第96回(2017年)関東インカレの結果を大学別で振り返ります。
1500m予選 |
1組3位
木村理来②3分48秒82 Q
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2組1位
塩澤稀夕①3分48秒09 Q
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3組1位
館澤亨次②3分44秒61 Q
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1500m決勝 |
1位館澤亨次②3分46秒25
+8点
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5位塩澤稀夕①3分48秒78
+4点
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7位木村理来②3分49秒58
+2点
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10000m |
8位松尾淳之介②29分02秒86
+1点
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11位川端千都④29分19秒65 | 14位國行麗生④29分26秒50 |
3000mSC予選 |
1組1位
三上嵩斗③8分56秒43 +Q
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1組7位
西田壮志①9分03秒83
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2組1位
小林和弥④8分58秒16 Q
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3000mSC決勝 |
2位三上嵩斗③8分55秒58
+7点
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12位小林和弥④9分13秒98 | |
ハーフマラソン |
7位春日千速④64分53秒
+2点
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9位湯澤 舜③65分29秒 | 12位中島怜利②66分00秒 |
5000m | 2位鬼塚翔太②13分46秒49 +7点 | 6位關 颯人②14分00秒65 +3点 | 7位西川雄一朗②14分09秒52 +2点 |
ここ数年沢山のスピードランナーの入部があった東海大がやっぱり強かったですね。特にスピードが重要になる1500mと5千はトリプル入賞を果たす大活躍。1500m挑戦した舘澤選手が残り1周からパワーある走りで制すとルーキー塩澤選手も5位に続きました。5千ではこの世代一番の成績を残している鬼塚選手が優勝争いをしたうえで2位と頑張りました。先週3000mで7分55秒の關選手もうまく体が動かないながら6位に入りました。そしてこれまで大きな実績が少なかった木村・西川選手も7位入賞なのが選手層の厚さを示しています。3障でも三上選手が2位入賞で連続表彰台をキープしています。
半面、スタミナ面が少し苦手か、1万は松尾選手の8位、ハーフは春日選手の7位が最高に留まっていますが、それでも3人で大崩れが無かったのはさすがというところでしょうか。ハーフの湯澤・中島選手も長い距離の適性は示していますし、川端選手も一時よりはよくなり、國行選手はほぼ自己ベストと変わらないです。まず、現在の力をしっかり出したと言っていいのではないでしょうか。
1500m予選 |
1組4位
清水鐘平③3分49秒02
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1組10位
飯尾亮平①3分58秒91
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1組10位
西山 令④4分00秒75
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1500m決勝 | |||
10000m |
2位ドミニク ニャイロ③28分23秒90
+7点
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10位永戸 聖③29分18秒32 | 26位市谷龍太郎④30分16秒39 |
3000mSC予選 |
1組11位
太田裕也②9分18秒77
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2組5位
矢ノ倉弘④8分59秒55 Q
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2組6位
比夫見将吾④9分00秒37 q
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3000mSC決勝 |
3位矢ノ倉弘④8分58秒93
+6点
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11位比夫見将吾④9分13秒55
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ハーフマラソン |
1位ドミニク ニャイロ③63分22秒
+8点
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11位上田健太④65分51秒 | 15位河村知樹④66分42秒 |
5000m | 17位永戸 聖③14分34秒42 | 29位市谷龍太郎④15分06秒83 | 30位井上広之②15分09秒97 |
ニャイロ選手はやはり強かったですし、箱根前の怪我はもう問題ないのでしょう。1万2位・ハーフ1位は昨年と同じ成績です。まずは力を戻してきたとしていいでしょう。それから3障の矢ノ倉選手がやりましたね。一時期試合に出れなかったこともありましたが、表彰台に立てるところまで来ました。高校の頃から3障にこだわりがあったそうですが、最終学年で表彰台立てて良かったです。
ただ、得点はそれにとどまってしまったなという印象ですかね…。5千・1万の永戸選手はたぶん長距離ロードの方が得意だろうと思っていたので予想通りだったのですが、個人的に4年生の上田・市谷・河村選手の誰かが入賞ラインへ…と思っていたのですが、今回は超えることはできませんでした。まだ少し我慢の時期は続いているのでしょうかね。箱根予選までにじっくり仕上げてほしい選手たちです。
1500m予選 |
1組6位
増田蒼馬②3分50秒97
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1組9位
糟谷勇輝①3分58秒11
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1500m決勝 | |||
10000m |
5位坂東悠汰③28分44秒87
+4点
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17位佐藤敏也②29分33秒47 | |
3000mSC予選 |
1組4位
青木涼真②8分56秒89
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1組14位
田辺佑典①9分32秒77
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2組11位
阿部泰久③9分14秒35
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3000mSC決勝 |
1位青木涼真②8分52秒74
+8点
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ハーフマラソン | 17位鈴木亮平③67分03秒 | 19位土井大輔③67分20秒 | 31位東福龍太郎③69分28秒 |
5000m |
3位坂東悠汰③13分47秒26
+6点
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12位福田兼士③14分22秒90 |
トラックで大活躍でしたね。190㎝長身の坂東選手が予想以上の成長を見せていました。初日の1万で5位入賞を果たすと、5千で持ち前のスピードを存分に生かし、3位入賞!残り50mを切ってから2位3位の争いに追いつき、一人交わしたのがドラマ性ありましたね。法大の選手が2種目入賞するのはあの名ランナー・徳本一善選手まで遡るとか。法大史上に残る選手になってきました!また、3障では青木選手が見事に優勝!様々な選手が優勝候補にあげられていましたが、その中で勝ち切りました!実は法大の選手が勝つのは初めてだとか。今回の法大長距離陣の関東ICは歴史的快挙に沸きました。
他の選手を見るとトラックの健闘は目立ちましたね。山下りの佐藤選手が1万で、また昨年末から何度も5千に出場していた福田選手がほぼ自己ベストに近い記録で走り切ったのも見逃せないポイントですね。これからが楽しみです。半面、ハーフはもう少しでしたかね。東福選手は記録会であまり記録が良くなかったので予想していましたが、箱根未出走の鈴木選手が土井選手を上回ってチーム内1位だったのはちょっと意外な展開。このあたり全日本予選に向けて難しいところ、しっかり立て直したい。
1500m予選 |
1組10位
生井宏明④3分54秒76
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2組2位
堀 龍彦④3分48秒48 Q
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3組6位
中村 駆②3分49秒48
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1500m決勝 |
6位堀 龍彦④3分49秒48
+3点
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10000m |
7位山本修二③28分50秒64
+2点
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13位渡邉奏太②29分24秒43 | 18位相澤 晃②29分42秒15 |
3000mSC予選 |
1組2位
小柳 涼④8分56秒56 Q
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2組3位
小室 翼②8分58秒34 Q
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2組12位
小田太賀①9分14秒76
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3000mSC決勝 |
6位小柳 涼④9分04秒35
+3点
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7位小室 翼②9分05秒20
+2点
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ハーフマラソン |
2位山本修二③64分33秒
+7点
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8位相澤 晃②64分57秒
+1点
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14位小笹 椋③66分42秒 |
5000m | 9位堀 龍彦④14分20秒99 | 11位西山和弥①14分22秒87 | 26位大森龍之介①14分51秒92 |
多くの種目で入賞やそれに近い成績につけてきたのはさすがというところですが、ハーフが一番好成績だったのは東洋大らしいですね。元々Wエースと期待されていた山本・相澤選手が1万とハーフに出場しました。山本選手ロード型ですが1万でもしっかり入賞し成長が見えました。迎えたハーフでは留学生の選手に最後まで食らいつき、離されてからもしっかり2位をキープしたところに強さを感じました。1万苦しかった相澤選手はハーフでは8位に食い下がり、これからの楽しみも増えました。
1500mでは昨年3位入賞の堀選手が今年も決勝進出、レベルの高い争いの中6位で踏みとどまりました。5千は惜しくも9位でしたが、スピードは見せてくれました。3障では2人が決勝進出、小室選手が序盤飛び出す展開でしたが、さすがに持たなかったか7位へ。叩き上げの小柳選手が6位入賞を果たしたのは本当に良かったなと思います。他、若手で5千西山・1万渡邉選手が伸びるきっかけになったらと思います。
1500m予選 |
1組7位
野口雄大①3分52秒73
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2組7位
川合健太④3分51秒18
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3組5位
城西 廉④3分48秒47 q
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1500m決勝 | 12位城西 廉④3分59秒07 | ||
10000m |
3位塩尻和也③28分35秒44
+6点
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6位栃木 渡④28分45秒80
+3点
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33位難波皓平②30分57秒77 |
3000mSC予選 |
1組8位
森下舜也①9分13秒93
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1組2位
野田一輝②8分58秒20
|
2組13位
新 涼太④9分22秒74
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3000mSC決勝 | 9位野田一輝②9分05秒76 | ||
ハーフマラソン | 21位橋本龍一②67分45秒 | 26位金原弘直③68分48秒 | 27位藤曲寛人②69分00秒 |
5000m |
4位塩尻和也③13分47秒58
+5点
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5位栃木 渡④13分58秒04
+4点
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13位清水颯大①14分26秒64 |
Wエースの塩尻・栃木選手が大活躍でしたね。特に塩尻選手は1万と5千どちらも留学生のランナーに食らいついていました。力もありますし、何とかして表彰台の真ん中を獲得しようとしていたのが見えました。とにかく心身ともに充実していますし、次全日本予選や日本選手権も楽しみになってきます。栃木選手も兵庫リレカの成績がフロックではないことを示しました。1万6位、更に得意なイメージのなかった5千も自己ベストで5位。本当に毎年成長している選手だなと思います。
あとは、1年生の清水選手が5千で健闘したくらいかな。野田選手が3障で惜しかったことや、橋本選手がハーフでチーム内トップだったのは収穫ですが、総合力としてはもう少しというのが課題となってしまったかなと思います。昨年まさかの敗退となった全日本予選でしっかり総合力で勝負できるようにしたいところです。
1500m予選 |
1組2位
河村一輝②3分48秒76 Q
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2組3位
保坂拓海④3分48秒52 Q
|
3組3位
前田恋弥③3分46秒01 Q
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1500m決勝 |
2位河村一輝②3分47秒14
+7点
|
8位前田恋弥③3分49秒73
+1点
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9位保坂拓海④3分52秒07 |
10000m |
4位坂口裕之③28分40秒13
+5点
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12位阿部弘輝②29分23秒94 | 21位田中龍太③29分53秒03 |
3000mSC予選 | 1組3位東島清純③8分56秒82 | 2組10位南 俊希②9分12秒96 | |
3000mSC決勝 |
5位東島清純③9分03秒36
+4点
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ハーフマラソン | 10位中島大就②65分41秒 | 酒井耀史①69分22秒 | 三輪軌道②DNF |
5000m | 16位阿部弘輝②14分31秒15 | 19位村上純大①14分36秒22 |
箱根18位に終わって以降、元気がなかった明大が大健闘した…!と言っていいと思います。ある程度活躍が期待されていた1500mは勢いがあると言われていた河村選手が見事に2位!表彰台に立ちました。2年生でここまできたわけで、将来が楽しみ!そしてそれ以外にも得点を重ねたのですよね。1万では昨年、血液の病気にかかって以来、本来の走りができていなかった坂口選手がびっくりの4位入賞!自己ベストも大幅に更新してます。(5千欠場したのがちょっと気になりますが)うまく病気と付き合えているのだと思います。3障で安定感が高い東島選手が今年も5位入賞。前田選手の1500m8位も合わせて17点。1500m以外で9点取れたのは予想以上でした。
他にも入賞ラインに迫った場面は多かったです。5千1万ともに阿部選手が崩れることなく食い下がりましたし、ロードで期待されている中島選手がハーフで10位と頑張りました。あとはあまりよくなかった田中・三輪選手らがあがってくれば全日本予選通過できるチームになっていくかなと思います。
1500m予選 | |||
1500m決勝 | |||
10000m | |||
3000mSC予選 | |||
3000mSC決勝 | |||
ハーフマラソン | |||
5000m |
本当は今週中に全て振り返りたかったのですが、
一時体調を崩してしまいました。
2部は来週になると思います。
コメント
まとめお疲れ様です。もう回復されたようですが、無理をせず体調や私生活を最優先に。
得点ですが、まんべんなく入賞した東海、東洋と一部の選手、種目に特化した4校という構図ですね。
これが箱根などでの安定感の差になっているように思えます。
スピード勝負に関してはスカウトも大きく影響しますから、その辺も差が出る要素なのでしょうけどね。
東海大学は、1500mと5千mで稼いだものの、エースが集う1万mでもう少し存在感を見せたかったところです。川端選手はもう少し行けると期待していたのですが、國行選手ともどもハーフの方がよかったのかも知れません。
館澤選手で、1500mの才能を開花させたのはよいのですが、今後も1500mを走るとなると、夏合宿の内容もあまりスタミナ強化というわけにもいかないでしょうし、駅伝シーズンで戦力になるでしょうか。
東海大学では、冨田選手や荒井選手が中途半端な形になってしまった例があるので、少し心配しています。
坂口選手も、故障もありましたが、秋以降スタミナ強化を目指して、結果につながらず、今春まで引きずった印象です。
館澤選手も虻蜂取らずにならなければよいのですが。
>aoさん
ありがとうございます。他の大学の関東ICの結果は、前半戦終了時にもう一度あげます。
確かに点数の取り方は大学によって様々ですね。エースが強いところ、総合力、トラックに強みがあるとか…。スカウトも仰るように反映されやすく、東海大はやっぱり強かったなぁという感じがします。
>湘南の嵐さん
1500mを専門にするところ難しいですよね。うまくやる選手の中にはいますが、両立するのは簡単ではないです。
舘澤選手はひとまず箱根5区は目指さないということなので、そのあたりは少し安心してみています。昨年の出雲や全日本のような起用のされ方ならやっぱり怖い存在になりそうです。