第92回箱根駅伝を定点別に振り返っています。
今度は7区です。
初の4年連続7区出走
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第92回箱根駅伝【定点別分析・7区】
定点間色分け:1位 2位3位 4位5位6位 7位8位 15位16位17位 18位19位20位
【二宮11.6㎞】
参考:88回設楽(東洋)33分51秒
1位小椋(青学)34分08秒①
3位櫻岡(東洋)34分14秒②4:20
10位西山(駒大)35分03秒③8:28
11位勝亦(日体)35分06秒⑦12:53[4]10:36
8位光延(早大)34分55秒④11:01[5]11:01
13位海老澤(中学)35分21秒⑩13:53[6]11:29
18位石井(日大)35分45秒⑤12:00[7]12:00
2位牟田(明大)34分13秒⑰20:12[8]12:45
4位稲田(順大)34分28秒⑥12:45[8]12:45
8位藤井(中大)34分55秒⑭18:02[10]12:49
5位川端(東海)34分50秒⑦12:53[11]12:53
6位大隅(大東)34分52秒⑲25:46[11]12:53
17位市谷(山学)35分38秒⑨13:08[13]13:08
OP平賀(駿河)35分02秒(⑫)16:45[14]13:39
12位内田(帝京)35分17秒⑪14:27[15]13:46
7位中平(神大)34分53秒⑯19:02[16]14:21
20位山中(東国)36分41秒⑫16:56[17]14:45
14位坂田(法大)35分32秒⑱25:28[18]15:29
16位山本(城西)35分36秒⑬17:16[18]15:29
15位戸部(拓大)35分33秒⑮18:21[20]16:34
19位田中(上武)36分23秒⑳26:45[21]18:03
青学・小椋選手が安定した走りでトップで行く。ユニバーハーフ優勝の選手を、そしてそんな選手が一般的に繋ぎ区間と言われる7区に配置された、その7区は4年連続という経験…盤石の布陣だ。追う東洋・櫻岡選手も前哨戦では主要区間を務めたランナー。飛ばしているが差はわずかに開いたか。やはり青学に勢いがあるようだ。
後ろは3年連続となる駒大・西山選手だが今一つのペースで通過。2年連続区間2位で走っているが、1分近く開いていてちょっとびっくりした。その後ろ、日体・勝亦選手が単独走、後ろスピードのある早大・光延選手が見え隠れしているが、つまりそうでつまらない感じ。また、ほぼ同時でスタートした中学と日大は、中学・海老澤太選手がリード、初駅伝の日大・石井選手はスローなペースだ。
さて、その後ろが大混戦。小田原では山学が8番目、そこから25秒以上開いて中大・大東・東海・東国・順大・帝京・明大が40秒以内でひしめいていた。それが、8.8㎞地点では8番目大東・大隅、明大・牟田、山学・市谷、中大・藤井、東海・川端選手が5秒以内の接戦に。そこから牟田・稲田選手が抜け出す格好。牟田選手は駅伝で苦しい走りばかりだったが、この時点で2番目の好タイム。稲田選手はしっかりと順位をあげた。藤井選手も懸命にキャプテンの役目を果たす。川端・大隅選手もエース区間回避したがこの区間でチームの貢献を誓う、熱いバトルだ。なお、市谷選手が腹痛もあり脱落気味、総合も9位で一気にシード権争いに巻き込まれてしまった。
後ろでは非常に苦しい走りになっている選手もいる。その一人が東国・山中選手。後ろにいた学連・平賀選手、帝京・内田選手だけでなく、6区で後ろのグループになった神大・中平選手にも交わされ17番目で喘ぐようにやってきた。スタート時点でやや後方だった稲田選手に食いついたそうだが、マイナスの方向に出たようだ。また、最下位となった上武・田中選手も首を大きく左右に振りながら走っていた。まだ半分近くコースが残っており、今後の状況が心配された。
【大磯18.1㎞-二宮11.6㎞=6.5㎞】
参考:88回設楽(東洋)19分28秒
1位小椋(青学)19分36秒
2位櫻岡(東洋)19分54秒②4:38
4位西山(駒大)20分00秒③8:52
11位勝亦(日体)20分45秒⑦14:02[4]11:45
5位海老澤(中学)20分15秒⑩14:32[5]12:08
18位光延(早大)21分06秒④12:31[6]12:31
3位牟田(明大)19分59秒⑰20:35[7]13:08
14位石井(日大)20分54秒⑤13:18[8]13:18
6位稲田(順大)20分22秒⑥13:31[9]13:31
7位藤井(中大)20分26秒⑬18:52[10]13:39
8位市谷(山学)20分34秒⑧14:06[11]14:06
12位川端(東海)20分49秒⑧14:06[11]14:06
12位大隅(大東)20分49秒⑲26:59[11]14:06
OP平賀(駿河)20分11秒(⑫)17:20[14]14:14
10位内田(帝京)20分35秒⑪15:26[15]14:45
8位中平(神大)20分34秒⑯20:00[16]15:19
16位坂田(法大)21分05秒⑱26:57[17]16:58
16位山本(城西)21分05秒⑪18:45[17]16:58
19位山中(東国)21分49秒⑭19:09[17]16:58
14位戸部(拓大)20分54秒⑮19:39[20]17:52
20位田中(上武)21分51秒⑳29:00[21]20:18
上位4人には大勢には変化なし。青学・小椋選手が17㎞地点で顔をしかめたものの、定点間トップ通過。区間記録からはやや遅れたものの、着実に歩を進めていく。
動きが激しいのは5番目以下。2年連続7区の海老澤選手がペースアップ。総合10位ながら見た目5番目まで浮上してきた。昨年より成長しているところを見せる。逆に光延選手はつけず大きくペースダウン。スタミナの不安が露呈している形となった。また、明大・牟田選手の勢いは衰えず、認め7番目に進出。稲田選手も、昭和男・小盛選手から力水をもらい好調をキープ。藤井選手と共に前を追う。
後ろでは、学連・平賀選手がぐっとペースアップ。箱根予選後の記録会で大幅自己ベストを出していたが、好調をキープ。また、神大・中平選手も好走で、前を走る帝京・内田選手に迫る。内田選手は故障から復帰ギリギリ間に合わせたが、総合11位でシード権争いの最中だ。10位との差は54秒差だが、海老澤選手が好調、踏ん張っていけるか。
【平塚21.3㎞-大磯18.1㎞=3.2㎞】
参考:88回設楽(東洋)9分13秒
2位小椋(青学)9分24秒①
5位櫻岡(東洋)9分38秒②4:52
1位西山(駒大)9分18秒③8:46
11位勝亦(日体)9分52秒⑦14:30[4]12:13
4位海老澤(中学)9分37秒⑨14:45[5]12:21
18位光延(早大)10分12秒④13:19[6]13:19
7位牟田(明大)9分46秒⑰20:57[7]13:30
8位稲田(順大)9分47秒⑤13:54[8]13:54
6位藤井(中大)9分39秒⑫19:07[8]13:54
17位石井(日大)10分05秒⑥19:42[10]13:59
OP平賀(駿河)9分42秒(⑫)17:38[11]14:32
9位大隅(大東)9分51秒⑱27:26[12]14:33
9位市谷(山学)9分51秒⑧19:07[12]14:33
3位内田(帝京)9分35秒⑪15:37[14]14:56
19位川端(東海)10分16秒⑩14:58[15]14:58
12位中平(神大)9分53秒⑯20:29[16]15:48
14位山中(東国)9分57秒⑭19:42[17]17:31
14位坂田(法大)9分57秒⑲27:30[17]17:31
16位山本(城西)9分59秒⑬19:20[19]17:33
13位戸部(拓大)9分54秒⑮20:09[20]18:22
20位田中(上武)10分23秒⑳29:59[21]21:17
小椋選手が最後まで着実に歩を進め、トップで襷リレー。最後は暑さもあり、前回よりタイムは落ちたが、2年連続区間賞で見事に箱根路を終えた。櫻岡選手とは4分52秒差まで広げた。なお、定点間トップは3位でやってきた駒大・西山選手。これだけ力が残っていたのなら前半から…と思いたいが、総合3位はがっちりキープできそうな展開にしたと思えばいいだろうか。
4番目は勝亦選手を海老澤選手が大きく追い上げたが、勝亦選手が逃げ切り3年前の唯一の優勝メンバーの面目躍如となった。そこから1分空いて光延選手を挟んでやってきたのは牟田選手。最後まで追い込んで、総合17位は変わらずも見た目で8人抜きで63分台、後輩の藪下選手へ捧ぐ好走だった。続いて稲田・藤井選手が日大・石井選手を交わして襷リレー。順大は5位へ、中大は12位へアップ。中大は僅かにシード権の可能性復活か。日大は嫌な流れだ。
その後ろ、大東・大隅選手と山学・市谷選手…の前にすっと出てきた学連・平賀選手が襷リレー。今回は大いに健闘している。また、市谷選手は何とか後半復活して総合8位となった。その後ろ驚いたのは帝京・内田選手が東海・川端選手を交わして襷リレー。内田選手の最後の切り替えと川端選手の失速が重なった。川端選手は髄膜炎があったそうで、序盤は良かったもののスタミナが持たなかったか。総合も10位に落ち、見た目では目の前の帝京から39秒引き離されないようにする必要がある。このへんはまだまだ分からなさそうだ。
見た目16番目では単独走の中平選手が通過、そこから2分遅れ、東国・山中、法大・坂田、城西・山本選手が立て続けに襷リレー。山中選手は終盤は何とかペースを取り戻したが、総合14位へ。シードは厳しくなった。また、城西も2連続区間16位以下でシードから大きく遠のいた。坂田選手はもっと強いはずだが、試合前に何らかのアクシデントがあったのか?なお、ここでトップと17分半。なんと平塚で繰り上げを心配しなくてはならなくなった。
あと2チーム、拓大・戸部選手は単独走何とか踏ん張り襷リレー。その後ろ、上武・田中選手は中継所手前1㎞地点で一旦転倒しそうになるアクシデント。持病の喘息の発作が起きたようで、右胸を抑え込みながら何とか中継所を目指す。しかし、時は残酷だった。田中選手が襷を握りしめながら辿りついたのは繰り上げから1分17秒過ぎたところだった。平塚中継所での繰り上げは22年ぶり、1年生に非常に厳しい試練を与えた。