【駒澤大学】第101回箱根駅伝2025へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、大学長距離各チームの2024年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

強いエースに食らいつける若手は!?
駒澤大学です

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【駒澤大学】第101回箱根駅伝2025へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

  この2年間、大学駅伝で圧倒的な成績を誇っていた駒澤大。特に今年の箱根駅伝で総合2位になるまでは、大学駅伝5連覇をするほど圧倒的でした。箱根駅伝は、僅かな隙を青学大に付かれましたが、それでも総合2位でした。

 久々チャレンジャーとなって迎えた今シーズン前半戦、思ったより駒大の名前を聞くことが少なかった。いや、4年篠原選手らエース格の選手は強かった。とはいえ、秋シーズンに向けてというと、中々名前が上がらなかった。

 卒業生にかなりの数の主力選手がいて、2年生以下に面白い人材はいるけど、中々上がってこなかったというところがあった。それでも、夏前には記録会で光も見えたところ、やはり駒大は上がってくるチーム。今一度戦力をまとめ直したい。

新チーム各学年戦力分析

※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは2部

4年生主力選手について

篠原倖太朗④27分35秒05/13分27秒04≪24日本1万6位、箱1区1位、23全3区2位、出1区1位、箱3区2位、22全5区2位、関東IC1万m8位、21:出1区8位、日本IC5千m2位≫
亘理 魁④28分47秒70/13分57秒62
小牧波亜斗④28分52秒71/13分58秒04
金谷紘大④28分56秒03/13分49秒47≪24関東IC5千15位≫
吉本真啓④29分08秒71/14分02秒31≪24関東IChalf≫
庭瀬俊輝④30分27秒61/13分58秒02≪24関東IChalf、箱10区4位≫

 4年生篠原選手がさらなる成長を遂げていますね。規模の大きなレースに参加し、5月は日本選手権1万mに出場。早いペースの中、終盤まで食らいつき、27分35秒05の自己ベスト。見事に6位入賞を果たすと、直近のホクレンで、5千も13分27秒04自己ベスト。駅伝で高いレベルの選手と走ると+αが出る感じはしていましたが、個人競技でもますます強くなっていっていますね。最後の大学駅伝も勿論、勝負区間での登場でしょう。

 チームを考えると、他の4年生がどこまで上がってくるか。勢いがあったのは金谷選手。関東IC5千mで決勝に進出し、その後5千m13分49秒ゲスト。レベルの高い対抗戦を経験できたのは非常に大きい。前回箱根エントリーの小牧選手も、秋にあがってくるかどうか。

 ロードでイメージの強い吉本・庭瀬選手は、関東ICハーフに出場しますが、もう少しの成績。とはいえ、時期的に就職活動とも被っているので、何とも言えないでしょうか。庭瀬選手は一度箱根も走っていますし、夏を超えればもう一つパワーアップしているでしょう。箱根駅伝までには必ず必要となる選手たちです。

3年生主力選手について

佐藤圭汰③27分28秒50/13分09秒45≪24箱3区2位、23全2区1位、出2区1位、日本5千4位、22全2区2位、出2区1位≫
伊藤蒼唯③28分28秒15/13分44秒49≪24関東IC1万、23全5区2位、出4区3位、関東IC1万8位、箱6区1位≫
山川拓馬③28分36秒98/13分56秒92≪24箱4区6位、23全8区1位、出3区3位、関東IChalf2位、箱5区4位、22全4区1位≫
帰山侑大③29分17秒19/13分37秒54≪24箱6区12位≫
森重清龍③/14分05秒31

 駒大どころか世界と戦うランナーとなりつつある3年佐藤選手。箱根駅伝3区激走からそれほど時間がたっていない中、室内とはいえ5千m13分09秒45と日本記録に秒差まで迫る記録を出したことは鮮明に記憶に残っていますね。その後、コンディションが整わず、日本選手権などに挑戦することができなかったのは惜しまれますが、秋シーズン以降にまた、ビッグパフォーマンスができる状態になればと思います。

 前半戦はこのほかの主力選手が中々調子が整わず苦戦しましたね。このあたり駒大が目立たなかった要員でもあったり。その中で、森重選手が神奈川ハーフに上位に入るなど、記録会順調に推移。トラックでも自己ベストを出していて、新戦力候補となっています。

 そして駅伝レギュラー組。山川選手が中々上がってきませんでしたが、7月に1万m28分36秒の記録。駅伝レースでも、このくらいのタイムで突っ込んでいたのですが、苦手だったトラックでここまで記録を出せたならもう大丈夫。大学駅伝でも中盤以降のタフな区間で、今まで以上の活躍をしてくれるはずです。

 箱根山下り経験者の2人も少しずつ戻ってきていますかね。伊藤選手は関東IC1万mの時期は良くなかったですが、7月ホクレンで5千m13分台。そして帰山選手が、初1万mを29分17秒でまとめた後、ホクレンで13分44秒好走。昨年12月のベストに迫っていましたね。山下りだけでなく、早ければ出雲駅伝から出番があるかもしれません。この世代が元気なら出雲・全日本は優勝争いのチャンスはあります。

2年生主力選手について

安原海晴②29分05秒31/13分56秒45≪24関東IC1万≫
植阪嶺児②29分43秒89/14分00秒93
小山翔也②/13分53秒25
島子公佑②/13分58秒58
工藤信太郎②/13分59秒70≪24関東IC1500m8位≫
村上 響②14分00秒88
新谷倖生②/14分16秒98
白井恒成②/14分19秒03≪24関東IC1500m11位≫
小松 聖②half63分33秒

 選手層の厚いチーム、箱根駅伝で戦うチームとなっていくにはこの世代がカギになります。昨年から注目度は高かったのですが、当時の駒大の厚い選手層に阻まれて中々大きな大会での主層のチャンスがありませんでした。今シーズン春は、一気に台頭するチャンスでしたが…関東ICでは1500mで工藤・白井選手が1500m決勝に進み、工藤選手が8位入賞。その後5千mでも自己ベストと成長中も、その他の選手は台頭に苦労した印象。

 そのうち、春先ベストの安原選手は夏前に試合復帰し、今後上がっていきそう。同じ試合で島子選手が13分58秒の自己ベストと新戦力候補へ。ちょくちょくベストは出ていました。おそらく、そのほかの選手が故障などもあり、試合出場も少なかったのが、活躍が少なく感じたところなのでしょう。

 前回の箱根で唯一エントリーに入った小山選手や、その他力のある植阪・村上選手、このほか前年度にハーフ63分台で走っている新谷・小松選手らが、この夏にどこまで上がってくるかというのは、大事になってきそうです。

1年生主力選手について

桑田駿介①13分46秒75/28分59秒87≪24関東IC5千5位、24全国1区10位、23高校4区1位≫
谷中 晴①14分00秒33
菅谷希弥①14分08秒37/28分55秒03≪24全国4区4位≫
坂口雄哉①14分11秒19≪24全国1区29位、23高校1区27位≫
舩津類生①14分15秒61
中野颯人①14分23秒60
秋山稟央①14分27秒86≪23関東IC1500m5位≫
高橋空也①14分29秒90
林 晄生①14分32秒02
杉田遥翔①14分39秒71
中川新太①14分46秒14≪24全国4区44位≫

 1年生は、現状では桑田選手が大きく抜けているでしょうか。高校駅伝でも4区区間賞を獲得するなどスーパールーキーでしたが、そこからさらに伸びてきていますよね。関東IC5千mで決勝に進出し、5位入賞を果たすと、U-20日本選手権で13分46秒75のベストで3位入賞。大きなレースで確実にステップアップしていますよね。大学駅伝も、どこでデビューできるか非常に楽しみです。

 この他の選手は、まずは夏にどこまで体ができるかというところですかね。その中で1万m28分台を高校時代に出している姿に選手や、高校駅伝で1区を走り6月に5千m14分16秒とベストに迫った坂口選手、他にも有力選手はいますね。

 駒大のルーキーは何人か秋に化けることがあり、4年生世代の篠原選手や3年生世代の山川・伊藤選手ら、夏合宿をパーフェクトにこなしていた選手は、やはりかなり走ると思います。出雲駅伝など10人のエントリーに抜擢された選手は、全日本以降で要注意といったところだと思います。

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【まとめ!】箱根駅伝2025へ向けて

・4年篠原選手は日本上位レベルに!佐藤選手復調待ち
・3年山川伊藤選手ら復活、1年桑田選手も勢いあり
・大学駅伝は2年生がどこまで上がってくるか

 とにかくまずは主力選手の状態ですね。篠原選手は春シーズンさらなるパワーアップ。1万m27分35秒、5千m13分27秒とさらに走力が上がってきています。大学駅伝も個人成績で楽しみになるレベルです。

 佐藤選手は、5千13分09秒を出した後、コンディションに苦しみましたが、夏にメンテナンスしてくれると思います。その佐藤選手世代の3年生は、山川選手が1万m28分36秒、伊藤選手も不調から少しずつ脱してきているようで、ほっとするところです。

 若手の台頭が待ち遠しく、有力ルーキー桑田選手以外では、2年生以下ではまだ大きな実績を残した選手は少ない形。このあたりが、駒大の勢いがあまり感じなかったところ。

 それでも記録会では工藤・島子選手が5千m13分台を出したり、4年生から金谷選手が台頭したり、トラックに重きを置いてのベストは何人か続いてはいます。

 前年の秋、少し結果が出ていた小山・村上選手らが2年生になってからうまくいっていない感じでしょうかね。夏に立て直しが効きさえすれば、十分強い選手たちですので、むしろ上がり目を楽しみにしますかね。

 エース級は十分優勝争いできるメンバー、出雲駅伝・全日本駅伝はエースが揃えばやはり楽しみが多いですかね。箱根駅伝は選手層構築が間に合うかどうか、夏合宿が試金石になりそうです。


hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。