12秒 加藤広之②64分19秒 廻谷 賢④64分28秒 濵田 諒④64分29秒 大内宏樹②64分40秒 白永智彦④64分48秒 |
10名平均:⑯14分12秒1 | 10名平均:⑩29分20秒1 | 10名平均:⑭64分08秒5 |
濵田 諒④14分19秒80 白永智彦④14分23秒74 島袋太佑②14分25秒58 名村樹哉①14分26秒21 大畑怜士②14分27秒36 亀田優太朗③14分28秒07 |
冨田真佑④29分44秒63 齋藤晃太②29分44秒77 大内宏樹②29分45秒08 小縣佑哉④29分46秒24 小松力歩④29分50秒91 福住賢翔③29分53秒03 |
福住賢翔③65分06秒 森田諒太④65分10秒 小縣佑哉④65分20秒 冨田真佑④65分22秒 森下滉太③65分30秒 山下大志②65分37秒 |
現時点では5000m、10000m、ハーフは少しずつトップ10より下というところですかね。自前で日体大記録会も持っていますし、上尾ハーフで多くの選手が出走していますので、多くの選手は記録会に出ていますので、ある程度走力は反映しているのかな?
上位陣は5000mは13分台は0人、1万はぎりぎり28分台が2人、ハーフは63分切は無しということで、タイム的には流れを作っていける選手、或いは稼げる選手は少ないとみていいでしょうかね。
4年生の中川・山口選手がどの種目もワンツー、彼らがひとまず主力ではありますが、彼らに負担がかかり過ぎないようにすることが大事でしょうか。新4年ももちろん、新3年がさらに伸びてくるといいチームになってきそうだ。
日本体育大長距離2019・新4年生以下の主力選手
山口和也④28分56秒05≪19:箱2区13位、18:全8区18位、出3区11位、18:箱8区3位、17:出2区9位≫
中川翔太④28分59秒46≪19:箱10区16位、18:全2区17位、箱10区3位、17:箱8区12位≫
森田諒太④29分18秒75≪19:箱8区16位≫
廻谷 賢④29分23秒01≪19:箱4区18位、18:全7区4位、出4区3位、箱6区15位≫
濵田 諒④29分27秒67≪19:箱6区9位≫
白永智彦④29分34秒62
冨田真佑④29分44秒63
小松力歩④29分50秒91
池田耀平③29分13秒11≪19:箱1区12位、18:全1区13位、出1区14位≫
岩室天輝③29分23秒01≪19:箱3区17位、18:全6区3位、出5区5位≫
亀田優太朗③29分27秒87
福住賢翔③29分53秒03
加藤広之②29分43秒59
齋藤晃太②29分44秒77
大内宏樹②29分45秒08
佐藤慎巴②29分56秒03
島袋太佑②30分05秒62
新4年は先の山口・中川選手がまずは主力となってきますが、この他にも力になれる選手がほしいですよね。山下りの廻谷・濵田選手に、長い距離で強くなる森田・白永選手。全日本予選で力になった事もある冨田選手らがもう一つ上のレベルにいけるか。
新3年はいよいよ主力になれるかというところですね。今のところ箱根1区しっかり担当した池田選手が一番力がありますかね。岩室・亀田選手あたりも潜在能力はもっとあると思いますので、調子が上がってくると面白い存在。
新2年が何気に楽しみ。1万m29分台に乗った選手はずらりといるのですよね。ハーフでは加藤選手が好走、5000mでは佐藤選手が14分一けたを持っています。この世代が伸びれば、一気に選手層が厚くなってきます。
日本体育大長距離2019・新入生情報
名村樹哉(四日市工)①14分26秒21≪≫
安達響生(秋田工)①14分34秒79≪18:高校2区20位≫
盛本聖也(洛南)①14分37秒35
奥山恵親(佐野日大)①14分38秒38
5000m上位5名平均:⑭14分29秒0
松永悠吾(出水中央)①14分43秒43
九嶋大雅(伊賀白鳳)①14分48秒73≪18:高校2区32位≫
金城 岳(コザ)①14分59秒50≪18:高校3区37位≫
現時点では西脇工業からやってくる藤本選手が頭一つ抜けていますね。先日の対抗戦でも非常にいい走りで優勝のデビューでした。彼が即戦力となってくれると非常に助かりますかね。
あとはタイム的には中堅といったところでしょうか。名村・九嶋選手と言った三重県勢とか、安達・盛本・奥山選手ら、名門チームから来ている選手も多い。日体大で更に伸ばすことができるでしょうか。
日本体育大学【箱根駅伝2020へ向けて】戦力分析
総合力はあるが、エース力がやや低めか
箱根の成績と持ちタイムなどからみると、上位校と言われるグループからは僅かに差はあるのかなぁという印象。箱根では池田・山口選手がいい走りを見せていましたが、その他チームを押し上げていた選手が卒業生ということで、エース力はシード校からはやや劣るでしょうか。
総合力という点では新3年新2年の勢いを見るとまだまだ伸ばせる余地があり、全日本予選や箱根予選でしっかり戦い本戦に向かっていける感じがします。
昨年の秋の急な新体制からは大きな変更がないので、やはりある程度他校よりも自主性が大事になってくるところ、課題をクリアできるようになっていきたい。
箱根予選は戦いやすそうなチーム?
その中で箱根予選は現時点では比較的戦いやすそうですかね。1万m29分中盤、ハーフも64分中盤で選手が固まっており、選手が万全であれば、集団走など計算は立ちやすいのかなと思います。
これに山口・中川選手が復活し、上位集団の中へ。池田選手ら新3年もうまく引っ張ることができれば、しっかり結果を出したうえでの予選通過も可能となってくるはずです。
ルーキー藤本選手が即戦力になると面白い
一つチームの起爆剤になりそうなのが、ルーキー藤本選手。ここ数年は高校時代中堅層の選手が加入、毎年少しずつ積み上げていく形だったのですが、彼は一つ上のレベルの走力を既に持っている選手。
彼が記録会でチーム上位、全日本予選などで他校の選手とも戦えるようであれば、また一つ違った戦い方ができるかもしれませんし、チーム内の争いも激しくなっていくと思います。
全体としては、1年ですぐに箱根駅伝シード校に返り咲くのは一つ大きな目標となると思います。手に届く範囲にはあると思うので、持てる力を出せるようにしていきたいところです。
コメント
三原選手が居なくなってしまったのが今シーズンの全てだったんじゃないかなと思います。
ただ今期実は上がってくるんじゃないかとおもってるのがこの大学。前評判は低いですが10人までの力は高めで、駒がわりかし揃ってる気がします。
キーマンとなるのは箱根で力を出せなかった谷選手と中川選手と岩室選手の3人。また山登りの攻略も必要不可欠な課題ですね。
>山本シイタさん
そうですね。駅伝経験豊富な山口・中川選手に、池田・岩室・廻谷選手ら、昨シーズンの成長株が順調な状態になれば、また手ごわいチームになるはず。まずはインカレ・全日本予選でどれだけの戦いができるかです。