箱根駅伝2021予選会と全日本大学駅伝2020が瞬く間に終わり、
いよいよ箱根駅伝2021が近づいてきました。
コロナ禍の影響により、例年より数は少なめですが、記録会などで各チーム最後の仕上げにかかります。
その間に、箱根駅伝2021出場チームの現状のまとめを、全日本や箱根予選の戦いを振り返りながらしていきます。
今週は、優勝候補特集!
見事なる継走全日本駅伝、13年ぶり箱根駅伝V弾みついたか駒澤大学です。
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10/4 多摩川5大学対抗戦
1500m
1位蓮沼直希③3分47秒67
5000m
B組
3位佃 康平③14分14秒11★
赤星雄斗①14分24秒20
A組
5位山野 力②13分55秒92★
8位石川拓慎③13分59秒41★
9位赤津勇進①14分06秒34
16位唐澤拓海①14分26秒09
10000m
B組
1位伊東颯太④29分11秒70
2位花崎悠紀③29分25秒48★
5位皆木 晴②29分37秒59★
A組
3位小林 歩④28分38秒75★
5位加藤 淳④28分52秒58
6位酒井亮太②28分58秒70★
20位大西峻平③30分49秒84
11/1全日本大学駅伝
1位駒澤大学5時間11分08秒
1区(9.5㎞)3位加藤 淳④27分13秒[3]0:06
2区(11.1㎞)11位花尾恭輔①32分19秒[9]0:45
3区(11.9㎞)5位鈴木芽吹①34分07秒[8]0:48
4区(11.8㎞)7位伊東颯太④33分58秒[7]1:23
5区(12.4㎞)2位酒井亮太②36分02秒[3]0:31
6区(12.8㎞)4位山野 力②37分45秒[4]0:11
7区(17.6㎞)4位小林 歩④52分10秒[3]0:41
8区(19.7㎞)1位田澤 廉②57分34秒[1]
見事な継走で7年ぶりの全日本大学駅伝優勝でした。記録会での盛況ぶりの勢いそのままでした。
日本インカレ5000mで自己ベストを出すなど絶好調だった加藤選手が2年ぶり1区。ラストスパートまでしっかり先頭争いにいたのは、力があるからでしょう。区間3位でトップと6秒差。強豪校と目される中では一番いい位置だったのですよね。
2区はファンでもやや予想外の出走だった1年花尾選手。とはいえ日本インカレ5000mに出走していましたし、チーム内の評価は高かったのですよね。区間11位ですが、持ちタイムからすると順当。総合順位は落としますが、総合9位トップと45秒差と大混戦の中でリレーしました。
3区から自慢の選手層が活き始めます。日本インカレ表彰台などいきなり活躍していたルーキー鈴木選手が区間5位で上位集団の中でレースを進めます。4区は復調間に合った伊東選手が青学や東海大と一緒にレースを進めていきます。中盤以降引き離されますが何とか耐えて総合7位リレー。3位とは13秒ほどの差でした。
5区酒井選手の力走でさらに流れに乗りましたね。前の集団に追いつくと、青学大に追走は許しましたが、3位集団でじわじわ先頭を追い上げます。最後に抜け出して総合3位でトップと31秒差でリレー。
初駅伝区間2位好走でした。6区も初駅伝2年山野選手。明大東海に先行を許すも青学大をかわして4位リレー。トップと11秒差。じわじわと先頭に詰め寄って長距離区間へリレーします。
7区は1万m28分37秒を記録した好調4年生小林選手。直前に小さな怪我があったそうですが、それでも粘りの走り。中盤以降、青学に先に行かれますが、東海明大らと激しい2位争い。競り合いの強さは見せましたね。最終的に1位青学と41秒、2位東海と2秒差で優勝が狙える位置でリレーします。
アンカーには大エースとなってきている田澤選手を廃していました。すぐに東海大の選手の真後ろにつくと、じっくり青学大を追い上げます。その青学大がやや失速し、中盤には東海とともにトップ争いに躍り出ます。
渡会橋の上り坂に入ってもしっかりと東海大の斜め後ろにつくのは変わらず。田澤選手本人は、日本人記録の56分59秒を狙ってもっと思い切っていきたかったそうですが、状況が状況なだけに優勝狙いに徹していたとか。
そして残り1㎞強烈なスパート。18.7㎞も走ってきて、これだけ腰高なフォームと素早い脚の回転ができるものかと、駅伝ファン誰をも魅了したのではないでしょうか。1㎞2分40秒をは切っていたとか。大エースをアンカーに残しても、そこまでにトップが見える位置にもっていける選手層があった駒澤大の総合力の勝利です。
11/23 10000m記録挑戦会
8組
1位江口大雅④29分10秒51★
大西峻平③29分27秒55★
円 健介②29分30秒30★
皆木 晴②29分48秒13
新矢連士③29分49秒84★
9組
2位鈴木芽吹①28分23秒87★
5位花尾恭輔①28分30秒48★
6位赤津勇進①28分30秒64★
9位山野 力②28分36秒18★
伊東颯太④28分45秒20
石川拓慎③28分45秒94★
酒井亮太②28分53秒87★
なんといっても田澤選手ですね。1万m28分13秒の自己ベストは勿論、各大会必ず合わせる調整力、そしてラストの爆発力もあり勝負強さも兼ね備えています。高校時代からトラック世代トップレベルでしたが、駒澤大に入学して以降駅伝での強さが走るごとに増していっています。これだけ走力があってまだ底が知れない選手という印象です。
トラックで世界を狙う夢もあり、12月4日日本選手権で10000m表彰台も狙います。そこから箱根駅伝往路主要区間を1月2日に担っていることでしょう。日程的にはきついですが、それでも合わせてくるのか注目です。
もう一人若手で楽しみなランナーがいてルーキー鈴木選手。元々有力ランナーでしたが、ホクレンで5000m13分42秒と好記録を出し、一気に主力候補へ。全日本駅伝3区でまとめると、その後1万mでも28分23秒の好タイムをマーク。箱根でもおそらく往路登場でしょうか。
そしてもちろん4年生も注目。昨年度から駅伝大活躍の小林選手、そして1年時から大学駅伝を走りつつも鳴かず飛ばずが続いていた加藤選手。この2選手が力を増しています。往路のどこかの区間に登場するのではと思います。
また、本来ならエース区間2区争いにも加わっていたのではないかといわれる4年小島選手は…まだ試合復帰していません。ハーフ61分台で走り切る走力があります。彼が復帰できれば心強いですがどうでしょうか。
山登りは経験者がいるのですよね。4年伊東選手が過去2年連続で担っています。
5区山登り:伊東颯太④95回5位72分23秒、96回13位73分50秒
ただ、成績はやや不安定だったのですよね。2年時は勢いそのままに登り、区間賞選手にも食らいつく走りで区間5位。72分台のタイムも良かったです。伸び悩んでいた3年時も経験者ということで起用されますが、区間13位。タイムも1分半悪くなってしまいます。
今年は全日本4区で何とか出走を果たして、その後の記録会でベストに届かずも28分41秒。そこからの調整次第では2年時の記録まで届くかどうか。勿論、新戦力が例年以上に育ってきていますので、その選手次第では変更もなくはない印象。
なお新戦力の一人、1年赤津選手は6区山下りに興味があるとか…。全日本駅伝には惜しくも出走なりませんでしたが、先日の1万m大会では28分30秒で大幅ベスト!持っているポテンシャルが発揮されれば、経験者がいない6区山下り楽しみです。
これ以外にもどんどん育ってきているのですよね。2年生に勢いがあって、全日本駅伝5区6区で大学駅伝デビューをした酒井・山野選手は順調に1万m28分台へ。他にも中島・皆木選手らが育ってきています。ルーキーは7月ホクレンでは相当な人数がベストを出していましたが、ここにきて絞られてきましたか。全日本2区デビューした花尾選手が28分30秒と非常に好調です。
上級生がやや選手層薄いですが、4年生は江口選手が最初で最後を狙って1万m29分10秒ベスト。3年生は、前回10区を走った石川選手が1万m28分台記録。これでもレギュラー争いなのですから…。昨年は調子を落とした主力選手を外せず箱根で苦戦してしまいましたが、その姿とは違いますね。
3年はスカウトの関係で特に層が薄かったですが、長い距離では花崎・佃選手、トラックのスピードでは大西・蓮沼選手がメンバー候補として名前が上がるようになってきました。他にも隠し玉がいるかどうか。
左かが、各学年ごとにエントリーの可能性が高い選手を並べます。
優勝へ向けて機運は充分高まってきました。箱根駅伝への優勝は2008年まで遡らないといけないのですが、上位候補の一角にはほとんどの年は上がっているのですよね。東洋大・青学大の台頭で中々その牙城を崩せずにいましたが、エース田澤選手の成長とともに、チームが盛り上がっていますね。、
その田澤選手に、酒井・山野・鈴木選手ら勢いのある下級生もいますし、上級生で全日本駅伝中核を担った加藤・小林選手といった4年生がしっかり脇を固めていてチームのバランスも取れています。
山対策は優勝にむけてはもう少しな印象ですが、選手層が厚くなっていますし、候補選手は出てくると思います。そして、今年の箱根4区好走の小島選手が怪我からの復帰間に合い、復路のどこかで起用できれば…、穴のないチームに仕上がるのではないでしょうか。13年ぶり7度目の総合優勝へ、年号が例話に代わって初の優勝に向けて邁進しています。