そろそろ箱根駅伝2025(第101回)の余韻が冷めつつありますかね。
レース内容をもう一度じっくりと振り返ってみたいと思います。
例年通りの定点別振り返りとなります。
3区は、伸びる選手は本当に伸びる区間になってきたように思います。
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まずは出走者を持ちタイムと、過去の実績とともに見てみます。
トップは2年中大本間選手。1万m27分台を出して、大きく成長途上の選手だ。2区で少し追い上げられたとはいえ、まだ少し2位以降には差がついている。2位は東国大佐藤選手に、3位はついに箱根駅伝に登場した青学4年生鶴川選手、その後ろから3区にムチーニ選手を起用した創価大。まずは、どこまで追い上げてくるか、どこかで捉えることがあるのかというのが焦点となった。
その後ろに、1年生に託した駒大谷中選手、まさかの出遅れとなった國學院大は3年度めの3区の4年山本選手で追い上げを狙う形。その他、シード権争い付近も、僅差で早くも激化の様相だった。
レース展開
1.5km:國學山本・立大稲塚選手が、中学市川選手を交わしていく。
3㎞:2位東国佐藤選手の後ろ、青学鶴川選手 創価ムチーニ選手は8分22秒も追いつかれていない 5位駒大谷中選手の後ろに、國學山本選手らの集団がじりじり詰めている。
5㎞:中大本間選手が通過。5㎞13分台のペースながら落ち着いて走っている印象
5.4km遊行寺坂
1位中大本間45
2位東国佐藤48秒
3位青学鶴川57秒
4位創価ムチーニ1分12秒
5位駒大谷中1分43秒
5位國學山本・立大稲塚・帝京柴戸1分57秒
9位城西平林・中学市川2分08秒
11位早大山口2分13秒
12位山学村上2分38秒
13位大東入濱・専大上山
日大冨田・法大矢原3分49秒
17位順大海老澤3分50秒
18位日体富永4分03秒
19位東洋迎4分12秒
OP筑波小山4分35秒
20位神大酒井5分25秒
藤沢7.6km
区間記録:96回ヴィンセント(東国)20分40秒
日本人記録:100回太田(青学)20分41秒
1位中大・本間 颯②20分54秒(1)
4位東国・佐藤榛紀④21分07秒(2)0:53
2位青学・鶴川正也④21分02秒(3)0:57
3位創価・S.ムチーニ②21分04秒(4)1:09
16位駒大・谷中 晴①21分36秒(5)1:49
8位國學・山本歩夢④21分14秒(6)1:59
6位立大・稲塚大祐④21分11秒(6)1:59
14位帝京・柴戸遼太③21分32秒(6)1:59
4位城西・平林 樹④21分07秒(9)2:13
16位中学・市川大世②21分36秒(9)2:13
7位早大・山口竣平①21分12秒(11)2:16
19位山学・村上大樹④21分57秒(12)3:00
9位大東・入濱輝大③21分16秒(13)3:54
15位専大・上山詩樹②21分33秒(13)3:54
11位順大・海老澤憲伸④21分24秒(15)3:58
18位法大・矢原倖瑛③21分46秒(15)3:58
12位日体・富永椋太④21分26秒(17)4:10
21位日大・冨田悠晟③22分02秒(17)4:10
10位東洋・迎 暖人①21分19秒(19)4:21
13位筑波・小山洋生③21分30秒(19.5)4:44
19位神大・酒井健成③21分57秒(20)5:37
中大本間選手が、後方の追い上げを上回る
最初は後方の追撃が気になっていた。東国佐藤選手が突っ込んで入り、青学鶴川選手や創価大ムチーニ選手が追い上げようとするところだった。でしたが、藤沢定点では逆にトップ中大本間選手との差が空いていた。それはそのはずで、1万m27分台のランナーがトップですいすい逃げている。どうやら首位争い、往路優勝争いは一筋縄ではいかない感じになった。
5位駒大谷中選手は、途中頓挫があったようで、序盤は慎重な入り。前のムチーニ選手との差は一気に開いて、後方國學山本選手と立大稲塚選手らがじりじり詰めよってくる展開。実力者帝京柴戸選手を挟んで、城西平林選手や早大山口選手らも追い上げ態勢といったところ。上位の争いは激しそうだ。
11位早大から、大きく差を付けられ12位山学村上選手がスローの入り、そこから1分空いて13位争い。流れもあり、区間上位の選手はいなかったものの、3年連続3区の大東入濱選手が突っ込んで入り、2区の遅れを取り戻そうという所。後方では、日体富永選手や東洋迎選手も前との差を詰めにかかっているか。次の定点で大きく動きそうだった。
9.4km:5位駒大谷中選手の後ろに、國學山本選手がピタリ
9.8km:2位東国佐藤選手の後ろに、青学鶴川選手がピタリ、10㎞給水のところでちょうど追い抜いていく
10㎞:青学鶴川選手が27分58秒とのこと、中大本間選手もおそらく27分台
11.8km浜須賀交差点
1位中大本間1:50
2位創価ムチーニ・青学鶴川1分06秒
4位東国佐藤1分07秒
5位國學山本・駒大谷中2分07秒
7位早大山口2分21秒
8位立大稲塚2分31秒
9位城西平林2分36秒
10位帝京柴戸2分38秒
11位中学市川2分49秒
12位山学村上3分48秒
13位順大海老澤・専大上山・大東入濱4分29秒
16位日体富永・法大矢原4分37秒
18位東洋迎4分47秒
19位日大冨田5分16秒
OP筑波小山5分17秒
20位神大酒井6分15秒
12.8km:創価ムチーニ選手が既に総合2位に浮上、青学鶴川選手がサングラスを上げて追うが総合3位、4位に東国佐藤選手が後退。
13.3km:5位駒大谷中・國學山本選手の併走に、7位早大山口選手が猛追中。
茅ヶ崎14.3km(定点間6.7㎞)
区間記録:96回ヴィンセント(東国)18分50秒<39分30秒>
日本人記録:100回太田(青学)18分57秒<39分38秒>
2位中大・本間 颯②19分20秒[1]40分14秒(1)
1位創価・S.ムチーニ②19分18秒[2]40分22秒(2)1:07
5位青学・鶴川正也④19分43秒[4]40分45秒(3)1:20
7位東国・佐藤榛紀④19分56秒[6]41分03秒(4)1:29
6位駒大・谷中 晴①19分49秒[8]41分25秒(5)2:18
4位國學・山本歩夢④19分39秒[5]40分53秒(5)2:18
3位早大・山口竣平①19分31秒[3]40分43秒(7)2:27
13位立大・稲塚大祐④20分17秒[9]41分28秒(8)2:56
8位城西・平林 樹④20分03秒[7]41分10秒(8)2:56
17位帝京・柴戸遼太③20分27秒[15]41分59秒(10)3:06
19位中学・市川大世②20分33秒[16]42分09秒(11)3:26
20位山学・村上大樹④20分45秒[19]42分42秒(12)4:25
14位大東・入濱輝大③20分17秒[11]41分33秒(13)4:51
11位順大・海老澤憲伸④20分13秒[12]41分37秒(13)4:51
15位専大・上山詩樹②20分17秒[14]41分50秒(13)4:51
10位日体・富永椋太④20分11秒[12]41分37秒(16)5:01
16位法大・矢原倖瑛③20分23秒[16]42分09秒(16)5:01
9位東洋・迎 暖人①20分10秒[10]41分29秒(18)5:11
12位筑波・小山洋生③20分16秒[13.5]51分46秒(18.5)5:40
21位日大・冨田悠晟③21分07秒[20]43分09秒(19)5:57
18位神大・酒井健成③20分27秒[18]42分24秒(20)6:44
創価ムチーニ選手が、青学を交わす!
後方ではやや意外な展開。東国佐藤選手に、青学鶴川選手が追いついて交わしたものの10㎞27分58秒。下り坂と鶴川選手のトラックの成績、さらに3区区間新を狙うという勢いという程ではなかった。こうなると創価ムチーニ選手が追い上げてくる。
浜須賀交差点で並んでいたところ、青学原監督がトイレに行かれていた間に、鶴川選手が、本番中に初めて差し込みに見舞われていたこともあり、一気に差がついてしまった。後ろ、東国佐藤選手が再び追い上げようとするところだ。ムチーニ選手そのまま乗っていきたいところだが、中大本間選手が速い早い。この定点間では、ムチーニ選手が勝利したものの、詰まった差は2秒。以前、1分以上差はキープしていた。
1年生早大山口選手が、駒大・國學院を猛追!
5位争いは、國學山本選手が駒大谷中選手に追いついたものの、そこからは中々追い上げられずにいる。いつの間にか3位の青学鶴川選手とは58秒もの差が開いて、少し総合優勝争い苦しくなる。その後ろ驚いた。藤沢定点11位通過の、早大1年生山口選手が猛追していて、この2人の僅か9秒差の総合7位に浮上していた。
城西平林・立大稲塚選手ら4年生の実力者も一気に交わしていって7位。期待のルーキーで入学し、出雲辺りまで揉まれていたところ、一気に弾けてきたようだ。2区で足踏みしたところ、面白い展開だ。その後ろは、帝京柴戸・中学市川選手がやや後退加減、村上選手は後ろに飲まれそうだった。
13位争いはかなり激しくなっていて、18位の東洋大までが20秒までに入る混戦。その中、東洋1年生迎選手がじわじわ集団に迫っていく。直前まで復路予定だった1年生の追い上げだ。これに筑波小山選手を挟んで、日大冨田選手が区間最下位で19位まで転落。1万m28分台の走力をもってしても、今の高速化につくのは簡単ではないということを思い知らされる展開となってしまった。
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15.5km:駒大谷中選手が総合5位に浮上、國學山本選手を突き放す、7位早大山口選手が懸命に追い上げる姿も
17km:総合5位駒大谷中選手の後ろに早大山口選手が秒差まで迫ってくる、國學山本選手が7位に交代。
藤原監督「ここまできたら往路優勝と言いたいところだけど、チャレンジャーなので楽しんでほしい」
湘南大橋18.1km(定点間3.8㎞)
区間記録96回ヴィンセント(東国)10分49秒<50分19秒>
日本人記録100回太田(青学)10分54秒<50分32秒>
1位中大・本間 颯②10分51秒[1]51分05秒(1)
3位創価・S.ムチーニ②11分04秒[2]51分26秒(2)1:20
6位青学・鶴川正也④11分25秒[4]52分10秒(3)1:54
16位東国・佐藤榛紀④11分45秒[8]52分48秒(4)2:23
4位駒大・谷中 晴①11分11秒[6]52分36秒(5)2:38
2位早大・山口竣平①11分02秒[3]51分45秒(5)2:38
5位國學・山本歩夢④11分22秒[5]52分15秒(7)2:49
14位城西・平林 樹④11分37秒[7]52分47秒(8)3:42
18位立大・稲塚大祐④11分47秒[13]53分15秒(9)3:52
21位帝京・柴戸遼太③11分54秒[15]53分53秒(10)4:09
20位中学・市川大世②11分53秒[18]54分02秒(11)4:28
16位山学・村上大樹④11分45秒[19]54分27秒(12)5:19
10位順大・海老澤憲伸④11分31秒[11]53分08秒(13)5:31
9位大東・入濱輝大③11分31秒[10]53分04秒(13)5:31
10位専大・上山詩樹②11分31秒[14]53分21秒(13)5:31
10位日体・富永椋太④11分31秒[11]53分08秒(16)5:41
7位東洋・迎 暖人①11分28秒[9]52分57秒(17)5:48
15位法大・矢原倖瑛③11分44秒[15]53分53秒(18)5:54
8位筑波・小山洋生③11分29秒[13.5]53分15秒(18.5)6:18
19位日大・冨田悠晟③11分52秒[20]55分01秒(19)6:58
13位神大・酒井健成③11分33秒[17]53分57秒(20)7:26
1年生が熱い湘南大橋!
5位争いが見応えあった。駒大谷中選手が、國學山本選手を突き放して5位に浮上した。國學院は何となく伸びていない展開に。これを一気に早大山口選手が交わしてく。そして、湘南大橋では、駒大谷中・早大山口選手が5位争いでがっぷり四つ。気が付けば、失速気味の東国佐藤選手が目の前に迫っていた。
かなり後方ながら、東洋迎選手がこの定点間7位の成績でじわじわ追い上げ、箱根経験者の法大迎選手を交わすと、13位争いも射程圏に入る位置。10位付近のチームはまだ見えないものの、苦しくなっている選手もいて、じわりと10位ラインが迫っていた。山口・谷中選手が争いも激しく、実は1年生の争いに見どころがあった、第101回箱根駅伝の湘南大橋でした。
18.5km:5位争い駒大谷中・早大山口選手がピタリ後ろで湘南大橋を通過。國學山本選手は10秒ほど後ろ
19.2km:駒大と早大が、東国佐藤選手を交わして総合4位争いに浮上。また初めて山口選手が前へ
藤原監督「鶴川選手と1分半引き離した、もう少し、2分離そう!」
藤田監督「お前の走りで駒大の浮沈が決まる、前の青学大を2人で追いかけていけ!!」
20km過ぎ:10位以内を走る立大稲塚選手の姿、63年ぶりシード権を狙う。
中大がトップで襷をリレー。60分16秒の歴代4位の好タイムでリレー。かなり後続を引き離した。
21.4㎞平塚中継所(定点間3.3㎞)
区間記録:96回ヴィンセント(東国)9分06秒<59分25秒>
日本人記録:100回太田(青学)9分15秒<59分47秒>
1位中大・本間 颯②9分11秒[1]60分16秒(1)
2位創価・S.ムチーニ②9分25秒[2]60分51秒(2)1:34
9位青学・鶴川正也④9分41秒[4]61分51秒(3)2:24
3位駒大・谷中 晴①9分29秒[6]62分05秒(4)2:56
4位早大・山口竣平①9分30秒[3]61分15秒(5)2:57
7位國學・山本歩夢④9分39秒[5]61分54秒(6)3:17
21位東国・佐藤榛紀④10分41秒[14]63分29秒(7)3:53
10位城西・平林 樹④9分41秒[7]62分28秒(8)4:12
20位立大・稲塚大祐④10分06秒[13]63分21秒(9)4:47
19位帝京・柴戸遼太③10分03秒[17]63分56秒(10)5:01
17位中学・市川大世②10分00秒[18]64分02秒(11)5:17
6位順大・海老澤憲伸④9分38秒[10]62分46秒(12)5:58
14位山学・村上大樹④9分53秒[19]64分20秒(13)6:01
5位日体・富永椋太④9分37秒[9]62分45秒(14)6:07
13位専大・上山詩樹②9分49秒[12]63分10秒(15)6:09
11位東洋・迎 暖人①9分43秒[8]62分40秒(16)6:20
18位大東・入濱輝大③10分02秒[11]63分06秒(17)6:22
12位法大・矢原倖瑛③9分46秒[15]63分39秒(18)6:29
8位筑波・小山洋生③9分40秒[11.5]62分55秒(18.5)6:47
16位日大・冨田悠晟③9分59秒[20]65分00秒(19)7:46
15位神大・酒井健成③9分54秒[16]63分51秒(20)8:09
中大本間選手歴代4位の快走!首位キープ
後ろの順位争いが激しかった中、一人で独走していた中大本間選手がトップ中継。なんと60分16秒と、昨年の駒大佐藤選手とほぼ同等レベルでの歴代4位の快走!設定タイムは61分付近だったそうだが、これがトップを快走していると、力が3割増しになるということなのか。目論見通り、3強を上回った2位創価大ムチーニ選手は、榎木監督が前に中大がいたのが痛手だった、と話したように、トップ効果とはいかなかったのだろうか。
3位青学鶴川選手が、最初で最後の箱根路まさかの苦しみ、61分51秒とやや差を付けられての区間4位。トップとの差が2分24秒となってしまい、原監督が唯一ヒヤリとしたというシーン。箱根往路をいきなり激走するというのはいかに大変なのかを思い知るシーンでもあった。最も、青学大はここからが自信あるのだが。
4位争いは駒大谷中選手が最後に1秒先んじて決着、早大山口選手とともに、青学大の背中が見える位置だ。この後ろに國學院山本選手が何とか踏ん張った。その後ろ、東国大佐藤選手が、ややアクシデント気味で失速し、63分半ばの区間14位。ちょっと流れが切れてしまったのではないか、とこの時点では思われた。
最後は順大海老澤・日体富永選手ら4年生の追い上げ
そして一旦、開きかけたシード権争いが混沌。城西平林・立大稲塚選手が最後僅かに伸び悩んで8位と9位。最も平林選手は62分半ばの区間7位だが。次、帝京柴戸選手が思わぬ不振で総合10位と、早くも2区の貯金がなくなり、続いた中学市川選手も、初の箱根路はやや跳ね返された形だ。
12位争いが激しくなり、山学村上選手が最後までペースを上げられず、後方集団に飲み込まれる形に。順大海老澤選手と、日体富永選手の4年生が意地を見せて順位アップ。個人タイムも62分台で悪い流れを立つ走りだ。続いて、専大上山選手が集団に食いつき区間12位の走りで総合15位。
その後ろまで順を上げたのが東洋迎選手。東洋大は3区の攻略法を心得ているのかと思う好走。今年もシード権へ希が繋がった。大東入濱・法大矢原選手が伸び悩んで17位と18位と足踏み。後ろ、終盤まとめた連合の筑波小山選手が前が見える位置に追い上げた。連合は小山選手の粘りで、繋がっていく。最後に、1分ほど空いて日大冨田・神大酒井選手が通過。目まぐるしい順位変動があった中で、4区に繋がっていく。
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