新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、大学長距離各チームの2023年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。
【学生長距離Close-upインタビュー】27分台に突入した國學院大の副将・平林清澄「あの悔しさを二度と味わいたくない」|月陸Online https://t.co/ufRxKchKHp
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続いて、
エースも新戦力もベスト続出!さらに不気味になった國學院大學です!
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【國學院大學】第100回箱根駅伝2024へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!
昨年度は、駒大崩しを目論んで、それは達成できませんでしたが、結果的には、一番上位で安定して戦った三大駅伝だったのではないでしょうか。最も優勝争いに絡んだのが出雲駅伝、3区まで流れの中で留まると、4区向かい風対策でエース格の選手を起用し、2位争いに浮上。アンカー伊地知選手が先頭が見える範囲でゴールしました。
全日本大学駅伝は、1区で出遅れがありましたが、2区山本選手が流れを戻すと、5区起用の当時ルーキー青木選手が区間賞の活躍で一気に総合2位に浮上、その後も上位争いをキープすると、8区伊地知選手が総合2位!全日本駅伝で過去最高位となりました。
箱根駅伝は、エース格の選手が故障欠場、伊地知選手が故障明けでぶっつけ5区山登りという不安要素がありましたが、2区3区と序盤のエース区間を当時2年の平林・山本選手が踏ん張ると、7区8区当時1年の上原・高山選手がフレッシュな走りで、一旦3位まで浮上。アンカー佐藤選手も好走し、総合4位。しっかり強豪校らしく走り切りました。
今年は、春口に4年伊地知3年平林・山本選手が次々と故障してしまい、出遅れてしまいましたが、2年生以下の選手が奮闘。次々に自己ベストを出していくと、ホクレンでは故障明けの主力選手も自己ベスト。平林選手の1万m27分台のインパクトもありました。さらに不気味になった気がするところ、一旦戦力を整理していきます。
新チーム各学年戦力分析
國學院大強し!伊地知賢造が13分40秒51、山本歩夢が28分16秒92で2種目トップ/関東学生網走夏季記録挑戦競技会 | 月陸Online|月刊陸上競技 https://t.co/sXJKQxrd7G
— 國學院大學 陸上競技部 (@kokudai_ekiden) July 17, 2023
※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは2部
4年生主力選手について
伊地知賢造④28分29秒95/13分40秒51≪23箱5区7位、22全8区2位、出6区2位、関東IChalf1位、箱2区12位、21:全8区1位、出5区2位、箱8区9位、20:全6区10位≫
瀬尾秀介④29分13秒24/14分14秒85≪23関東IChalf10位≫
鈴木景仁④29分22秒10/1500m3分43秒10≪23関東IC1500m3位、22関東IC1500m4位≫
松下祐介④29分26秒30/14分15秒57≪23関東IChalf11位≫
浅井大登④29分31秒36/14分18秒43
西山哲平④29分38秒53/14分19秒93
阿部優樹④29分40秒04/14分24秒40
4年生は、伊地知選手が一人抜けだしてエースとなっていますね。ロードの安定感は下級生の頃から強く、2年生全日本8区区間賞、3年生は出雲・全日本ともアンカーで区間2位の成績を残していて、頼りになる存在です。
箱根駅伝でも、これまで8区・2区・5区と上りを中心としたタフな区間を担当。今年の箱根5区7位は、11月中旬に怪我してぶっつけで走ってのこと。その後、暫く故障していましたが、7月に5千m13分40秒のベストで復活!しかもイメージの少なかったスピードもつけていました。下級生の色も強いチームですが、やはり引っ張るのは彼だ。
そのほか、レギュラークラスとまではいかなかったですが、関東ICハーフマラソンででは、瀬尾・松下選手が出場。入賞ラインに迫る10位と11位、それぞれ結果を残しました。特に瀬尾選手は、2年連続箱根16人には選ばれています。安定感が高い選手です。
また、スピード種目1500mでは、鈴木選手が2年連続関東IC決勝で戦い、昨年は4位、3位と結果を残しています。さらに7月には実業団選手に引っ張られ、3分43秒10の高パフォーマンス!長い距離どこまで取り組むかは分かりませんが、現状穴となっている山下り6区あたり…どうでしょうか?このあたりエントリー争いに加わってくるか注目ですね。
3年生主力選手について
平林清澄③27分55秒15/13分55秒30≪23箱2区7位、22全7区4位、出3区6位、箱9区2位、21:全7区3位、出6区5位≫
山本歩夢③28分16秒92/13分34秒85≪23箱3区5位、22全2区7位、出2区6位、箱3区5位≫
板垣俊祐③28分51秒61/14分00秒93
鶴 元太③29分07秒53/14分13秒64≪22関東IChalf8位≫
木村文哉③29分16秒13/14分09秒31
沼井悠斗③29分19秒33/14分12秒23≪21:全5区11位≫
三潟憲人③29分20秒81/13分59秒33≪23関東IC1500m、22関東IC1500m≫
原 秀寿③29分26秒05/14分00秒02≪23関東IC3障8位、22関東IC5千、箱6区17位≫
本山凜太朗③29分27秒89/14分17秒32
青木洸生③29分32秒99/14分15秒72
中川雄太③29分34秒08/14分04秒93
田邊優太③30分04秒85/14分16秒80
吉田 鍾③30分07秒40/14分15秒12
佐藤快成③half63分12秒/14分23秒03≪23箱10区4位≫
この世代は、選手層が厚いのですよね。1年時から駅伝で大活躍していた平林・山本選手がメキメキ成長しています。平林選手は、箱根駅伝は最長距離区間となる9区と2区を担当、特に1年時の9区区間2位で走り、マラソンなど学生の内から箱根を超えた活躍もありそうでした。
2年の終わりに予定していたフルマラソンは、怪我が重なり、延期となりましたが、今年度実質初戦となったホクレン1万mでは、素晴らしい走り!課題だったラストスパートも決め、一気に27分台突入!駅伝なら、エース区間でさらに上位での走りもできそうです。
山本選手も、持ち前のスピードに磨きがかかり、故障明けの7月でも5千m13分34秒、1万m28分16秒の自己ベスト!駅伝で、前半区間で流れを作る役割を毎度になっていますが、区間賞争いにも期待がかかりますね。
その次の争いが激しくなってきました。昨年の上尾ハーフ62分台を出した鶴選手は勿論、そのほかにも続々と選手が出てきています。夏前に台頭したのが板垣選手で、1万m28分51秒と、28分台を達成!新戦力候補に名乗り出ていますね。
忘れてはならないのが、今年アンカーを走った佐藤選手。故障さえなければ、山登りが一番向いている選手だそう。今年もまだあまり試合出ていませんが、彼が駅伝シーズン出てくると大きな戦力アップのはずだ。
他にも、一度駅伝を走っている原選手は、関東IC3障で奮闘し8位入賞、木村選手は29分16秒に7月で自己ベスト、1500mが専門の三潟選手も、1万mまではある程度対応してきています。他にも沼井選手ら1万m29分前半の選手は多数、この夏での伸びはカギになります。
2年生主力選手について
青木瑠郁②28分32秒90/13分48秒61≪23関東IC5千5位、箱1区12位、22全5区1位、出1区7位≫
上原琉翔②28分36秒44/13分56秒84≪23関東IC1万、箱7区6位≫
高山豪起②28分43秒51/14分16秒52≪23関東IChalf7位、箱8区13位≫
嘉数純平②28分58秒44/14分08秒61≪23関東IC1万≫
植木来時②29分49秒42/14分16秒49
渡辺峻平②30分06秒81/14分04秒58
吉浦 悠②30分12秒82/14分09秒45
小松恵達②30分13秒86/14分23秒26
田中登馬②/13分57秒14
中野 匠②/14分13秒34
鎌田匠馬②/14分13秒37
中薮大智②/14分27秒72≪23関東IC3障11位≫
2年生の世代が楽しみなんですよね。まずは昨年から三大駅伝すべて走った青木選手。全日本5区で、一人でガンガン突っ走って区間賞を獲得したのは衝撃的でしたよね。箱根も1区で、早くも主力の一人となりました。
今年は、関東IC5千m5位と留学生も多い中で結果を出すと、日本選手権U-20でも5千mに出場。ここは貫禄勝ち、7月には1万m28分32秒まで短縮し、この世代トップのタイムに。今年度も、出雲駅伝から主力選手としての出走を期待されています。
これ以外に1万m28分台3名いるのですよね。今年の箱根駅伝で、7区8区でタスキを繋いだ上原・高山選手も、今年になって28分台達成。夏合宿前にこのタイムを出せるのが強いのですよね。ロードでは特に高山選手が強く、関東ICでしっかり7位入賞。アップダウンに強いらしいので、今後に期待したい選手ですね。
また、昨年の内に28分台を達成していた嘉数選手も、勿論注目。ちょっと足踏みが続いていましたが、山下り6区候補の一人とも聞いています。彼が安定して走るようになると、2年生カルテットとして楽しみになってきます。
このほか、少し差が開いていますが、今年5月に5千m13分57秒の田中選手、14分04秒の渡辺選手ら、自己ベストを出す選手は出ています。また関東IC3障では、中薮選手が決勝に進むなど、それぞれ結果を残しています。2年目の夏に、この世代がどこまで上がるかは注目です。
U20男子5000mは國學院大・青木瑠郁が制す!昨年の悔しさ「やり直しと思って大阪に来た」/U20日本選手権
「残り2kmで前に出た選手を利用しながら、最後は前に出ました」と一気に勝負をつけた。#U20日本選手権 #青木瑠郁
|月陸Online https://t.co/yUX4HKJTAg— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) June 1, 2023
新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!
※持ちタイムは4月1日時点
野中恒亨①(浜松工業)14分11秒02≪23関東IC5千、全国5区36位、22国体17位≫
後村光星①(仙台育英)14分12秒13/29分57秒42≪23全国4区8位、22高校1区9位、国体16位≫
武田寧登①(上田西)14分14秒07
森 和翔①(仙台育英)14分17秒47
5000m上位5名平均:⑮國學14分11秒9
辻原 輝①(藤沢翔陵)14分18秒44≪23関東IC5千11位≫
吉田蔵之介①(埼玉栄)14分18秒98≪23関東IC1万、22高校7区4位≫
永田智基①(保善)14分25秒32
山田雅貴①(八頭)14分30秒14≪23全国1区26位、22高校1区25位≫
廣瀬弘汰①(今治北)14分31秒18≪23全国1区42位、22高校1区38位≫
上杉広景①(八千代松陰)14分36秒01
村田幸翼①(樹徳)14分40秒46
猩々晴天①(鹿児島城西)14分40秒65
児玉虎太郎①(大体大浪商)14分41秒49
金澤悠陽①(秋田工業)14分44秒64
山倉良太①(成田国際)14分45秒47
さて、もしかすると一番注目の世代かもしれません。入学時点での、5千m上位5名平均は13番目だったのですが…ある意味夏の時点ではトップかもしれません。吉田選手が、入学直後に1万m29分09秒の好タイムをマークし、関東IC1万mにいきなり抜擢し力走すると、
夏前には、高校駅伝エース区間1区で9位と走っている後村選手が、28分52秒と高校時代のベストを1分短縮!しかも早くも28分台、さらに高校駅伝7区1位田中選手も29分09秒のベスト、辻原選手も29分33秒!その辻原選手は5千mで13分56秒の好成績を出しています。
この数か月で↑5人くらいの平均は、一気に國學院大が全大学の中でトップ付近になってきたかもしれません。育成のチームのイメージもまだ根強いですが、活躍している選手はルーキーから、活躍する選手、國学院大は多いですよね。
他にも14分10秒台で武田・森選手ら、力のある選手はいます。もしかすると、夏合宿が終えた後は、思ったよりもチーム内での戦力分布図が変わっているかも…。今年の國学院大だけでなく、これからの國学院大も大変注目です。
【國學院大學まとめ!】箱根駅伝2024へ向けて
・2年生カルテット!?1万m28分台青木上原高山嘉数選手!
・1年の成長が早い!後村選手28分台に、29分一桁も!
今年度に入って、3年生以上の主力選手がなかなか試合に出なかったのですよね。4年伊地知3年平林山本選手と、主軸の3人が全員故障してしまっていました。
それでも7月には試合復帰し、伊地知選手は5千m13分40秒大幅ベスト、平林選手は1万m27分台到達し課題のラストも克服、山本選手は5千m13分34秒1万m28分16秒と2種目ともハイレベルの記録をマーク。今年も、この3人がチームを引っ張っていきます。
そして2年生以下が熱い!三大駅伝全て走っている青木選手だけでなく、長い距離に強い高山選手らも成長。青木・高山・上原・嘉数選手と4名が1万m28分台に到達。選手層をぐっと厚くするか。
さらにルーキーたちの成長が早く、春先に吉田選手が1万m29分09秒を出して関東ICを走ると、夏前には後村選手が28分台!田中・野中選手も好成績をマークしました。
強いエースたちに、勢いのある下級生が揃って、昨年以上に不気味な存在になってきたのではないでしょうか。表彰台候補なのは今年も、そして昨年より上の順位でゴールできるか、大変注目の存在です。
箱根駅伝ファンのための情報集
【箱根駅伝ファンのためのリンク集】
【【結果も!】2022年度箱根駅伝ファンのための競技会日程】
姉妹サイトより
【箱根駅伝アニメ:風が強く吹いている完走】
ウマ娘【競走馬元ネタ解説シリーズ】