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【全日本大学駅伝優勝!】神奈川大学は第94回箱根駅伝で勝てるのか!?

全日本大学駅伝が終わり、いよいよ箱根駅伝だけになりましたね。

今週は、

自分が第94回箱根駅伝で優勝候補に挙がると思っている”4強”の戦力分析をしていきたいと思います。

まずは、全日本大学駅伝優勝校!一気に有力視されるようになった神奈川大学です。

出雲駅伝成績

区間 名前学年 区間タイム 区間順位 通過順位 トップ差
1区 山藤篤司③ 23分18秒 区間2位 2位 2秒差
2区 荻野太成② 16分22秒 区間5位 2位 17秒差
3区 鈴木祐希④ 25分40秒 区間10位 4位 51秒差
4区 越川堅太② 18分55秒 区間7位 5位 1分29秒差
5区 宗 直輝② 20分02秒 区間9位 6位 2分16秒差
6区 大塚 倭④ 31分28秒 区間9位 6位 3分46秒差

全日本大学駅伝

区間 名前学年 区間タイム 区間順位 総合順位 トップとの差
1区 山藤篤司③ 43分29秒 区間4位 4位 5秒
2区 大塚 倭④ 38分56秒 区間7位 3位 32秒差
3区 荻野太成② 27分34秒 区間5位 4位 45秒差
4区 鈴木祐希④ 40分40秒 区間5位 4位 1分14秒差
5区 越川堅太② 33分52秒 区間賞 2位 11秒差
6区 安田共貴② 36分08秒 区間4位 2位 1秒差
7区 大川一成④ 34分46秒 区間4位 2位 17秒差
8区 鈴木健吾④ 57分24秒 区間2位 1位 -1分18秒差

出雲駅伝はエース格を欠いた中で6位。12年ぶりに出場した中よくやったとも思いましたが、同時に全日本は鈴木選手が復帰してもちょっと届かないかなぁという印象でした。

そんな中、7区まで先頭に近い位置にいて、最後は鈴木健吾選手で圧倒しました。一気に箱根駅伝優勝候補の一つに上がるようになりましたね!

神大は果たして優勝できるのか。まずは全日本駅伝の勝利の要因を探っていきたいと思います。

全日本駅伝勝利の要因

①鈴木健吾選手を全日本に集中させた戦略

まずはこれは大きかったですよね。鈴木選手が8月に疲労で走り込みがうまくできなかったので、出雲駅伝の時期は走り込みに集中させたことで全日本駅伝にはほぼ復調と言っていいほどに状態が上がっていました。

故障が少なく、豊富な練習量の積み重ねで走力を上げてきたので、疲労を抜いて走り込みすればしっかり戻るという確証もあったと思います。ただ、エースとして出雲から出走させるというのも一般的には考えられます。

なぜこの決断ができたのか。最終的に東京マラソンでしっかり走ることを念頭に置いたときに、出雲で無理をする必要はないとなったそうです。そういう事情を許す時代にもなりつつあるのかなぁと感慨深くなったり…。とにかく大後監督の英断だったと思います。

そして迎えた出雲駅伝で他の選手たちは貴重な経験をします。上位~中位の中で駅伝経験を積みました。自分たちで流れを作らないとならない中、中盤以降は競り負けて順位を下げてしまいましたが、貴重な経験になったと思います。

②鈴木健吾選手がアンカーにいる安心感

そんな中、全日本大学駅伝は心理的に本当に楽になっていたと思います。勿論、流れを継続させる必要はあるのですが、食らいついていければ勝機があるかもと思えるだけでも体の動き、個人での戦略面も変わってきますからね。

元々走力がぐっと上がっていましたから、どんどんプラスに働いていきました。優勝候補筆頭にあげられていなかったので、流れの中で自然に優勝を狙える形になったのも大きいと思います。

③1区ハイペース、山藤選手の走力が活きた

そして、展開も抜群でした。くしくも留学生が2人揃い、序盤からハイペースの中、ペースの上げ下げもありました。これに1区の人選に苦心した青学大、そして東海大までもが途中で脱落していく中、最後までつける山藤選手を起用できたのは、大きく生きることになりました。

④2強の僅かなほころびの中、スイスイと…

2強とも取り返すべく、ハイペースで突っ込んで前を追う中、ほぼ最高のオーダーを組めた神大には非常にいいペースメーカーにできましたね。

例えば、4区の青学・森田選手に、鈴木祐選手がずっと食らいついていけましたし、6区安田、7区大川選手が1万mの持ちタイムが上の東海大の選手相手にひたすら粘り通せました。5区越川選手の区間賞の快走もこのいいムードの中、生まれていますね。

箱根駅伝の課題面:

①心理面:優勝候補のプレッシャー

これで優勝候補にあがりますが、勿論箱根駅伝は別物です。区間が増え、山もありますからね。ただ、まずは全日本よりはプレッシャーがある中でのレースになるということはあげられますかね。

指導歴の長い大後監督がコントロールされると思いますが、ある程度は避けられないだろうと思います。この中でいかに戦っていけるか。

この2か月間の過ごし方は本当に大事になってきそうです。

②2区鈴木選手の後、自分たちで保てるか

次に戦略面の課題になります。箱根駅伝のコース特性上、基本的にエース区間は2区です。これまで1区で好走成績を残している山藤選手を合わせて、序盤で大きなアドバンテージを獲れるかもしれません。

ただ、その後はアドバンテージを大きく獲れる区間はありません。それが7区間続きます。追いつかれた時、ついていけば勝機がある…と全日本のようにいかないのが箱根駅伝です。勿論、トップ効果で逃げられることもありますが、20㎞超区間×10区間は総合力が問われます。全日本の戦いを見ると、東海大と青学大は追ってくる力があると思います。

また、箱根の1区は、出雲や全日本のよりも、エース区間の意味合い的には薄れます。主力が2区4区に分散した場合、1区がスローペースになることも考えられます。そうなるとハイペースやアップダウンも耐えられる山藤選手がちょっと勿体ないかも…。

山があるのもややこしいところ、ここの対策がうまくいかないと2区で得た貯金はひっくり返りますから。荻野選手らが手を上げ、箱根予選があるときより時間をかけて山対策に時間をかけられるのでしょうが、ここは蓋を開けてみないと何とも言えないかもですね。

勝てるオーダーを考えてみる~主力を分散、4区山藤選手など

鈴木祐希④-鈴木健吾④-越川堅太②-山藤篤司③-荻野太成②
宗 直輝②-安田共貴②-大野日暉④-大塚 倭④-大川一成④

色々試案した結果、こういうオーダーになりました。1区とにかく先頭集団に食らいつくということなら、鈴木祐選手が候補に上がってきます。青学の主力選手に付けたのは自信になると思います。

その上で山藤選手を4区、大塚選手を9区に配置し、最後まで戦い抜くと力を込められると思います。学年構成も最初と最後に4年生が入り(大野選手の復帰が条件ですが)、いい流れになるかなぁと。。。

あとは非現実的ですが、鈴木祐④-山藤③-越川②-大塚④-鈴木健吾④とつなぐのも思ってみましたが…。マラソン考えるとやめたほうがいいでしょうね。もしるなら、往路に全振りしてしまった方がいいでしょうか。

最も、箱根駅伝への優勝は20年前、前回大会でようやく久しぶりにシード権を獲得したことを考えると、本当に「挑戦者」です。優勝候補に名前が上がり始めるだけでも凄いことです。神大の優勝へのトライが楽しみですね。

ところで、Nikeさん何してるんですかねwww

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。