令和3年5月3日(月)に、
東京五輪代表選考を兼ねた第105回日本選手権10000mが開催されました!場所は静岡県のエコパ競技場です。

前年12月の日本選手権で
男子は旭化成の相澤 晃選手、女子は積水化学の新谷仁美選手がそれぞれ代表を決めていました。

今回、参加標準記録を切る、もしくは過去に切った選手は3位以内などの条件で、残りの枠の選考が行われました。

それぞれの結果や関連記事を紹介、自分なりのコメントも少し付けます。

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第105回日本選手権10000m/結果と関連記事紹介

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大会要項

競技日程

19時03分:女子10000m
19時44分:男子10000mB組
20時24分:男子10000mA組

エントリー

BS-1で放送されましたね。競技結果速報

男子10000mA組

五輪標準記録:27分28秒00
OPロジャース ケモイ27分33秒33 愛三工業
1位伊藤達彦27分33秒38 Honda☆五輪代表内定☆
2位田澤 廉③27分39秒21★(日本人学生歴代2位) 駒大 
3位鈴木芽吹②27分41秒68★(日本人学生歴代3位) 駒大
OPクロレオファス カンディエ27分43秒07 三菱重工
4位市田 孝27分54秒45 旭化成
5位茂木圭次郎28分01秒32 旭化成
6位丸山竜也28分01秒80 八千代工業
7位井上大仁28分03秒39 三菱重工
8位岡本雄大28分04秒17 サンベルクス

9位大池達也28分04秒60 トヨタ紡織
10位細谷恭平28分05秒88 黒崎播磨
11位栃木 渡28分07秒90 日立物流
12位村山謙太28分16秒43 旭化成
13位野中優志28分22秒50 大阪ガス
14位牟田祐樹28分33秒43 日立物流
15位照井明人28分35秒38 SUBARU
16位今井篤弥28分35秒82 トヨタ自動車九州

17位荻久保寛也28分37秒05 ヤクルト
18位中村信一郎28分37秒51 九電工
19位河合代二28分41秒16 トーエネック
20位青木祐人28分57秒22 トヨタ自動車
21位天野誠也29分01秒53 自衛隊体育学校
22位福本真大29分02秒27 九電工
23位市村朋樹④29分05秒04 東海大
24位井川龍人③29分15秒62 早稲田大

25位池田耀平29分17秒44 カネボウ
26位菊地駿弥29分28秒86 中国電力
27位永戸 聖29分29秒08 日立物流
28位鈴木祐希29分34秒55 カネボウ
29位小椋裕介29分35秒06 ヤクルト
鎧坂哲哉DNF 旭化成

 伊藤選手良かった!12月日本選手権で五輪標準を切りながら2位でこの時点では内定ならず。直後のニューイヤー駅伝の終盤の走りがおかしいなぁと思っていたら、疲労骨折をしていたと…。

 一時はこのレースへの出場も厳しい(つまり五輪を諦める)状態だったそうですが、よくぞ合わせてきましたね!しかも地元の静岡県で決めることができたのは、最高の心地でしょうね!

 しっかりと序盤からPMの後方に付けると、駒大勢が頑張る中、しっかりと脚をためていました。残り1週前から強烈なスパートで単独先頭に!セカンドベストとなる27分33秒で五輪を決めました。

 前年の箱根駅伝でのランデブーから話題になっている旭化成相澤選手とともに五輪へ…

 中盤以降は駒大勢の並走が際立っていたのですよね。田澤選手は箱根駅伝出走後怪我で2ヵ月の離脱があり、ほぼぶっつけで日本選手権本番に臨んだのですが、その中で27分39秒と日本人学生歴代2位の記録!それでいて「情けない」というセリフが出てくるのですから…。目指しているところは、私たちの想像の遥か上なのですよね。

 さらに1学年下の鈴木選手が素晴らしい走り!一時は日本人先頭に立っている場面もありました。春先にマークした28分少しから大幅に更新して27分41秒で堂々の3位!先輩の田澤選手も「助けられた」走りでした。駒大の2年世代は、みんな持ちタイムがいいですが、その中で一抜けしているという鈴木選手は、やはりまた走力が違ったということですね。

 2人とも次は関東インカレということになってきますかね?日本選手権からの連戦になってきますが、各大学の留学生との勝負も楽しみです。ぜひともその大会も勝ち取ってほしいです!

男子10000mB組

名取燎太28分12秒62 コニカミノルタ
田村友佑28分15秒66 黒崎播磨
古賀淳紫28分17秒85 安川電機
藤曲寛人28分23秒57 トヨタ自動車九州
近藤幸太郎③28分24秒84 青山学大
田口雅也28分28秒14 Honda
今井祟人28分33秒40 旭化成
千葉直輝28分53秒57 SGHグループ
小町昌矢29分17秒30 日立物流
川村悠登29分18秒20 日立物流
竹内竜馬29分21秒26 日立物流
改木悠真29分28秒4 トヨタ自動車九州

女子10000m

五輪標準:31分25秒00
1位廣中璃梨佳31分11秒75 JP日本郵政G(★東京五輪内定★)
2位安藤友香31分18秒18 ワコール(★東京五輪内定★)
3位小林成美32分08秒45 名城大
4位岡本晴美32分12秒31 ヤマダホールディングス
5位筒井咲帆32分16秒07 ヤマダホールディングス
6位矢野栞理32分20秒44 デンソー
7位川口桃佳32分21秒36 豊田自動織機
8位山口 遥32分24秒86 AC・KITA

9位籔下明音32分26秒24 豊田自動織機
10位福良郁美32分29秒42 大塚製薬
11位鍋島莉奈32分29秒98 JP日本郵政G
12位清水真帆32分30秒25 ヤマダホールディングス
13位西田美咲32分30秒54 エディオン
14位荒井優奈32分44秒39 名城大
15位大西ひかり32分50秒87 JP日本郵政G
16位加藤 岬33分01秒91 九電工

17位小笠原朱里33分02秒00 デンソー
18位松下菜摘33分40秒35 天満屋
19位福士加代子34分00秒53 ワコール
カマウ タビタジェリDNF 三井住友海上

 廣中・安藤選手の2名が31分25秒00の五輪標準を突破!新谷選手とともに最大の3枠を確保できたことはほっとしています。廣中選手はずっと5000mのイメージでしたが、この冬の強化がうまくいったようですね。また、安藤選手はマラソンからの移行がうまくいきました。

 5000m以降少しずつペースが落ち始め、さらに留学生がアクシデントでPMから外れたところ、長い距離が得意な安藤選手がいたのは、本当に大きかったです。廣中選手を引っ張る形でレースをキープしました。

 終盤は、スピードのキレがある廣中選手がトップに。安藤選手がそれを追いかける形でレースが推移。お互いが助け合って、五輪標準内のペースをキープ。廣中選手が31分11秒でゴール。本職5000mも狙っているはずで、そちらも楽しみになります。

 安藤選手はタイムが分からずしばらく祈るような姿が印象的。突破が確定し、喜びを爆発させている姿も印象的でした。ずっとマラソンで挑戦したはずなので、これは見事な成績でした。

 そして…レジェンド福士選手の挑戦は儚く散る形になりました。マラソン後、練習もなかなか消化が出来ない日々が続いたようですね。

 その中でレースを進めて、最下位に終わるものの、笑顔でゴールする姿…いい意味でプライドがないのですよね。7度の優勝、6連覇もあった日本選手権10000m、この種目での五輪・世陸での出場も数多くありました。

 今後はまだ決まっていなく、このまま引退か、それとも5000mに挑戦するのか…。市山・安藤選手らチームでの影響も本当に大きい方。どういう決断であっても、ゆっくりと見守りたいですね。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。