箱根駅伝の楽しみの一つに、関東学生連合がありますね。
箱根駅伝出場を勝ち取れなかったチームから、
1校1人ずつ(※本戦未経験者)16名が選ばれ、
オープン参加ながら、箱根駅伝出場校に戦いを挑むことができます。
ギリギリで勝ち取れなかった常連校のチーム、これから箱根駅伝を目指す新勢力のチーム、
もしくは陸上部は強化していないけど、個人でとびぬけた走力を持っている選手など様々
今年は、学部時代に全日本大学駅伝に出場した大学院生も選ばれていたり…
色とりどりのユニフォームの選手たちが、今年も襷を繋いでいきます。
箱根駅伝オープン参加の関東学生連合 筑波大・福谷颯太、東大大学院・古川大晃ら16名が決定
予選会個人成績で最上位(16位)の筑波大・福谷颯太、東大大学院・古川大晃ら15人が予選会個人100位以内で、16番目の城西大・山中秀真で102位と実力者が並んだ。
|月陸Online https://t.co/TG3A8ngCi9
— 月刊陸上競技/月陸Online (@Getsuriku) November 9, 2021
正式に16人のメンバーと、監督・コーチなどのスタッフ陣が発表されましたので、紹介します。
強化チームが増えてきた影響もあり、連合チーム史上最速のチームです!
ページコンテンツ
【関東学生連合】箱根駅伝2022へ向けて~チーム紹介
HP更新しました。
〇第98回東京箱根間往復大学駅伝競走
開催についてhttps://t.co/sZGhZKuXVT
出場校一覧https://t.co/AJr3MJZSXI
関東学生連合チーム選手・スタッフ一覧https://t.co/IWu1L8wJYH
掲載しました。— 関東学生陸上競技連盟 (@kgrr_official) November 9, 2021
福谷颯太③・筑波大学
出身高校
日野台高(東京都)
自己ベスト
5000m14分12秒87
10000m29分31秒81
ハーフ62分58秒
主な実績
20箱根予選168位
21箱根予選16位
今年の選抜チームで、最も箱根予選の成績が良い選手は、筑波大の福谷選手。終盤は、日本人先頭集団の争いもした中で、個人16位62分58秒。今年の予選では62分台は唯一ですね。
前回の予選も走っていますが予選168位、関東ICに1万mで出場していますが29分31秒の成績です。この予選で一気に覚醒したといっても過言ではないですね!
筑波大は、前回の予選でも、その時に覚醒して日本人トップ争いをした選手がいました。が、本戦に出場する権利を得られず。この勢いを経た福谷選手の走りが気になりますね。
斎藤俊輔④・立教大学
出身高校
秦野高(神奈川県)
自己ベスト
5000m13分51秒64
10000m29分06秒77
ハーフ63分00秒
主な実績
18箱根予選303位
19箱根予選126位
20箱根予選129位
21関東IC2部1500m7位
21全日本予選4組32位
21箱根予選19位
立教大の箱根駅伝プロジェクト、上野監督スカウト世代が2年生になって、一気に16位と跳ね上がりました。そして昨年に引き続き、連合にメンバー選出。
ですが、今年選ばれた斎藤選手は4年生の選手。箱根プロジェクト始動前に、一般受験で立教大へ。一般の部活動として、陸上部に入り、キャンパスライフを楽しんでいたところ…
#陸上#立教大学 #斎藤俊輔 は陸上生活10年間の集大成として挑んだ #箱根駅伝予選会 で立教大は16位でしたが、斎藤自身は19位で関東学生連合入りは濃厚に。ただ2018年11月に「立教箱根駅伝2024」のプロジェクトが発足した当時、一番反発したのが斎藤でした。@Rikkyo_sportshttps://t.co/5YYqMfK3T4
— 4years. (@4years_media) November 4, 2021
予期せぬ箱根プロジェクトに「最悪だ…」と思ったそうです。100%陸上漬けが嫌だったため立教大を選んだわけで。それでも上野監督の指導があっていたからか…実力がすっと伸びてきました。
特にトラック1500mで関東IC決勝で戦えるレベル、ロードでも箱根予選でチームトップレベルの走力はキープしていました。そして、今年63分00秒の個人19位まで走力アップ!
今でも箱根プロジェクトに残ったことは複雑な思いはあるそう、だからこそ結果を出したい斎藤選手、平塚が地元という彼の、箱根出走が楽しみです。
中山雄太③・日本薬科大
出身高校
花咲徳栄(埼玉県)
自己ベスト
5000m13分57秒31
10000m28分56秒00
ハーフ63分02秒
主な実績
19箱根予選169位
20箱根予選206位
21関東IC1万m18位
21日本IC1万m9位
21箱根予選22位
日本薬科大のエース中山選手が3番手で選ばれましたね。入学直後からベストを更新、1年時の予選169位でその後1万m28分台を出して、一気に日本人エースとなっていきました。
2年時はやや足踏みしていましたが、今年になって再び上昇。関東IC本番で1万m28分56秒の自己ベストを出すと、秋口の日本IC1万mは9位と入賞あと一歩に迫る成績!
今年の箱根予選も、早い段階で日本人先頭集団に加わった上で、個人22位・63分02秒と好走しました。総合力のある彼も、今チームの主力の一人です。
村上航太③・上武大
出身高校
札幌山の手高(北海道)
自己ベスト
5000m14分19秒78
10000m28分38秒47
ハーフ62分01秒
主な実績
19箱根予選148位
20箱根予選14位
21箱根駅伝連合メンバー
21箱根予選24位
駅伝ファンの認知も高い上武大の大エースですね。1年時の箱根予選の後に覚醒。1万m28分38秒の大幅ベストを出します。2年時の箱根予選は期待にたがわず、62分01秒のタイムで個人14位!チームは2年連続敗退も、連合チームエースとして選出されました。
ですが…、本番は当日変更で出走ならず。予選後に故障していました。その故障が予想以上に長引き3年前半戦は全休。秋に出てこれるのか心配されましたが、9月記録会で、前回の箱根予選以来11か月ぶり復帰。
そして箱根予選本番では、チームの3年ぶり本戦復帰のため激走!日本人先頭集団を引っ張るなどした中で個人24位63分09秒。今回もチームでは届かなかった。この連合で、上武大のユニフォームを箱根路で再びなびかせたい。
並木寧音② 東京農業大
出身高校
東京実業(東京)
自己ベスト
5000m14分29秒71
10000m29分06秒03
ハーフ62分48秒
主な実績
20箱根予選47位
21箱根予選28位
2年生にして東京農業大のエースの一人ですよね。昨年の予選で個人47位・62分48秒の激走は、駅伝ファンを沸かせましたね。別の選手が連合に選ばれたため、メンバー入りならずも、その後の記録会で1万m29分06秒。しっかり走力がついていることを示しました。
2度目の箱根予選は、強風の中1㎞3分を切っていく強気のレース。タイムは63分17秒ですが、個人順位は28位とアップ。ついに選出されました。チームは中々苦しい状況ですが、連合でもいい成績を残して、チームを勇気づけられれば。
竹井祐貴④・亜細亜大
出身高校
鹿児島中央(鹿児島)
自己ベスト
5000m13分56秒98
10000m28分40秒01
ハーフ63分11秒
主な実績
19箱根予選190位
20箱根予選83位
21関東IC2部5千m18位
21全日本予選1組2位
21箱根予選35位
亜細亜大からは、スピードエースが選ばれましたね。5千も1万mも13分台&28分台です。昨今の高速化で多くなってきていますが、連合メンバーではまだまだ頼もしい存在ではないでしょうか。
トラックでも結果を残していて、今年は関東IC2部5千m18位の後、全日本予選では1組2位好走!今はチームとしては、常連校に歯が立たない亜細亜大ですが、一矢報いる活躍でした。、
長距離ロードでも少しずつ成績を上げてきて、昨年3年時に予選83位の成績、今年は63分30秒の成績で個人35位。しっかり総合力が付いた中、箱根に挑みます。
諸星楓大③・育英大
出身高校
前橋育英(群馬県)
自己ベスト
5000m14分56秒38
10000m29分37秒74
ハーフ63分34秒
主な実績
19箱根予選314位
20箱根予選163位
21箱根予選39位
開校4年目の育英大。チームとして予選会に3度挑戦して、3度とも連合メンバーに誰かが選出。これ凄いですよね。高校時代有名な選手は来ているわけではありません。そして、諸星選手は、順調にいけば、育英大2人目の箱根ランナーになりそうです。
3年生の諸星選手は、箱根予選に3年連続出走。1度目はそれほど目立つ成績ではありませんでしたが、2度目の昨年は163位とぐっとあげてきました。3度目の予選では、自信を持って1㎞3分切りのペースで攻めて63分34秒で個人39位。長い距離でしっかり走れる選手です。
大野陽人③・大東文化大
出身高校
九里学園(山形県)
自己ベスト
5000m14分11秒34
10000m29分11秒16
ハーフ63分40秒
主な実績
20箱根予選192位
21箱根予選46位
大東大は、今年こそ復活出場なるかと思ったのですが…惜しかったですね。そんな中、連合に選ばれたのは、チームの中心核3年生から、大野選手でした。
2年時、前回の予選で初めて出走。この時は個人192位と、上位で戦えませんでした。ですが、12月の記録会で29分11秒16の自己ベストをマーク。3年春は関東IC5千mも経験しています。
走力と大会経験を増して臨んだ、2度目の予選会は個人46位で63分40秒。確かに力をつけてきて、本戦に臨みます。
田島公太郎①・慶應義塾大
出身高校
九州学院(熊本県)
自己ベスト
5000m14分27秒73
10000m29分47秒06
ハーフ63分41秒
主な実績
20高校駅伝3区15位
21関東IC1部ハーフ17位
21全日本予選4組37位
21箱根予選47位
箱根復帰を目指している慶應義塾大に、強力なルーキーが加入したのですよね。高校は強豪九州学院高、高校駅伝主要区間で3区15位と戦った田島選手が加入。慶大にスポーツ推薦はないので、余計にびっくりです。
入学直後さっそく1万m29分47秒を出すと、関東IC1部ではなんとハーフマラソンに出場。アップダウンの激しいコースで17位と健闘しています。全日本予選最終組はさすがに厳しかったですが、内容の濃い前半シーズンでした。
初挑戦となった箱根予選は、1年生ながら安定した走り。1㎞3分ペースで走り、15㎞以降で15人抜きして個人47位63分41秒と渋い走りです。どこかタフな区間で起用すると活きるかもしれません?
鈴木康也①・麗澤大
出身高校
拓大紅陵(千葉県)
自己ベスト
5000m14分17秒99
10000m29分25秒9
ハーフ63分48秒
主な実績
21箱根予選51位
ここ数年、次の初出場校かと言われていた麗澤大。今年はつらい年になりましたが、1年生で大幅に伸びてきた選手がいます。
1年生の鈴木選手が、春先から次々と自己ベストを更新。5千mも、1万mも自己ベストを更新していました。箱根予選でもしっかりとペースを刻み、15㎞以降で11人抜いて、個人51位63分48秒と好走。
現状10番手ですが、順当なら走れるはず。なお、13日(土)激坂王にエントリー!箱根メンバー争いがこれから騒がしくなりますが、まずはこの結果に注目ですね。
以上上位10名
宮下資大④・流通経済大
出身高校
開志国際(新潟県)
自己ベスト
5000m14分26秒71
10000m29分35秒87
ハーフ63分50秒
主な実績
18箱根予選331位
19箱根予選206位
20箱根予選155位
21箱根予選57位
ここから11番手、本戦出場の可能性が徐々に減っていきますが、まだ分かりません。過去16番手からの逆転出場もありましたので…
11番目は、流通経済大のたたき上げの星4年宮下選手。留学生の話題で持ち切りだった同大ですが、日本人エース宮下選手の成長も見逃せません。
4年連続で予選に出場し、1度目331位・2度目206位・3度目155位・4度目57位。これだけ毎年確実に順位を上げてきているランナーも珍しいですね。1万mのベスト29分35秒位87は昨年のもの。今後の記録会でのタイムも楽しみです。
厚浦大地④ 関東学院大
出身高校
東京実業(東京)
自己ベスト
5000m14分36秒66
10000m29分21秒09
ハーフ63分12秒
主な実績
18箱根予選185位
19箱根予選297位
20箱根予選89位
21箱根駅伝連合メンバー
21関東IC2部6位
21箱根予選64位
12番手は、2年連続選出となった関東学院大の厚浦選手。4年連続箱根予選に出場して、特に昨年の箱根予選89位から一気に覚醒してきたのですよね。
前回は12月の記録会で29分21秒の記録を出したものの、惜しくも出場ならず。最後の学年となる今年度にかけていました。
関東IC2部ではハーフで6位入賞とびっくりする成績。予選は序盤は日本人トップ集団で攻めていきました。順位は落としましたが、前回を上回る64位63分53秒。諦めず、最後までメンバー入りをかけたい。
桐山 剛④ 拓殖大
出身高校
相洋(神奈川)
自己ベスト
5000m14分42秒68
10000m30分03秒15
ハーフ62分38秒
主な実績
20箱根予選37位
21箱根予選79位
21全日本大学駅伝8区16位
拓殖大のガラスのエースといっても過言ではないと思います。4年間怪我の連続でした。今年の箱根予選が、ほぼ1年ぶりのレース出場でした。
今年の箱根予選は5㎞15分16秒と非常にスローなスタートながら、5㎞277位・10㎞172位・15㎞98位、最終的に79位63分59秒と大きく浮上してきました。その後全日本駅伝アンカーで駅伝経験を積みました。
とはいえ、最高の走りを見せたのは3年箱根予選時。個人37位62分38秒は、今回の選抜メンバーに割って入ります。調子がさらに上がると爆発力がある選手です。
古川大晃D1 東京大大学院
出身高校等
八代(熊本県)
熊本大(熊本大)
九州大学院(福岡県)
自己ベスト
5000m14分04秒08
10000m29分08秒79
ハーフ64分10秒
主な実績
17全日本大学駅伝5区12位
18全日本大学駅伝6区15位
19全日本大学駅伝7区14位
21関東IC3部5千m1万m1位
21箱根予選88位
話題性としたら、彼が一番になるのでしょう。九州大・大学院時代、個人で力をつけてきて、17~19年の全日本大学駅伝の日本学連選抜に3年連続で出走、関東選手の一部を任す区間成績を残しています。
今年の博士課程になってからなんと東京大大学院に在籍!関東IC本番で29分08秒79のベストをマークします。大学院チームも何とか予選に出場し、古川選手も連合入りに挑戦!
15㎞までは1㎞3分ペースで推移、それ以降でややペースを落としたものの、個人87位64分10秒と粘り切りました。14番手ですが、駅伝経験はずば抜けて豊富。彼の推移も見守りたいです。
いつも4years.をごらんいただきありがとうございます。
今日7月23日の注目記事をご紹介します!
「陸上・駅伝 – 一番になれるから始めた陸上、素朴な興味が研究の道へ 東大大学院・古川大晃(上) 」https://t.co/xWEfhGTIap— 4years. (@4years_media) July 23, 2021
辻野大輝③ 武蔵野学院大
出身高校
伊勢崎商業(群馬県)
自己ベスト
5000m14分29秒79
10000m29分41秒26
ハーフ64分12秒
主な実績
19全日本予選2組37位
20箱根予選257位
21箱根予選90位
過去1度連合にて出走したことのある武蔵野学院大から、久々に連合メンバーが選ばれました。毎年確実に力をつけてきていた3年辻野選手です。
1年時入学時から主力の一角、当時出場権のあった全日本予選にも出走経験があります。箱根予選には2年時から登場、前回の257位から今回90位64分12秒とジャンプアップ。直前1万m29分41秒ベストで力をつけていました。どこまでメンバー食い込めるでしょうか。
山中秀真② 城西大
出身高校
四日市工業(三重県)
自己ベスト
5000m14分12秒89
10000m29分34秒02
ハーフ64分23秒
主な実績
20箱根予選221位
21全日本予選1組4位
21箱根予選102位
最後の16人目に滑り込んできたのは、城西大の若手注目株2年山中選手です。2年連続予選に出場。前回はチームが本戦に出場するも、自信は221位と苦しみ、本戦も出番はありませんでした。
今季はトラックの自己ベストを更新し、関東IC1部5千mにも出場。全日本予選では1組4位とスピードがあるところを見せていました。箱根予選では、5㎞288位から、10㎞211位、15㎞160位、ゴールで101位64分23秒まで浮上してフィニッシュしています。
前回出場者は出場できない兼ね合いもあり、選出。なお、17番目だった選手とは4秒差でした。今回出走するチャンスは少ないですが、今後の成長が非常に楽しみな選手です。
監督コーチ・スタッフ陣
監督:山下拓郎・拓殖大監督
コーチ:馬場周太・大東大監督
コーチ:弘山 勉・筑波大監督
マネージャー:松尾 航・関東学連幹事(東洋大)
マネージャー:金子結斗・拓殖大陸上部主務
勿論、監督コーチ陣もいます。
監督は予選次点(11位)のチームの監督、コーチは予選12位・13位のチームの監督というのが、基本ルールです。
一応今年は、選抜チームトップの選手のチームの監督が、選抜チームの監督をやるとアナウンスがあったのですが、結局例年通りとなりました。
区間オーダーの決め方
一時は、予選上位10名がそのまま走ることが決まっていました。勿論、今も非常に有利なのは変わりありません。ただ、早い段階で出走が決まってしまったがゆえの選手の調整不足が、課題になりました。
そこで各監督毎年工夫を凝らしています。
93回中央大・藤原監督
予選のタイムでの選考はしない
1万m記録挑戦会&八王子LDの記録会一発勝負で選考
94回日大・武者監督
予選のタイム+1万m記録挑戦会の合計タイム
95回麗澤・山川監督
予選9番手以下の選手のみ
予選のタイム+1万m記録挑戦会の合計タイム
96回麗澤・山川監督
97回筑波・弘山監督
決まった選考会は設けず。予選の成績、その後の記録会の成績、直前合宿での選手の調子などを、総合的な判断
総合的には中々上位進出ならずとも、好走する選手も出てきたり、大きなブレーキが少なくなったりと一定の効果は出ています。このところ、復路の総合成績は健闘していますね。
今年の拓殖大山下監督がどのような判断をされるのかは、今の段階では分かりません。強化チームが増えた影響で、過去最速のチームとなっています。何とか健闘できればと思っています。
箱根駅伝ファンのための情報集
【箱根駅伝ファンのためのリンク集】
【2021年度箱根駅伝ファンのための競技会日程】
コメント
古川選手は八代高校→熊本大学→九州大学大学院→東京大学大学院ですよ
>むあうらさん
指摘ありがとうございます。追記します。