東京五輪が始まりましたね。
コロナ禍による制限や無観客であったり、少し寂しさを最初は感じましたが、
各競技で白熱した戦いが繰り広げられていますね。
陸上競技も間もなく開幕します。
特に応援している男子長距離陣営も、例年以上に盛り上がる…と信じしています。
駆け足気味にはなりますが、
男子長距離の東京五輪出場者について、簡単に紹介したいと思います。
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【プロフィール】
生年月日:2002年2月11日(19歳)
出身地:島根県浜田市
出身高校:京都府洛南高
現在の所属:順天堂大(2年)
身長:168㎝
体重:55㎏
【自己ベスト】
1500m:3分46秒29
3000m:7分48秒07
5000m:13分26秒78
3000mSC:8分15秒99(日本新記録)
ハーフマラソン:61分41秒
JAAFサイトプロフィール
まだ大学2年生で、すでに3000m障害日本記録保持者になり、長らく世界に通用していなかった種目の扉を、こじ開けてのオリンピック代表となっています。
簡単な経歴です。
島根県出身の三浦選手。中学生までは地元の島根県で過ごしています。
小学1年生の時から、陸上クラブの浜田JAS所属で、かなり早くから陸上競技に携わっていました。このころは長距離のみならず、短距離や他の競技をすることも多かったのですが、
80mハードルで市の記録を塗り替えたり、縄跳び競技の二重飛びで連続10分間飛び続けたり、当時からジャンプが関連する種目が得意だったそうです。
そのうえで、長距離が得意だったこともあり、高校以降の種目になる3000m障害を、かなり早いタイミングで進められていたそうです。こう見ると、『3000m障害の申し子』ともいえるのですよね。
中学時代は、1500mや3000mを中心に競技します。中国大会では優勝していましたが、全国レベルではありませんでした。
とはいえ、中学ではトップレベルの走力だったため、都道府県対抗駅伝の中学生区間で2年連続で出場。2年時に6区20位、3年時に2区34位の成績、まだ全国区で大きく目立つほどではありませんでした。
高校は、クラブコーチの勧めもあり、京都府洛南高校に進学します。洛南高の陸上部といえば、短距離の桐生選手を生み出していて、陸上名門校になっています。三浦選手が高校3年時には、全国インターハイで洛南高が総合優勝を果たしています。
いよいよ、本格的に取り組むことになった3000m障害で、とても輝かしい成績を収めます。まだ1年生だった近畿高校ユース2017で9分10秒78の大会新で優勝!しかも高校1年生の歴代2位の好記録でした。
2年生になると、京都インターハイ3000m障害で、8分52秒27の大会新で優勝!しかもこれは高校2年生歴代最高記録でした!近畿インターハイは独走で優勝!一気に全国でも注目の存在になります。
期待が集まった全国インターハイでは、障害で激突した影響から、他選手への走行妨害での失格と不運に見舞われます。それでも、その後の近畿高校ユースでは8分46秒56のU18日本新。国体では少年男子A5000mで14分04秒50の3位入賞、高校2年で一気に全国区となります。
そして覚醒の高校3年。6月近畿インターハイで、強風と土砂降りの雨の中、8分39秒49の高校新&U-18日本新記録!陸上競技最古の高校記録だった櫛部静二さんの記録を、30年ぶり更新します!
同じ6月に行われた陸上日本選手権では、予選で8分39秒37の更なる自己ベストをマーク!決勝でも5位に入ります。
8月の全国インターハイは、台風の強風の中2位表彰台。ただ、倉敷高キプラガット選手には30秒以上大差をつけられてしまっていました。
他のトラック種目でも結果が出ていて、同じくインターハイで出場した1500mでは3分48秒00のベストで2位。5000mは、12月の日体大記録会で13分51秒97でこの世代の日本人高校生トップの記録を出します。
ただ、駅伝は、全国高校駅伝や都道府県対抗駅伝でエース区間を走るも区間二けた順位となり、こちらはやや苦手な印象でした。
進学するタイミングで、新型コロナウイルスが猛威を振るい、多くの試合が中止になりました。練習の制限もあったり、大変なこともあったと思います。その中、三浦選手は高いモチベーションで練習を継続していました。
久々の試合となった7月ホクレンで、高校インターハイでは大差で負けていたキプラガット選手と一騎打ち!最後のラストスパートで鮮やかに交わしていくと、8分19秒37の大幅自己ベストで優勝!
この記録は、日本記録まであと0秒44の歴代2位であり、延期が決まっていた東京五輪2020の標準記録8分22秒00を上回るものでした。一気に日本トップ、そしてオリンピック代表候補まで駆け上がりました。
秋以降は、順天堂大学陸上長距離ブロックとして、ロード・駅伝でも奮闘します。ハーフマラソンのタイムレース形式で行われる箱根駅伝の予選会では、61分41秒で日本人トップ!しかも、マラソン東京五輪代表の大迫選手が保持していた、U-20日本記録を6秒更新するものでした。
その3週間後に行われた全日本大学駅伝では、1区を任され、残り300mから強烈なスパートをかけて区間賞を獲得!ロードや駅伝でも高いパフォーマンスを見せるようになりました。
12月の五輪代表がかかった日本選手権は、練習中の打撲の影響で欠場。ぶっつけで挑むことになった箱根駅伝は、再度1区を任されるも、ペースの激しい変動の展開に区間10位となりました。大学に入ってからは、ここが今のところ苦しい時期だったかなぁ。
それでも、2月のクロカン日本選手権10㎞を29分10秒のタイムで優勝すると、2年生になりさらに進化した姿を見せます。
5月、新国立競技場で開催された東京五輪テストイベントで3000m障害に出場。終始先頭を引っ張るレースながら、8分17秒46の日本新記録を樹立!同大OBの岩水さんの持つ日本記録を18年ぶりに更新しました。
日本選手権のある6月、調整で出た順大記録会3000mで、7分48秒07の日本歴代4位の記録をマーク!非常にいい心身状態で日本選手権に臨みます。
ハイペースで推移した日本選手権3000m障害では、残り550mの水郷で転倒するアクシデント。青木・山口選手に交わされますが、すぐさま体勢を立て直し逆転!得意のラストスパートで完勝します!
8分15秒99と、さらに日本新記録を更新!しかも終盤で転倒があったことを考えると、まだまだ伸びしろが残っていると思います。
しかもラストスパートも、かなり得意ですので、決勝進出への大きな武器になりますし、決勝でも… その先はやめときましょうか。
それにしても、力強い走りと強靭なメンタルで、心身ともに充実している大学生に、楽しみしかありませんね!7月30日(金)朝9時より競技開始です。
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