【箱根駅伝2019】2区定点間分析/日大ワンブイ区間賞!順大塩尻日本人記録!46年ぶり”突進の国士舘”

第95回箱根駅伝2区です。

さて、展開も面白かったですが…

それ以上に記録ラッシュ!

日大ワンブイ選手の歴代2位、順大塩尻選手の20年ぶり日本人記録更新、さらに国士舘大が46年ぶり戸塚トップ通過がありましたね。

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【箱根駅伝2019】2区出走順

山本(東洋)①
堀尾(中大)②0:01
森田(青学)③0:06
太田(早大)④0:07
坂東(法大)⑤0:08
湯澤(東海)⑥0:08
山下(駒大)⑦0:09
伊藤(東国)⑧0:15
ヴィンセント(国士)⑨0:19
土方(國學)⑩0:22
畔上(帝京)⑪0:34
山口(日体)⑫0:35
中島(明大)⑬0:36
髙橋(中学)⑭0:39
越川(神大)⑮0:47
金子(城西)⑯1:20
ワンブイ(日大)⑰1:49
デレセ(拓大)⑱1:51
塩尻(順大)⑲2:05
太田黒(上武)⑳3:33
永戸(山学)㉑3:58
連合(駿河・西澤)(22)4:33
川澄(大東)㉒8:40

東洋をトップに青学・東海・駒大は混戦。大砲が2区にいる中では中大・国士が比較的上位、日大・拓大・順大が後ろから追い上げ。その他で上位にいる早大・法大・東国・國學院らがいい流れを引き継げるかどうかが注目でした。

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横浜駅前8.3㎞

モグス22分56秒、三代23分21秒

4位堀尾(中大)23分17秒①
6位山本(東洋)23分18秒①
3位ヴィンセント(国士)23分07秒③0:08
11位梶谷(青学)23分37秒④0:25
8位湯澤(東海)23分35秒⑤0:25
8位坂東(法大)23分35秒⑥0:25
7位伊藤(東国)23分34秒⑦0:31
17位山下(駒大)23分49秒⑧0:40
10位土方(國學)23分36秒⑧0:40
19位太田(早大)24分04秒⑩0:53
13位中島(明大)23分40秒⑪0:58
14位山口(日体)23分41秒⑫0:58
15位畔上(帝京)23分42秒⑪0:58
11位髙橋(中学)23分37秒⑪0:58
17位越川(神大)23分49秒⑮1:18
1位ワンブイ(日大)22分52秒⑯1:23
2位デレセ(拓大)23分05秒⑰1:28
4位塩尻(順大)23分17秒⑱2:04
22位金子(城西)24分17秒⑲2:19
20位太田黒(上武)24分13秒⑳4:28
16位永戸(山学)23分48秒⑳4:28
23位連合(駿河・西沢)24分20秒(22)5:35
21位川澄(大東)24分16秒㉒9:38

・中大堀尾&東洋山本の両4年生の先頭争いに
1位東洋、1秒差の2位中大と続きましたが、2区がどちらも楽しみな選手だったのですよね。東洋大は安定の駅伝力がある山本選手、中大は箱根予選61分台のスピードをつけた堀尾選手。どちらも4年生。チームの稼ぎ頭です。

1㎞2分40秒、5㎞14分14秒とかなりのハイペースで展開。これには6秒差から追い上げようとした青学・梶谷選手や、一時3秒差まであげたヴィセント選手も追いつくまではいきませんでした。

堀尾選手が前、山本選手が後ろに行く展開で横浜駅前通過、ヴィンセント選手はずっと見える位置、梶谷選手ら4位集団は150m差まで広がりました。

・個人トップ3は留学生、さらに塩尻選手続く
個人ではやはり日大・ワンブイ選手が2年ぶりの箱根で激走中!少し後ろでスタートした拓大・デレセ選手もこれに食いつきワンツー。

もらった位置が後ろなのでまだ城西・金子選手を交わして一つずつあげただけですが、前の集団はロックオンしていたでしょうね。

3番目は3位まで追い上げたヴィンセント選手、そして4番目に順大・塩尻選手。留学生の後ろという難しい位置でしたが、自分のレースをキープ。4回目の経験を活かしたペースメイクでワクワク感がありました。

・上位では早大・太田選手が失速
上位陣では駒大・山下選手と早大・太田選手に青色となっていますね。このうち山下選手は鶴見中継所でのタイムロスのもの。結果的にほぼ同時に走り出した國學・土方選手と並走となっています。

心配なのは早大・太田選手。2㎞あたりではほぼ同時に襷をもらった法大・坂東、東海・湯澤選手らと並走も3㎞過ぎには遅れだしていました。

山下選手らにもつけず、10位転落。さらに後ろの明大・中島選手ら11位集団にも飲み込まれそうになっていました。半年ぶりぶっつけ2区は厳しい戦いになっています。

権太坂15.2㎞-横浜駅前8.3㎞=6.9㎞

モグス20分22秒(43分18秒)、三代20分42秒(44分03秒)

6位堀尾(中大)20分46秒<5>44分03秒①
6位山本(東洋)20分46秒<6>44分04秒①
8位ヴィンセント(国士)20分50秒<4>43分57秒③0:12
4位山下(駒大)20分44秒<9>44分33秒④0:38
10位湯澤(東海)20分59秒<10>44分34秒④0:38
9位伊藤(東国)20分53秒<8>44分27秒④0:38
10位坂東(法大)20分59秒<10>44分34秒④0:38
4位土方(國學)20分44秒<7>44分20秒④0:38
12位梶谷(青学)21分03秒<12>44分40秒⑨0:42
2位ワンブイ(日大)20分33秒<1>43分25秒⑩1:10
13位山口(日体)21分06秒<13>44分47秒⑪1:18
13位畔上(帝京)21分06秒<14>44分48秒⑪1:18
3位デレセ(拓大)20分42秒<3>43分47秒⑬1:34
1位塩尻(順大)20分24秒<2>43分41秒⑭1:42
15位越川(神大)21分13秒<15>45分02秒⑮1:45
17位髙橋(中学)21分33秒<17>45分10秒⑯1:45
21位太田(早大)21分49秒<19>45分53秒⑰1:56
20位中島(明大)21分44秒<18>45分24秒⑱1:56
23位金子(城西)21分58秒<22>46分15秒⑲3:31
16位永戸(山学)21分17秒<16>45分05秒⑳4:59
19位太田黒(上武)21分40秒<19>45分53秒㉑5:22
18位連合(駿河・西沢)21分35秒(20)45分55秒(22)6:24
22位川澄(大東)21分56秒<21>46分12秒㉒10:48

・膠着状態の上位、上位9位まで第一中継車内
このあたり、上位陣は流れに乗っていることもあるのでしょうか、大きくは変わっていないですかね。堀尾・山本選手に少し後ろにヴィンセント選手の態勢。

4位以下が少し離れましたかね。梶谷選手が原監督の「3区に森田がいる。ペースメーカーになるなよ」の声を受け、後ろに。その影響からか、東国・伊藤選手、更に山下&土方選手も追いついてきましたね。山下選手はこれでようやくタイムラグを埋めた形になりました。土方選手の健闘も光ります。

なお、この定点前後付近から、梶谷選手が遅れかけて、盛り返すというのを繰り返していたようですが…アップダウン苦手では?と言われていた中、走力と気合で押し切っていたのかなと思ってます。

・塩尻選手定点間トップ!大砲が追い上げる
大砲を持つチームのごぼう抜きがこの定点間で行われたのですよね。見た目派手なのはやはり日大・ワンブイ選手で、この7㎞の間に6名ものごぼう抜きで10位進出。11位争い抜け出した日体・山口&帝京・畔上選手まで交わしています。このあたり山口選手の力走も光りましたね。

さて、この定点グーーーンとあげてきたのが順大・塩尻選手で定点間トップ!この間はなんとモグス選手と2秒しか違わず、おそらく日本人最速で駆け抜けたのでは??実力者の神大・越川選手らを交わし15位にあがると、ワンブイ選手に突き放されたデレセ選手まで射程圏内に捉えていました。

この地点で22秒区間記録より早いタイム、まだ力強い走りがキープされていました。めまぐるしい展開に、正直区間記録とかタイム追えていなかったのですが(汗) やはりかなりの高速レースになっていました。

・19位城西大以下がながれにとりのこされる?
その中で、総合19位以下のチームが一気に差が開いていました。ロードで手堅い城西・金子選手が、大砲に次々交わされたあと、かなり苦しい走りになっていました。この定点間まさかの最下位でした。前との差は1分半。このあたりで駅伝ファンもあれ?となったでしょうか。

その後ろはさらに1分半離れて、大砲を失った山学・永戸選手が上武・太田黒選手を交わして何とか一つアップし20位。そこから1分でロード型の連合駿河台・西沢選手が続きます。

1区アクシデントがあった大東大は、川澄選手がうまくリズムに乗り切れずか区間最下位争い、一気にトップとの差が10分以上に開いてしまいました。

戸塚中継所23.1㎞-権太坂15.2㎞=7.9㎞

モグス22分46秒(66分04秒)、三代22分43秒(66分46秒)

3位ヴィンセント(国士)23分15秒<3>67分12秒①
5位山本(東洋)23分33秒<4>67分37秒②0:06
8位堀尾(中大)23分40秒<5>67分44秒③0:14
1位ワンブイ(日大)22分53秒<1>66分18秒④0:36
4位湯澤(東海)23分30秒<8>68分05秒⑤0:42
6位土方(國學)23分33秒<7>67分53秒⑥0:44
7位山下(駒大)23分36秒<9>68分09秒⑦0:47
9位梶谷(青学)23分50秒<10>68分30秒⑧1:05
2位塩尻(順大)23分04秒<2>66分45秒⑨1:19
11位伊藤(東国)24分09秒<11>68分36秒⑩1:20
15位坂東(法大)24分27秒<12>69分01秒⑪1:38
10位デレセ(拓大)24分00秒<6>67分47秒⑫2:07
13位山口(日体)24分24秒<13>69分11秒⑬2:15
16位畔上(帝京)24分28秒<14>69分16秒⑭2:19
12位越川(神大)24分17秒<15>69分19秒⑮2:35
17位髙橋(中学)24分31秒<16>69分41秒⑯2:49
20位中島(明大)25分01秒<19>70分26秒⑰3:31
23位太田(早大)25分15秒<21>71分08秒⑱3:44
18位金子(城西)24分40秒<20>70分55秒⑲4:44
14位太田黒(上武)24分26秒<18>70分19秒⑳6:21
19位永戸(山学)24分58秒<17>70分03秒㉑6:30
21位連合(駿河・西沢)25分02秒(21)70分57秒(22)7:59
22位川澄(大東)25分10秒<22>71分22秒㉒12:31

・”突進の国士舘”1年ヴィンセント選手の力で46年ぶりカムバック!
トップが攻守交替。スピードの堀尾選手から、アップダウンに強い山本選手へシフト。そして、不動坂では完全に山本選手がリードを取る形に。数秒ほどリードをとってこのまま山本選手がいくかと思われましたが…

ラストの坂でずっと単独3位だったヴィンセント選手が猛然と追い上げてきました。これは驚きました。かつて初の2区で、しかも留学生でこれほどまで不動坂に余力を残していた選手はいたでしょうか?堀尾選手を交わし、更に追いつかれた山本選手もさすがにびっくりしている感じでした。

ヴィンセント選手がそのまま2名を突き放してトップ通過!”突進の国士舘”。オールド箱根ファンが知るワード。往年では往路で突撃するスタイルが目立ったのですが、なんと46年ぶりの2区トップ通過だったとは…。歴史的瞬間に立ち会いました。

・レジェンド級の走り!日大ワンブイ、順大塩尻選手!
そして区間賞争いとごぼう抜きが凄まじかった。区間1位ワンブイ選手は歴代2位となる66分18秒!途中差し込みがあった中で、凄まじい追い上げでした。テレビでは遅れた梶谷選手を抜くシーンがありましたが、湯澤選手ら4位集団まで最後は食っていき来ました。これはエースの役割を果たしました。

さらに塩尻選手は、デレセ選手を突き放すと、4位争いからこぼれてきた法大・坂東選手、東国・伊藤選手ら実力者らまで交わし切っての9位リレー!なんと66分45秒と20年ぶりの日本人記録を1秒更新!そして、あれだけの力走でも最後の坂で貯金が1秒となる旧記録の終盤のすさまじさも再認識できました。2人の走りには天晴れですね!

・下位では上武・太田黒選手が力走
総合16位で襷リレーをした中学・髙橋選手で2分40秒程。ここまでは前が転々としている感じですかね。不調が長かった明大・中島選手と結局区間最下位となった早大・太田選手がややこぼれましたがまだ挽回できる位置。特に明大は3区にエースを持ってきています。

後ろは大東の繰り上げもあるなど苦しい中、上武・太田黒選手が踏ん張りましたね。まさか永戸選手を抜き返して20位で戻ってくるとは…。定点間も14番でいい成績でした。高校が3月に廃校になるそうですが、多良木高卒として一つ名前を刻みましたね。


優勝候補勢いまとめ
優勝&上位を争うだろうチームでは、東洋大が昨年のように1区区間賞からしっかりとリードを保持、ただ東海・湯澤選手の走りが予想以上に手堅くまだ見える範囲に留まりました。駒大・山下選手も役目を果たしましたね。

青学・梶谷選手はやや離されましたが、エースを配置できなかった中タイムは68分30秒はまずまず。3区当日入ったエースの状態が気になるところでした。他、4強食いもと言われた帝京が全日本のようにはうまくいかなかったか。

まだまだ大混戦の中、3区に引き継がれます。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。

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