三大駅伝とも、総合2位の結果になった駒澤大ですが、若手新戦力も起用しながら、最後まで優勝争いを盛り上げ続けたと思います。1区は平地でも一気に覚醒した帰山選手が、スローで差がつかない中でも区間2位と役割と果します。

　2区は最初で最後となった篠原選手が、66分14秒の好タイムで区間4位。とはいえ、適性という面では勝てなかったという悔しさ、青学大にも交わされた悔しさもあったかもしれません。それでも、後々にはハーフ59分台を出すのですから、平地のスピードは現時点で最強レベルランナーです。

　これを受け継いだのは佐藤選手ではなく、今年はルーキーリレー。谷中選手は夏の上がり選手、全日本駅伝・上尾ハーフでも高いポテンシャルを見せていました。実は箱根前に一頓挫あり、一旦は佐藤選手3区もあったそうです。前半はいけませんでしたが、早大の同学年の選手が追いついてきてからの激走は印象に残っています。

　4区はもう一人期待のルーキー桑田選手。全日本駅伝2区はまさかの失速となりましたが、直前の大会で1万m28分11秒を出していました。すぐに早大を突き放すと、単独4位で走り切りました。ポテンシャルの高さを感じる走りでした。

　悔しかった、そして箱根駅伝の難しさを感じたのが5区山登り。満を持してエース3年山川選手が上りましたが…、まさかの苦しい走り。平地のスピードが山登りで推進力になっていかなかった。それでも区間4位にまとめましたが、3分以上の差は、きつくなりました。

　その中で、6区と7区で攻めに転じます。6区に2大会前の区間賞の伊藤選手をまさかの配置。全日本3区の激走で、今回は平地と思われた中、どこまで追い上げられるかでしたが、トップ青学大がまさかの56分台。57分台快走も4分20秒まで差が開きました。

　異次元の走りを見せたのが7区佐藤選手。8割の状態での出場だったそうですが、走り出したらやはり日本トップレベルのロード力だと言える走り。50秒以上区間記録を更新して、60分台まで引き上げました。個人的にはまた7区でもいいのではと思ってしまいますが…。またトップ青学大も1分40秒差まで追い上げました。

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陸上・駅伝 – 箱根駅伝総合2位の駒澤大学　“怪物”佐藤圭汰の猛追で復路V「来年リベンジしたい」https://t.co/XFTecUI9qX

— 4years. (@4years_media) January 6, 2025

　ここから2年生の選手で懸命のリレーとなります。8区東条となった安原選手は遊行寺坂付近までは青学大とほぼ互角の走り、最後の3㎞は相手が格上でしたが、区間4位の走り。9区村上選手も思い切って攻めていっての区間5位、藤田監督の復路優勝だけは譲らないという激の元、進んでいきます。

　アンカー2年小山選手は、元々世代で一番期待されていた選手。初駅伝でしたが、1区も考えたほど調子が上がってきていました。青学大が区間賞ペースで走り、プレッシャーがかかる中区間2位。復路優勝は果たして、駒大の意地は見せました。出雲・全日本ともに見どころが多い駅伝でした。

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