大学長距離&駅伝2020-2021新シーズン…開幕していますが、
新型コロナウイルスの影響で、多くの春のトラックの主要大会や記録会が、
中止及び延期になってしまいま、寂しい限りです。
その中で、各チーム見えないところで、走力アップの鍛錬、
そして箱根駅伝2021へ向けて、まい進しています。
今一度、各チームの、学年別の主力選手や駅伝成績や新入生情報のまとめ、
チーム全体の特長や戦力分析、そして…区間オーダー予想的なものもやってみたいと思います。
【ご報告】
新駅伝主将︰大土手 嵩(体育3)新駅伝副主将︰杉山 魁声(体育2)
岩佐 一楽(体育1)に決定いたしました!
また2020年チームスローガンは『Design The Future』
に決定いたしました!
今年も更なる選手達の活躍にご期待下さい!
#DTF #令和のいだてん#醒めて起て pic.twitter.com/J2cYSbS6Tm— 筑波大学 箱根駅伝 復活プロジェクト (@tsuku_hako) February 19, 2020
箱根復帰を確かなものに、4年生中心でリベンジを!筑波大学です。
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【筑波大学】箱根駅伝2021へ向けて~戦力分析や新入生情報等!
前年度は、とても大きなサプライズがありましたね。26年ぶりに箱根駅伝に出場。国立大がチームとして箱根駅伝に出場するのもそれ以来でした。私立のようにリクルートがうまくいかない中で、クラウドファインディングなど独自の強化と選手の努力が実を結びました。
本戦は懸念されていたスピード面でついていけないという点が出てしまい、多くの区間で区間19位以下という厳しい結果に。それでも大きな失速はなく、復路戸塚まで襷を繋いでいます。そして何より、多くの箱根駅伝経験者という財産ができました。決して連続出場に楽な戦力ではないですが、今一度分析をしてみます。
新チーム各学年戦力分析
4年生主力選手について
西 研人④29分27秒45≪20:箱1区11位、19:予19位、18:予122位、17:予181位≫
相馬崇史④29分27秒77≪20:箱5区19位、19:予40位、箱5区13位相当、18:予67位、17:予69位(連合選出)≫
大土手嵩④29分30秒41≪20:箱4区19位≫
猿橋拓己④29分36秒47≪20:箱3区16位、19:予20位、18:予214位≫
渡辺珠生④29分55秒63≪18:予243位≫
児玉朋大④30分02秒21≪20:箱10区16位、19:予246位、18:予213位、17:予249位≫
田川昇太④30分23秒25
山下和希④30分30秒65≪19:予135位≫
山口航平④30分56秒41
この世代が全体的に上がってきたのはほっとするところですよね。アスリート推薦があるとはいえ、私立と同じ状況でスカウトできない中で、高校時代の中堅どころが多い世代であります。元々相馬選手が目立っていましたが、昨年度は西・猿橋選手が箱根予選で覚醒して予選通過に大きく貢献しています。
そこから西選手が突き出てきましたよね。超ハイペースとなった1区で中盤過ぎま食らいついて区間11位の結果。これは多くの箱根ファンをびっくりさせる成績でした。その後、丸亀ハーフで61分台を出したのはさらにびっくりしました。このまま順調に行ければ、常連校のエースと対等に戦えそう。これは昨年まではいなかった存在です。
【ご報告】
新駅伝主将︰大土手 嵩(体育3)新駅伝副主将︰杉山 魁声(体育2)
岩佐 一楽(体育1)に決定いたしました!
また2020年チームスローガンは『Design The Future』
に決定いたしました!
今年も更なる選手達の活躍にご期待下さい!
#DTF #令和のいだてん#醒めて起て pic.twitter.com/J2cYSbS6Tm— 筑波大学 箱根駅伝 復活プロジェクト (@tsuku_hako) February 19, 2020
猿橋選手は往路3区を担いましたね。やや力不足も区間16位でまとめました。もうひと伸びできるか。苦しんでいるのが相馬選手。1年時の箱根(連合)前の頃勢いがありましたが、怪我や喘息などで苦しんで足踏みが続いてしまっています。ロードで覚醒する彼が、再び勢いが戻ってくれば、2年連続の復帰が見えてきます。
他では、主将で4区を務めた大土手選手、箱根アンカーを務めた児玉選手がいますね。大土手選手は当時3年生主将で見事箱根復帰に導いていて、最終学年もそのキャプテンシーに注目。児玉予選は3年連続200位以内に入れていませんでしたが、本戦は他校のランナーに食らいつき区間16位。最終学年こそ予選から力になるか。
まだまだランナーはおり、昨年、135位と好走した山下選手や、一昨年経験した渡辺選手らの戦力化も待たれます。やはりこの世代がしっかりと底上げできるかどうかでしょうか。
3年生主力選手について
杉山魁声③29分38秒59≪20:箱7区20位、19:予194位、18:予320位≫
伊藤太貴③29分56秒04≪20:箱8区20位、19:予159位≫
河合俊太朗③30分43秒12
山本尊仁③30分50秒54≪19:予184位≫
深澤 陸③31分20秒67
薮下温司③31分46秒87
2人箱根ランナーが生まれましたね。杉山・伊藤選手が7区と8区でタスキをつないでいます。ともに区間最下位ではありましたが、区間15位前後は差が少なく力なりにまとめた結果でもあります。元々スピードがある杉山選手が、予選会後調子を上げてきてハーフ64分台のベストをマークしています。一気に主力となるか。伊藤選手もまたじわり走力を上げるか。
【復路平塚中継所】21番目通過
◆筑波大◆
7区) 杉山 魁声選手
↓
8区) 伊藤 太貴選手※分身の撮影による pic.twitter.com/NFLkrRhuKE
— ゆう・T (@aquamarine4320) January 6, 2020
あとは選手層が薄いですが、箱根予選では山本選手が個人184位のチーム10番手で予選通過に貢献。これはナイスランでした。その後調子を落としたようですが、いずれまた上がってほしい。あとは河合選手らじっくり力をつけてこれるか。
2年生主力選手について
小林竜也②29分56秒19≪19:予119位≫
岩佐一楽②30分10秒28≪20:箱6区20位、19:予121位≫
福谷颯太②30分49秒51
村田修作②31分25秒09
永山龍吉②31分29秒28
当時ルーキーのうち、2人も箱根予選までに距離対応したのは非常に大きかったですね。1500mが主流と思われた小林選手が粘りの走りで予選119位、岩佐選手も食らいつく形で121位。この2人が本当に貴重な貯金でした。本戦は、6区小林選手からの当日変更で岩佐選手が出走。ラストで道を間違えるハプニングもありましたが、何とか61分少しでまとめています。
伸び盛りの2人が秋までにどこまで力をつけてくるかというのは非常に連続通過に向けてカギになってきます。あとは31分前後ですが福谷選手が走っています。筑波大のロード育成もある程度形になりつつありますので、この1年間まだ目立っていなかった選手の伸びにも着目です。
1万m上位10人平均:27位29分44秒5
10000mの平均タイムが低いのは、箱根予選に特化していたのである程度仕方ない面はあると思います。ただ、予選が好条件になって高速化した場合は若干不利にはなりうるのかなぁとも思ったり…。集団走などがしっかり決まればいいのですけどね。
それにしても、数年前は全日本予選の出場をかけて10000mに何度もトライしていたことを考えると、また一気にチームカラーが変わってきたなと思います。26年ぶりから連続出場へ…その過程を見守りたいです。
新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!
金田遼祐(専大松戸高)14分46秒55
平山大雅(宇都宮)14分47秒61/30分18秒38
皆川和範(春日部)14分56秒84
塚田萌成(逗子開成)15分00秒26
5千m上位5名平均:28位14分46秒9
富山翔太(岡崎)15分05秒18
藤原潤乃佑(東邦大附東邦)15分18秒33
長谷川嵩汰(日立一)15分20秒78
小林大晃(鳳)15分36秒19
照内淳和(宇都宮)15分41秒81
岡部大雅(日立一)15分53秒29
鈴木晨耀(水戸一)16分16秒80
岡田拓朗(松山北)16分28秒39
長井隆星(柏南)16分30秒72
繰り返しになりますが安定したスカウトは難しい筑波大。持ちタイムに関しては5番手から15分台となり、箱根出場校の中では最も厳しいスカウト状況となっています。そんな中、14分23秒の持ちタイムを持っている大塚選手は非常に貴重な存在ですね。何とか秋までに長い距離に対応できるようになっていれば…。
他にも14分台で言えば金田・平山・皆川選手がいますね。平山選手は1万m30分18秒の経験がありますから、もしかすると長い距離に強いかも?その他、15分台と走力的には厳しいですが、筑波大の箱根プロジェクトは知っての入学と思います。是非ともチームメイト、そして他校との争いに勝って、本戦を走ってほしいですね。
今から考える三大駅伝オーダー予想
全日本:小林②-西④-杉山③-猿橋④-大塚①-平山①-岩佐②-伊藤③
箱根:小林②-西④-杉山③-猿橋④-相馬④ 岩佐②-大塚①-伊藤③-児玉④-大土手④
選手層はギリギリながらもオーダーを組むことはできますかね。西選手を2区に添えて、小林・杉山・岩佐選手あたりがぐっと成長しているとしてのオーダーですね。西選手以外で1区のスピードを対応できそうな選手が課題でしょうか。猿橋選手以外で組めれば面白いですかね。
復路は大塚選手を起用した以外は経験者。岩佐選手が他校に食らいつければ闘えるのかなと言う気がしますがどうでしょうか。アンカーは2年連続主将の大土手選手にしています。順調なら全体的にもう少しずつ前で勝負することは可能。2区が勝負できそうなのは大きいですかね。
勿論、箱根予選は通過しなければならないですが、きわどいラインかな。西選手が62分前半以内で稼いで、あとはどれくらい63分台のランナーが出せるでしょうか。猿橋選手に相馬・小林・杉山・岩佐選手がついていけるかどうか。
そして64分台となってくると児玉・大土手・伊藤選手の箱根経験組。ルーキーの大塚選手あたりが候補でしょうか。このほか前回予選を走っている山下選手や、ロードでの秘密兵器が出てくるかどうか。
【筑波大学まとめ!】箱根駅伝2021へ向けて
・主力人数は10人少し、4年生中心も選手層は非常に薄い
・2年連続ノーミスで箱根予選を走れるか
この冬に西選手が一気にエースとなったのは2年連続の箱根路を狙う筑波大としては、非常に大きいですよね。選手層と言う面では現状は非常に薄いと言わざるを得ない中、心強い存在です。そして4年生が中心のチームです。
昨年度成長株の猿橋選手、2年連続主将を務める大土手選手、山登りの相馬選手、箱根のアンカーの児玉選手など…。そして3年生は杉山・伊藤選手、2年生は小林・岩佐選手が早い距離対応がありました。1年生は大塚・平山選手あたりがひとまず楽しみですかね。あとは箱根予選経験者の4年生がいるというくらい。
前回の箱根予選はノーミスどころか+αがあった(ように外部からは見えた)くらいの勢いでした。今回の箱根予選もしっかりとノーミスで走れるかどうかですが…。昨年度の取り組みには一つ自信は得ていると思いますので、そこは楽しみ。そして何より箱根経験者の在籍数は全体の大学を見ても非常に多いです。本戦最下位のリベンジを是非とも成し遂げてほしいです。
コメント
私の応援する筑波大学が2020年もこのように取り上げられてうれしい限り、ですが上期は記録会が一切ないため選手の進捗状況がわからないのがつらいところです。
僭越ながらこの記事に捕捉するのであれば2年生のところに國井選手と3障スペシャリストの松村選手が入ってくれることを願っております。
新入生では大塚・平山選手は即戦力。そして皆川・富山の1浪コンビが県駅伝1区を31分台で走っているので筑波の練習メソッドにはまれば成長が期待できますね。
私の予想というか希望は
全日本:大塚‐西‐杉山‐猿橋‐岩佐‐大土手‐川瀬‐相馬
箱根:大塚‐西‐杉山‐猿橋‐平山‐小林‐岩佐‐相馬‐大土手‐児玉
ですね。大塚選手は1500mのスピードと千葉高校駅伝1区29分台の走りから1区向き。そして全日本には多忙でもやはり川瀬選手に走ってもらいたいところ。さらに箱根では5区に平山選手、3障上がり・進学校出身というのが法政で活躍した青木選手と被るので。相馬選手は最終学年平地区間ながら登り成分を含んだ8区にしてみましたがどうでしょうか。
去年は予選会そのものが普通じゃない暑さで筑波が通過しました。普通じゃなければ筑波は強い。そして今年は既に予選会への道のりが普通じゃないことになっています。そういう時にまた筑波の強さが表れるのではないかと思って夏・秋を応援しながら見守りたいと思います。
>ぼへさん
情報がないのは、ファンとして寂しい限りですよね。ホクレンなど少し大会がありますが、基本的には秋シーズンに無事大会が行われるのを祈るしかないでしょうか…。この長期間の自粛が、筑波大駅伝部にプラスになっていればいいですね。
1年生の大塚選手がおっしゃる通り化けてくれれば、かなり箱根のオーダーが楽になりそう!早く戦力になるかどうか注目です。
国立大学なので、アスリート推薦枠以外の選手は学力の壁を越える必要があるので、予選会突破の道のりは険しいですが、都道府県の名だたる進学校から箱根駅伝を目指して欲しいですね。
>ペトロナスさん
予選会突破は簡単ではないですが、今年度も引き続き大きなチャンスなのは間違いないです。筑波大ならやれるはず!
筑波は大学から支援が得られない代わり、私大には無い自由裁量を得ているとも考えられるんですよね。
それによってクラウドファンディングを行うことが出来、資金をそこで集めることで他大と戦える素地を築くことが出来たと考えられます。
私大で同じことは出来るわけがなく(それなら予算切る、と大学側に言われてお終いでしょうね)、現代だからこそ復活出来たとも言える、と思う次第です。
この点の独自性は唯一無二なので、リクルートが何とかなれば今後も期待出来るはずです(まあそれが厳しいのは何をいわんやであり、人材の質の確保の点でどうしても、というのが永遠につきまといます)。
(ただ、陸上&○○みたいな二足のわらじを履く人生を思い描くなら、筑波が最適解な気はするんですよ。でも、日本人の陸上競技者がそのような考えを持っているイメージが出てこない。陸上競技者はただひたすらストイックに陸上にのみ打ち込むべき、みたいな固定観念ありませんか?)
何れにせよ、時代の変化が浮上のきっかけを与えたと言うべきでもあり、実に興味深いですね。