2018.3.4びわ湖毎日マラソン【結果・記録、招待選手エントリーも】

男子の主要マラソンのラストになりますね。こちらも楽しみな選手が揃っています。

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競技日程・テレビ放送

2018年3月4日(日)12時30分スタート

テレビ放送はNHKで行われます。(時間は分かり次第)

エントリー

全エントリーはこちらより(http://www.lakebiwa-marathon.com/entry.cgi)

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海外招待選手

エゼキエル チェビー(ケニア)…ベスト2:06:07(2016アムステルダム5位)

アベラ クマ(エチオピア)…ベスト2:05:56(2014ベルリン3位)

タデッセ アブラハム(スイス)…ベスト2:06:40(2016ソウル国際4位)

ジェイク ロバートソン(ニュージーランド)…ハーフ60分01秒

国内招待選手

佐々木悟(旭化成)…2015福岡国際マラソンで日本人トップで2:08:56のタイムを出し、リオ五輪代表に選ばれた。五輪では日本人最上位の16位に入っている。日本人の中では安定感が高い方と言われる。

野口拓也(コニカミノルタ)…初マラソンの2015びわ湖毎日マラソンで日本人2位に入り、高いポテンシャルを見せると、2017ゴールドコーストマラソンで、世界選手権代表の川内選手らを破り、2:08:59のタイムで優勝している

メラク アベラ(黒崎播磨)…マラソン2:09:27のタイムを持つ。2016別府大分を最後にエチオピアに帰国する予定だったが、優勝し契約延長した経歴を持つ

深津卓也(旭化成)…リオ五輪代表選考レースとなった2016びわ湖毎日マラソンで、最後まで日本人トップ争いをしたうえで2:09:31の日本人3位に入った。昨年12月の福岡国際マラソンに出場し2:12:04。中3か月での挑戦となる。

丸山文裕(旭化成)…リオ五輪代表選考レースとなった2016びわ湖毎日マラソンでマラソンデビュー。30㎞過ぎ、一時日本人トップを独走、最後に力尽きるも2:09:39でフィニッシュしている

竹ノ内佳樹(NTT西日本)…昨年12月の福岡国際マラソンで粘りある走りを見せて日本人3位の2:10:01をマーク。MGC出場権を獲得した。彼も中3か月で再びフルマラソン挑戦となる

マイケル ギザエ(スズキ浜松AC)…フルマラソン2:10:46のタイムを持つ。昨年12月の福岡国際マラソンで8位に入っている

伊藤太賀(スズキ浜松AC)…フルマラソンに積極的に挑戦、2時間12分前後で何度もまとめている。ベストは2017別府大分の2:10:52

マチャリア ディラング(愛知製鋼)…ハーフ60:30のベストを持つ

村山謙太(旭化成)…10000m27:39:95、ハーフ60:50と日本でも屈指のスピードを持つ。2015年世界陸上10000m代表になったこともある。マラソンは一度挑戦、2016東京マラソンで海外勢に挑戦したがうまくいかなかった。最近、積極的な走りで復調気味。

一般参加

235名の選手がエントリーしていますが一部紹介します

今井正人(トヨタ自動車九州)…初代山の神。2015東京マラソンで2:07:39の好タイムを出し、世界陸上代表に選出される。ところが直前に髄膜炎にかかり欠場。それ以降のマラソンでは2時間10分を切ることができていない。

鈴木洋平(愛三工業)…勢いのある若手。昨年2月に準備なしでマラソンに挑み、2:14:53の成績を残している。丸亀ハーフで61:53等の実績を積み、2度目のマラソンに挑む

栃木 渡(順天堂大④)…前回の箱根駅伝4区区間賞で一躍名を上げた。20㎞超えの距離では長い距離での強みを持つ。

記録・結果

全結果(http://www.lakebiwa-marathon.com/pdf/result_73.pdf)

レース経過

気温19度と日差しがある中スタート。PMは1㎞3分04秒程とやや遅めで5㎞15分17秒で通過。まだまだ大きな集団の中、給水で転倒(スズキ浜松AC・鈴木)する様子もあった。

かなりの暑さで5㎞過ぎでスポンジを獲る選手が大量にいる状態となった。そんな中、招待選手の深津選手が10㎞を手前に苦しくなっている。インフルエンザ明けというのも影響しているでしょうが、難しい条件になっている。

先頭は10㎞30分21秒。ただ、この5㎞は15分04秒。1㎞3分を切るときも出てきている。海外招待選手がペースが遅いと感じ、指示を出している模様だ。早くなってきたからか、経験豊富なスズキ浜松・伊藤選手や旭化成・丸山選手も交代、先頭グループはまだ40人いるが、中々波乱含みのレースとなっている。

15㎞45分25秒、この5㎞はやはり15分04秒。暑い中、設定タイムよりも早いペースになりつつある。先頭集団は27人とかなり減ってきている。解説の花田監督が始動されている倉田選手もやや遅れをとる展開となっている。このあたりにきて風も少し回り始めている。

17.8㎞地点で日立物流・設楽啓選手が脱落、故障多い中福岡国際から短めの2度目のマラソンもやはり厳しい感じか。コニカ・野口選手が一番後ろに下がったが、奥さんの理沙さんに手を振っている様子からするとまだ大丈夫そうか。

20㎞そのあとの給水ではスペシャルもゼネナルもとる選手が続出。水分が足りなくなっている選手が多くなっている。中間点は63分56秒。単純に倍にすると2時間8分切りだ。ここのところ、1㎞3分02秒で安定し始めて、いいペースだ。なお、集団は22人となっている。

22㎞手前、今度はMGCを獲得している竹ノ内選手が苦し気な表情で脱落、解説はMGC獲得がプレッシャーになったのでは…というところ。先頭は日本人は窪田・村山・藤本・今井・中村・野口・鈴木洋・松村優選手あたりが残っている。

ここで一気にペースが上がった。22-23㎞が2分57秒、たまらずHonda・松村優選手とタデッセ選手が遅れる。更に、村山謙選手が数m後方へ。ジリジリ引き離されているが、表情は余裕がある。23-24㎞も2分58秒と早いので、ペースを保っているのかもしれない。

25㎞は1:15:41、この5㎞は15分03秒でペースがやはり早い。村山選手はそこから10秒遅れ、そう考えるとある程度ペースを守っているかもしれない。ついている海外招待選手や日本選手の方がいいのかどうか??26㎞手前で今井・鈴木・野口選手が数m離れるが、すぐにまた追いついてきた。それと同時にトヨタ・藤本選手が一番後方へ、顎がやや上がり始めている。全員きついポイントが出始めているか。

26.7㎞地点、今井・野口・鈴木選手が完全に離れてしまい後退。また村山選手は1㎞3分09秒かかってしまい、完全に苦しくなった。更に、27.4㎞で中村選手がきつくなり後退。日本選手はトヨタ・窪田と藤本選手のみという状況になってきた。

28.2㎞で藤本選手が遅れ始め、先頭集団はPM含めて10人、日本人は窪田選手一人という状況に。先頭のペースがさほど落ちていないようだ。窪田選手はまだ冷静な表情だ。藤本選手を挟み、日本人3位グループに今井・中村・鈴木選手が並んだ。野口選手はやや後退している。

30㎞1:30:49で通過、PMが外れる。窪田選手が先頭集団を引っ張る形でレースが進んでいく。窪田選手と、チェビー・クマ・コイル・ロバートソン・アベラ・ギザエ・ディラング選手を合わせて8人の集団だ。

後ろ日本人は3番手争いが激しく、今井選手がやや遅れ、そこに野口選手が追いつく格好。日本人3位以内なら2時間11分以内でMGC出場権獲得ができるので注目だ。

先頭はロバートソン選手がペースを一気に上げ引っ張る形に。窪田選手は7番手に下がり、アベラ選手とともに少しずつ後退していく。さすがに苦しくなってきた。日本人の2位争いは藤本選手を巻き込み激しくなってきた。32.2㎞過ぎ今井・中村・野口選手が前へ。藤本選手と鈴木選手はついていけていない形だ。

33㎞過ぎ、アベラ選手は追いつき、窪田選手は8番手、トップと80m差となったが、チェビー選手と並走。2人の方がよいか。日本人2番手は中村・今井選手の2人、野口選手はそこから遅れる形となっている。

35㎞窪田選手が通過、1㎞3分20秒ペースとなったがこのままなら2時間10分台では走れる計算だ。なお46秒差で、1:47:42今井・中村選手が通過。1㎞3分15秒ペースなので少し早いがどうか?先頭は5人になっていて、初マラソンのロバートソン選手が積極的に引っ張る展開だ。

36.2㎞地点で窪田選手がメウッチ選手抜かれて9位に後退、窪田選手のペースがガクッと落ちている模様。その後ろ、今井・中村選手の姿大きくなっている。17秒離れて野口選手だ。先頭は37㎞通過、クマ・コリル・ロバートソン・ディラング選手の4人になった。ここでロバートソン&コリル選手がしかけて、クマ選手に。

また、37㎞地点、日本人トップが入れ替わった。窪田選手の1㎞が3分40秒かかり、あっという間にひっくり返った。今井・中村選手がペースをキープして浮上した格好だ。窪田選手は37.5㎞で野口選手にも交わされ、日本人4位に後退した。

トップはロバートソン選手が遅れ、ディラング&コリル選手の一騎打ちになった。ここにきて、1㎞2分59秒とこの暑さで驚異的なペースだ。日本人トップは中村選手が10m程今井選手をリード。1㎞3分14秒ペースで2時間11分きりはギリギリのペースだ。中村選手はアベラ選手も交わして8位へ。1㎞3分11秒とペースアップ、まだ望みはあるか?

トップはディラング選手がスパート。愛知製鋼所属のスピードランナーだが、ここで単独トップに。2:01:21で40㎞通過、2時間8分半ばをキープ。後ろを振り返るが、2位以降は離れた。

中村選手は20㎞2:04:05 今井は20㎞2:04:16、この2人が本当にギリギリのところだ。野口選手は2:04:36と苦しいか。なお中村選手は1㎞3分20秒でややペースダウン、どうなるか。

先頭はついに競技場へ、コースを間違いそうになったのはご愛敬か。しっかりとした足取りでトラックを周回する。そしてラスト5㎞をペースアップし、2:07:53(速報)でゴール!悪条件の初マラソンでかなりの好タイムだ。2位3位も2時間8分前半でゴール、ここまではハイレベルだ。

中村選手は40-41㎞は3分10秒、残り1㎞は3分07秒にあげられれば、MGC出場権獲得できるペース。ギリギリのところだったが、元スピードランナー、トラックに入ってから一気に切り替えてペースアップ!2:10:51(速報)でMGCを決める形となった。

上位陣結果

1位マチャリア ディラング(愛知製鋼)2:07:53
2位アルバート コリル(ケニア)2:08:17
3位ジェイク ロバートソン(ニュージーランド)2:08:26
4位マイケル ギザエ(スズキ浜松AC)2:09:21
5位アベラ クマ(エチオピア)2:09:31
6位ダニエーレ メウッチ(イタリア)2:10:45
7位中村匠吾(富士通)2:10:51(MGC出場権獲得)
8位エゼキエル チェビー(ケニア)2:11:00
9位今井正人(トヨタ自動車九州)2:11:38
10位野口拓也(コニカミノルタ)2:11:48

暑くなると海外勢の強さが際立ってくるのでしょうかね~。その中で初マラソンの選手が結果を出しましたね。日本でおなじみのディラング選手が優勝!ハーフで60分01秒の記録を持っていたロバートソン選手が何度も仕掛けていた中で3位。いいマラソン体験になったのではないでしょうか?

日本人は久々のトヨタ・窪田選手が30㎞過ぎまで先頭にただ一人残り盛り上げましたが、最後に挙がってきたのは駒大時代ひと学年下の初マラソン中村選手でした。終始安定したペースを刻みましたが、MGC出場権獲得には最後ペースを上げなければならない中、トラックに入ってから猛スパート、残り2.195㎞を6分44秒、ラスト1㎞は2分58秒でカバー。初マラソンながら見事な粘りでしたね。暑さ適性もありそうかな??

そのあとベテランの今井選手が38㎞あたりまで日本人トップ争いを展開し、復調の兆しが見えるレース。2時間8分台ベストを持つ野口選手も力がついているところは見れましたかね。最も、瀬古さんは中村選手は褒めるも「東京五輪はもっと暑い」と辛口評価。やはりそこは日本勢の課題になってくるかもしれませんね。

その他、気になる選手

12位田中佳佑(富士通)2:14:50
13位其田健也(JR東日本)2:14:53
14位鈴木洋平(愛三工業)2:15:16
15位藤本 拓(トヨタ自動車)2:15:30
16位松尾修治(中電工)2:15:41
17位丸山文裕(旭化成)2:15:59
18位西山凌平(トヨタ紡織)2:16:00
21位村山謙太(旭化成)2:17:43
26位設楽啓太(日立物流)2:18:39
28位窪田 忍(トヨタ自動車)2:19:18
30位竹ノ内佳樹(NTT西日本)2:20:29
50位井下裕貴(東京国際大④)2:24:26
51位栃木 渡(順天堂大④)2:24:32
73位森田知行(カネボウ)2:28:46(引退レース)

その後ろ、30㎞過ぎの状況からかなり変わっていましたね。それまで野口選手らと争っていた愛三工業・鈴木、トヨタの藤本選手は最終的に2時間15分台。ただ、2人ともスピードランナーの中、結構ついた印象も?これを後ろから田中・其田選手が追い抜いた格好ですね。田中選手は2月延岡西日本に続いてのマラソンでまずまずでは?

あと、25㎞過ぎに下がった村山選手はそのまま巻き返せず21位、37㎞過ぎまで日本人トップだった窪田選手は最後は蛇行する形で28位。これはいい糧にしてほしいですね。また、15㎞過ぎに遅れた設楽啓選手は26位で2時間18分台。少しずつ良くなったでしょうか。竹ノ内選手は今回は苦しかったです。

また、学生は注目が集まった栃木選手は51位。まずは経験でしたが、終盤ちょっと厳しかったですかね。それを最後に上回ったのは東国大の井下選手。陸マガで5000m達成率でNo.1だった選手です。マラソンも健闘しました。

最後に、カネボウの森田選手。立命館大出身の選手、初マラソン2時間9分台で話題になったこともありましたね。そのあと故障などもあり、それがベストレースになってしまいました。それでも最後完走することがえきて良かったです。カネボウはベテランが次々引退しますが、高岡監督の元、また復活してきてほしいです。

MGC出場権獲得者

これで男子は13人になりましたね。

こう見ると、なんだかんだベストメンバーが揃ったでしょうかね?瀬古さんは25人くらいいればと言われていましたが、これで川内選手のように2レース平均が2時間11分以内というワイルドカードの条件をクリアできれば、かなり増えますかね。もっともっと盛り上がってほしい男子マラソン界です。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。