新年度…も前半戦が終わりました。当サイトでも、関東大学長距離各チームの2021年度のメンバーの紹介と実績、簡単な戦力分析を再開していきたいと思います。もちろん、新入生も紹介していきます。
続いて、全日本予選の大善戦は、箱根駅伝復活の序章なのか!?3年ぶりの復帰を目指す大東文化大学です。
※新入生の5000m上位5名ベスト順
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95回大会を最後に、箱根駅伝本戦から遠ざかっている大東文化大。前回の予選会は16位とボーダーの10位に遠く届かない成績だった。
とはいえ、超高速化していたレース展開の中、前半を抑える作戦がうまくいかなかった印象も強く、チーム力はもっとあるはずとの見方も多かった。
果たして、今年の全日本大学駅伝予選会。一部主力を欠いた中だったものの、3組まで通過圏内で戦い抜く大健闘。最終組でアクシデントがあり、圏外に弾き飛ばされたものの、かつての粘り強さを見た気がしました。そんな大東大の陣容を見てみます。
※ベスト記録は、2021年8月15日現在
藤崎将匡④29分47秒62≪20:予175位≫
服部奏斗④29分59秒29≪19:予204位≫
船倉悠希④30分34秒09
北川慎一郎④30分44秒99≪20:予335位≫
かつての箱根経験者や主力候補選手が何人か退部してしまいましたが、残ったメンバーで頑張っています。今季一番活躍しているのは、藤崎選手。関東IC1500mに出場するスピードを持ちながら、
1万mも今年4月に29分47秒のベストをマーク。全日本予選にも出場し1組26位と踏ん張っています。前年の箱根予選にも出走していて175位と当時の実績としてはまずまず。順調なら、昨年よりも大幅に順位を押し上げてくれるはずだ。
このほかでは、前回の予選出走者の北川選手や、今年4月に1万m30分34秒のベストを出した船倉選手も予選出走候補。さらにかつていの主力候補では服部選手が部に残っています。彼の復活も待たれています。
倉田 蓮③28分58秒70≪20:予188位、19:予130位≫
大野陽人③29分11秒16≪20:予192位≫
金田龍心③29分13秒53≪20:予185位、19:予263位≫
井田 春③29分15秒51≪19:予282位≫
蟹江翔太③29分21秒17≪20:予227位、19:予199位≫
木山 凌③29分32秒38
谷口辰煕③29分34秒82
塩田祥梧③30分29秒09
小林裕輝③30分40秒73
3年生がぐっと伸びてくると頼もしくなってきますね。唯一28分台を持っている主力倉田選手は、1500mで3分49秒の好タイムをマークし、関東ICでは2部決勝で3位表彰台に乗りました。連戦の全日本予選は1組ながら29分台で走り切っています。彼がまずは箱根予選でぐっと上がってくれれば。
やはりこの世代が中心で、全日本予選では倉田選手を含めて5名が参加。ここにきて急上昇してきているのは木山・谷口選手。ともに全日本予選3組で粘っているのですよね。
木山選手は4月私立六大学5千mOPで14分13秒のベストを出すと、全日予選本番で29分17秒ベスト組4位!これは自信がつく結果ですね。谷口選手は関東IC3000m障害に出場し、組1位で予選通過。決勝では6位と粘って表彰台になっています。
谷口選手は、そこから1か月弱で全日予選3組でも29分台で粘っていますから、すごいですよね。この2名はともに前回の箱根予選は走っていないので、大きな+αになるはずです。全日予選2組出走の塩田選手も、長い距離いければ面白い。
さて、過去の予選出走者がどこまで秋にあげられるか。全日予選では金田選手が出走し2組15位のまずまずの成績。井田・蟹江選手は関東ICハーフ出場もやや苦戦し、全日予選は欠場。1万m29分11秒を持つ大野選手も関東IC5千mで苦しい走りになってました。
彼らの成績というのは、大東大の箱根予選の成績に、大きく関係しそうな気がします。
久保田徹②28分43秒55≪20:予209位≫
菊地駿介②29分15秒78≪20:予120位(連合選出)≫
伊東正悟②29分49秒89
佐竹勇樹②30分00秒23
長島玲音②30分26秒96
山本柊介②30分47秒04
松村晴生②30分53秒36
一気に2大エースが出てきましたよね。昨年の箱根予選では、当時ルーキーながら菊地選手が、関東学生連合に選出される成績をマーク。本戦出走とはなりませんでしたが、その後1万m29分15秒をマークしています。今期は関東IC後試合出場がないのが気になりますが、予選で欠かせない選手です。
そして今年に入って急成長したのが久保田選手。4月私立六大学5千mで14分05秒のベストを出して3位に入ると、その後日体大記録会で1万m28分43秒とチーム2番手となる記録をマーク。全日本予選でも4組19位29分07秒は健闘です。彼らが好調なら予選通過に向けて士気が上がってきます。
そのほかの選手も少しずつ成長が見られます。1万m29分台を持つ伊東選手は今年4月私立六大学対抗5千m14分23秒まずまず、長島選手も同レース3千m対抗で8分24秒をマークしています。
また、佐竹選手が4月日体大1万m30分00秒のベストを出す一方、関東IC3000m障害予選で8分55秒をマークし決勝進出。春の成長株の一人となりました。彼らの夏合宿での伸びにも期待してみたいところです。
※新入生5000mベストは4月1日時点にしています。
大東大は、初の留学生獲得が話題になりましたね。実業団で活躍していたムワンギ選手が加入。ほかの大学でも実業団経由の留学生が増えてきています。現地にいかなくても、日本の駅伝文化を知っている選手を戦力にできるのは一つ大きいのかもしれません。
いきなり全日本予選最終組出走は、負担が大きく、腹痛などでブレーキになってしまいましたが、ハーフマラソンは62分少しのベスト。夏合宿を経てしっかり合わせてくると思われます。
日本人の1年生は、関東ICで2人が出場。小田選手が1500mで、西川選手が3000m障害で出走しています。それぞれ予選落ちとなりましたが、大学レベルのスピードを体感できたのは収穫ですね。
5000mの持ちタイムでいうと、中澤選手の14分21秒が最高。その後、槇村選手ら14分30秒台ということになっています。大東大は育成で少しずつ育ててきますから、じっくりと成長を見守りたいですね。
面白くなってきていますよね。2年生にエースが台頭してきて、久保田・菊地選手は、万全なら他校の主力ともしっかり戦えそうな走力がついてきています。
これに選手層の厚い3年生が大事になってきます。エース格の倉田選手に、今年になって上がってきた木山・谷口・塩田選手、以前1万m29分前半をマークした大野・金田・井田・蟹江選手ら。予選で集団走がうまくいけばいけそうな気配にはなってます。
その中で4年生がどれだけ渋い走りができるか。現状走りそうなのは藤崎選手あたりですが、4年間培ったものを色んな意味で魅せられるか。
1年生はまだ何とも言えない感じですかね。初の留学生ムワンギ選手は、まだ1戦のみ。それも全日本予選4組でアクシデント失速となりました。上がってくれば、チャンスが広がるくらいで思っておけばいいでしょうか。
伝統的には、大東大は予選会は得意。集団走が決まって上位通過は何度もあります。スピード化にここのところ屈していましたが、3年生以下を中心に、打破する勢いは感じるようになっていますね。
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