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【筑波大学】箱根駅伝2022へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 新年度…ももうすぐ後半戦です。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2021年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を再開していきたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

 昨年の予選は18秒差の悔しすぎる次点敗戦…そこから卒業生多数も、エースが奮闘!再度の箱根復活は…筑波大学です。

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※新入生の5000m上位5名ベスト順

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【筑波大学】箱根駅伝2022へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 連続出場まであと一歩だった。見事6位通過を果たして26年ぶりに本戦出場の切符を手に入れた2大会前の予選は酷暑でスローに。前回は、超高速化と全く違う条件の中で食らいつき、15㎞以降に猛追した。それでも残り18秒、本戦への距離は埋まらなかった。

 主力が当時の4年生だったため、卒業生が多数。スポーツ推薦枠がない筑波大は、どうしても選手層が薄くなる。今年度は厳しくなるのではというのが、当初の予想でした。

 それが、昨年度は故障で棒に振っていた選手が一気にエースに成長!引っ張られるように多くのランナーに、トラックのベストが続出しました。予選への調整は掴みつつある筑波大の戦力をもう一度振り返ってみたい。

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新チーム各学年戦力分析

※ベスト記録は、2021年9月1日現在

4年生について

杉山魁声④29分26秒20≪20:予66位、箱7区20位、19:予194位、18:予320位≫
伊藤太貴④29分56秒04≪20:予212位、箱8区20位、19:予159位≫
山本尊仁④30分29秒56≪19:予184位≫
山下和希④30分30秒65≪19:予145位≫
河合俊太朗④30分43秒12
増田 愁④30分43秒54
深澤 陸④31分20秒67

 4年生主将が調子を上げてきているのですよね。2大会前箱根本戦7区出走の杉山選手が、ここにきて急上昇中。ホクレンで2度5千m出場し、14分05秒・13分55秒と連続自己ベスト!一気に逞しくなった。

 春は故障で出遅れて、最後の関東インカレに出場できない苦難を味わいましたが、主将として役割を果たす力走でした。前回の予選66位と長距離ロードにも適応し始めていました。今年は4年生エースとして稼げるようになるか。

 他の選手は、関東インカレ1500mに出走した田中選手以外は大きく目立ちはしませんでしたが、試合出場は続けています。

 2大会前の予選突破に貢献した山本・伊藤選手も食らいついています。伊藤選手は関東インカレハーフに出場していますね。山本選手も故障から復帰してコンスタントに試合に出ています。彼らの長距離ロードでの意地は、非常に大事になってきます。

3年生について

岩佐一楽③28分41秒71≪20:予57位、箱6区20位、19:予121位≫
福谷颯太③29分33秒37≪20:予168位≫
小林竜也③29分34秒05≪19:予119位≫
五十嵐優汰③30分42秒55≪20:予256位≫
村田修作③31分26秒44
永山龍吉③31分29秒28
松村匡悟③31分31秒28

 3年生が大いに盛り上がったのですよね。特に一気に成長したのは小林選手。1年時箱根予選119位と好走し、通過に貢献。本戦も出走予定でしたが怪我で回避。そこから、長いトンネルに入りました。

 昨年度はほとんどを棒に振り、試合復帰は今年になってからだったのですが…試合ごとに自己ベストを更新。関東インカレは1500m予選で3分48秒36ベストを出すと決勝でも7位入賞、5千m10位ながら14分12秒自己ベストを出します。

 酷暑となった5月末の東海大記録会では1万m29分34秒ベスト、さらに7月頭の順大記録会で5千m13分54秒92!トラックでは十分に他校のエースと戦いました。夏に練習積めれば、箱根予選でもチームのエースとして引っ張っていてもおかしくありません。

 また、前回予選168位で走り切っている福谷選手が急成長。関東IC1万m29分51秒で走り切ると、7月順大記録会では14分12秒のベスト。この調子なら、箱根予選一気に二けた順位もありそう。

 それから、昨年度急成長した岩佐選手も忘れてはならない存在です。1万m28分41秒は筑波大記録として燦然と輝いています。今期は怪我があったものの夏前に試合復帰。5千m14分40秒で走り切っています。前年の57位以内の可能性はまだあります。

 他では、前回出走の五十嵐選手も自己ベストまではいかずも試合に出続けています。1万m30分13秒をもつ國井選手の調子はどうか。

 最後に、3000m障害で関東インカレ決勝で、9位ながら8分59秒38をマークした松村選手が果たして化けるかどうか。この学年は昨年より大幅に戦力がアップしていそうです。

2年生について

皆川和範②30分00秒48≪20:予145位≫
國井辰磨②30分13秒82
平山大雅②30分18秒38
金田遼祐②30分53秒91
長井流星②31分43秒83
大塚陸渡②5千14分23秒5
藤原潤乃佑②5千14分36秒50
長谷川嵩汰②5千14分50秒35
塚田萌成②5千14分52秒92

 この学年もにわかに活性化してきていますね。世代最速の大塚選手や前回予選145位健闘の皆川選手がなかなか試合に出てこないのが心配ですが、それ以外の選手が上がってきています。

 7月頭の順大記録会で自己ベストが続出!平山選手が14分24秒と主力の仲間入りを果たす記録を出すと、藤原選手が14分36秒、長井選手は14分46秒、下旬では長谷川選手が14分50秒を出しています。

 この中で、長井選手は高校時代16分台だったそうなので、俄然注目され巻いたね。1万mも酷暑の5月東海大記録会で31分43秒で、このあたり夏の間にかなりパフォーマンスが良くなっているかもしれません。まずは学年間内の競争が激しくなってきているのは何よりですね。

新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!

※5000mベストは、4月1日時点にしています。

宮代和騎①15分00秒33/31分13秒
古川幸治①15分01秒30
金子佑太朗①15分03秒46/31分27秒48
吉田海渡①15分10秒59
長谷川健太①15分20秒06
5千m上位5名平均:15分07秒1
大崎友裕①15分27秒15
田中康聖①15分33秒34
中山純静①15分35秒61
平野大樹①15分47秒19
本村春人①16分14秒26
小野木宏太①16分23秒00
熊谷秀人①16分24秒63
斉藤一樹①16分25秒52

 箱根駅伝に向けて本気で強化している大学は、おそらく43校前後くらいではないかと思われます。一部の大学の正確な数値はわからないですが、筑波大の今年の1年生のスカウト、5千m上位5名平均で測ると、おそらく最下位に値するでしょう。14分台が獲得できなかったです。

 国立大の筑波大は、自由にスポーツ推薦を扱えない(一応アスリート推薦はありますが)ため、安定して上位選手の獲得はもともと困難です。とはいえ、前々回が26年ぶり箱根出場で話題になった中でしたので、ちょっと驚きの結果でした。

 とはいえ、吉田選手のように高校時代800mを主に専門にしていた選手もいるので、伸びしろはたっぷりです。実際吉田選手は、U-20日本選手権1500mで3分49秒72のベストで6位入賞を果たすと、

 7月末の順大記録会で5千m14分39秒90と大幅に自己ベストを更新しています。いきなり長距離ロードに対応できるかはわかりませんが、今後楽しみなのは間違いありません。

 他では、15分01秒のベストを持つ古川選手が15分13秒とベストに近いタイムをマークしていますかね。筑波大の育成力はここのところ凄いものがありますので、今後次第でまだ分かりません。むしろ筑波大の腕の見せ所かもしれません。

【筑波大学まとめ!】箱根駅伝2022へ向けて

4年生:エース化杉山主将と伊藤・山本選手の粘りは
3年生:急成長小林・福谷選手に、復活してきた岩佐選手
2年生:平山選手ら夏前に5千m自己ベストがずらり
1年生:800m専門の吉田選手の挑戦!

 選手層は薄いながらも、頭数が揃いつつありますね。3年生が一番勢いがあって、小林選手が昨年度の長期離脱を取り戻すかごとく成長!1500m・5千mで他校のエースと戦えました。長距離ロードでも戦えるか。

 さらに着々とベストを更新してきている福谷選手に、復活してきた昨年度の成長株岩佐選手と3本柱となってきています。

 これに杉山主将が、春先故障で出遅れながらも、5千m13分台をマークして、ついに走りでチームを勇気づけられるようになりました。彼らがまず貯金を作れるか。

 あとは箱根予選のハーフマラソンに対応できる選手がどれだけ出てくるか。経験豊富な4年伊藤・山本選手に、3年五十嵐・國井・松村選手、2年平山・藤原・皆川選手らといったところです。

 ここ2年間予選に向けての調整は、しっかりこなせている筑波大。培ったスタミナで、再度の予選突破なるか、士気が上がってきています。