新チームが発足しました。
【新役員】
主将 : 永戸 聖
副主将 : 久保 和馬
主務 : 伊藤 大貴【2018 Team Spirits】
気概を示せ!
〜逆境を跳ね返せ〜
〜挑戦無くしてチャンスなし〜気概とは『困難にくじけない強い意志』を指します。チーム全員で苦難困難に立ち向かっていきます! pic.twitter.com/ZdQ6EhtUdn
— 山梨学院大学陸上競技部 (@YGU_Prussian) 2018年1月16日
箱根出場校ラスト!
最後は最も切なかったチーム…
山梨学院大学
卒業生特集
高校駅伝優勝メンバーが5人加入、紆余曲折ありつつも3年の秋まではいい戦いでした。ただ、それ以降は苦難の連続でした…
※関東ICは1部
上田健太④(1万m:28分48秒92) 進路:日立物流 | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | 補欠 | 1万 | ||||
2年 | 3区7位 | 4区7位 | 4区2位 | 5千,1万 | ||
3年 | 5区7位 | 1区6位 | 1区3位 | 3組2位 | 1万4位,ハーフ5位 | |
4年 | 5区18位 | 1区12位 | 23位 | ハーフ11位 |
多くの期待を引っ提げ入部したのが上田選手ですね。中学~高校はトップレベルをキープ、更に高校駅伝優勝経験し、上田監督の息子さん…いろんな面で注目を浴びました。1年目の関東IC1万に抜擢されますが、そのレースで負傷。箱根エントリーに入りますが、ギリギリ16番手で出走はありませんでした。
2年の春になり、走れるようになり、関東IC2種目出場。結果はともかく上向きになってきました。2年出雲で駅伝デビューすると4区2位と好走。全日本と箱根は主要区間となりましたが区間7位と踏ん張ります。箱根は駒大の有力選手と競り勝ち、接戦の強さが見られました。
3年目に大きく飛躍し、関東ICで短い日程の中、1万とハーフに出場しどちらも優勝。一気に学生長距離界の顔の一人になると、優勝候補にあげられた出雲で1区3位の好走!全日本も粘ると、箱根はチーム事情もあり山登りへ。親子鷹として話題になりました。苦しいチーム事情の中、区間7位とさすがの安定感でした。
ただ、4年目は苦しみます。故障を抱えながらの関東ICは入賞は逃し、箱根予選は粘りますが、全日本1区は初の区間二けた。その後、箱根前にも不眠症など心身症状に悩まされます。それでもチーム事情で2度目の山登りへ。彼次第ではシード権も見える位置でしたが、早い段階で脚が痙攣するなど身体が悲鳴を上げてしまいました…。心機一転、実業団で復活してくれればと思います。
市谷龍太郎④(1万m:28分55秒14) 進路:YKK | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | 7区12位 | 2区12位 | ||||
2年 | 7区13位 | 1区20位 | 1区7位 | |||
3年 | 補欠 | 4区16位 | 4区5位 | 3組11位 | 5千12位,1万5位 | |
4年 | 補欠 | 5千,1万 |
この世代、唯一1年時から駅伝に出場したのは市谷選手なんですよね。箱根予選は回避して、全日本デビュー。2区12位ながら将来が期待されます。箱根は7区、シード権へ追い上げるチームの流れを繋ぎます。片目が見えず、父親が球技は難しいだろうと長距離を進めたエピソードが話題になりましたね。
2年目、出雲で1区に抜擢され区間7位の好走!ここからブレイク…と思いきや全日本1区で区間20位のブレーキ、シード落ちの一因に。2年連続の箱根7区も区間二けたへ、距離に対応にちょっと苦戦しましたかね。
それでも3年目、初の関東ICは2種目出場し、1万5位と入賞!秋先に5千13分台を出して出雲へ。優勝がやや厳しくなった中意地の走りを見せます。しかし全日本はまたも失速…。雪辱の箱根としたかったのですが、蔓延したインフルエンザに感染、出番はありませんでした。
そして4年目は彼も苦しみましたね…。関東ICは昨年ほどの成績は残せず、夏に怪我し箱根予選・全日本はエントリーされず。11月に1万29分台を残してメンバーに入りますが、調整がうまくいかず、出走メンバーに選ばれませんでした。活躍しきれなかった思いをYKKで爆発させてほしいです。
河村知樹④(1万m:29分13秒05) 進路:トヨタ紡織 | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | 補欠 | |||||
2年 | 9区8位 | 7区4位 | 5区7位 | ハーフ | ||
3年 | 補欠 | 7区8位 | エントリー | /補欠 | ||
4年 | 補欠 | 7区14位 | 140位 |
優勝メンバーの中で一番長い距離に自信を持っていたのが河村選手でしたね。4年間箱根メンバーに名前を連ねたものの、出走が2年時の一度に留まったのはちょっと意外でしたかね…。
2年になってからしっかり試合で結果を残せるようになり、出雲5区でデビュー。その後、全日本7区の区間4位が一番良い成績、箱根は9区で区間8位と粘ります。スタミナ型ランナーらしく、アンカー前の区間でしっかり流れを引き継ぐ役目でした。
3年目以降が楽しみだったのですが、伸び悩みましたね…。全日本は3年連続7区出走も年々順位ダウン、4年時の箱根予選も後半に失速、箱根は3年時はインフルエンザ、4年時は調整不足で走れず…持っているモノが出せないのは悔しいと思います。彼も実業団にて再起を誓います。
古賀裕樹④(1万m:29分15秒60) | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | ||||||
2年 | 補欠 | 5区18位 | 補欠 | |||
3年 | 9区19位 | |||||
4年 | 8区19位 |
そんな中、上級生になってからチャンスをつかんだ選手がいますね。古賀選手は2年生になってから軌道に乗ってきて、秋の記録会で立て続けに主力とそれほど変わらない記録を出して全日本の出走メンバーに選ばれました。ただ、繋ぎの5区で区間18位と失速。上尾ハーフで64分台出しましたが出走メンバーには選ばれませんでした。
その後は故障を繰り返すこともあり中々試合には出てこれない時期が続きました。そんな中、3年・4年と二度箱根出走します。3年時は故障抱えていましたが、他メンバーがインフルエンザでそれどころでなく、4年時も故障明け走り込み不足でしたが主力の調整不良もありました。共に区間19位、繰り上げの憂き目にもありました。どこかで万全な状態で見たかったですが、残念ながら引退のようです。
比夫見将吾④(1万m:30分05秒64) 競技継続 | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | ||||||
2年 | ||||||
3年 | ||||||
4年 | 6区13位 | 3障11位 |
最終学年で伸びてきたのが比夫見選手ですね。4年時に3障で結果を残し、関東ICへ。決勝へ進出する活躍をします。そしてこれだけで終わらなかったのですよね。最後の最後の箱根でメンバー入りを果たすと、山下り6区で出走!区間13位ながら一つ順位を上げます。全体的に苦しかった山学大の中で、数少ない総合順位を上げた区間になります。競技継続の意思があるそうで、またいずれ日の目を見る時がくるかもしれません。
矢ノ倉弘④(3障:8分49秒04) 進路:NDソフト | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | 3障 | 日本IC3障2位 | ||||
2年 | 日本IC3障5位 | |||||
3年 | 日本IC3障5位 | |||||
4年 | 3障3位 |
矢ノ倉選手は駅伝に出場はできませんでしたが、本人の得意の3障で活躍しましたね。9月の日本インカレの頃の活躍が非常に多く、1年時の2位が最高順位、その後も連続5位と入賞をキープしています。その時に8分49秒までベストを出しています。関東ICは中々縁がありませんでしたが、4年時に調子が合いましたね。久々に表彰台に上る3位の好成績を残します。比較的新しい実業団NDソフトで個性を発揮できればいいですね。
西山 令④(1500m:3分48秒86) | ||||||
学年 | 箱根 | 全日本 | 出雲 | 予選(箱/全) | 関東IC | 他主要大会 |
1年 | ||||||
2年 | ||||||
3年 | 1500 | |||||
4年 | 1500 |
スピードランナーの西山選手は中々結果が出ませんでしたかね…。故障などもあったと思います。上級生になって少しずつ調子を戻してきて関東IC1500mに出場しましたが、決勝進出まではなりませんでした。
その後、秋になり箱根を目指しました。1万の記録会、上尾ハーフ出走するなど懸命にアピールしましたが及びませんでした。同級生の上田選手から給水係に指名、芦之湯付近で50mの箱根路に。苦しむ同級生への力水となりました。
その他、
柴田征人④29分43秒69
菅井宏人④30分18秒81…4年箱根エントリー
横井翔吾④30分19秒60…4年箱根予選173位
でした。
新チーム戦力分析
【在校生1万mチームトップ10】
ドミニク ニャイロ③27分56秒47≪18:箱2区1位、17:全8区1位、予2位、箱2区9位、16:全8区1位、出6区1位、箱2区2位、15:全8区1位、出6区1位≫
永戸 聖③28分30秒59≪18:箱1区17位、17:全2区10位、予26位、箱3区9位、16:全6区5位、出5区3位≫
久保和馬③29分20秒90≪17:予32位、箱7区15位≫
首藤貴樹②29分36秒31≪18:箱3区15位、17:予128位≫
出木場風吹③29分42秒57≪18:箱7区17位、17:予106位≫
中村幸成②29分46秒26≪17:予214位≫
井上広之②29分46秒38
池田眞臣③29分46秒52
片山優人③29分53秒88≪18:箱10区14位、17:全6区13位、予70位≫
宮地大輔②29分55秒44
在校生1万m上位10人平均:17位29分25秒5
【その他、有力選手】
川口竜也②30分00秒06≪18:箱4区18位≫
藤田義貴③30分01秒52≪18:箱9区17位、17:予124位≫
斎藤有栄①half65分44秒
中村幸成②half65分50秒≪17:予214位≫
鈴木春記①half66分13秒
関川大悟②half66分24秒
遠藤悠紀①half66分32秒
【新入生】
川口航士郎14分27秒05≪17:高4区22位≫
矢島洸一14分27秒14≪18:全国5区16位、17:高3区9位、国体5千12位、IH5千18位≫
坪井海門14分31秒05
松倉唯斗14分40秒94
渡邊晶紀14分49秒27
新入生上位5人平均:17位14分35秒0
【今から考える大学駅伝オーダー】
全日予選:ニャイロ・永戸/首藤・宮地/川口・片山/久保・矢島
箱根:首藤-ニャイロ-永戸-久保-矢島 池田-片山-藤田-川口-宮地
三大駅伝久々のタイトルをと思われた4年間でしたが、出雲で少し優勝争いをしたのが最高、そして最後の箱根がまさかの過去最低順位の18位、5人で出走はわずか一人だけでした。全体的にもニャイロ選手はついに箱根で区間賞と活躍したものの、主力の不調、育成中の選手が力負けしてしまい、結果としては辛いものになりました。まずは仕切り直しといったところですかね。
ひとまずは2人主力がいます。ニャイロ選手は他の留学生の選手に勝つ力、永戸選手も他校の主力と戦え切れなかったので、まずはそこでしょうかね。関東IC1部残留にも非常に重要です。その上で育成選手が花開けばいいですよね。箱根往路抜擢の首藤・川口選手、2つ駅伝出走した片山選手、最終学年となる藤田・出木場選手、ハーフ64分半ばまで走力を伸ばした宮地選手あたりが大事になってくるでしょうかね。1年かけて力負けした分を埋めていきたいところ。
忘れてはいけないのが久保選手ですね。箱根5区予定が、病気でドクターストップ…という情報のみなのですが、副将になっているので、また力強い走りが見れればと思います。新入生は5千上位選手は少ないですが、矢島選手が主要大会に強いような感じでまず注目でしょうかね。今こそ山梨学院大の育成力の見せ所だと思います。全日本予選・箱根予選、そしてそのあとへ、じわりじわりと強くなっていくことを期待したいです。
日本学生ハーフから駆け足で箱根出場校のチームを振り返りました。如何でしたでしょうか??
3月最終週は、新チームのランキングにして、
箱根未出場校は、4月中に8校前後ほど行おうと思います。
コメント
一言、どうしてこうなった。
世代トップランナー達が苦しみ抜いた世代ではあったものの山梨学院は特に酷かった。ぶっちゃけ上田選手ですらも伸び悩んだと思ってます。伸び悩んだというよりもプレッシャーに勝てる強いランナーでは無かったと言った方が良いのか?ちょっとここは自分では推し量れないです。
山梨学院も箱根出場が厳しい大学の1つになると思います。留学生の是非を問われる際に山梨学院を見本にしろとよく易者は言いましたが、ニャイロ選手を助っ人扱いにしかしてないと思います。そんなことより優勝争いのプレッシャーがなくなった今だからこそチームをゼロから作り直さないといけないでしょう。そうすればニャイロ選手の存在も活きるはずですしもう一度強いチームの土台を作れると思います。まずは強化から…今が底辺では無いのです。下はいくらでもいます。上の方が少ないです。上を見ない限りどん底まで落ちると思います。
以前にも書きましたが、この世代の選手がこのような終わり方をするとは、入学時点では全く予測できませんでした。
これだけ入学時点で持ちタイムがいい選手はかつての古田さん(8区区間記録保持者)以来だと思うので、近年が育成型のチームであったことを考えると、指導方法に何かしらの影響があったのではと、変に深読みをしてしまいます。
新チームについては、やっぱりニャイロ選手が唯一にして最大の武器なのかなと感じています。永戸選手にしても、持ちタイムは良くても他大学のエースと闘うレベルにはもう少し力が必要かなと。
そこで箱根経験者の中でも久保、首藤、片山選手の中で誰が台頭するか。そしてルーキーの矢島選手が1年生から出てくるのか。この辺りが楽しみな点ではあります。
最後に気になるのが、叩き上げの選手が以前より少なくなっている感じがあります。だからこそ上記の選手の成長と下位層からの底上げを期待します。
2017年度の4年生世代は高校駅伝優勝校のランナーがこぞって入学してきて勝てるのが普通、みたいに思われていましたからね。精神的負担は他校よりあったと思います。結果を出さないといけない、と思って無理に練習すると故障したり、体に異常が出たりして結果が出せなくなりますから、そういう面では期待しすぎた僕たちも原因があるのかもしれないですね。
チームとしては上級生に成長した選手が多いですし、かなり強力なランナーもいますので、期待しています。