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【東京農業大学】第100回箱根駅伝2024へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 新年度ももう前半戦が終了しました。各大学ある程度の収穫と課題があったのではないでしょうか。当サイトでも、大学長距離各チームの2023年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を行いたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。

続いて、
スーパールーキー機運引き上げたか!?10年ぶり箱根路へ勇往邁進!東京農業大学です。

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【東京農業大学】第100回箱根駅伝2024へ~新入生情報や戦力分析&持ちタイムなど!

 長いトンネルを潜っている。これまで69回の出場を誇る東京農業大が、2014年の第90回大会を最後に、チームとして本戦に出場していない。91回予選まさかの次点に泣いてから、少しずつ戦力が低下。ここ数年は予選で総合10位台後半に留まっています。

 2018年11月に、同大OBでびわこ毎日マラソン優勝経験のある小指徹監督を迎えて、最強化。直後に入学した高槻・並木選手が、早くにハーフマラソンに対応し、1年時に高槻選手が8区で、2年時に並木選手が2区で、連合で箱根駅伝に出走して、存在感をアピールしています。

 とはいえ、チームの強化は簡単ではなく、選手層の薄さに泣き、予選では17位~18位に留まっていました。連合で走った2選手が、最終学年になり、そして100回記念の増枠がある今季は、復活のチャンスではありますが、まだまだ遠い存在のものと思われていました。

 それが、一気に加速しています。世代トップレベルの高校生前田選手が、入部。”東農大の雰囲気があっている”という前田選手、実力だけでなく、部内の雰囲気をよくしていきました。

 迎えた全日本予選、主力選手以外の組が中位で踏ん張ると、3組高槻選手で追い上げ開始、最終組並木・前田選手に託します。前田選手は、終盤まで唯一留学生に食らいつくと28分02秒のU-20歴代2位ビッグパフォーマンス!並木選手も踏ん張って、14年ぶり本戦へ!秋を超えて、箱根予選も…期待が高まっています。もう一度戦力をまとめ直します。

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新チーム各学年戦力分析

※持ちタイムは8月1日地点
※関東ICは2部

4年生主力選手について

高槻芳照④28分11秒99/13分53秒02≪23全予3組2位、関東IC1万、22予12位、日本IC5千8位、21予14位、箱8区12位相当、20:予34位≫
並木寧音④28分16秒30/13分51秒74≪23全予4組18位、関東IC1万7位、22予104位、箱2区13位相、21予28位、20:予47位≫
松本虎太郎④29分17秒11/14分29秒77≪23全予1組25位、21予166位
奥田祥弥④29分48秒18/14分29秒48≪22予133位、20予314位≫
長谷部慎④29分53秒54/14分22秒75≪23全予2組25位、20予241位≫
田中莉生④30分11秒73/14分25秒07≪21予219位、20予284位≫
吉村颯斗④30分19秒05/14分34秒89≪23関東IChalf、22予216位、21予254位≫
浅海祟志④30分28秒56/14分29秒68≪21予362位≫
大和李成④30分38秒42/14分38秒80
高塲冬弥④31分23秒33/

 やはりこの世代がいるうちに箱根復帰果たしたいですよね。学生トップレベルの選手が2名います。1万m28分11秒と、チーム内持ちタイムトップの高槻選手は、1年時に学生連合で箱根駅伝を経験。8区を11位相当で走っています。

 箱根予選での安定感は高く、1年時34位と早くも対応、2年時に14位、3年時も12位。日本人トップ集団の中で戦っています。今季は出遅れていましたが、全日予選3組で、思い切って飛び出す走り。組2位で追い上げムードを作りました。

 並木選手も、1年時から予選47位、翌年28位に入ると、1万m28分20秒までアップ!連合チームでエース区間2区で戦いきりました。この時点で、他校のエースと戦う力を身につけていました。

 直後に怪我して長期離脱しますが、3年時秋に1万m28分16秒ベスト、その後絶好調で3月の学生ハーフでは4位。これは優勝者に食らいついた攻めた結果。今季も5千mベスト絶好調、最後の夏にさらに磨きがかかりそうです。

 主力候補の選手は、他にも多くいるんですよね。下級生時に、箱根予選を走ったり、1万29分台を出している選手は、何人かいるんですよね。

 その中で、松本選手と長谷部選手が、全日本予選に出場。序盤の組で、20位台の健闘を見せました。レース感覚が空いていた選手もいましたが、見事な調整でした。

 この他にも、学生ハーフ64分台の吉村選手に、田中選手や奥田選手のように、一度は戦力になりかけている選手もいます。何とか状態を上げて、自らの手で、箱根本戦への切符を掴みとってほしいですね。

3年生主力選手について

髙島侑翔③29分33秒12/14分35秒04≪22予331位、21予136位≫
実井智哉③29分53秒58/14分35秒21≪22全予2組20位≫
宮副雅生③29分55秒18/14分32秒68
髙山匠也③29分58秒49/14分20秒37≪22予260位、21予331位≫
田岡航一③30分11秒33/14分37秒78
釜谷芽空③30分36秒33/14分36秒33
小島岳斗③30分44秒00/14分33秒27
上山時生③30分48秒69/14分39秒18
西  樹③31分01秒07/14分36秒16≪23関東IC1500m≫

 おそらく通過のカギになる世代だと思います。目立つ選手は少ないものの、ある程度ハーフマラソンに対応し始めている選手が何人もいます。

 1万29分33秒と、持ちタイムでは抜けている髙島選手は、1年時に箱根予選136位のまずまずの成績。直近5月に、30分14秒を出していて、調子を上げつつあります。

 また、2年連続で箱根予選に出場している髙山選手も、少しずつ長い距離に対応。学生ハーフで65分半ばのベストを出しています。

 その学生ハーフでは、田岡選手と実井選手が66分少しのまとめ。実井選手は、その後に1万29分台をマークし、全日予選も出走。戦力として、目処が立ちつつあります。

 他、宮副選手も、上がってきてきますかね。このあたりの選手が200位以内に入ってくるようだと、大きい。

2年生主力選手について

原田洋輔②28分58秒83/14分20秒38≪23全予3組31位、関東IC1万、22予210位≫
深堀 優②29分27秒85/14分11秒56≪23全予1組22位、関東IChalf≫
圓谷吏生②29分32秒00/14分22秒97≪23関東IChalf、22予145位≫
吉村智輝②29分49秒90/14分37秒42
古江晟那②29分58秒85/
菅原昇真②≪22予248位≫
田口 豪②≪23・22関東IC1500m≫

 この世代の1万mのタイムが短縮してきていますよね。次世代のエースとなりそうな選手がいます。

 前回予選で、200位台だった原田選手が急成長!学生ハーフ63分台にまとめると、関東ICでは1万28分台を記録!全日予選では3組に抜擢された。箱根予選は稼ぐ一人になっているかもしれません。

 また前回予選145位で走りきった圓谷選手も戦力として目処、さらに深堀選手が今季1万29分27秒ベスト、全日予選にも出走し、通過に貢献。初出走するだろう箱根予選にも期待だ。

 他にも、吉村選手が学生ハーフで65分30秒をマーク後、1万29分台を達成。一定の走力がついているか。この世代が総合力をあげていきそうです。

新入生情報~5000m持ちタイムと全国大会成績も!

※自己ベストは4月1日

前田和摩①13分56秒65≪23全予4組3位、関東IC5千4位、全国5区2位、22IH5千4位≫
植月俊太①14分14秒73≪23関東IC5千、22高校2区3位≫
磯 光清①14分23秒35
松江耕輔①14分27秒83≪23全国5区23位≫
渡邉有翔①14分29秒22
5000m上位5名平均:⑲農大14分18秒3
栗本航希①14分31秒69≪23全国5区24位≫
室井 真①14分34秒82
高木志朗①14分34秒94
鈴木真琴①14分38秒45
執行隆之介①14分40秒74≪22高校5区8位≫
石橋侑大①14分52秒02

 さて、ある意味箱根予選通過の可能性を最も高めているのが、スーパールーキーの存在だ。

 高校時代から、IH5千4位、全国駅伝でもエース区間で5区2位になるなど全国区の活躍を見せていた前田選手が、農大入学直後から、早くも能力開花!関東IC5千は、留学生に最後まで食いついての4位。

 そして記憶に新しい全日本予選。最初から先団につくと、中盤以降は日本人で唯一留学生に食らいつく日本人に。残り1周で思い切って仕掛けた場面が最大のハイライト。記録を狙う大会ではない中で、28分02秒のU-20日本歴代2位!

 格上相手に食らいついて粘っていく…長距離ロードで、さらに進化する可能性がありますね。もうルーキーとかの次元で収まらないかもしれません。もう個人として、どこまでタイムを伸ばしていくか、というところか箱根予選楽しみになる選手です。

 その他の1年生も、5千m14分半を切る選手が複数入部。植月選手が関東IC5千mに出場し、一つ大きな舞台を踏みましたね。まだ試合数はこなしていないですが、箱根予選でエントリーする選手があるか注目。

【東京農業大学まとめ!】箱根駅伝2024へ向けて

・学生連合組、高槻・並木選手4年目の成長
・1年前田選手、一気に学生トップレベル!
・懸念の総合力も各学年、少しずつ厚くなったか

 97回箱根に当時1年の高槻選手が、98回箱根に当時2年の並木選手が学生連合に出場。2本柱と言われ、彼らがいるうちに本戦復帰を…願った駅伝ファンは多かったと思います。

 そして、最終学年となった今季…全日本駅伝本戦の出場権は見事に獲得しました。勿論彼らの成長もあります。高槻選手はチームトップの28分11秒は学生一線級の記録、並木選手は学生ハーフ上位入賞ししています。そのうえで、チームの総合力上がりました。

 一気に引き上げたのは、間違いなく1年生前田選手。大物ルーキーが入るなぁと思っていましたが、農大のエースと言うか、もう日本学生レベルの活躍をしています。

 雰囲気も上がってきました。4年生は松本選手ら、下級生の頃に箱根予選を走った選手が復帰してきています。3年生はハーフ65分前後で走れる選手が少しずつ多くなってきました。2年生は原田選手が1万m28分台マークするなど、自己ベストを短縮する選手が増えています。

 勿論、ここ数年予選の順位は17位前後、全日本予選のトラックと箱根予選ロードは別ということはあります。それでも、ここ数年の中で最も総合力が高くなってきたのは間違いなく事実です。増枠に助けられてではなく、通常の10位以内通過の目標が、吉と出るはずです。