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【10区】第91回箱根駅伝を振り返る

第91回箱根駅伝2015を振り返っています

最後に10区

となります。

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第91回箱根駅伝2015【10区定点間分析】

【蒲田5.9㎞】
2位安藤(青学)17分28秒①
7位黒川(駒大)17分44秒②10:12(3分00秒3)
4位淀川(東洋)17分33秒③11:34
6位江頭(明大)17分38秒③11:34
14位田口(早大)17分52秒⑤12:19
8位土屋(東海)17分45秒⑥16:18
12位兼子(山学)17分51秒⑪21:33[7]16:38
2位寺田(城西)17分28秒⑧18:50[8]17:39
9位聞谷(順大)17分46秒⑫23:19[9]17:59
19位多田(中大)18分16秒⑨19:26[10]17:59(3分05秒8)
4位堤(帝京)17分33秒⑬23:44[11]18:24
10位久保田(中学)17分47秒⑦18:24[11]18:24
1位湯川(國學)17分26秒⑱28:06[13]19:16(2分57秒3)
11位植木(大東)17分49秒⑩20:39[13]19:16
15位富安(日体)17分57秒⑮27:06[13]19:16(3分02秒5)
12位河崎(上武)17分51秒⑯27:27[16]19:30
16位大門(日大)18分00秒⑭24:27[17]20:32
OP佐久間(亜大)18分00秒(20)29:25[17]20:32
17位中神(神大)18分00秒⑲28:22[17]20:32
17位櫻井(拓大)18分00秒⑰27:42[17]20:32

20位沼口(創価)18分22秒⑳35:40[21]20:54

青学・安藤選手が順調に通過。2位駒大・黒川選手とは10分以上の差となった。その後ろはまだ争いが続き、明大・江頭選手に東洋・淀川選手が追いついていた。5位早大・田口選手はスローな入りで少し離れて行った。

ところで、この定点を一番早く通過していったのは意外な選手で國學・湯川選手。シード権争いの為に調子のよい選手を残しておいたそうで、9区に続く好調。ようやくひとつ総合順位をあげたが果たしてどこまでいけるか。見た目的には上武・河崎選手を交して、日体・富安選手とシード権争いで逃げる立場の大東・植木選手を引き連れている。見た目は7番で総合11位の山学・兼子選手は今は単独走。後の述懐では正直厳しいと思っていた、とにかく自分の個人記録に徹する、という事でここでは抑えている。

他、総合9位城西・寺田選手がチャージをかけて順大・聞谷選手を付き離して、中大・多田選手を抜き去り総合8位へ。総合13位の帝京・堤選手も中学・久保田選手を追い抜いている。多田選手は脚を痛めたのが5㎞地点と言う事でこの地点ではまだ大きな影響は出ていない。

【新八ツ山橋13.5㎞-5.9㎞=7.6㎞】
4位安藤(青学)22分39秒①
7位黒川(駒大)22分44秒②10:17
2位淀川(東洋)22分28秒③11:23
7位江頭(明大)22分44秒④11:39
3位田口(早大)22分35秒⑤12:15
6位兼子(山学)22分42秒⑩21:36[6]16:41
15位土屋(東海)23分02秒⑥16:41[6]16:41
1位寺田(城西)22分27秒⑦18:38[8]17:27(2分57秒2)
5位堤(帝京)22分40秒⑫23:45[9]18:25(2分58秒9)
16位聞谷(順大)23分05秒⑫23:45[9]18:25
17位久保田(中学)23分29秒⑧19:14[11]19:14(3分05秒4)

9位湯川(國學)22分49秒⑰28:16[12]19:26
9位富安(日体)22分49秒⑮27:16[12]19:26
11位植木(大東)22分58秒⑨20:58[14]19:35(3分01秒3)
18位河崎(上武)23分47秒⑱28:35[15]20:38(3分07秒8)
11位櫻井(拓大)22分58秒⑯28:01[16]20:51
OP佐久間(亜大)22分58秒(20)29:44[16]20:51
11位中神(神大)22分58秒⑲28:41[16]20:51
11位大門(日大)22分58秒⑭24:46[16]20:51
20位多田(中大)25分49秒⑪22:36[20]21:09(3分23秒8)
19位沼口(創価)24分25秒⑳37:26[21]22:40(3分12秒8)

3位争いは淀川選手がダッシュをかけて制した。酒井監督の「駒大まで行くぞ」の鼓舞で更にペースアップ。その駒大までは1分強の差だ。5位田口選手はこの間は良く、また差を詰めている。このあたりはまだ分からない。なお、この間一番早く走ったのは城西・寺田選手、ここまでスローな中学・久保田選手を総合で交わして7位へ。予選9位からの逆襲シード権が現実味を帯びてきている。

シード権争いは大きな動きを見せた。脚に異常をきたした中大・多田選手が急失速。植木選手らにも交わされても全く抵抗できずにズルズル後退。拓大・櫻井選手ら繰り上げ組にも後れを取り、見た目20番目で通過。総合も11位に下げ、一気にシード権外に去っていきそうだ。植木選手は、湯川選手らの集団から後れを取ったものの総合9位へ。東海・土屋選手に追いついた兼子選手は総合10位に浮上している。

【田町16.5㎞-新八ツ山橋13.5㎞=3.0㎞】
4位安藤(青学)9分39秒①
14位黒川(駒大)9分44秒②10:22
9位淀川(東洋)9分42秒③11:26
15位江頭(明大)9分46秒④11:46(3分15秒3)
9位田口(早大)9分42秒⑤12:18
1位兼子(山学)9分27秒⑩21:24[6]16:29(3分09秒0)
3位土屋(東海)9分36秒⑥16:38[7]16:38(3分12秒0)
2位寺田(城西)9分32秒⑦18:31[8]17:20
4位堤(帝京)9分39秒⑪23:45[9]18:25
4位聞谷(順大)9分39秒⑪23:45[9]18:25

13位久保田(中学)9分43秒⑧19:18[11]19:18
12位湯川(國學)9分43秒⑰28:20[12]19:30
9位植木(大東)9分42秒⑨21:01[13]19:38
16位富安(日体)9分53秒⑮27:30[14]19:40
OP佐久間(亜大)9分30秒(20)29:35[15]20:42
16位河崎(上武)9分53秒⑲28:49[16]20:52
7位櫻井(拓大)9分40秒⑯28:02[16]20:52
7位中神(神大)9分40秒⑱28:42[16]20:52

18位大門(日大)10分16秒⑭25:23[19]21:28(3分25秒3)
20位多田(中大)11分37秒⑬24:34[20]23:07(3分52秒3)
19位沼口(創価)10分42秒⑳38:29[21]23:43(3分34秒0)

ここで、前半抑えていた兼子選手が一気にトップのタイムになってきた。粘る土屋選手を付き離して、見た目で6番の位置に浮上してきている。中大・多田選手がさらに後退し、総合11位には順大・聞谷選手と追いついた帝京・堤選手となっている。そういえば、この2校は往路は同タイムだったか。この間4番目と早いペースだが、兼子選手が上回っているために差は2分21秒となっている。

また、この間他にもいいペースの選手がおり、選抜・佐久間選手が繰り上げ組から抜け出してトップのタイムで走っている。残されたうち、櫻井選手と神大・中神選手は落ちてきた上武・河崎選手と並走しているが、日大・大門選手は急落、創価・沼口選手は最初の定点の段階で大きく後れを取っていた。

【御成門18.1㎞-田町16.5㎞=1.6㎞】
2位安藤(青学)5分09秒①
4位黒川(駒大)5分14秒②10:27(3分16秒3)
7位淀川(東洋)5分17秒③11:34
14位江頭(明大)5分19秒④11:56
7位田口(早大)5分17秒⑤12:26
1位兼子(山学)5分06秒⑩21:21[6]16:26(3分11秒3)
12位土屋(東海)5分18秒⑥16:47[7]16:47(3分18秒8)
3位寺田(城西)5分13秒⑦18:35[8]17:24
5位堤(帝京)5分16秒⑪23:52[9]18:32
5位聞谷(順大)5分16秒⑪23:52[9]18:32

16位久保田(中学)5分22秒⑧19:31[11]19:31(3分21秒3)
14位湯川(國學)5分19秒⑰28:30[12]19:40
12位植木(大東)5分18秒⑨21:10[13]19:47
17位富安(日体)5分34秒⑮27:55[14]20:05(3分28秒8)
OP佐久間(亜大)5分12秒(20)29:38[15]20:45
7位櫻井(拓大)5分17秒⑯28:10[16]21:00
7位中神(神大)5分17秒⑱28:50[16]21:00
7位河崎(上武)5分17秒⑲28:57[16]21:00

18位大門(日大)5分37秒⑬25:51[19]21:56
19位沼口(創価)5分46秒⑳39:06[20]24:20(3分36秒3)
20位多田(中大)6分38秒⑭26:03[21]24:36(4分08秒8)

トップの青学・安藤選手は初駅伝だが、ポイント練習でまず外す事はなく、結構早い段階でアンカーは決まっていたらしい。練習が現れているように着実にトップに近いタイムで刻んでいく。2位駒大3位東洋もこれ以上は詰まらない様相。後は4位江頭選手に5位田口選手が追いつくかどうか。この地点で30秒差と少しずつ詰まっているが届くかどうか。

後ろ、10位と11位はやはり兼子選手が調子よく、ジリジリ開く展開に。現在総合9位の植木選手も国学・湯川選手に離されまいと粘る。前に中学・久保田選手の姿も見える。後ろは日体・富安選手が失速気味で落ちていく。日体1年は3人とも終盤に苦しんでいる印象だ。

【馬場先門20.1㎞-御成門18.1㎞=2.0㎞】
1位安藤(青学)6分07秒①
4位黒川(駒大)6分11秒②10:31
8位淀川(東洋)6分13秒③11:40
15位江頭(明大)6分17秒④12:06
9位田口(早大)6分14秒⑤12:33(3分07秒0)
3位兼子(山学)6分08秒⑨21:16[6]16:21(3分04秒0)
15位土屋(東海)6分17秒⑥16:57[7]16:57
1位寺田(城西)6分07秒⑦18:35[8]17:24
4位堤(帝京)6分11秒⑪23:56[9]18:36
4位聞谷(順大)6分11秒⑪23:56[9]18:36
13位久保田(中学)6分15秒⑧19:39[11]19:39
4位湯川(國學)6分11秒⑰28:34[12]19:44
13位植木(大東)6分15秒⑩21:18[13]19:55
17位富安(日体)6分27秒⑮28:15[14]20:25(3分13秒5)
OP佐久間(亜大)6分03秒(20)29:34[15]20:41(3分01秒5)
9位中神(神大)6分14秒⑱28:57[16]21:07
9位櫻井(拓大)6分14秒⑯28:17[16]21:07
9位河崎(上武)6分14秒⑲29:04[16]21:07
18位大門(日大)6分45秒⑬26:29[19]22:34(3分22秒5)
19位沼口(創価)7分10秒⑳40:09[20]25:23(3分35秒0)
20位多田(中大)7分54秒⑭27:50[21]26:23(3分57秒0)

寺田選手を中心に安藤選手と兼子選手の区間賞争いが非常に激しくなっているが、この間だけで更に上回るタイムを出したのは選抜・佐久間選手。秋になって故障から完全復活してからは順調でしたが、これは恐れ入った。落ちてきた富安選手が眼前に迫っている。

なお、ここで9位と10位が入れ替わり、山学大の2区最下位からのシード権入りがほぼ確定となってきた。植木選手もまだ粘っており、11位との差は2分半以上。ほぼ決まっただろうか。他、14位まで後退した中大・多田選手の後ろ25秒で15位日体、それから19位上武まで1分未満、そこから30秒で連合となっており、まだまだ総合順位は入れ替わりそうだ。

【大手町23.0㎞-馬場先門20.1㎞=2.9㎞】
1位安藤(青学)9分01秒①(3分06秒6)
10位黒川(駒大)9分20秒②10:50
8位淀川(東洋)9分16秒③11:55(3分11秒7)
13位江頭(明大)9分25秒④12:30
8位田口(早大)9分16秒⑤12:48
1位兼子(山学)9分01秒⑨21:16[6]16:21
7位寺田(城西)9分14秒⑦18:48[7]17:37
17位土屋(東海)9分45秒⑥17:41[8]17:41
3位堤(帝京)9分08秒⑪24:03[9]18:43(3分09秒0)
4位聞谷(順大)9分10秒⑫24:05[10]18:45

6位久保田(中学)9分13秒⑧19:51[11]19:51
5位湯川(國學)9分12秒⑭28:45[12]19:55

14位植木(大東)9分31秒⑩21:48[13]20:25(3分16秒9)
OP佐久間(亜大)9分12秒(19)29:45[14]20:52
16位富安(日体)9分42秒⑮28:57[15]21:07
11位河崎(上武)9分23秒⑱29:26[16]21:29(3分14秒1)
12位中神(神大)9分24秒⑰29:20[17]21:30
15位櫻井(拓大)9分41秒⑯28:57[18]21:47(3分20秒3)
18位大門(日大)11分04秒⑬28:32[19]24:37(3分49秒0)
19位沼口(創価)11分05秒⑳42:13[20]27:27
20位多田(中大)12分35秒⑲31:24[21]29:57(4分20秒3)

青学・安藤選手が最後の区間でトップのタイムで走り、そのまま総合優勝のゴールテープへ。なんと10時間49分27秒という破格のタイムで、しかも楽しそうに駆け抜けていく…記録もチームとしての在り方も新時代に突入していきそう、そう感じさせる青山学院大の総合優勝であった。

2位には10分以上引き離されての駒大・黒川選手がゴール。全日本7区名手であるが、箱根はこれが唯一となった。続いて2年前より成長した姿を見せた淀川選手がゴール。不本意な全日本4位から何とか表彰台は取り返した。続いて半世紀ぶりの優勝を目指した明大、直後に渡辺監督勇退の錦を飾る事は出来なかった早大がゴール。今回も勝負区間で競り負けた印象だ。

後ろはやや大きく遅れた後、山学大が見た目6番まで追い上げてゴール。久しぶりの留学生無しの箱根路でチーム力を証明した。続いてやや失速気味の土屋選手を寺田選手が猛ダッシュで交わした。この展開が幸いし、寺田選手は区間賞を獲得。3年ぶりのシード権に華を添えた。東海も4年ぶりに胸をなでおろしただろう。まさかの予選落ちまで経験する激動の4年間だったはずだ。

続いて、20㎞地点で10位と差がある11位12位の帝京と順大。堤選手が直前にダッシュをかけて総合11位を獲得。最後の2区間で猛烈に追い上げたが、お家芸の4区で波に乗れなかったのが響いただろうか。順大も直前やレース中のアクシデントに泣く形となった。1分ほどあいて、最後にペースアップした中学・久保田選手がゴール。復路は目立たなかったが、往路の貯金から堅実なレースで2年ぶりシード権獲得した。直後にやってきた國學・湯川選手はなんと総合19位から14位に進出。ラスト3㎞だけで3つ順位を上げる。最後の最後まで激しい戦いだ。その後、最後苦しい走りとなった大東・植木選手がゴール。自分でシード権確保できたか半信半疑だったようだが、チームメイトを見てようやく安堵した。主力はいるが、決して層が厚くはない。よくぞ2年連続でシード権を獲得したと思う。

その後、連合として復活した選抜がガッツポーズでゴール。6区がまずかったが7区以降は力出せたように思う。その後、苦しい戦いだった日体大、続いて上武、予選トップ通過ながら山の連続ブレーキに泣いた神大がゴール。続いて拓大がゴールしたが、総合タイムでは日体大と同時。最高区間順位が日体大の方が上(6区4位)だったため、日体大が15位拓大が16位という結果に。続いて、最後の3㎞が苦しい走りだった大門選手の日大。総合では13位だった。なお13位から19番目の連合まで僅か1分13秒という大接戦であった。20番目にはやはり初出場厳しい結果だった創価・沼口選手がゴール。最後にまさかの大失速となった中大・多田選手が何とか何とか大手町に襷を運びました。復活のシード権はお預けとなりました。4強の序盤の争いからの断トツの優勝、または最下位からのシードなど予選からの下剋上、まさかのブレーキなど、悲喜こもごも残して第91回箱根駅伝が終了しました。