箱根駅伝2023【順天堂大学】戦力分析&区間オーダー予想も!

箱根駅伝2023(第99回)の16人エントリーが発表されました。

詳細まとめはこちら

https://hakonankit-fd.com/article/post-20336.html

以降、

12月29日(水)に区間エントリー発表

1月2日(日)往路・3日(月)復路朝7時に、当日交代を含めて最終オーダー
1日最大4名、2日間で最大6名の変更が可能となっています。

このサイトでは、29日(日)までに、各大学の戦力分析と区間オーダーの予想を行っています。

続いて、
主力選手の足並み揃えて、2年連続表彰台以上へ!順天堂大学です。

本サイトで戦力分析に、独自のランキングを使用しています。

7点:エース区間、山で貯金が望める選手

6点:エース区間、山で区間上位をとれる選手

5点:エース区間で区間中位以上いける選手

4点:主要区間で区間上位でいける選手

3点:繋ぎの区間で区間上位で走れる選手

2点:繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手

1点:繋ぎの区間で耐えられる選手

0点:これまでの実績だと苦しい?or未知数

はっきりとした分け方はなく、
・過去の駅伝実績
・1万mなどの持ちタイム
・ここ数か月の大会の成績
などから、主が総合的に独断で判断しています。

ご了承ください。

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箱根駅伝2023【順天堂大学】戦力分析&区間オーダー予想も!

 前年度の箱根駅伝は総合2位、出遅れてからの巻き返しは、とても見応えがあるレースだった。その時の往路全員と復路9区のメンバーが残っていて、今年は往路優勝など、表彰台を狙って獲得したい年。

 出雲駅伝は、優勝を目指した中、全区間が数秒ずつ粘れず、流れを逃して総合5位に。もう一度気持ちを入れ直した全日本大学駅伝は、ある程度いい流れに乗って2位争いを繰り広げた中、総合4位。3位まで1秒差という接戦の中でのゴールでした。

 個人種目では、世界陸上3000m障害で日本代表になった三浦選手が目立つものの、駅伝経験豊富な4年3年の選手が多く、特に往路各区間に経験者がいるのは非常に大きいところ。16年ぶりの総合優勝を目指すチームの、戦力分析をしていきます。

11月以降の記録まとめ

10/15 東京レガシーハーフ
藤原優希③64分07秒
内田柾冶③67分47秒

11/19 第1回順天堂大学長距離競技会
村尾雄己①14分16秒14

11/20 上尾シティハーフ
浅井皓貴②62分13秒
海老澤憲伸②62分43秒
出口静之心③63分08秒
油谷航亮②63分14秒
岩島共汰②64分02秒
神谷青輝②64分11秒

11/26 日体大記録会
村尾雄己①29分15秒36★
金原祥汰①29分23秒85★
鬼澤大樹②29分30秒07★
石岡大侑①29分55秒78★

12/18 第136回関東10マイル
3位出口静之心③49分01秒
5位堀越翔人②49分15秒
6位荒木勇人④49分24秒
7位四釜峻佑④49分34秒
8位児玉空琉①49分38秒
西澤侑真④49分39秒
伊豫田達弥④49分44秒
石井一希③50分43秒
海老澤憲伸②51分17秒
神谷青輝②51分18秒
油谷航亮②52分14秒
野村優作④55分00秒
藤原優希③55分23秒
内田柾冶③56分01秒
平 駿介④56分01秒

戦力分析

7点:エース区間、山で貯金が望める選手

6点:エース区間、山で区間上位をとれる選手
伊豫田達弥④28分06秒26
≪22全7区6位、出3区8位、関東IC1万m1位、箱3区3位、21箱3区5位≫
 順大のエース選手。駅伝もトラックも好成績を残していて、箱根は過去2年3区で連続好走。特に前回は下位で襷を受けるも、鬼気迫る走りで一気に順位を押し上げた。今年は関東IC1万m優勝とトラックでタイトルを獲得。出雲3区・全日本7区とエース選手と何度も対決している。

四釜峻佑④28分36秒01
≪22全8区3位、出6区6位、関東IChalf7位、箱5区5位、21全8区2位、出6区4位、20:予75位≫
 昨年、ロードを中心に大ブレイクした選手。出雲・全日本は2年連続アンカーを務め、すべて区間上位でまとめている。今年は出雲で後方から追い上げを凌ぎ、全日本は最後まで前を追うなど、ガッツのある所も見せている。山登りにも適性があり、前回は調子が下降気味の中で区間5位でまとめている。

5点:エース区間で区間中位以上いける選手
三浦龍司③28分32秒28
≪22全2区3位、出2区2位、世陸3障、日本3障連覇、関東IC5千m1位、箱2区11位、21五輪3障7位、箱1区10位≫
 3000m障害の日本記録保持者、日本選手権は連覇、世界でも前回は東京五輪決勝の舞台に進み7位入賞、今年は世界陸上に出場し決勝まであと僅かに迫った。他種目でも1500mで日本歴代2位の記録を持つ。駅伝もスピード区間なら区間賞やそれに近い成績を安定して取っている。箱根は前回急遽エース区間2区を走り、区間10位ながら67分台でまとめている。

石井一希③28分48秒45
≪22全4区5位、箱4区2位、21:全4区14位、出5区4位、箱4区5位、20:全5区5位、予21位≫
 駅伝でしぶとい走りができる選手。特に箱根駅伝4区と相性が良く、1年時に区間5位、2年時は区間2位の好走。山に向けて毎回流れを作っている。今期は関東IC5千m1万m両出場するなど、中心核として頑張っている。出雲は調子が上がらず走れずも、全日本前に1万m28分48秒のベストを出して復調している。

4点:主要区間で区間上位でいける選手
野村優作④28分19秒01
≪22全3区7位、出1区5位、関東IC1万m10位、箱9区13位、21箱2区10位、20:全4区3位、予12位、19:出5区13位≫
 2年時に出場した箱根予選で61分台で走り、一気に台頭してきた選手。その勢いで箱根2区10位と好走した。3年時前半まで関東ICで入賞するなど好調だったが、秋口に調子を崩してからやや不安定な走りが続いていた。今年の秋になって、出雲1区5位、全日本3区7位にまとめきり、少しずつ調子が上向いてきている。

西澤侑真④28分45秒39
≪22全6区2位、出5区7位、関東IChalf11位、箱7区6位、21:箱8区10位、20:全8区12位、予31位、箱8区9位、19:全6区3位≫
 順大の主将。この世代で、一番早く台頭してきた選手で、1年時に全日本6区3位好走、箱根も8区9位とまずまずの走りをしている。その後も、終盤区間を中心に何度も大学駅伝に出場し、安定した成績を残し続けている。今年の全日本駅伝6区では区間2位ながら区間新の好走を見せて、一躍全国区に。

3点:繋ぎの区間で区間上位で走れる選手

2点:繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手
浅井皓貴②28分45秒31
 昨年秋、当時1年生ながら1万m28分台を出して、主力候補の一人になった。その後長期離脱していたものの、夏前に試合復帰。駅伝はまだ走れていないものの、上尾シティハーフで62分13秒の好記録を出して、一気に出走メンバーに近づいた。

平 駿介④28分48秒40
≪22全1区12位、箱1区18位、21:全1区11位、出2区2位≫
 順大スピードランナーの一人。前年の出雲駅伝で大学駅伝デビューを果たし、2区2位の好走素見せている。続く駅伝は1区を任されたが、区間二けたと流れに乗れなかった。今季は出遅れていたが、全に日本1区に間に合い、何とか上位と僅差で繋いだ。

海老澤憲伸②28分49秒49
≪22全5区9位≫
 記録会でコンスタントに結果を出して、10月に1万m28分49秒。全日本5区出走に繋がった。区間9位だったものの、上位の争いの流れを経験。その後、上尾ハーフで62分43秒の記録を出している。

村尾雄己①29分15秒36
≪22関東IC3障8位、21高4区4位、IH3障4位≫
 順大期待のルーキーの一人、今回唯一のエントリーとなった。高校時代はIH3障で上位入賞しつつ、高校駅伝主要区間で活躍していた。大学に入ってからは少し苦戦していたが、11月末に1万m29分15秒を記録し、メンバー入りを果たした。

1点:繋ぎの区間で耐えられる選手
内田柾冶③29分12秒79
≪20予30位≫
 1年時に箱根予選に出走し、集団走ながら、全体の30位と好走して主力候補となった。その後、足踏みが続いていたが、全日本と、この箱根と引き続き、エントリーに入っている。

堀内郁哉④29分21秒91
 4年間かけて成長してきた選手。1月大阪ハーフで64分00秒の成績を残している。今年は秋以降はほとんどレース出場はないものの、全日本・箱根と続けてエントリーしている。

服部壮馬②29分24秒54
≪22関東IC3障、21出4区14位≫
 関東IC3障で2年連続出場、前年は2位と好成績を残している。大学駅伝も前年出雲4区を走っている。今年は秋以降、あまり試合出場が無かった中で、エントリーしている。

藤原優希③29分27秒90
 長い距離を中心にコンスタントに結果を残し続けている選手。10月レガシーハーフに出場し、64分07秒のまずまずの好成績を残している。

神谷青輝②29分48秒57
 前年、激坂王でまずまずの走りを見せて、山登り候補として箱根にエントリーされた。今年、上尾ハーフで64分11秒と平地でもまずまずの走りを見せて、2年連続エントリーに。

油谷航亮②29分49秒70
≪22出4区5位、関東IC1500m9位≫
 関東IC1500m決勝に進出する活躍をする中、徐々に距離を伸ばしてきて、出雲駅伝で4区に選ばれ区間5位の走りを見せた。全日本は不出場も、上尾ハーフ63分14秒とまずまずの走りをした。

0点:これまでの実績だと苦しい?or未知数

上位10名合計:38
(参考:30点前後シード権争い、40点以上優勝争い)

【過去3年間成績】
98回総合2位
97回総合7位
96回総合14位

 往路経験者がずらりと揃っているのが、いいですね。中心核になるのはやはり4年生の選手。特に前回は伊豫田選手が、3区で区間3位の力走で、17位から10位に、一気にチームをジャンプアップをさせたのが印象に残っていますね。今年も秋は調子が上がってこないなりにまとめ3区8位・7区6位の成績。コースを熟知している3区で、今年も爆走が期待されています。

 心強いのが、ロードで鬼の四釜選手。3年時から台頭してきましたが、出雲全日本は2年連続アンカー区間、箱根も5区で往路のアンカーを担当、すべて区間5位前後でまとめているのは、中々できることではないと思います。今年も5区山登り濃厚、前回は不調の中で区間5位、今年は70分台を目標にして、往路優勝のゴールテープを目指します。

 調子が気になるのが野村選手。2年時に箱根2区を走り区間10位の成績、3年時は関東IC入賞し、一気にエースになると思われましたが、秋口に不調に陥手から足踏みが続いていました。ただ、出雲・全日本は前半区間で流れを繋ぐ走り、彼が2区走れるようだと、オーダーが組みやすくなります。

 他にも強い4年生がいて、全日本6区で西澤選手が、大きく前を追い上げる走りで区間2位。しかも従来の区間記録よりも早く走ってみせ、チームの士気が上がっています。スピードのある平選手も徐々に調子が上がってきて、万全なら”4年生クインテット”として、箱根駅伝を彩りそうです。

 そして、強い3年生がいて三浦・石井選手のコンビ。三浦選手は3障で世界へ羽ばたきながらも、駅伝も前半区間を中心に好走を続けています。スピード区間だけでなく、前回は箱根2区も経験。長い距離もしっかりまとめますが、今年こそスピード区間で好走なるか。

 石井選手は、今年の出雲以外の大学駅伝ほとんどに出走していて、多くが区間5位付近でまとめています。その中で、2年連続走っている箱根4区が相性良く、前回は区間2位の好走で、チームの順位を押し上げています。今年も箱根で爆発的な走りが見れたら、往路争いが面白くなります。

 これ以降、少し走力差ある印象ですが、2年生中心に記録を出し始めている選手がいますね。全日本5区でデビューしていた海老澤選手と、浅井選手が、上尾ハーフで62分台をマーク。復路あたりなら、戦力として目途が立つタイムを出してきました。出雲駅伝デビューしていたスピードランナー油谷選手も63分少しとまずまず。

 これに、ロードで一定の安定感がある堀内・内田・藤原選手らが長丁場の区間を担うかどうか。また、5区山登りの控えと思われる神谷選手も平地の走力アップ。前回区間賞の選手が卒業した山下りは、服部・村尾選手といった関東IC3障出走者?着々と、準備を進めている順天堂大のオーダーを考えていきます。

区間オーダー予想

 往路優勝、そのまま流れに乗るなら、これしかないんじゃないかと思うオーダーです。

1区(21.3km)三浦龍司③28分32秒28
2区(23.1km)野村優作④28分19秒01
3区(21.4km)伊豫田達弥④28分06秒26
4区(20.9km)石井一希③28分48秒45
5区(20.8km)四釜峻佑④28分36秒01

6区(20.8km)村尾雄己①29分15秒36
7区(21.3km)平 駿介④28分48秒40
8区(21.4km)海老澤憲伸②28分49秒49
9区(23.1km)西澤侑真④28分45秒39
10区(23.0km)浅井皓貴②28分45秒31

1区三浦選手…三浦選手が、2年ぶり1区に戻ってくるでしょうか。当時1年生だった当時は、かなり上げ下げの激しい展開に、六郷橋から伸びず区間10位。とはいえ、その当時より走力はぐっと上がってきています。各大会で、残り1000mからのスパートは圧巻。誰も寄せ付けない走りは、やはり1区向きだなと思います。最高の位置で、2区に繋げれば。

2区野村選手…ポイントなるエース区間2区。前々回2区を務めている野村選手が、走ることになるのではないでしょうか。ちょっと足踏みが続きましたが、出雲1区・全日本3区と、比較的負担の高い区間で流れを繋いでいます。今の状態が分かりませんが、しっかりと前が見える位置で踏みとどまりたい。

3区伊豫田選手…そしてここからの3区間の畳みかけが順大の見所。伊豫田選手が、おそらく3年連続で3区でしょう。遊行寺坂の下りで一気にスピードに乗って、湘南大橋からの粘りも見事です。往路優勝を狙うなら、ここでトップを視界にとらえる位置で繋ぎたいです。

4区石井選手…4区は、前回区間2位の石井選手が、3年連続で務めるのではないでしょうか。普段でも安定感がありますが、この区間になると本当に勢いが出てきます。前回より上位で襷をもらう想定で、しっかり前を追っていけると思います。

5区四釜選手…5区山登りは2年連続四釜選手が濃厚です。前回は区間5位71分44秒は、不調ながら出したタイム。それより調整が順調に進んだならば、前回の区間賞相当くらいまでタイムを短縮してもおかしくありません。目標通りのゴールとなるか注目です。

6区村尾選手…復路は全般的に粘っていくレースになると思っています。山下りは、誰でも初出走となります。おそらく2年服部1年村尾選手の、3障の脚力がある選手が準備していると思います。予想ではここにきて勢いが出てきた村尾選手にしていますが、いずれにせよ、59分きりは最低限したいところです。

7区平選手…4年生スピードのある平選手を、7区に投入すると予想します。前回の1区も、高速ペースに付けなかったですが、63分台ではまとめきっているのですよね。復路の7区で、自信を持って勝負してもいいのではと思っています。

8区海老澤選手…各記録会堅実に結果を残している海老澤選手を8区に予想します。全日本5区は、意外とエース選手が集まったこともあり、順位を下げましたが、何とかまとめ切りました。スタミナのいる8区の方が持ち味を発揮できるのではと思います。

9区西澤選手…さて、復路楽しみになるのが西澤選手。中盤~終盤の区間で堅実な走りを続けてきていましたが、全日本6区では前を追走する走り。ロードの安定感に強さもついてきたところ、復路のエース区間9区で大勝負をかけたい!万全な調子で、挑めればどこまで他校エースと対抗できるか!?

10区浅井選手…最後も、ある程度攻められそうな選手を置ける選手層になってきましたね。上尾ハーフ62分13秒の好走を見せていた浅井選手、風はあるでしょうが平坦な10区で、そのポテンシャルを活かしていくのがいいのかなと思います。総合何位でゴールとなるか。

まとめ

・往路は各区間に経験者、野村選手が2区に挑めるかどうか
・課題の選手層は2年生が穴埋めできるか
・4年生クインテットが揃ったときに、目標達成か

 往路は、全区間経験者がいるという順天堂大。特に3区伊豫田4区石井5区四釜選手は、前回区間上位で、怒涛の追い上げを敢行しています。この3区間が追い上げじゃなくて、一気にトップに踊り出すことができる状態になるかどうかが大事ですね。

 1区2区は順当なら三浦・野村選手。前々回に担当していてともに区間中位でした。三浦選手は、3障からロードへの移行がやや遅れましたが、当時より走力はついたか。足踏みが続いた野村選手が、2区をやれるところまで上がるかどうか、

 前回と同じ1区平2区三浦選手でもいいですが、できればスパート力の高い三浦選手の1区にしたい。ここはひとつ目標達成のカギとなってくると思います。

 全体的には4年生のチームで、野村・伊豫田・四釜選手に、平・西澤選手の5名が順当ならオーダーに入ってくることになるでしょう。これに、2年生海老澤・浅井選手が上尾ハーフで62分台結果を出し、ほぼ10区間ある程度攻めていける選手で埋まりそうな感じです。昨年の総合2位以上は大変ですが、表彰台は掴み取れるチームです。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。