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【関東学生連合】第99回箱根駅伝2023振り返りと、卒業者と

2月・3月上旬は、箱根駅伝出場チームの振り返りや、次年度への簡単な分析をしていきたいと思います。

順番は総合順位順から変えます。

続いて、
1区で育英大の名が全国に!
関東学生連合です

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【関東学生連合】第99回箱根駅伝2023振り返りと、卒業者と

 第100回大会は編成されないと決まっている関東学生連合。1校1人ずつ、箱根駅伝未経験者で16人のチーム構成での、ひとまずの集大成でした。

 前年、3年生中心に非常に強い選手が集まっていた事、今回の箱根駅伝予選会が湿度が高い条件になり、スピードランナーが失速したこともあり、今回は持ちタイムや実績では目立たない選手が中心となった。

 今回は、全体練習はせず、その代わりネットワークを通じての情報共有などを大切にしました。予選上位10名の出走を優先し、できる限り希望区間結果的に往路候補だった選手など、2名が走れなかったなどで、苦しい結果となったのですが、一つ鮮烈な印象を残した区間がありましたね。

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箱根駅伝2023振り返り

OP関東学生連合11時間17分13秒
往路(19)5時間36分52秒・復路(19)5時間40分21秒

区間 区間順位 名前学年 区間タイム 通過順位 トップ差
1区(21.3㎞) (🥉) 新田 楓④育英大 62分59秒 (3) 0:15
2区(23.1㎞) (20) 工藤大知②麗澤大 70分07秒 (17) 3:42
3区(21.4㎞) (21) 内野李彗③関東学院大 66分17秒 (20) 8:08
4区(20.9㎞) (19) 山田拓人④拓殖大 64分51秒 (21) 11:49
5区(20.8㎞) (9) 橋本章央③芝浦工業大 72分38秒 (19) 13:42
6区(20.8㎞) (20) 波多江陸人②日本薬科大 62分39秒 (21) 17:59
7区(21.3㎞) (19) 榎本晃大②明治学院大 65分39秒 (21) 20:20
8区(21.4㎞) (21) 佐藤 碧②平成国際大 68分18秒 (21) 24:01
9区(23.1㎞) (16) 皆川和範③筑波大 70分14秒 (21) 25:49
10区(23.0㎞) (20) 貝川裕亮④慶應義塾大 73分31秒 (20) 30:02

1区新田選手…見せ場いきなりやってきたのですよね。1区を任された育英大新田選手が、1㎞で集団の5m前へ。一旦後ろを振り返ると、意を決してそのまま早いペースで走り続けた。後ろの集団は付いてこず、新田選手の独走劇が幕を開けた。

 2大会前も選出されていたものの、直前の怪我もあり、ギリギリのところで走れず。前回はチームメイトに出場枠を取られた。最終学年の今回、2度目の選出。その後、1万m28分21秒の好記録を出し、連合のメンバーでは抜けた存在になっていた。

 1区を希望し、出走前からイメージを膨らませていたそう。その中に、”序盤から独走で逃げる”もあったそう。順位の付かないオープン参加の関東学生連合を、誰もマークしないかもしれない、という読みがあったでしょうか。

 5㎞14分24秒、10㎞28分59秒のペースながら、集団はけん制して1分20秒前後の差。この逃亡劇に、育英大のHPのサーバーがダウンしてしまうなど大いに注目が集まった。逃げ切りも視野に入った18㎞過ぎ六郷橋で脚が痙攣、残り1㎞から2人交わされたものの、懸命に脚を回して区間3位相当に留まりました。チームとしては、まだ箱根駅伝に出場してない育英大を強烈にアピールしました。

2区工藤選手…麗澤大期待の2年生世代から2人目の箱根駅伝ランナーになりますね。学生ハーフ・箱根予選と、昭和記念公園のコースを63分台でまとめていて安定感がある選手でした。ただ、箱根2区はやや荷が重かったか、70分少しでまとめるも17番目まで順番を落としてしまいました。

3区内野選手…関東学院大初の5千m13分台を出したスピードランナー。故障者も出た影響で往路に抜擢となりました。序盤他選手と交わる機会がありましたが付くことはできず後退。その後も、思ったような走りとならず。66分かかってしまい、見た目20番目争いとなってしまいました。

4区山田選手…2年連続で箱根本戦を逃している拓殖大から、上級生になって伸びてきた4年山田選手。ロードに安定感はありましたが、ほぼ同時にに走り始めた大東大が実力者。5㎞を過ぎて、単独最下位に転落。65分以内にはまとめますが、前との差は1分以上に開きました。

5区橋本選手…芝浦工業大3人目の箱根ランナーとなる3年橋本選手。高校時代から、練習で上り坂に強く、今回の連合でもいち早く5区山登り希望。密かに区間記録も視野に入れて、意気込んでいました。

 そこまでのペースはさすがになりませんでしたが、最後方から走り始めながら区間中位のラップを刻んでいきます。ペースの上がらない専大・立大を捉え19番目に浮上。72分38秒の区間9位相当の健闘、芝工大として、確かな足跡を今回も残しました。

6区波多江選手…昨年度、エース選手が1区で健闘。今年の箱根予選でも16位と初出場に迫った日本薬科大から、2年波多江選手がエントリー。希望通りの山下りでしたが、序盤上りで一斉スタート組から大きく後れを取る苦しい走り。下りもあまり乗れなかった形、最後方21番目でのリレーとなりました。

7区榎本選手…明治学院大から2人目の箱根駅伝ランナー。チーム内12番目でしたが、故障者もありチャンスが巡ってきました。前、遠くに国士大が見えている状況。懸命に追い上げていき、中継所直前で20番目に浮上。65分半ばで、ある程度自分の走りはできたような印象です。

8区佐藤選手…メンバーの中10番目で出走の座を射止めた平国大2年佐藤選手。ただ、その時ほどの調子とはいかなかったか。ほぼ一緒に走り始めた国士大の選手に全くついていけず、最後方単独走。個人タイム68分オーバーは、高速化の今では断トツ最下位…。ここで早くも繰り上げスタートになりました。

9区皆川選手…繰り上げスタートながら、淡々と走っていく筑波大3年皆川選手。箱根予選は2年連続で二けた順位でまとめていて、ロードに非常に長けている選手です。復路のエース区間9区の中でも、区間15位前後付近のペースを刻んでいきます。

 途中で失速してきた国士大を交わして、見た目20番目に浮上。残り3㎞で切り替えていき、区間16位相当ながら70分14秒とまずまずの記録。復路では、連合チームで唯一好走といっていい成績でした。

10区貝川選手…慶應義塾大で4年連続箱根予選に出走していた貝川選手。チーム内で1秒差の11番手となっていましたが、チャンスが巡ってきました。国士大専大と3チーム繰り上げでしたが、早い段階でその中2番目の単独走。あまりスピードには乗れませんでしたが、専大の失速で、21位相当から20位相当に浮上してゴールしました。

 1区・5区・9区と単発で良かった区間はありましたが、全体的には、予想されたように、中々上位に絡むという事は難しかった感じですかね。

 なお、次回100回大会は、決定ではないですが、これまでの記念大会のように増枠するのではと言われています。今まで以上に、経験を持ち帰ってのチームの共有が大事になってくるでしょう。

 次大会での、初出場や復活に期待したいですね。

卒業者(過去連合選出者など)

 連合では、過去に選ばれている選手を含めて卒業者を特集します。

※卒業生特集で紹介する大学(ここ5年での本戦出場があるチーム)は、ここでは紹介していません。

99回大会エントリー
新田 楓④育英大28分21秒14≪23箱1区3位相22予33位、関東IC1万m10位、21予161位、20:予92位、19:予339位≫
貝川裕亮④慶應義塾大29分54秒99≪23箱10区20位相22予85位、21:予172位、20:予226位、19:予290位≫
吉岡竜希④亜細亜大29分54秒85≪22予115位、21予317位、19:予431位≫

98回大会エントリー
中山雄太④日本薬科大28分07秒33≪22全8区4位、予35位、全予4組18位、箱1区7位相、21予22位、20:予206位、19:予169位≫
諸星颯大④育英大29分09秒40≪22予72位、関東IChalf9位、箱10区5位相、21予39位、20:予163位、19:予314位≫

辻野大輝④武蔵野学院大29分22秒12≪22関東IC1万m、21予90位(連合)、20予257位≫

97回大会エントリー
大川歩夢④東京経済大28分33秒02≪22予453位、関東IC1万m4位、21:予45位、箱6区14相、20予78位、19:予205位≫
松川雅虎③芝浦工業大29分16秒07≪22予231位、関東IC1万m、21予80位、箱10区6相、20:予70位、19:予323位≫

 こうみると中々豪華なメンツが走りましたよね。一番出世したと言えるのは、日本薬科大の中山選手になりますね。1万m28分07秒の学生トップに近い記録を出して、高速だった箱根1区でも上位で健闘していました。今年は全日本駅伝で選抜に選ばれ、アンカーで区間4位の好走をしていました。この後もの楽しみな選手ですよね。

 チームとしては、育英大の躍進が目覚ましいですね。97回・99回に育英大から新田選手、98回大会は諸星選手が走っています。指導者がベテランの方とはいえ、まだ強化を始めたチームがこれだけ連続して連合に食い込んでいるのは、本当にもっと注目されていいことと感じています。みんな好走しているのもポイントです。

 あとは2大会前に走った東経大エース大川選手、芝工大松川選手も懐かしいですね。当時2年生ながら復路を走って好走しています。大川選手は4年時に関東IC1万m上位入賞するなどさらに力を付けました。松川選手もチームを引っ張る走力を維持しました。なお、留年したようで、次年度もチームに残ります(箱根予選は4度走っているので、出場はできない)。

 第100回大会以降、どのように選抜チームが扱われるが、現時点ではわかりませんが、強化するチームや裾野はなんだかんだ増えてきている印象があります。ぜひとも、続けてほしいのが、個人的に思うところです。