第97回関東インカレ2018の長距離の大学別のエントリーと解説をしています。
今度は1部校で残っている山学大・国士大・日大・筑波大についてです。
山梨学院大学 前回2位21点
10000m:ドミニク ニャイロ④28分02秒85 永戸 聖④28分30秒59 出木場風吹④29分42秒57
3000m障害:太田裕也③9分05秒84 関川大悟③9分09秒65
ハーフ:ドミニク ニャイロ④60分42秒 藤田義貴④64分05秒 首藤貴樹③64分06秒
5000m:永戸 聖④13分57秒59 清水鐘平④14分08秒61
まずは高得点を獲得できそうな種目が3つある。ニャイロ選手がエントリーしている1万mとハーフはやはり稼ぎどころだろう。10000mは2年連続2位で今年もその順位以内は確保できそうか。ハーフは箱根2区区間賞の力を見せてしっかりと優勝したいところだろう。
そして面白いのが1500m。昨年になって台頭してきた清水選手が表彰台に上る勢いだ。前年の関東ICは僅かな差で予選落ち、日本ICは2位で見事表彰台に登った。今年はどこまでいけるだろうか。
あとはどのくらい選手が台頭しているか。日本人エースの永戸選手はやや停滞気味の印象ですが、それでも5000m&10000mでエントリー。まずは前回入賞にあと少しまで迫った10000mで結果を出したいところ。
国士舘大学 前回:
10000m:ライモイ ヴィンセント①28分30秒94 戸澤 奨④29分24秒12 多喜端夕貴④29分32秒11
3000m障害:鈴木大介②9分02秒56工藤海良④8分59秒03/吉野 翔②9分05秒99
ハーフ:藤江千紘④64分02秒 鼡田章宏③64分19秒 内山 武④65分05秒
5000m:ライモイ ヴィンセント①13分43秒02 高田直也④14分06秒69 戸澤 奨④14分17秒02
前回実は無得点だった国士大ですが、頼もしい選手が入ってきた。来日まもないヴィンセント選手が5000mは13分43秒、10000m28分30秒の好記録を出して、さっそく両種目にエントリー。異国からやってきたまもない1年生にあまり過剰な期待は酷ですが、レースぶりが楽しみなのは事実です。まずは入賞以内を確保していきたい。昨年からやってきたギトンガ選手は1500mで記録が伸びてエントリー。決勝進出が可能な持ちタイムだ。
その1500mは他の2選手も注目。大川・石川両4年生のの選手が3分50秒を切るところまで持ちタイムを伸ばしてきた。展開次第では複数選手が決勝に残っているかもしれません。また3000m障害は複数入賞のチャンス。昨年は有力視されつつも、転倒などの影響もあり決勝に残れなかった。この1年で工藤選手らスタミナがついてきている。最後までしっかり走り切りたい。
他、調子が戻ってきた戸澤選手や、箱根の山で踏ん張った鼡田・高田選手、安定感のある藤江選手などの主力選手がエントリー。エースの住吉選手がエントリーから外れてしまった中、どのような走りを見せるか注目だ。
日本大学 前回7位16点
10000m:P.M.ワンブイ④27分49秒96 野田啓太②29分33秒31
3000m障害:川上瑠美梨②9分09秒28
ハーフ:阿部 涼③64分27秒 佐藤玲偉④65分09秒 小坂太我③65分21秒
5000m: P.M.ワンブイ④13分40秒62 八重畑龍和①14分08秒77 北野太翔①14分12秒71
やはりまずはワンブイ選手がしっかりと優勝できるかどうか、といったところでしょう。5000mと10000mともに連覇中、3年連続で2冠を達成したいですよね。周囲も強くなってきて、食らいつく選手も増えてくると思われるが、しっかり勝ち切りたい。
その他の種目で得点するのはそう簡単ではないですが、少しでも次につながる成績がほしい。長い距離で徐々にエース化し始めている野田選手は10000mにエントリー。1500mは記録的には西村・金子選手が良いですが、ここにきてぐっと伸びた六川選手も面白いだろうか。3障は川上選手がしっかりベストを伸ばして決勝に進みたい。
またハーフには現在は知れている選手がエントリー。学生連合で出走した阿部選手は急ピッチで仕上げてきていますがどうか。4年目で花開こうとする佐藤選手も注目。5000mは八重畑・北野選手ら期待のルーキーが主要大会デビュー、現時点での実力を確認する機会になればと思います。
筑波大学 前回8位11点
10000m: 相馬崇史②29分27秒77 池田 親③29分49秒54
3000m障害: 川瀬宙夢④9分05秒58 齋藤零司③9分08秒12
ハーフ:金丸逸樹③65分23秒 西 研人②65分25秒 児玉朋大②66分36秒
5000m:小林航央④14分11秒19 藤田黎士③14分17秒55
2017年の1500m日本ランキングトップの小林選手率いる筑波大。小林選手はやはり1500mにしっかりエントリーしてきた。中距離専門よりに移った中、しっかり表彰台の真ん中を獲り切ることができるかどうか。兵庫リレカ優勝でマークも強くなると思われますが、就活アピールの為にも優勝したい。
そのほかでは、長い距離に適性を見せる相馬選手は10000mにエントリー。ポテンシャルからすると本番でのベスト更新もあるかもしれません。池田選手も続けるかどうか。最近急成長の相沢選手は1500mへ、1万29分台に乗った西選手はハーフへ。医療関係の学部の川瀬選手の3障も楽しみ。次の大会へつながる結果を残したい。
流通経済大学
1500m:藤崎真伍④3分54秒78
10000m:地福詩音④29分36秒27
3000m障害: 石井闘志①9分16秒64 藤崎真伍④8分53秒20
ハーフ:菊地海斗③65分08秒 地福詩音④65分13秒 三輪雄大③65分49秒
5000m:
慶應義塾大学
1500m:小野友生①3分46秒97
10000m:根岸祐太④29分45秒90
3000m障害:
ハーフ:根岸祐太④64分18秒
5000m:
2部からの昇格が大東大と流経大ということもあり、16大学とも中長距離のエントリーがあったのは、ファンからすると嬉しいですね。流経大は2部の3障で入賞している藤崎選手が注目。他にも記録会で健闘している地福・菊地選手が長い距離でも結果を残せるかどうか。
慶大は学生連合で12年ぶりに同大の出走者となった根岸選手が長い距離でエントリー。4年間の積み上げはどうか。また、スピードランナーの小野選手が主要大会初戦としてデビュー、その走りに注目だ。
コメント
山梨学院の清水選手には5千メートルの方でどこまで戦えるかをこっそり注目しています。決勝進出は簡単ではありませんが、自己ベストを出せば全日本予選、箱根予選で貴重な戦力になることは間違いないと思います。1人でも多くの選手の台頭に期待しながら。
最後に日本大学はやっぱりワンブイ頼みになりましたね。4年生もエントリーは1人のみで、チームとしては箱根でシード権獲得することが唯一の目標だから、現状を考えたら4年生にムリをさせる必要もないのかなと(単純に4年生の実力不足の可能性もありますが・・・)。
見所としては、箱根10区好走した阿部選手と1年生の八重畑、北野選手がどれだけやれるか。加藤キャプテンが走れない状況でこの3人がキーマンとなってくれたら。
>たけぽっぽさん
山学大の清水選手のスピードがどこまで通用するようになっているかは自分も楽しみなところですね。今の実力なら決勝で戦えるはずです。5000mも大変ですが、自己ベストは目指してほしいですね。
日大は何とも言えませんよね(^^; 現状では加藤・武田選手らがうまく調整できていませんので、やはり阿部・八重畑・北野選手、それからうまく伸びている野田選手にまずは頑張ってもらう感じですかね。