出雲駅伝・箱根駅伝予選会が終わり、いよいよ次は全日本大学駅伝ですね。
関東地区中心に、全日本大学駅伝の区間オーダー予想をしていきます。
どこにも付け入る隙を見せず完勝した出雲駅伝!得意の全日本も制して、2年連続3冠へ王手をかけるのか!?駒澤大学です
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まずは、圧倒的な総合優勝!出雲駅伝の振り返りです。
1位駒澤大学2時間7分51秒
区間 | 区間順位 | 名前学年 | 区間タイム | 通過順位 | トップとの差 |
1区8.0㎞ | 🥇 | 篠原倖太朗③ | 22分45秒 | 1位 | -8秒 |
2区5.8㎞ | 🥇 | 佐藤圭汰② | 16分08秒 | 1位 | -39秒差 |
3区8.5㎞ | 🥉 | 山川拓馬② | 24分20秒 | 1位 | -57秒差 |
4区6.2㎞ | 🥉 | 伊藤蒼唯② | 17分47秒 | 1位 | -59秒差 |
5区6.4㎞ | 🥈 | 安原太陽④ | 17分51秒 | 1位 | -39秒差 |
6区10.2㎞ | 🥇 | 鈴木芽吹④ | 29分00秒 | 1位 | -1分43秒差 |
1区篠原選手…もうここで決まりましたよね。今年の箱根3区好走から、丸亀ハーフで日本人学生新・学生ハーフ優勝、1万m27分台を出すなど充実。ただ、そこから調子は下降線を辿っていき、今はまだ復調途上。本当は3区で起用したかったのですが、単独走には不安がある状態だったそうです。
そこで、大八木前監督が、”集団走の1区なら””と助言。その采配が的中!序盤から、IVYリーグ選抜の選手がハイペースで引っ張る展開。そして、ハイペースでの競り合いに強い選手と言えば、駒大篠原選手でした。中盤から縦長になっていき、6kmではもう2人のマッチレースに。ラスト500mで篠原選手がスパートして単独トップで中継所へ!最終的に関東地区のチームは20秒から、遅れたチームには1分以上の大差をつけていました。もう駒大の完全優勝の流れになりました。
2区佐藤選手…次の区間が強い!前年当時ルーキーながら区間賞区間新を出した2年佐藤選手。4日前にアジア大会に出場していたため、さすがに万全ではなかったものの、安定した走りを披露。向かい風の影響もあって、40秒ほどタイムが遅れたことや、青学大の選手と同タイムの区間賞に留まったことなど反省点をあげていましたが、むしろ貫禄を示した感じでした。2位以降との差も40秒ほどに広がりました。
3区山川選手…駒大優勝の流れになった中で、駅伝ファンは、3区山川選手で詰め寄らないときついと口々に語っていました。篠原選手が1区に回ったことで、2年生主力の山川選手が3区になりました。ロード巧者ということは知っての通りでしたが、スピードランナーのイメージが少なかったのでしょう。
とはいえ、ロード巧者だけでなく駅伝男でもある山川選手。序盤から突っ込んでいくと向かい風に強いという話の通り、2位以降をじりじりと広げていく展開。後方の留学生がガンガンきていますが、画面上それほど映ることもなく。留学生に14秒遅れる日本人トップの区間3位、青学大のエース選手ら区間4位以降には30秒以上の大差!2位以降は1分前後にまで広がっていきました。
4区伊藤選手…4区は、箱根6区山下り区間賞で一躍有名になった区間賞。そういえば、箱根は山川選手と日跨ぎで繋ぎましたが、今回は直接つなぎました。少し追い風となるこの区間で、1㎞2分50秒前後と早いペースで突っ込んでいきましたね。そのまま区間賞といきたかったですが、5㎞14分25秒通過後もうひと伸びとはいかず。区間3位で、総合2位・3位だった創価大や青学大に僅かに区間賞を譲りました。
5区安原選手…この駒大の5区は、全チーム全区間の中で、唯一当日変更があった区間。同じ4年の赤星選手が入っていましたが、万全を期して駅伝経験豊富な4年安原選手が一旦控えに回っていたとのことでした。
追い風もあって、区間記録に近いペースを維持して安原選手が先頭を進みます。創価大の選手がそれを超えるペースで、一時30秒近い差まで迫りました。それでも先頭の利を生かして、残り1㎞でペースアップ。区間賞こそ譲りましたが、区間2位の走りで、後方を寄せ付けず、エースにつなぎました。
6区鈴木選手…2年連続アンカー、つまり昨年出雲駅伝の優勝のゴールテープを切っている鈴木選手。昨年は故障の長期離脱からの涙の復活でしたが、今年は充実の1年。夏合宿は、4年間で最も練習を継続して積むことができたということで、大学に入ってから、最も調子が良かったそう。
1㎞2分47秒・2㎞5分31秒とハイペースで入っていくと、出雲大社の地点で、既に断トツの区間賞ペース。あっという間に後続を置き去りにすると、、その後も攻めの走りを貫いてのヴィクトリロードへ。ハイペースで押し切って優勝のゴールテープを切ると、2時間7分50秒の大会新!つまり昨年の駒大より早いタイム!さらに鈴木選手の区間タイムの29分00秒は、日本人区間新!やっぱり強い、エースが強いと本当にビシッと締まりますね!
※11月2日(水)に暫定オーダー提出
※当日朝に、補欠から最大3名入れ替え可能
エントリーメンバー
出:出雲駅伝、全:全日本駅伝、箱:箱根駅伝、都:都道府県対抗駅伝、高:高校駅伝
鈴木芽吹④27分41秒68/13分24秒55≪23出6区1位、日本5千10位、箱4区3位、22出6区1位、箱8区18位、21日本1万3位、箱5区4位、20:全3区5位≫
白鳥哲汰④28分14秒86/13分41秒39≪23関東IC5千14位、22:関東IC1万m、箱7区10位、21:箱1区14位≫
花尾恭輔④28分29秒82/13分51秒89≪22全8区1位、出1区2位、関東IC2部half2位、箱4区9位、21:全8区4位、出雲3区4位、箱7区4位、20:全2区11位≫
赤津勇進④28分30秒64/13分43秒79≪23関東IC1万12位、21:出5区10位≫
安原太陽④29分08秒88/13分37秒01≪23出5区2位、関東IC5千7位、箱7区5位、22全6区4位、出5区1位、関東IC5千m11位、箱3区16位、21:全6区2位、出2区3位≫
赤星雄斗④30分07秒21/13分57秒55≪23関東IChalf1位、箱8区4位、21:全4区4位≫
篠原倖太朗③27分43秒13/13分34秒28≪23出1区1位、箱3区2位、22全5区2位、関東IC1万m8位、21:出1区8位、日本IC5千m2位≫
庭瀬俊輝③30分27秒61/13分58秒02
伊藤蒼唯②28分28秒15/13分44秒49≪23出4区3位、関東IC1万8位、箱6区1位≫
佐藤圭汰②/13分22秒91≪23出2区1位、日本5千4位、22全2区2位、出2区1位、21高3区4位、IH5千m4位1500m2位≫
山川拓馬②/13分56秒32≪23出3区3位、関東IChalf2位、箱5区4位、22全4区1位≫
植阪嶺児①29分43秒89/14分00秒90≪23全国1区24位、22高校1区11位≫
小山翔也①/13分53秒25≪23関東IC5千、全国1区7位、22高校1区4位、国体5千4位、IH5千m14位≫
安原海晴①/13分56秒45≪23全国5区13位、22高校3区8位、国体5千m15位、IH1500m17位≫
村上 響①/14分00秒88≪23全国1区23位、22高校1区23位、国体5千m13位≫
小松 聖①/14分24秒39≪22高校4区8位≫
そして、全日本駅伝に向かうメンバーになります。1年生が一気にエントリーが増えたことも話題になりましたが、やはり4年生の選手層は凄いとなと思います。エース鈴木選手がすこぶる好調!出雲は歴代の日本人ランナーで最も早く走った選手になりました。練習が続けられるとここまで強くなるのですね。もし全日本駅伝7区なら、先輩田澤選手の記録にどこまで迫れるか。8区なら日本人記録の56分59秒を破ってくのか、それくらいの走りをしてもおかしくはありません。トップでもらったら、ちょっと手がつけられないかもしれません。
他にも出走候補がずらり。各大学駅伝つなぎの区間で安定した成績を出していっている安原選手は、全日本駅伝では6区巧者。今回もこの区間でもおかしくないくらい選手層は厚い。5千m13分37秒の選手がここは強い。補欠が多いという赤星選手は、出雲市陸協で全体トップのタイム!補欠も含めて駒大の完勝を強く印象付けましたよね。今度こそ出番がありそうでしょうか。関東ICハーフ優勝するなど、ロード力は屈指。どこを走るにしても、レベルの高い選手です。
さらに、1年時に箱根1区を走り総合優勝のメンバーになっている白鳥選手が少しずつ復調してきています。10月頭に5千m14分04秒とまずまず、さらにトラックでは1年時から主力並みに走っていた赤津選手が同大会で13分52秒!2年時の出雲以来の出場があるかどうか。そして…怪我で長期離脱となっている花尾選手がどうか。出雲は走れないと分かっている中で、これまでの実績で、チームを締めていくために10人のオーダーに入っていたそうで。藤田監督「全日本8区間に合わないと困る」そうですが、現在の状態は如何でしょうか。
3年生は、基本的に篠原選手一強。今年5千m13分34秒・1万m27分43秒と学生トップレベルの記録を出して、さらに駅伝では競り合うと+αが出てくるという強さがあります。出雲駅伝も万全ではなかった中で、見事に優勝へ導く走りでした。長所からすると、どうやら前半区間のどこかに起用、一気に抜け出すのではないでしょうか。また、今年前半戦にハーフで63分少しの記録をマークした庭瀬選手もエントリー。ちょっと気になる選手ですよね。出番あるかどうか。
2年生は、現時点で3人のみですが、その3人が全員主力。まずは、昨年も2区で強い走りを見せた佐藤選手が主軸。アジア大会・出雲駅伝の連戦からの調整が難しいですが、高い駅伝力を今回も見せてくるか。評価さらに上がってきているのが出雲3区を担った山川選手。ロード巧者から駅伝男になってきているような感じがしますね。昨年4区区間賞の鮮烈デビューを飾りましたが、今年はどこの区間になるか。出雲4区の伊藤選手は、区間3位ということでレギュラーボーダーになりますが、スピードは魅力。是非勝ち取ってほしい。
1年生が5人エントリーで話題になっていましたが、駅伝経験豊富な上級生に割って入る選手は出てくるかどうか??出雲市陸協でも好走していた安原海選手に、秋に5千m13分50秒台で2本走っている小山選手、大会にコンスタントに出ている植阪選手、さらに夏合宿で練習メニューを完ぺきにこなしたという小松選手の覚醒にも気になりますね。堅い上級生がいますが、下からの猛追もあります。いい雰囲気で全日本駅伝を迎えそう。オーダーを考えてみます。
考える前に決めたのは、オーダー予想に4年生花尾選手を入れないこと。入ったらもう本当に盤石です。もし間に合わなかった場合に、どういうオーダーが考えられるか。どうすれば優勝の可能性を高く保てるかに重きを置きました。
1区伊藤選手…ここに4年生の赤津・白鳥選手や1年生の5人衆の誰かを配置するかなぁとも思いましたが、やはり先手を確実に取りに行く…ということで2年伊藤選手をこの区間に。春の関東ICでは、留学生も多くいる中1万m8位入賞に食い込んでいます。どこかのチームが奇襲作戦を獲ってきた場合に、ある程度上位でまとめられるのではと思います。
2区佐藤選手…やはりここは動かさないかなぁ。まだまだ大混戦の中、序盤から突っ込んでその後もハイペースのまま粘れる、前年度の2冠MVPだった佐藤選手が一番頼りになると思います。先の通り、2連戦からの調整が心配はされますが、それでも先頭付近では持ってこれると思っています。
3区篠原選手…出雲駅伝1区でMVP級の活躍をした篠原選手、その状態がさらに上がってきているとみて、スピード-エース区間の3区に登場すると見ます。昨年のようにこの区間で抜け出していくのが理想です。また留学生などほか大学が大砲を起用してきた場合に、篠原選手なら食らいついていける。主導権はしっかり握ったまま、前半の区間を終えることができるでしょう。
4区山川選手…花尾選手がいない場合アンカーも考えた山川選手ですが、やっぱり主導権を握り続けていくことを考えました。山川選手は2年連続4区の予想です。スピード区間ラストですが、ここは少しアップダウンもありますので、前半突っ込んで粘っていける山川選手には、やはり最適な区間ではないかと思います。そろそろトップには上がってきているでしょうか。
5区小山選手…もし復活組や新戦力を試すならこの区間かなぁ。スピード自慢のランナーも多いので、比較的平坦なこの区間がいいと思います。自分は9月日体大・10月世田谷記録会と2本続けて5千m13分台にまとめていた小山選手にします。高校時代トラックは国体4位、高校駅伝でもエース区間1区4位。かなり強いですよね。初の大学駅伝でも、堂々走ってくるのではないでしょうか。
6区安原選手…3年連続安原選手は外せないかなと感じています。ここに総合力高いランナーを置かれて抜け出されると、本当に他校は手に負えないと思います。5千mも13分30秒台ベストに突入し、勿論区間賞候補。トップに立っていれば、最初突っ込んで最後にまたあげる盤石な走りをしてくれるし、万が一追う展開も2年前に経験しています。ここで前にいる他校はいるでしょうか。
7区鈴木選手…どうやらスーパーエースに成長してきている感じの鈴木選手。出雲駅伝は、昨年の故障明け久々区間賞で、今年は万全な準備で挑んで日本人区間記録を樹立。全日本7区なら、本当に先輩田澤選手の区間記録にも迫っていくような記録を出していくのではないかと、他校は戦々恐々としているのでは…?個人的にも、快足を飛ばしていく鈴木選手を見たいです。
8区赤星選手…花尾選手がいなかった場合のアンカーは…、同じ4年赤星選手に。優勝を目指す駒大で補欠になることが多いですが、とにかくロードは堅い選手です。昨年の上尾ハーフは62分ちょうどで箱根8区出走を勝ち取っていますし、今年度は関東IC2部ハーフで優勝を飾るなど、レギュラーメンバーにも勝るような実績を出しています。7区で抜け出していれば、安全にタスキを運んでくれるのではないでしょうか。
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なお、これで花尾選手がアンカーに待ち構えているなら、赤星選手は5区あたりになってくるでしょうか。それともスピードある安原選手を5区にしての、赤星選手6区でもいいのかもしれません。ますます盤石になるのだなと思います。
出雲駅伝圧勝劇は、三冠への序章に過ぎないのかどうか。篠原選手や佐藤選手は万全ではなかったのですが、展開に恵まれたとはいえ、この時点でかなり後方を突き放してのトップでした。全日本駅伝では彼らの調子が上がってくるはずで、さらに序盤から流れを作っていけるようになるのかもしれません。
また、前年も好走している山川選手や安原選手、主要区間でもいいですが、前回の区間がハマっているような気がしています。駅伝の流れとしても、序盤のスピードランナーが前に出たところ、スムーズにつないでいけるのかなと思います。
そしてトップの状態で絶好調鈴木選手らが控える終盤区間へ…基本的には堅いのだろうなぁと思っています。強いて言えば、1区や5区あたりをだれにするかというところですが…。選手層の厚い中で起用される選手が楽しみです。花尾選手が戻るかどうかも注目、やはり本命は駒大かな。
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