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【国士舘大学】大学駅伝2019-2020振り返りと卒業生特集【箱根駅伝】

少し遅くなりましたが、

各大学の大学駅伝2019-2020シーズンの振り返りと、卒業生の特集を行っていきます。

多くの卒業生がいながらも、しぶとく箱根路へ、8年ぶり復路鶴見襷リレーも!国士舘大学です。

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【国士舘大学】大学駅伝2019-2020振り返り

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全日本大学駅伝予選会2019結果

14位国士館大学4:05:55.31

4組:6位ライモイ ヴィンセント②28分47秒79 34位石川智康④30分41秒22
3組:31位曽根雅文③30分58秒73 36位長谷川潤②31分20秒95
2組:19位加藤直人③30分47秒70 35位小早川寛人②31分24秒65
1組:21位荻原陸斗②30分36秒63 32位清水拓斗②31分17秒64

15-14(14)-15(18)-14(12)

 大エースヴィンセント選手以外が、どれくらい走れるかという意味では、かなり注目が集まっていました。序盤の組は、勢いがあった2年荻原選手・箱根10区出走した3年加藤選手が20位前後でまずまず。ただ、清水・小早川選手が30位台と厳しめの結果に。

 3組はトラックで記録を残しつつあった曽根・長谷川選手に託しますが非常に厳しい結果となる30位台。ここは他校の主力についていけませんでした。最終組はライモイ選手が個人6位、もう一人はロードに強い石川選手でしたが、スピード対決では叶わなかったか個人34位の結果に。

 総合順位は14位にとどまり、参考ながら関東地区の大学で22番目の成績。箱根出場資格の20位よりも成績が下回っていました。

箱根駅伝予選会2020結果

8位国士舘大10:55:21

2位ライモイ ヴィンセント②61分37秒
74位清水悠雅①65分21秒 75位鼡田章宏④65分21秒 78位福田有馬④65分23秒
95位木樽杏祐②65分35秒 113位綱島辰弥①65分55秒 114位清水拓斗②65分55秒
131位荻原陸斗②66分06秒 134位石川智康④66分09秒 248位加藤直人③67分59秒
上位10名
253位杉本日向③68分07秒 295位小早川寛人②69分28秒

5㎞-10km(5㎞間)-15km(5㎞間)-ゴール(7.195㎞間)
12位-11位(12位)-10位(8位)-8位(7位)

 事前の記録会で、新戦力候補の選手が1万30分前後付近で固まって走っていたとはいえ、4年連続出場に向けてはギリギリの戦いになると思われました。

 大エースヴィンセント選手は見事に61分37秒の全体の2位でゴール。そして、そのあとがよくやりました。どのチームも暑さで厳しい戦いに、国士舘大も10番手以降が大きく遅れてしまいましたが、2番手から9番手までが素晴らしかったですね。

 2番手74位65分21秒~9番手134位66分09秒でまとまってゴールする見事な集団走。通過順位も15㎞で10位圏内に浮上し、最終的に8位まであげました。メンツも4年生鼡田・福田・石川選手がしっかり仕事し、清水・木樽選手ら新戦力の力を引き出しました。

 多くの駅伝ファンが予選落ちを予想していた中、見事な番狂わせでしたね。

箱根駅伝2020結果と振り返り

19位国士舘大学11:13:33(往路20位5:38:37、復路16位5:34:56)

1区20位荻原陸斗②65分25秒[20]4:12
2区4位ライモイ ヴィンセント②66分46秒[16]3:37
3区19位長谷川潤②65分37秒[18]9:03
4区16位石川智康④63分49秒[17]11:01
5区20位鼡田章宏④77分00秒[20]17:21

6区9位曽根雅文③59分20秒[19]18:23
7区16位清水拓斗②65分12秒[19]20:12
8区13位清水悠雅①67分04秒[19]22:51
9区17位福田有馬④71分47秒[19]26:25
10区14位孝田拓海③71分33秒[19]28:10

 箱根駅伝直前の記録会で新たな新戦力の台頭があり、さらにメンバーを入れ替えて臨んだ箱根本戦。課題が露呈しつつも収穫がありました。

1区荻原選手…春に1万29分台をマークしていて勢いがあった選手。秋口一時落ちましたが、戻してきていました。とはいえ、最初から区間記録に近いペースで進む集団に付くのは厳しかったですね。一番最初に遅れだし、そのまま区間最下位。初の箱根路は厳しいデビューでした。

2区ライモイ選手…前回、見事な走りでトップ中継を果たしたのが懐かしですね。今回は最下位からどこまで順位を引き上げられるか注目が集まりました。途中2度靴紐が解けるアクシデントにもめげず懸命に追い上げました。

 最終的に、66分台で区間4位。タイムは前回よりも伸ばしましたね。1区で大きく遅れてしまったため、連合を含め5人抜き、総合16位の位置に、ライモイ選手本人は悔し涙…。また爆走する姿を見たい。

3区長谷川選手…昨年7区で起用された選手ですね。箱根予選時は調子を落としていましたが、1万29分台の走力はあります。ただ、懸命の力走も悔しい区間19位でしたね。他校の選手とも絡みましたが、湘南大橋あたりで力尽き失速しました。総合は18位におとします。

4区石川選手…昨年9区出走で持ちタイム以上によい区間順位で走っていた選手。そして今年も箱根駅伝にうまく合わせてきましたね。1㎞3分少しのペースをキープし続け、区間16位ながら63分49秒の好走。落ちてきたチームを交わして総合17位に浮上します。

5区鼡田選手…流れが良くなかった所で、過去2回まずまずの山登りを見せている鼡田選手に俄然期待がかかりましたが…。どうやら足の状態が万全ではなかったようですね。中盤から一気に足が止まってしまい、次々に順位ダウン。77分かかり最後尾に後退してしまいました。

6区曽根選手…何とか勢いをつけたい復路出足、チーム内で比較的トラックのスピードがある曽根選手が選ばれました。この采配が的中!序盤は一斉スタート組後方ながら、少しずつ順位を上げていき、見た目15番目へ。本人も区間9位59分20秒の好走!総合最下位も脱出します。

7区清水拓選手…秋になって伸びてきた2年生。箱根予選も走っています。中大・順大といった伝統校相手に苦戦しますが、懸命の粘りの走り。見た目17番となりますが、前が見える位置でリレー。65分少しでの区間16位もまずまずの結果だったですかね。

8区清水悠選手…箱根予選でチーム2番手となりびっくりさせたルーキー。山登りを希望していただけあり、遊行寺坂ある8区へ。この区間も良かったですね。注目度が高かった中大順大らの選手に食らいつくと、日大の選手を見た目で交わします。最後の切り替えでもう一度中大に追いつき見た目15位タイリレー。個人でも区間13位、今後楽しみな選手です。

9区福田選手…3年前6区山下りで苦汁を舐めた選手。それ以来の箱根駅伝でした。他校の主力選手相手には力不足でじりじり後退していきますが、自分のペースでは確実に刻んでいきます。トップ中継から19分04秒差、見た目18番目で見事に襷リレー。国士大として、8年ぶりに復路鶴見中継所で襷リレーを果たします。

10区孝田選手…箱根予選が終わった後にぐっと伸びた選手。上尾64分台でしたが、そこからさらに伸びたようですね。中盤以降落ちない走りで、徐々に前の法大を詰めていく場面も。最後は引き離され、落ちたきた順大に僅かに届かない形でしたが、区間14位好走。全体では、見た目18番目、総合19位でのゴールとなりました。

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 毎年何かしらの成長を見せている国士舘大。今年は一つ総合順位を落とすも、今年は繰り上げを回避して、一本の襷リレーを実現させました。往路はついていけませんでしたが、復路は比較的戦えました。

 逆に言えば、往路で戦える選手がライモイ選手以外に出てくれば、一気に総合順位をあげていくチャンスが出てくるはず。今回1区3区を走った荻原・長谷川選手は勿論、2番手争いのレベルが上がってくると、面白いチームになっていく可能性を感じました。

【国士舘大学】箱根駅伝2020年3月卒業生特集と進路

ここ4年間とその1年前のチーム記録

高3:箱根予選11位、全日予選13位
大1:箱根20位、全日本14位、箱根予選9位、全日予選9位
大2:箱根19位、箱根予選7位、全日予選13位
大3:箱根18位、箱根予選9位、全日予選12位
大4:箱根19位、箱根予選8位、全日予選14位

 ちょうど今の1年生が入学した時に、箱根本戦復帰。以降、箱根駅伝にはずっと出場を続けているのですよね。一つ上の世代が人数が多く、台頭に苦労しましたが、最終的に3名の箱根駅伝ランナーが生まれています。

鼡田章宏選手

鼡田章宏14分28秒25/29分28秒17/64分09秒

高3:14分57秒44
大1:
大2:箱根5区13位、予選78位
大3:箱根5区12位、予選133位、全日予選1組38位、関東IChalf10位
大4:箱根5区20位、予選75位、全日予選補欠、関東IChalf
進路:セキノ興産

 高校時代は14分56秒と目立たない存在でしたが、大学で3度箱根駅伝出走、国士舘大のこの世代の顔の一人となりました。

 2年時の夏に一気に伸びて、箱根予選に初エントリー初出走、いきなり予選78位の好走で、チームの2年連続本戦出場に大きく貢献します。本戦では5区山登りにエントリー、最下位争いの中で襷を受け取りますが、区間13位の好走。チームの光となります。

 3年時になってぐっと主力に成長します。5千・1万・ハーフの自己ベストを出したのはこの年度になります。主要大会の出走も増え、関東インカレハーフ10位と大健闘!その反動か、全日本予選は調子が落ちて1組38位。夏を超えても上がり切らず、箱根予選も133位と前年より落としていました。

 それでも箱根駅伝の時期になって調子が戻ってきました。前年より上の順位でもらった2年連続の山登りは、前年を上回る区間12位の好走。多くの大学が前後する中、往路14位でゴールしています。

 4年時は、前半シーズンは調子が上がり切りませんでしたが、箱根予選は過去最高順位となる75位。その後、1万m29分台をマークするなど調子をキープ。3年連続3度目の山登りの結果に期待がかかりましたが、その後に足を負傷したようですね。

 その影響で残念ながら区間最下位となってしまいました。それでも全体通して、まだ総合力的には高くない国士舘大を支え続けた選手、セキノ興産でもう一花咲かせてほしいですね。

福田有馬・石川智康選手

福田有馬14分44秒48/30分06秒41/64分03秒

高3:14分56秒49/高校3区33位
大1:箱根6区20位、予選補欠
大2:箱根補欠、予選52位
大3:箱根補欠、予選212位
大4:箱根9区17位、予選78位、全日予選補欠、関東IChalf

 この中で唯一1年時に箱根駅伝を走っているのが福田選手です。高校時代14分56秒がベストですが、高校駅伝3区33位はまずまずの実績でした。

 箱根予選の14人のメンバーに選ばれると、その後の記録会で1万30分06秒を記録。3年ぶり箱根復帰を果たしたばかりのチームの中では貴重な戦力でした。山下りの6区で登場、その適正に注目でしたが、全く対応できず。66分オーバーとなってしまう、歴史的なブレーキのタイムとなってしまいました。

 その後、ロードを中心に鍛えます。ただ、2年時の予選のように52位の好走もあれば、3年時のように212位に沈む…安定感という面で少し難があった印象でした。それもあってか、2年・3年時は箱根駅伝はエントリー止まりでした。

 4年時、初めて関東インカレハーフや全日本予選メンバーに選ばれると、3年連続出走となった箱根予選は78位とまずまずの走り。その後の記録会も好調をキープ、最終学年になり、好不調の波が少なくなります。

 最後の箱根路、任された区間は9区。くしくも国士舘大は92回大会に本戦復帰してから、全て繰り上げスタートとなっています。襷をもらった位置はトップと15分30秒と微妙な差、福田選手の安定感が試される場面となりました。

 さすがにトップのチームの選手とはスピードが違いすぎましたが、福田選手も大崩れせずペースを刻みます。ラスト3㎞で切り替えると、トップとの差19分少しで中継所へ。国士舘大としては、8年ぶり復路鶴見での襷リレーとなりました。3年前の悔しさを一つ結果をとして返せたのは良かったですね。

石川智康14分28秒53/29分50秒89/65分27秒

高3:14分50秒
大1:
大2:箱根補欠
大3:箱根9区17位、予選176位
大4:箱根4区16位、予選134位、全日予選4組34位、関東IChalf15位

 3人目の箱根ランナーは石川選手ですね。彼も高校時代14分50秒のタイム。ということは国士舘大のこの世代の箱根ランナーはみな14分50秒台の持ちタイムから這い上がって来たということで、中々の育成ですよね。

 2年時にぐっと台頭してきて1万m29分50秒を記録、初めて箱根駅伝の16人のメンバーに選ばれます。3年時に箱根予選での出走を果たし、176位の成績でした。そのまま箱根駅伝やや予想外の復路のエース区間9区で出走します。

 実績的に厳しい戦いになるのではと思われましたが、ここで粘りの走りを見せましたね。9区区間17位(記念大会のため22人中)の成績は、コアな箱根ファンは注目しました。その後、学生ハーフで65分27秒のベストを出しています。

 最終学年は主力の一角、関東インカレハーフで15位健闘すると、なんと初エントリー初出走が最終組!さすがにスピード勝負は叶わなかったですが、組34位と粘ったのは貴重な経験だったのかなと思います。

 迎えた最後の秋、箱根予選は前年を上回る134位と結果を出すと、箱根駅伝は往路に回って4区。予想以上の高速化が進みましたが、石川選手もしっかりペースを刻む走り。区間16位は粘った部類でしょう。なお、中継で待っていた際のイケメン顔でTwitter賑わったのもおまけ。もっと見たかった選手です。

大西 彰・加藤雄平・杉本恭吾・濱田 錬選手

大西 彰14分32秒35/30分04秒31/65分45秒

高3:14分40秒
大1:
大2:箱根補欠
大3:予選188位
大4:全日予選補欠

 大西選手はこの世代トップレベルの走力を持っていました。とはいえ14分40秒は無名に近いですが…。他の世代も決してスカウトは良いわけではない、留学生が加入したとはいえ、よくぞ箱根駅伝に復帰できていますよね。

 2年に上がる直前にハーフ66分29秒を記録し、長い距離でじんわり力をつけてきます。トラックにも記録が現れ、2年時に1万m30分04秒の自己ベストをマーク。箱根駅伝16人のメンバーにも選ばれています。

 3年時になってついに主要大会出走、箱根予選で188位の成績を残しています。箱根メンバーに入るかと思われたのですが、ここは入らなかったですね…。このあたりがピークになりましたか。

 最終学年は全日本予選のメンバーに選ばれるも出走ならず、箱根予選には選出も叶いませんでした。諦めずに1万mの大会に出るも31分前後が続き、ちょっと選考には絡めなかったですね。3年時の箱根予選一度切りとなりました。

加藤雄平14分30秒51/29分39秒90/63分59秒

高3:15分台?
大1:
大2:
大3:
大4:箱根補欠

 高校時代のベストは分からなかったのですが多分15分台。2年に上がる前のハーフマラソンで67分11秒の記録があります。とはいえ、名前を見ることは2年・3年とほとんどありませんでした。

 4年秋口の1万mで30分52秒を記録しますが、これではメンバーには選ばれませんでした。このあとでしたね。11月頭に一気に29分47秒とベスト記録を伸ばすと、上尾ハーフで驚きの63分59秒!さらに11月下旬には29分39秒。一気に主力並みの記録に躍り出ました。

 箱根駅伝の16人メンバーに選出されましたが、残念ながら惜しくも出走はなりませんでした…。とはいえ、3年まで伸び悩んでいる選手にも、とても希望が持てる成長曲線だったと思います。

杉本恭吾14分43秒00/29分55秒08/65分59秒

高3:14分52秒50/高校1区54位
大1:
大2:箱根補欠
大3:
大4:

 彼も高校時代14分52秒、無名に近い存在でした。大学2年時に1万m29分59秒をマーク。箱根駅伝の16人のメンバーに選ばれています。

 再び上がってきたのが4年秋。11月頭に29分55秒とベスト記録を出すと、上尾ハーフで65分59秒のベストをマーク。2度目のメンバー入りを目指しますが、その後調子を落として、メンバー入りとまではいきませんでした。

濱田 錬14分50秒20/30分16秒72/66分09秒

高3:15分18秒
大1:
大2:
大3:
大4:箱根予選補欠

 もう一人、主要大会のエントリーに絡んだ選手がいます。高校時代15分18秒の持ちタイムだった濱田選手です。ここで紹介する選手の中では、最も遅い持ちタイムです。

 それでも1年時に67分半ばのハーフの記録はマークしていました。2年時には5千14分50秒を記録。さらに、4年に上がる前にハーフ66分09秒と記録を伸ばします。

 このあたりが決め手の一つになったか、箱根予選のメンバーに選ばれます。本戦のメンバーを目指して、11月頭に30分16秒のベストをマーク。ただ、11月後半で記録を伸ばせずエントリー外。それでも15分台から箱根予選メンバーに選ばれたのは見事です。

その他

佐藤弥憂30分02秒78
小林将太郎30分56秒39
小室駿也30分56秒66

 そのほか、主要大会エントリーは無かったですが、まずまずの記録を持っている選手。特に佐藤選手は4年秋に30分02秒のベスト!箱根本戦のメンバーに近づきました。小林選手も5千mで14分38秒のベストを4年時にマーク、最後まで走力向上に力を注いでいます。