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【駿河台大学】箱根駅伝2021へ~新入生情報や戦力分析&区間オーダー予想も!

大学長距離&駅伝2020-2021新シーズン…開幕していますが、

 新型コロナウイルスの影響で、多くの春のトラックの主要大会や記録会が、

 中止及び延期になってしまいま、寂しい限りです。

 その中で、各チーム見えないところで、走力アップの鍛錬、

 そして箱根駅伝2021へ向けて、まい進しています。

 今一度、各チームの、学年別の主力選手や駅伝成績や新入生情報のまとめ、

 チーム全体の特長や戦力分析、そして…区間オーダー予想的なものもやってみたいと思います。

初出場へ向け密かなる戦力の充実…駿河台大学です。

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【駿河台大学】箱根駅伝2020年3月卒業生特集と進路

 まず卒業生からの紹介です。大きく目立った選手は少なかったものの、育成でじっくり育っています。また、転入生がきたことも話題になりました。

 そして…箱根予選を20位以内に入るのがやっとだったチームを、最終的に12位にまで引き上げた縁の下の力持ちの世代です。

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馬場凌太・清水涼雅選手

馬場凌太14分33秒62/30分31秒32/66分59秒

高3:14分58秒24
大1:
大2:予選補欠
大3:予選262位
大4:予選197位、全日予選3組35位

 多くの叩き上げの選手がいますね。馬場選手は5千14分58秒で駿河台大駅伝部に入部。下級生の時に1万m30分台に伸ばすことに成功。予選のメンバーに入ります。その後、30分39秒へ縮めています。

 3年時の箱根予選で初出走を果たし、この時は262位の成績でした。そこから1万m30分31秒にベストを更新すると、さらに走力は上がっていきます。初出場を果たした全日本予選は3組に大抜擢。これは主力の一角としての評価ですね。常連チームには力及ばずも35位と頑張りました。

 最後の箱根予選は前年より順位アップし、197位の成績。これでチーム内9位なのですから、競争が激しくなりましたね。その後の記録会にも参戦し、5千14分33秒。最後までしっかりと走力アップしている姿を見せてくれました。

清水涼雅30分21秒94/65分48秒

高3:15分台
大1:
大2:予選279位
大3:予選193位
大4:予選200位

 高校時代はおそらく15分台?ながら、ハーフの持ちタイム65分48秒は、この世代で一番良い記録した選手です。2年生の時に初めて箱根予選の出走メンバーに選ばれて、この時は279位と力及ばず。1万mの持ちタイムも31分台でした。

 それが3年時の箱根予選で一気に193位まで躍進するのですから、分からないものです。1か月後の記録会では1万m30分27秒と大幅自己ベスト。さらに学生ハーフで65分48秒の自己ベストをマークします。

 4年時の秋、予選前の記録会で30分21秒のベストを更新。チーム内でもトップ付近でいい記録でした。ただ、状態をキープ出来なかったのか、最後の予選は惜しくも前年割れ。チーム10番手の200位の成績でした。

屋富祖光佑選手

屋富祖光佑14分31秒66/29分56秒12/65分49秒

高3:14分57秒87
大1:出雲5区15位
大2:全日本4区22位、出雲6区13位
大3:予選194位
大4:全日予選3組26位

 屋富祖選手は、本当に貴重な戦力でしたよね。コアな駅伝ファンの間では、話題になりましたが、大学2年生まで第一工業大に所属していた選手です。そして、第一工大に出場権があった3度の大学駅伝で全て出走しています。2年時の出雲6区13位は、地方の選手としては非常に好成績ですね。

 それが3年生になって、箱根駅伝を目指して、関東地区にやってきたのだから驚き!まだ箱根出場には遠かった当時の駿河台大の中においては、一気に主力の一角となりました。1万mも夏前に30分台で走っています。

 迎えた初の箱根予選は194位はまずまず健闘。タイムも66分を切っていて来年に繋がる走りでした。その後、1万mで29分56秒を記録、チームの全日本予選初出場に貢献します。その全日本予選は各チーム主力が集まる3組で中位となる26位の粘りの走り。ますます最最後の予選に期待が高まりました。

 ところが…9月の記録会に屋富祖選手の姿はなく、箱根予選のエントリーに名前がありませんでした。故障からの回復が間に合わなかったようで…。チームは初めて大きく箱根通過ラインに迫り、あと2分。野暮ですが、屋富祖選手が万全なら…そんなことも思ってしまうくらい楽しみな存在でした。

流田直希・福谷 駿・仲根悠貴選手

流田直希14分43秒23/30分24秒17/66分32秒

高3:14分43秒23
大1:
大2:予選362位
大3:予選250位
大4:箱根予選補欠、全日予選補欠

 流田選手は、高校時代のベストが14分43秒。この世代では比較的いい方でしたかね。2年時に初めて箱根予選のメンバーに選ばれると初出走。この時は362位はちょっと失敗レースだったかな?

 次年度も出走メンバーに選ばれ、今度は250位とまずはしっかり走り切ります。ここからぐっと上昇気流にのり、12月に1万m31分07秒のベスト、学生ハーフで66分32秒のタイムをマークします。

 4年時も全日本予選のメンバーに選ばれ、秋の記録会では1万m30分24秒。この1年で大幅に短縮させました。最後の予選の成績が楽しみでしたが、チーム内競争が激しくなっていましたかね。惜しくも出走できませんでした。

福谷 駿14分40秒67/30分32秒23/66分55秒

高3:14分40秒67
大1:
大2:予選262位
大3:
大4:予選232位

 福谷選手は14分40秒が高校のベスト。この世代ではトップレベルという事になりますかね。とはいえ、目立った成績はこの世代はそれほどいなかったということです。

 とはいえ、やはり距離対応は速く、下級生の頃には30分32秒の自己ベストを既にマークしていました。満を持して2年時の箱根予選に挑んで、この時は262位に終わります。その後の成長を楽しみにしましたが、3年時はあまり試合に出れず、予選のメンバーにも選ばれませんでした。

 最後の学年で再び戻ってきました。秋口の記録会31分21秒とややチームメイトから後れを取りましたが、予選14人のメンバー、そして2年ぶりに当日出走メンバーに選ばれました。結果は、チーム内最下位でしたが、232位と2年前の記録よりは上回りました。

仲根悠貴14分50秒86//68分19秒

高3:
大1:
大2:予選補欠
大3:
大4:

 もう一人予選のメンバーに選ばれた選手がいますね。仲根選手が2年時の箱根予選メンバーに選ばれています。その頃はよく大会にも出場していました。1年時の学生ハーフで68分19秒の記録、そして予選が行われた直後の大会で5千14分50秒のベストを出しています。

 2年冬には地方の駅伝に出場した記録も残っています。ただ、それ以降はレースから徐々に遠ざかってしまいましたかね。選ばれたのもその一度きりでした。

【駿河台大学】箱根駅伝2021へ向けて~戦力分析や新入生情報等!

 前回の箱根予選で秘かに大ジャンプアップしていた駿河台大。これまでの過去最高位は18位でしたが、一気に12位にまで進出。予選通過ラインにあと2分まで迫りました。この時は暑さで何校か常連校が崩れた影響もあったと感じていました。

 それがどうでしょう。その後の記録会で1万m29分台~30分前半ランナーが続出。28分台まで現れました!元々早いランナーが2名いましたが、もうその2名だけではなくなっています。駿河台大は、一気に予選通過ラインを超える事ができるのでしょうか。

新チーム各学年戦力分析

4年生主力選手について

吉里 駿④28分54秒02≪20:箱1区17位相当、19:全日本2区14位、予32位、18:予108位、17:予213位≫
河合拓巳④28分57秒98≪19:予143位、18:予244位、17:予242位≫
堀内弘輝④29分34秒07≪19:予149位≫
石山大輝④29分46秒61≪19:予136位、18:予308位、17:予298位≫
高倉 渉④30分51秒47≪18:予257位≫
大塚勇輝④30分58秒76≪18:予263位≫
高田海成④31分23秒37

 元々下級生の頃から目立っていた吉里選手がまずは順調に成長。スピードランナーでしたが、前回の箱根予選でついに長距離ロードに対応。予選個人成績32位とジャンプアップ。1万mも28分台に突入した。さらに選抜という形で全日本駅伝と箱根駅伝を経験。いずれも前半区間の流れのはやい区間を担当。大きな財産となるはずです。

 そして、その他の叩き上げの選手も昨年になってぐっと伸びたのですよね。3年連続予選を走っている河合・石山選手が前回150位以内へ。そして河合選手がサプライズ1万28分台の自己ベスト。トラック1万mは元々良かったのですが、この成績は驚きでした。大きな自信になるのではないでしょうか。

 さらに堀内選手が一気に台頭。前回が初の箱根予選ながら149位の成績。1万mも29分34秒へアップ。これに、予選250位オーバーだった高倉・大塚選手らがあげられるか。何とか200位以内に入れる走力がつけば、エースがいる駿河台大はかなり初出場に近づくはずだ。

3年生主力選手について

ブヌカ ジェームス③27分45秒59≪19:予8位、18:予9位≫
阪本大貴③29分49秒22≪19:予88位、18:予258位≫
田尻 健③30分21秒98≪19:予214位≫
佐々木匠太③30分28秒02
生田目大輔③30分38秒86
入江泰世③30分41秒99
倉野恭佑③31分12秒21

 そのエースは3年生ジェームス選手。特にトラックのスピードはずば抜けたものがあり、早い段階で27分台をマーク。インカレや全日本予選でも大きな存在感を見せています。一転、箱根予選は10位以内には入っているものの、日本人トップ付近にとどまっています。ロードでも爆発力が出てくるとさらに大きな貯金になるはずです。

 日本人も少しずつ選手が出てきていて、前回は阪本選手がブレイク。一昨年の258位から一気に88位にまで進出。主力の一人となった。このほか、全日本予選や箱根予選を経験している田尻選手、1万30分半ばまで伸ばしてきた佐々木・生天目選手らがいますかね。彼らのロード力も気になるところだ。

2年生主力選手について

町田康誠②29分46秒02≪19:予80位≫
小泉 謙②30分02秒14
松本圭悟②30分19秒15
永井竜二②30分29秒32≪19:予167位≫
清野太成②30分40秒24
松岡龍生②31分51秒34

 そしてこの世代が本当に伸びが速いのですよね。箱根予選では町田選手がチーム3番手の80位。これに驚いたのですが、その後の記録会でもしっかり1万m29分台をマーク。本当に力がついていることを示しました。これは大きいですよね。

 他にも予選167位頑張った永井選手に、1万mの成績ではこれを上回る小泉・松本選手あたりも注目株。下級生の突き上げがありますので、チーム内の争いは自然と激化してきます。こういうのが出てくると、一気にチーム力が上がる可能性があります。

1万m上位10人平均:22位29分31秒6

 1万mの平均タイムは気づけば22番目の29分31秒。平均タイムは近年秒単位の差しかないので、タイム上は常連校のしっぽを完全につかんだ形。96回箱根予選に向けてどこまでチーム力を高めていけるかですね。

新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!

新山舜心(鹿児島)14分39秒71
植野泰生(世羅)14分42秒97
金 悠斗(高岡商)14分45秒26
福田翔哉(豊川工)14分46秒24
島岡 優(流経大伯)14分51秒24
上位5名平均:27位14分45秒0
田島龍聖(大牟田)14分52秒63
柏俣海斗(武蔵越生)14分55秒93
小林優心(中京大中京)15分06秒37
上森界児(世羅)15分06秒59
大道隆之介(西脇工業)15分08秒68
川名皓詠(城西)15分18秒96

 持ちタイムの最高は14分39秒、14分台7名の入部。駿河台大としては例年並みかそれよりも14分台が多めいうところでしょうか。全国レベルの選手の入部はまだ中々ありませんが、しっかり育成してきているのですよね。徳本監督のおかげか、世羅高から複数人入部がありました。

 持ちタイム的には鹿児島高新山選手、世羅高植野選手がワンツーといったところ。とはいえ、全体的にはまだまだこれからです。現2年の選手でも驚くべき成長を遂げた選手もいますし、誰がぐっとレギュラーになってくるか楽しみでもあります。

追記:編入生2名判明

長嶺龍之介①14分21秒21
今井隆生③14分25秒79/30分12秒78

 最新の情報を見てびっくりしました。編入生が2人もいたのですよね。青学大に入部して箱根駅伝を目指したものの、途中でマネージャーとなっていた長嶺選手がなんと駿河台の1年生に!

 マネージャーの間にどのくらいの練習が積めていたのかは定かではないですが、秋までに練習を積めていれば、十分予選会で戦力になるはずです。それにしても中途でなく、1年生で入部とは…色々と覚悟の上か。

 そしてスポーツ報知でも話題になった29歳の今井選手は3年生で編入。高校までは陸上部で箱根駅伝を目指していたものの、成績の伸び悩みもあり、日体大ではトライアスロン部へ。

 そのトライアスロンで世界大学選手権に出場するほどにまで実績を伸ばします(なお、4年時の2013年度は日体大が30年ぶりに箱根路優勝した年なのは何かの縁か)

 実業団でもトライアスロンを続けて2016年で引退。埼玉県で中学校の教員をしながら、市民ランナーとして陸上長距離をもう一度本格的に。場所が近かった駿河台大で練習をすることも多かったそう。

 そんな中、箱根駅伝への想いが再燃してきたとか…。昨年5千14分25秒、そして今年ハーフで65分32秒。駿河台大としては心強い存在だ。2人の”ジョーカー”は、駿河台大の箱根初出場の起爆剤となっていくでしょうか。

今から考える三大駅伝オーダー予想

全日予選:1組石山④小泉②、2組町田②堀内④、3組河合④阪本③、4組ジェームス③吉里④

箱根:吉里④-ジェームス③-河合④-阪本③-町田② 小泉②-石山④-田尻③-堀内④-松本②

 もし全日本予選が行われれば、どこまで躍進できるか楽しみなのですよね。最終組予想のジェームス・吉里選手は勿論の事。3組も面白いです。28分台の河合選手や成長株の阪本選手がいます。序盤の組も叩き上げ堀内・石山選手の4年生や、1年で一気に伸びた町田・小泉選手の力試しもできたり。収穫がいろいろと多そうですよ。

 箱根予選は、おそらく緻密に立ててくるものと思われますが、スタミナ・スピード面どこまで間に合うか。もし出場できれば、吉里・ジェームス選手の1区2区はよほどのことがない限りは決定かな。どれだけロケットスタートできるかはみたい駅伝ファン多いのでは?

 そのあとは河合選手や阪本・町田選手など持ちタイムや良かったり長い距離に強そうな選手で往路リレー。復路は、石山・堀内選手など4年生や、ペースを刻めるイメージのある3年田尻選手、その他の若手の選手の出場になりますかね。いやぁ、今の4年生がいるうちに見たいです。

【駿河台大学まとめ!】箱根駅伝2021へ向けて

・ジェームス&吉里選手の強力2枚看板
・4年生と2年生の争いが加速中、中堅レベルアップ
・比較的4年生が強力、今回で決めたい

 この2選手が万全ならしっかり他ボーダー校にアドバンテージを獲れるのは間違いない。2人ともスピードが強いタイプですが、ロードに対しても年々少しずつ適応してきています。貯金は出来ると思います。

 そうなると3番手以下がどこまがで上がってくるかですが、面白くなってきていますね。前回予選二けた順位では3年阪本・2年町田選手がいます。さらに4年生も河合・石山・堀内選手がいます。河合選手は1万m28分台を記録し、ロードの成績が楽しみになってきている選手ですね。

 他にも2年生は記録面では30分少しになっている小泉選手らどんどん頭数が増えてきていて、目に見えて戦力が充実してきています。今季に関しては最大のチャンスを迎えているといっていいでしょう。

 徳本監督はケニアに複数人の主力選手を合宿に連れていき、心身共に鍛えにかかっていました。新型コロナウイルスの影響で帰国できないアクシデントがありましたが、練習は詰めている模様かな?実りの秋が楽しみなチームです。