新年度…も前半戦が終わりました。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2021年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を再開していきたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。
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今年の箱根駅伝はまさかのトップ疾走!往路優勝&残り3㎞までトップ保持も…全日予選敗戦は再び上昇の起点となるのか!?創価大学です。
※新入生の5000m上位5名ベスト順
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総合優勝は逃したものの、今年の箱根駅伝の顔だった。序盤からエースをつぎ込んでいく作戦が功を奏し、4区で単独首位に立つと、その勢いのまま往路優勝!2位のチームとは総合2分もの差をつけていました。
復路は、後方に追われながらも逃げ続け、9区の選手が一世一代の走りで区間賞獲得。2位駒大に3分以上の差をつけた。出場4度目、前回が初シード権、連続出場でさえ初めてとの中での総合優勝がかかるアンカー。ここで箱根の”マモノ”が牙を剥いた。
苦手な単独走でのプレッシャーなど様々な要因が重なり失速。残り3㎞を切ったところで逆転を許し、総合優勝はならずに総合2位となった。もう一度優勝を目指すのに弾みをつけたかった新シーズン、全日本予選まさかの14位惨敗。
そこから火が付いたように自己ベスト続出。駅伝シーズンで再び主役の座になれるのか、戦力を見返してみる。
※ベスト記録は、2021年9月1日現在
嶋津雄大④28分34秒40≪21:箱4区2位、20:箱10区1位、19:予96位≫
三上雄太④29分09秒31≪21:箱5区2位≫
中武泰希④29分26秒21
小野寺勇樹④29分27秒14≪21:箱10区20位≫
永井大育④29分43秒94≪21:箱8区8位、19:予67位、18:予278位≫
麻生 樹④30分00秒13
西村拓海④
エース嶋津選手の活躍で、箱根駅伝での創価大の総合順位が一気に浮上してきましたね。2年時のアンカーで区間新での逆転初シード権、3年時は4区でチームをトップに導く走りをしています。
最後のトラックシーズンは、5月の記録会で1万m28分34秒の自己ベストを出すと、関東ICや全日本予選とも他校のエースと戦いました。ここまでは大きく目立ってはいませんが、駅伝で、そして箱根駅伝で+αが出る選手です。おそらくこれからです。
そして今年の箱根駅伝では3名デビューしたのですよね。最も目立ったのは、5区山登り三上選手で区間2位の好成績で往路優勝のゴールテープを切っています。トラックシーズンは苦戦が目立ちましたが、関東IC1万mで29分09秒マーク。ロードでさらに力が出ればいいチームになります。
復路を走った永井・小野寺選手はやや苦戦。永井選手は関東ICハーフ出場も28位、全日本予選はメンバーを外れました。小野寺選手は夏前に試合復帰というところ。とはいえ、6月記録会で14分09秒とやや不安定ながらも走力が高いところは見せています。
それぞれ個性ある4年生、今年の箱根2位は当時の4年生の力は大きかったです。最後の箱根駅伝虎視眈々と見据えているでしょう。
フィリップ ムルワ③27分50秒43≪21:箱2区6位≫
新家裕太郎③29分15秒22
葛西 潤③29分32秒68≪21:箱3区3位、20:箱6区16位、19:予56位≫
本田晃士郎③29分33秒78
市原利希也③29分34秒56
濱野将基③29分38秒02≪21:箱6区7位≫
松田爽汰③29分40秒57
横山魁哉③29分40秒65
甲斐治輝③29分50秒80
村田海晟③29分56秒92
緒方貴典③30分01秒07
片岡 渉③30分21秒99
大エースのムルワ選手が、本当に活躍していますね。今季は5000mで13分30秒のベストを出すと主要大会では関東IC27分56秒で2位、全日本予選では通過が難しくなった状況で27分53秒で2位と好パフォーマンスを連発。記録会では、PMを務めたりとチーム思いの面も。また一回り成長した姿が見れるでしょう。
続くのは、本来は今年箱根3区3位の葛西選手ですが、前半シーズンは出走なし。彼が元気になってくると間違いなくチーム力が上がるのですが…。今年の箱根6区山下りの濱野選手は、5月1万m29分51秒を出した後、全日予選では、1組3位の走りでチームに貢献。29分38秒ベストを出しています。
そして新戦力候補に挙がってくるのは、新家選手と緒方選手です。新家選手は叩き上げながら、一気にこの世代1万m2番目の持ちタイムの選手に。怪我明けぶっつけの全日予選3組は最下位と苦い経験をしましたが、ホクレンでは5千m14分02秒と自己ベスト。3000m障害のスピードもあるので、彼は今後キーマンになります。
緒方選手は、ロードに特化したタイプ。3月新潟ハーフでは64分43秒で出場者中3位の好成績。関東ICハーフでは13位とまずまずの主要大会デビューでした。増えてのトラックも6月末に5千m14分17秒ベスト。活躍は駅伝シーズンでみられるでしょう。
そのほか、頭数は増えてきているのですよね。1万m29分30秒台を出した本田・市原選手の他、全日本予選を経験した横山・村田選手。7月5千m14分17秒ベストを出した松田選手ら、この秋勝負になるランナーは多いと思います。
桑田大輔②29分16秒48
吉田悠良②29分17秒48
山森龍暁②29分21秒12
石井大揮②29分40秒00
森下 治②29分58秒98
山下唯心②5千14分13秒23
上杉祥大②5千14分19秒29
丸岡 拓②5千14分34秒72
この世代はまだ駅伝は未経験なんですよね。それでも持ちタイムはじわじわ上がってきて、トラックの主要大会を経験した選手は何人もいます。関東ICは数多く、望月選手が1500mで予選3分47秒07のベスト。決勝では8位に食い込み、対抗得点をもぎ取っています。
5000mでは吉田選手、ハーフでは石井選手、3000m障害では山下・森下選手が出場しています。それぞれ上位陣には後れを取りましたが、一ついい経験をしました。
さらに全日本予選では山森選手が出走メンバーに選ばれています。2組26位30分43秒はやや悔しい走りだったと思いますが、その後7月絆記録会で5千m14分26秒ベスト、さらに7月末早大記録会では14分04秒まで伸ばし、ブレイク候補一番に挙がっています。
また、現時点で1万m持ちタイムトップの桑田選手は、夏前に5千m14分10秒ベストでついに状態上向き。これに石井・山下選手が14分12秒・14分13秒ベストと続き、まだ名前をあまり聞いていない上杉選手も14分19秒!まだ全国的には実績は少ないですが、非常に面白くなってきています!
※新入生5000mベストは4月1日時点にしています。
創価大に入部する選手の走力レベルは少しずつですが、上がってきていると思います。箱根2位の結果で、高校生が注目するのは次の年度でしょう。どれくらい注目されたか…。
大学への主要大会への出場は、濱口選手が関東IC1500mに出場したのがありましたね。予選落ちながら3分53秒96の自己ベストでした。
高校時代のベストで見ると、吉田選手の14分15秒が最高ですね。高校駅伝での4区10位も、実績的にはひとまず1番手ですね。絆記録会で14分30秒を出しています。
同じ記録会で、2番手の野田選手は、14分23秒とベストにあと僅か。夏前に試合に出られる状況なのはほっとしまうね。吉田・野田選手ともに全日本予選にはエントリー。将来期待されていますね。
なお、夏前調子がいいのは中堅どころ。同じく絆記録会で藤ノ木選手が14分21秒の大幅ベストを出すと、7月末早大記録会で小暮選手が14分25秒とこれも大幅ベスト。小暮選手は1万m30分13秒の記録も持っていますし、一気に世代の中心になってくるか??
こう見ると、上位数名は横一線になってきているかもしれません。ルーキーの切磋琢磨が、箱根駅伝のエントリーにまで活性化するかどうか注目です。
記録会は結構賑わっていたのですよね。特に2年生に勢いがあって山森選手が大幅ベスト、もともと世代トップの桑田選手もベスト、そのほか、石井・山下選手らベスト続出。記録上はもう少しで主力に追いつきそうでした。
また大エースムルワ選手は5千m13分30秒の高パフォーマンスを披露すると、関東IC・全日予選で連続で1万m27分台をマーク。駅伝のイメージが強い日本人エース嶋津選手も粘っていました。
ただ、全日本予選は主力~中堅どころの足並みが揃わなかったですね。4年生は三上選手が力を出せず、永井・小野寺選手は調子が上がり切りませんでした。
3年生は葛西選手が前半シーズン通して欠場、飛躍候補だった新家選手も全日予選ぶっつけは苦しかったかなぁ…。その後自己ベスト連発していただけに惜しかったです。他、横山・村田選手もうまくいかなかった印象でした。
その中で3年生は収穫も多く、濱野選手が徐々に安定感が出てきて全日予選は1組ながら上位好走。ロードでは緒方選手がやはり秘密兵器として出てきています。3年生は非常に頭数が多いです。
2年生に勢いがかなり出てきていますので、これが3年生に波及し、さらに4年1年にも出てくると…。昨年並みの総合力になるのは充分。あとは、前回総合準優勝のプレッシャー…でしょうか。初出場の出雲駅伝から強い気持ちで臨んでいきたいですね。
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