出雲駅伝・全日本大学駅伝が終わって、いよいよ箱根駅伝モードになってきますね。
箱根駅伝出場大学の、
今季のチームの特徴や、山など箱根に向けての戦力分析をしていきたいと思います。
まずは、気になる3強
國學院大、駒澤大、青山学院大です。
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出雲駅伝…5年ぶり2度目の優勝!1区青木選手が区間3位の好発進、2区山本選手と3区辻原選手が、青学・駒大が見える範囲で繋ぐと、4区から持ち前の中間層の強さを発揮。
野中・上原選手と連続区間賞で一気に先頭へ。駒大とアンカー決戦になった6区平林選手が、トラックで格上の篠原選手を退けて、見事な総合優勝を果たした。
全日本大学駅伝…1区嘉数選手が秒差のスタート、2区青木選手、3区辻原選手らが食い下がるも、序盤にスピードエースをつぎ込んだ青学大に対して、4区終了時点で1分22秒もの差を付けられる。
しかし、ここからだった。5区野中選手が持ち前のスピードを生かして区間賞。見える範囲に迫ると、前半区間もやれる6区山本選手が区間新記録をマークして、青学と4秒差に迫ります。
7区エース平林選手で突き抜けたいところ、青学大の激しい抵抗にあい、4秒差のままアンカー決戦へ。8区上原選手は牽制となった中、駒大の追い上げを察知し、中盤に勝負のスパート。結果的に、2位に上がった駒大を28秒振り切って、優勝!全日本駅伝初優勝とともに、見事に今年度2冠を達成した。
エース力:★★★★★
往路で勝負できる人材がついに揃いましたね。距離が伸びれば伸びる程強いと言われた4年平林選手は、今やフルマラソン2時間6分台の学生記録保持者。前回の箱根同様、エース区間の2区なら66分26秒の区間4位からどこまで短縮できるかだ。
脇を固める1区3区スピードランナーも強い。1区候補は、出雲駅伝1区3位好スタートを切った3年青木選手あたり。3区は、1年から区間6位好走の4年山本選手が候補。前田監督曰く、今年の秋は尻上がりに調子を上げる仕様だそうなので、どこまで仕上がるか。
また、4区はキーマンと言われている2年辻原選手でしょう。ルーキーだった昨年も区間4位好走していましたが、距離が伸びるほど良くてアップダウンがあるコース。この区間じゃねーかということ、ここで61分切まであるか。
山の戦力:★★★★☆
國學院大が、外から見てあまり分からないのが大事な山区間となる。昨年は、上原選手がチャレンジするも、冷雨に泣き失速。勿論、さらに走力を伸ばしているものの、前回大きく失速しているので、ちょっと考えづらいか。
他の選手となると、タフなロードで強いと言われている同じ3年の高山選手や、前回遊行寺坂がある8区で好走している鎌田選手あたりになるでしょうか。
もしかすると、平林選手の登板も僅かにあると思います。おそらく全学生の中で、一番早く5区をこなせるのは平林選手と思っています。十分区間記録いけると思う。
とはいえ、区間記録レベルくらいでは、駒大や青学も用意してくるでしょう。もっと突き抜ける公算があるか、それか箱根2区で他に66分台ではまとめられる選手が出てくる必要があるか…。ここは、悩むところ。
山下りも、人材はいますがどこまでいけるか。昨年は、嘉数選手か後村選手か、と言われ、最終的に後村選手が走るも59分37秒の区間10位。敵は57分台をターゲットにしていますので、どちらが走るにせよかなりのパフォーマンス向上が必要になりそう。
山登りも山下りも、総合3位狙いなら、十分ですが、総合優勝を自力でもぎ取るとなると、どちらも区間記録レベルのパフォーマンスが必要。どこまで仕上がるかだ。
選手層:★★★★★
もし2区平林選手で5区が高山選手らだった場合、復路のエースは、1万m28分前半の上原選手が中心になることになります。9区って下り基調なので、本質的にはスピード区間なところもあります。これに暑さにも強い上原選手が走れれば??
この他の区間も、野中選手は7区あたりでスピード感のある走りができそうで非常に合っています。あとの8区や10区は現時点では、鎌田選手や下りをしなかった場合の嘉数選手などか。
そういえば、昨年7区出走田中選手、9区出走吉田選手がどのくらいの状態か。現2年生の世代の成長は大きく総合力を左右すると思います。このあたりは…上尾ハーフ辺りが大事になるかな?
総合優勝争いの中心的な存在は間違いありません。平林・山本選手という4年生の軸がいて、力をつけてきた3年上原・青木選手に、非常にキーマンとなっている2年生辻原・野中選手ら、主力~中堅選手は本当に強力、出雲・全日本駅伝2冠は納得のメンバー。
箱根駅伝に向けても視界良好…ではありますが、青学大のように箱根になると化けるチームもありますし、一番さの付きやすい山登りを誰が担当するのか。このあたり、最後の2カ月でどこまで仕上がるかになるのではないでしょうか。中心になるのは間違いありません。
出雲駅伝…事前に3年佐藤選手を欠くと分かっている中で目指した3連覇。1区ルーキー桑田選手が見える範囲で耐えると、2区帰山選手と3区山川選手が、青学大に食らいついて優勝争いの中へ。
4区伊藤選手が先頭へ、5区初出場となった島子選手が、國學院大に交わされるも粘って、秒差の2位でアンカー決戦へ。直前に、5千m日本学生新を出した4年篠原選手に託されたものの、中盤で引き離され総合2位。悔しい結果も、トップ3に入れない予想も散見される中、力を示しました。
全日本大学駅伝…まさかの展開になりました。1区に回った島子選手が前で見える範囲で繋ぐも、2区桑田選手がまさかの失速。区間14位のブレーキで、この時点でトップの青学大とは2分34秒、國學院と2分差。総合優勝争いからは脱落…のはずでした。
ただでは終わらないのが駒大の底力。初の主要区間となった3区伊藤選手が覚醒!区間2位で8人抜きで総合8位へ浮上すると、初駅伝の4区谷中・5区村上・6区安原選手も区間上位で走り、総合5位にまで浮上します。
さらに勢いは加速。7区篠原選手が単独走の場面が多い中、激戦の首位争いより早いタイムで区間賞を獲得。さらに、日本人記録をターゲットにしていた山川選手が、攻撃てなレースを展開。2分以上の大差がいつの間にか、28秒差にまで縮めてゴール。5連覇は逃したものの、駒大の意地とプライドを見た気がしました。
エース力:★★★★★
2本陣エースは2本柱になりましたね。4年篠原選手だけでなく3年山川選手もエースです。どちらが、エース区間2区でもおかしくありません。適性だけなら、アップダウンに強い山川選手が2区、篠原選手は3区スピード区間が合いそうな気がします。
ただ、本人たちの希望は篠原選手が2区、山川選手が2年ぶり5区山登りの希望になっています。ある程度尊重されていくでしょうか。
全日本駅伝3区では伊藤選手が覚醒傾向で、どうやら箱根駅伝往路を務められそうな力をつけてきているみたい。3区面白いですが1区でしょうか。
そして…3年佐藤選手は、現時点では起用の方針です。今年3区で60分前半と凄まじいレースをしているのは、まだまだ鮮明に覚えています。そこまで走れるようになっていれば、箱根駅伝で戦えるチームになります。
山の戦力:★★★★☆
現時点では山川選手が希望していますね。2大会前、当時1年生ながら70分45秒の区間4位の走りで、追撃を振り切って往路優勝のゴールテープを切った選手。凄まじい走り込みを行うので、故障もありつつも、年々パワーアップしています。今回走れば、69分台は十分、区間記録更新の可能性もある選手です。
とはいえ、勿論全日本駅伝8区を見ていると2区や4区あたりの起用で、優位にレースを進めたいところもあります。その場合は、1年生谷中選手も僅かにあると思います。ロードに強く、既にある程度自分の力で走る力があるのは、2大会前の山川選手と被るところ。70分台が求められますが、計算が立つならあり得る話です。
山下りは、3年生伊藤・帰山選手が経験者ですが、伊藤選手は、走力的に平地間違いないでしょう。帰山選手は出雲好走するも、全日本に出場しなかったのが引っかかりますが、基本的には帰山選手路線か?それとも、昨年16人エントリーしていた4年生小牧選手あたりかもしれません。いずれにせよ58分前半は求められるでしょう。
選手層:★★★★☆
選手層が優勝を狙うには薄い…と言われていましたが、何とかなりそうになってきました。全日本大学駅伝では、初駅伝の選手が区間上位で健闘していました。
このあたりは基本的には2年生がキーになってくると思います。全日本駅伝で5区6区堅実に走った村上・安原選手がまず候補になってきます。復路なら面白う。全日本失敗した桑田選手も、単独走は得意、こちらなら巻き返しが期待できます。
それから、藤田監督は同学年の小松・小山選手についても触れていますし、いずれハーフマラソンで答えが出てくるでしょうか。あとは、2年時からロードで渋い走りを続けている吉本選手ら4年生の存在もあります。6区山下りまでいい流れが作れていれば、十分引き継げるメンバーが揃っています。
春先、関東インカレが良くなかった事もあり、駒大大丈夫か、この声が聞かれましたが、夏合宿を超えて大きく羽ばたきそうな選手が増えてきました。
4年生篠原・3年山川選手がWエースとしてチームを引っ張り、同じ3年伊藤・帰山選手も他校のエースと戦える選手に成長。佐藤選手不在の穴を埋めていました。2年生も駅伝デビューを果たし、1年生は桑田・谷中選手が面白い存在になっています。
核となる選手は揃っていて、勢いある選手は出てきていて、やっぱり駒大の育成力の高さを改めて知りました。その中、総合優勝奪取は…2025年世界陸上東京に向けて無理はしてほしくないですが、3年佐藤選手が、最後のピースになるでしょうか。
出雲駅伝…最強世代の4年生に選手が揃い、総合力の青学大が、優勝候補筆頭に上げられました。ついに万全の状態で臨んだ鶴川選手が1区区間賞奪取、2区野村選手が今一つで追いつかれますが、3区駅伝男黒田選手も頑張って先頭には立ちますが、酷暑もありスピードはあげきれませんでした。
4区宇田川選手が先頭を譲ると、5区若林選手が一旦は先頭に立つも中盤から苦しい走りで後退。箱根駅伝男初登場となったアンカー4年太田選手は不完全燃焼の走りに。原監督は「4年生が甘い」「”タスキ際”が甘い」とご立腹でした。
全日本大学駅伝…巻き返しを誓った全日本駅伝。1区野村選手が僅差で繋ぎ、2区鶴川選手が創価大と競い合いながら一気に抜け出して、区間賞の走りで首位に立ちます。3区期待のルーキー折田選手が単独先頭に立つと、4区起用となった黒田選手が構造との差を1分以上へ。一時は、総合優勝争いは決着がついたと思われました。
でしたが、國學院大の反撃にあいます。5区田中選手が区間4位、6区白石選手が区間2位。4年生がいぶし銀の走りをしましたが、連続区間賞の國學院大に僅か4秒差にまで迫られます。
この状況にスイッチが入った4年太田選手。思い切って飛ばしていって、悪い流れを打ち切ります。苦しくなった終盤も踏ん張り首位キープします。しかし、アンカーに入った3年塩出選手に、この展開はやや荷が重く…まさかの総合3位に後退してしまいました。
エース力:★★★★★
出雲駅伝は先頭に立つも貯金を作れず、全日本駅伝は貯金を作った。これをみると、青学大は例年通り、箱根駅伝仕様で、3冠にチャレンジしたのが良く分かりますね。
エースが距離が伸びるごとに強くなっている。4年鶴川選手と太田選手、3年黒田選手の全日本大学駅伝の活躍は凄かったですが、箱根駅伝はもっと仕上がるのでしょうね。
鶴川選手は、5千m日本選手権4位の最高級のスピードを持ちつつも、アップダウンも強いそうなので、箱根駅伝は最初で最後で2区も十分ありそうな。
そして、寒くなる冬になる本領を発揮する箱根駅伝男の太田選手はやはり3区か、黒田選手もアップダウンがある区間は非常に強く、2区や4区、5区も行けるというそうです。みてみたいですが、往路から畳みかけることを考えると、往路序盤が無難でしょう。
さらに、前年1区を務めて、チームに勇気を与えた3年荒巻選手が、都ハーフにて戦列復帰。これは非常に大きいです。彼の粘り強さ、仮に1区で仕掛ける他校があっても、戦える位置で繋いでくれるはずです。
山の戦力:★★★★★
ここは、現状の情報では最強ですよね。山登りも山下りも、前回区間2位の選手が、最終学年4年生として残っています。
若林選手は、過去2度好走しかしていません。1年時に70分46秒の区間3位で。”若の神”になり、3年時は69分32秒の区間2位と山の神の領域に近づきました。全日本前には、山登りの準備に入っています。69分きりはターゲットにするでしょう。
さらに山下りは、前回58分14秒の区間2位で駆け下りた野村選手がいます。夏前には、高いレベルと思われる57分17秒の区間記録をさらに超える56分台もターゲットにしていたとのこと。秋が不調なのは、その準備だとしたら、凄まじいことになりそうです。
こうなると、2区から6区まで怒涛の波状攻撃を仕掛けることが出来ることになり…調整が詰めれば本当に面白いです。
選手層:★★★★☆
全日本駅伝5区6区で詰められたことによって、思ったより選手層が厚くなっていない…と言われていますが、世田谷246ハーフを見ていると、やっぱり箱根に向けて見据えている選手がいるなと思います。
全日本駅伝では、5区田中6区白石8区塩出選手あたりがうまくいきませんでしたが、彼らは間違いなく箱根駅伝で言う復路タイプ。塩出選手なんかは前回は8区区間賞獲得。白石選手は安定感が高くなっていますし、9区や10区が似合ってそう。田中選手は、故障明け急仕上げだったので、箱根こそでしょう。
そして、若手も上がってきています。期待のスーパールーキー折田選手がまさかの出場争いなんですよね。7区あたりでも十分脅威です。さらに世田谷246ハーフでは2年平松・1年安島選手が結果を残していて、今年も出場争いのレベルが上がっています。前回10区の3年宇田川選手も巻き返すでしょう。個人で区間記録を狙える選手が出てくるなら、もう穴はなくなりますね。
出雲駅伝3位・全日本駅伝3位、珍しく順位が上がらなかったですが、全体的に選手の動きが良くなっていて、やっぱり箱根駅伝仕様で、3冠チャレンジをしていたのだなというのは実感しています。
4年鶴川選手が絶好調で、ロードはアップダウンがあればさらに強いとか。これに箱根駅伝男の太田・黒田選手に、山は任せろの若林・野村選手がいますので、往路エース区間冨山は強い。
3年生荒巻選手がついに復調してきましたし、塩出選手も黙ってはいないはず。下級生も、期待のルーキー折田選手だけでなく、平松・安島選手がいます。これに4年生白石・田中選手らが復路で控えているでしょう。
MARCH対抗戦で新たに結果を出す選手もいるかもしれませんので、この2か月間青学大からは目を離せません。個人的には、ここから何事も無ければ青学大(負ける時は大概自滅)、5区70分切あるなら國學院大、3区佐藤5区山川選手激走なら駒大とチャンスあるのかなと思っています。
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