出雲駅伝・全日本大学駅伝が終わって、いよいよ箱根駅伝モードになってきますね。
各関東地区の大学の、
前哨戦(出雲・全日本・箱根予選)を振り返っていきたいと思います。
そのうえで、今季のチームの特徴や、山など箱根に向けて
一駅伝ファンとして、戦力分析をしていきます。
大東大トップ通過に真名子監督も「正直びっくり」!4年ぶり名門復活の“舞台裏”に迫る【箱根駅伝予選会】 https://t.co/TupOtgxkI2
— stg(宗太郎峠) (@soutarou_t) October 15, 2022
続いて、
箱根予選で大いに話題になった大復活組!大東文化大と立教大になります。
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【大東文化大学】箱根駅伝2023へ向けて
ここ数年、大学駅伝の予選敗退が続いていた大東大。それが、今年になってチーム力が急浮上!全日本予選は、序盤でブレーキがありながら、巻き返して突破。箱根予選は、ほぼ完ぺきなレースで、トップ通過で4年ぶり復活!これには。新任の真名子監督もびっくりしていました。
その勢いで、全日本大学駅伝も復活シード権を…といきたいところでしたが、箱根予選トップ通過で出し切ってしまい、少し調子が下降気味の中での走りになりました。
全日本大学駅伝振り返り
14位大東文化大学5時間19分07秒
区間 | 区間順位 | 名前学年 | 区間タイム | 通過順位 | トップとの差 |
1区9.5㎞ | 1位 | ピーター ワンジル② | 26分58秒 | 1位 | -10秒差 |
2区11.1㎞ | 13位 | 菊地駿介③ | 33分03秒 | 10位 | 1分32秒差 |
3区11.9㎞ | 12位 | 入濱輝大① | 34分58秒 | 14位 | 2分28秒差 |
4区11.8㎞ | 10位 | 久保田徹③ | 34分46秒 | 12位 | 3分33秒差 |
5区12.4㎞ | 9位 | 大野陽人④ | 37分06秒 | 12位 | 4分39秒差 |
6区12.8㎞ | 9位 | 大谷章宏② | 38分04秒 | 11位 | 5分16秒差 |
7区17.6㎞ | 14位 | 谷口辰煕④ | 54分05秒 | 14位 | 9分43秒差 |
8区19.7㎞ | 16位 | 西代雄豪② | 60分07秒 | 14位 | 12分20秒差 |
1区ワンジル選手…1区は、当日交代でサプライズ。エースのワンジル選手を投入してきました。昨年は、自分の走りができないレースがありましたが、今年就任の真名子監督のアドバイスから、持っている力を発揮できるようになっていました。ちなみに、駅伝大好きだそうです。
スタート直後から飛び出した青学大のランナーは見送るも、徐々に2位集団の前の方に出てきます。3㎞手前でスパートをかけると、単独2位に立ち、先頭を追いかけます。8.2㎞で追いつくと、ラストスパートで一気に突き放して、単独先頭へ!しかも26分58秒の区間新記録!バッチリ役割を果たしました。
2区菊地選手…主力の一人菊地選手が入りました。とはいえ、後半区間の予定が、調子を落としている主力選手が多く、急遽入った形でした。トップをひた走りますが。2.7㎞で駒大らに捉えられると、じわじわと順位を落としていきます。最終的に総合10位で襷リレー。区間13位とやや跳ね返されましたかね。
3区入濱選手…大東大期待のルーキー入濱選手が3区へ。全日本予選・箱根予選ともに、主力選手として活躍していました。前を追いたいところでしたが、この3区は前半のエース区間。青学・東海・関学大ら、エース選手の逆襲にあいました。区間12位と粘りましたが、総合14位と順位ダウンしてしまいました。
4区久保田選手…大東大のエース格の一人久保田選手が4区。2区の予定でしたが、予選後中々調子が上がらず、この区間となりました。とはいえ、走り始めたらやはり主力選手。関学大・東海大を捉えるなど、前を追い上げる走り。区間10位の走りで、総合12位に浮上します。
5区大野選手…大東大の日本人エースと言っていい選手。今年の連合で箱根を走ってから、さらに伸びています。箱根予選も好走していましたが、3日後に盲腸発症して、練習をストップせざるを得ない状況に。そのため繋ぎ区間に回りました。前後していた東海大や東国大の選手と並走しながらの走り。区間9位の走りで、総合12位は維持しました。
6区大谷選手…進境著しい2年生で、全日予選・箱根予選と通過に貢献している選手です。ほぼ同時にスタートした東国大の選手は突き放していき、前にいた東海大に追いつきます。終盤につき放して、総合11位と一つ順位を上げて襷リレー。区間9位と、下位の流れとしてはまずまず。大学駅伝の手応えを掴む走りだったのではないでしょうか。
7区谷口選手…1万m28分台のベストを持っていて、箱根予選も通過に貢献している4年谷口選手が7区へ。前を追いたいところでしたが、中々身体が動かず苦戦。東海・神大・東国大にとられられ総合14位に後退。個人としても、区間14位と、やや力負けしてしまいました。
8区西代選手…全日予選1組で上位、箱根予選でも64分22秒のタイムでチーム内6位に入っていた活きのいい選手。箱根5区希望だとか。長い距離で結果を出したいところでしたが、単独走、さらに箱根予選からの連戦は楽ではなかったか。区間16位の伸び悩み、総合14位のままゴール。やはり、反動があったかなという形でした。
箱根駅伝2023へ【エース・山・選手層】
今年になって、選手の素質が一気に開花。箱根予選トップ通過と、一躍話題の中心になりました。全日本駅伝は合わせられませんでしたが、その後の記録会でまた盛り上がっていますね。復活シード権なるか、戦力分析しなおします。
エースの強さ
まずは留学生のワンジル選手をエースにあげるでしょう。昨年度は、他校の留学生のように稼がないといけないというプレッシャーで、うまく力を発揮できませんでした。
それが、今年度就任・仙台育英高校時代の恩師真名子監督の助言によって、持ち前の爆発力を発揮できるようになりました。駅伝が好きで、一人でもペースを作って追っていける選手。なので、序盤区間ではなく、4区以降、できれば復路に回したいらしい。
では、往路序盤どうするか。まず候補に挙がるのは、箱根予選でチームをけん引した久保田・大野選手、さらに1年生の入濱選手が序盤の3区間に入る構想です。
久保田選手は、全日本予選最終組・箱根予選とも他校のエースと戦っている実力者。特に全日予選は通過が掛かる中で好走しています。
大野選手は、今年の箱根駅伝連合8区で走っていて、ロードで結果を出していて、その後1万m28分台も出して総合力付けています。入濱選手はレースごとに成長を続けているルーキーですね。彼らがまずどこまで食らいつけるか、がカギになります。
山登り・山下り
大東大といえば、”山の大東”が代名詞というくらい、山区間に伝統的に強いチーム。4年ぶりの出場で、いきなり復活というのは、ともかく、区間一桁を目安に候補を絞ってきています。
希望している選手は2年西代、4年井田・塩田選手あたり。走力が高いのは西代選手で、箱根予選で二けた順位・全日本駅伝アンカーを走っている選手です。彼が上りの適性もあれば、十分区間上位もありそうですかね?
勿論、井田・塩田選手も負けていません。井田選手は下級生の頃から1万m29分台前半をマーク、最近試合出場が少なかったですが、11月1万m29分55秒と急ピッチで調整中。塩田選手は、昨年主力の一角として箱根予選出走、1万m29分28秒とベストもマークしたばかり。箱根出場で一気に活性化していますね。
山下りは、3年佐竹・長島選手が希望しています。知名度では、佐竹選手が上。関東IC3障2部に出場し、見事に優勝を果たしています。脚力は充分、あとは長い距離にどこまで対応できるかでしょうか。
長島選手は、箱根予選の14人には選ばれていた選手。11月中旬の日体大で29分46秒と、初29分台をベストを出していて、上り調子の選手。彼らでいい方が下ります。どこまで調整できるか、大東大ですので俄然注目です。
選手層の厚さ
復路は、主力選手の一角を一人残せそうです。イーブンペースで走るのが得意という菊地選手が、9区あたりで出走となるのではないでしょうか。もし、ワンジル選手を残すとなると、菊地選手が4区になるときでしょうか。どちらでも楽しみなオーダー。
なお、真名子監督は、復路は4年生に頑張ってもらいたいというコメントも。この世代が1年生の時に、箱根駅伝の出場が途切れているので、そのあたりの思い入れもあるでしょうか。
期待に応えるように、箱根予選でチーム10番手位以内に食い込んでいた4年生谷口・木山選手が、1万m28分台をマーク。メンバー以外では、金田選手が29分17秒、小林選手が29分49秒と調子を上げています。山候補の塩田選手も平地の走力ありますので、候補に挙がるか。このあたりで7区8区10区を争うか。
勿論、下級生も伸びてきていて、箱根予選チーム8番手で直近1万m28分台の大谷選手を中心に、出走している西川・小田選手に、直近29分25秒ベストの佐々木選手ら2年生、1年生は渡邉・小野選手も、長い距離に対応しつつあります。
やはり箱根予選トップ通過したチーム、十分に10名、16名のレギュラー争いはレベルが高くなっていますね。
まとめ
・久保田大野選手らが序盤区間で食らいつく
・復路は4年生も多く出場?
まずは、全日本大学駅伝1区区間新のワンジル選手の名前が挙がってくるようになった大東大。基本的に単独走が非常に得意な選手ということもあり、早くとも出場は3区以降になるかもしれません。
序盤区間は、久保田・大野・入濱選手らで、他校のエース相手に真っ向勝負していく展開になりそう。全日本予選・箱根予選は彼らの力が突破に欠かせませんでした。本戦でも通用なるでしょうか。
その他の区間は、イーブンで走ると力を発揮する菊地選手、その他は木山・谷口選手ら4年生が中心になる予定ですかね。苦労した学年が、最後に射止めるかどうか。
伝統的に得意な山区間も、西代・佐竹選手らが準備を進めている模様です。ここまで快進撃が続いている大東大、4年ぶり復帰で、一気にシード権も奪取できるか、注目ですね。
【立教大学】箱根駅伝2023へ向けて
2018年12月に、当時バリバリ現役だった上野裕一郎選手を、監督に向けて、本格的に箱根駅伝復帰に向けて、強化を図り始めた立教大学。
本格的に強化生が入ったのは、2020年4月から。彼らが4年生になる2023年の箱根駅伝の出場を目標にしていましたが、一年前倒しで出場を決める見事な戦いでした。
「箱根駅伝王者・青学大の原晋監督の上をいく」立教大を半世紀ぶり本戦出場させた監督の型破りな指導法 「ケニア人留学生なし」予選会のセオリーを覆しての快挙をどう成し遂げたか https://t.co/jeoOGmmKNc
— PRESIDENT Online / プレジデントオンライン (@Pre_Online) October 28, 2022
箱根駅伝予選会振り返り
細かい振り返りは、上記記事で行っていますが、上野監督の指示の元、序盤で稼いで15㎞45分00秒以内で走り抜こうというもの。
これは今年から復活となった昭和記念公園のコースでも変わりありませんでした(15㎞以降からアップダウンがある)。結果的に、前残りは大正解。15㎞以降も選手が力走を続け、見事に6位で、55年ぶり復活を決めました。
箱根駅伝2023へ【エース・山・選手層】
基本的に、強化生の3年生までが中心のメンバーになってくるでしょう。箱根予選も、出走12名は全員3年生か、走力で彼らが勝ち取ったことになります。凄いことですが、高校時代からの実力者も結構いますので、いい戦力になってきています。
MARCH対抗戦 関口絢太が10000m28分29秒24立大新!箱根駅伝は3区を希望「楽しみながら駆け抜けたい」
「憧れの存在」と話す2学年先輩の斎藤俊輔が持つ大学記録(28分32秒53)を3秒上回った。#MARCH対抗戦2022 #関口絢太
|月陸Onlinehttps://t.co/ry2aViA0wr— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) November 25, 2022
エースの強さ
箱根予選では、1年生の國安選手が見事な走りだったのですよね。日本人第2集団でレースを進め、きつくなる15㎞以降のアップダウンで、集団の前に出て引っ張っていく強気な走りで、初のハーフマラソン63分13秒の好タイムを出していました。早くも彼が中心になっていると言って過言ではないです。
これに、前々回の箱根駅伝で連合4区を走って、箱根路を経験している3年中山選手に、直近MARCH対抗戦で28分29秒の好タイムで、青学大の主力選手に割って入った関口選手あたりが主力になってきますかね。関口選手は関東ICでも健闘、十分彼らで往路通用するのかも??
もう一人は、候補が続々と出てきますが、実績からすると、2年林選手あたりになってきますかね。全日本予選最終組で戦い、箱根予選もチーム4番手、実力は上々だ。スピードは充分の彼らで食らいついていきます。
山登り・山下り
55年ぶりの出場は、山区間という事になると初出場同然でしょう。監督も初めてということになります。ここのノウハウに関しては乏しいと、MARCH対抗戦でも、苦心しているとコメントを残した上野監督。
5区山登りは、立候補しているのは4年金城選手。非強化生の中で、唯一と言っていい箱根を目指せる走力にある選手。上りはひとまず得意の模様です。
とはいえ、激坂王では、1年生の相澤選手が先着。相澤選手が基本路線になるでしょうか?なお、1500mが専門の3年加藤選手も希望。複数人で出場争いができるのは、いいことですかね。
6区山下りは、意外と希望者がいますね。実績では3障で8分40秒を切る走力を持って箱根予選でチーム9番手に入っている3年内田選手が抜けちますかね。この脚力を活かせそうなら、非常に魅力的にです。
他では、1年生で箱根予選チーム8番手に食い込んだ吉屋選手、本来なら主軸の一角の3年生服部選手もスピード抜群で面白そうな存在です。一時報道があった4年ミラー千本主将は、怪我が長かったこともあり、箱根は断念。年度末の男女混合駅伝を目指すみたいですね。
未知数な面は、もちろんありますが、それなりに走力がある選手が挑みそうで、ハマればとても楽しみな選手が走りそうです。
選手層の厚さ
スピードが目立つ立教大ですが、箱根予選などロードになると上がってくる選手がいるんですよ。2年安藤選手が、最たる例で、2年連続箱根予選で二けた順位。今年は53位でチーム3番手に入っているんですね。トラックでもMARCH対抗戦で1万m29分19秒で、復路中心核になるのではないでしょうか。
これに1万m28分台をマークしたばかりの2年山本選手も候補になってきますね。箱根予選もチーム7番手で走っていて、一定の走力がある選手です。チーム10番手の忠内選手もロードで一定の安定感ありますかね。
また、國安選手以外の1年生も上がってきています。箱根予選チーム6番手に食い込んだ永井選手も、主要大会で安定しています。箱根予選は外れてましたが、実力者の馬場選手も、直近29分01秒で急ピッチであげてきています。レギュラー争いは1万m28分台相当になってきそう??
これに、調子は落としていますが、スピード抜群の3年服部・2年後藤選手あたりもいます。後藤選手は1万29分34秒なので、何とか上がりつつあるかな?服部選手が間に合えば、秘密兵器になります。結構なレベルですよ?
まとめ
・安藤選手らレギュラー争い激化、1万m29分切り付近
・ノウハウ少ない、山区間は苦心中?
55年ぶりの出場ですが、本格最強化が近年という事もあり、結構実力者が揃っている立教大。箱根予選で他校のエースと堂々台頭した1年國安選手に、箱根経験者の中山選手、全日予選やMARCH対抗戦で力を見せた関口・林選手ら、実力者を往路に投入できそうです。
それ以外の選手のタイと言うも著しく、ロードが得意な安藤選手に、1万m28分台山本選手に、実力ある1年生馬場・永井選手。服部選手の復調が間に合えば、かなり箱根駅伝へのスピードに対応できそうな選手が揃います。
課題は山区間にあります。山登りは相澤選手らが候補、山下りは3障が専門の内田選手らが候補に挙がってきていますが、この対策が間に合うか。いいメンバーが揃っています。
久々の出場チームは、箱根駅伝の洗礼を浴びることがありますが…箱根駅伝出場を1年前倒しで成し遂げたチーム。これまでの常識が通用しないかもしれません。
箱根駅伝ファンのための情報集
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