2019年の前半シーズンが終了。各大学、夏合宿となっていきますね。
その間に、有力校の現状の戦力分析や、秋の大学駅伝の区間オーダー予想などをしていきたいと思います。
前回箱根駅伝6位の法政大学は、さらなる上昇気流に乗ることはできるのでしょうか
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10000m持ちタイムトップ10
※関東インカレ1部
佐藤敏也④28分35秒98≪19:箱1区5位、18:全3区8位、箱6区3位、17:全3区2位、箱6区3位≫関東IC1万3位5千4位(両方日本人トップ)
岡原仁志④29分09秒16★≪19:箱3区14位、18:全4区5位、出2区11位、箱7区11位、17:全7区12位、16:予307位≫関東IC5千
鎌田航生②29分10秒29★≪19:箱8区7位、18:全2区15位≫関東IC1万15位
山本 燎②29分24秒42
佐々木虎一朗④29分29秒87≪17:出5区10位相当≫
青木涼真④29分30秒64≪19:箱5区3位、18:全1区5位、箱5区1位、17:全4区11位、出3区4位、箱8区9位≫関東IC3障2位
増田蒼馬④29分30秒01★≪18:出6区15位≫関東ICハーフ
田上鷹弥④29分38秒83
坪井 慧④29分45秒08★≪19:箱6区4位、18:出5区4位≫関東ICハーフ9位
松澤拓弥④29分49秒05≪18:箱4区13位、17:全5区11位≫
その他、有力選手
河田太一平①29分50秒65≪18:高校4区9位≫
久納 碧②29分53秒46
田辺佑典③29分55秒19関東IC3障4位
糟谷勇輝③29分57秒27関東ICハーフ
強矢涼太④30分00秒14≪17:出4区DNF、16:予217位≫
中村雅史③30分16秒47
内田隼太①30分23秒91≪19:全国5区15位、18:IH5千m10位≫
人見昂誠②30分32秒81関東IC3障5位
まずは4年生に強力な柱が3本あるのが光りますね。佐藤・青木・坪井選手は、大学駅伝は山から伸びてきた選手ですがともに平地でも頼りのあるエース。青木選手は5区区間賞経験もあり、彼らがいるから往路から上位候補にあげられます。
周囲を固めるのは同じ4年岡原・増田選手や、急成長中の2年鎌田選手といったあたり。ここまでは強豪校ともそれほどそん色がない。そのあと少し力が落ちるが、駅伝経験のある4年松澤・佐々木・強矢選手や、2年久納選手らがいる。まだ駅伝未経験の3年糟谷・中村・田辺選手らの動向にも注目だ。
特に前半戦大活躍だったのが佐藤選手。関東インカレ1部の10000mと5000mともに日本人トップで走り切るのは、かなり実力がついていないとできないこと。これまで駅伝もしっかり走り切っているだけに秋以降も非常に楽しみな存在。
また箱根駅伝山登り5区で区間賞経験のある青木選手も順調。もう一つ得意種目の3障は関東インカレ惜しくも連覇を逃したが、最後まで競り合い見事な走りでした。今年は平地もエース区間か。また山下りで魅せた坪井選手が平地もかなりやれそうな気配。
3選手とも山で一気に大学駅伝界には、山を起点に伸びてきた選手たちというのが興味深い。ここが法大坪田監督のチームの面白いところだ。山登り5区青木選手は外せないかなと思いますが、山下りだった坪井選手は今のところ往路起用見込み。次の6区の人選にまで注目が集まってしまいますが、さて??
これに続く選手を上げるとすると2年鎌田選手でしょうか。各駅伝安定した走りを披露すると、トラックの記録も一気に向上。1万m29分10秒まで伸ばしてきました。ロード力もあるので、どの区間でも対応できそうな感じに見えます。
4年生は柱以外にも選手が多い。岡原選手も主力級の走りをする可能性のある選手。往路起用もされている選手、最後の年に飛躍があるか。他、今年の関東インカレハーフ出走の増田選手、箱根駅伝経験のある松澤選手、出雲駅伝を経験している強矢・佐々木選手ら。虎視眈々と出番を狙っています。一度は記録は出している選手たち、もう一つ華を咲かせられるでしょうか。
法政大はここ2年間、箱根駅伝は総合6位以内と安定した成績を残しています。山登り・山下りを起点に一気に流れを掴み、自分たちの展開に持ち込めていますかね。ただ、目標だった5位は、2年連続視界に入る範囲で惜しくも逃していて、悔しさも非常にまじっている模様。
4年生が充実している今季は、もう一つ大きなチャンスといったところですが、選手層は上位校と比べるとまだもう少しという印象です。先の4年生もそうですし、鎌田選手以外の、3年生以下がどれくらい出てこれるか。
1年生は実績的には内田・扇選手、また10000m29分台経験のある河田・川上選手らもいますが、まだ前半シーズンは大人しめ。ただ、昨年の鎌田選手の例もあるので、夏での成長を見守りたい。2年は久納選手が一度ハーフで64分少しで走っています。夏にもう一度上がってこれるか。
3年生がまだ大学駅伝未経験で苦戦気味ですが、田辺選手が3障で入賞し一つ成績を残しました。長めの距離では、糟谷・鈴木・中村選手らが少しずつ伸びてきていますが、レギュラーを取り、活躍となるともう少しレベルアップしたいところ。このあたりの伸びは総合成績にかかわってきそうだ。
主力選手を1区3区6区に使える出雲駅伝は秘かに楽しみになりますね。序盤から上位争いができるかも?出雲の1区は、箱根駅伝1区でも好走して大きく伸びた佐藤選手。出雲の1区はエース区間ですし、まずは切り込み隊長といきたい。
あとは3区に青木選手、6区に坪井選手。青木選手は3区で中盤のエース区間、坪井選手は最終区間へ。中々箱根駅伝では経験できていないような区間になりますが、どれくらい走れるか個人的に見て観たかったり?
繋ぎですが、箱根で往路序盤も視野に入る岡原選手を2区、3区からの流れを継続させるため4区鎌田選手ここは強力。5区には4年生の増田選手。箱根で戦力になるはずですが、前回の出雲6区で失敗している選手。ここで一つ好走して自信を深めてほしいと思っての予想です。
法政大はいろいろ選手を試しながら起用していくのは例年の方針です。エース選手が万全なら、全日本大学駅伝もそのような戦いになるのではないでしょうか。主力選手は2区佐藤、4区青木、7区坪井選手と分散させて、間に新戦力候補選手を入れていく、そんな戦い方かなと思っています。
他の区間ですが、1区は岡原選手。箱根も1区いけると助かると思っているのですが、まずはここで経験を。僅差で抑えられるか。佐藤選手に2区いってもらってから、3区は下級生久納選手。スピードは比較的ある方なので序盤の3区で。うまく戦い抜けるか。次の4区で青木選手でもう一度巻き返しに活きます。
5区は久々の大学駅伝登場となる強矢選手。2年出雲の途中棄権以来、駅伝から遠ざかってますがどこかでリベンジの機会があってもいい。比較的平坦なここはどうか?6区は3年生で一番結果を残しつつある糟谷選手。関東インカレハーフも出走した。駅伝でもしっかり勝負したい。
7区坪井選手でどうだろう。シード権ラインの8位は遠いのかどうか??アンカーは鎌田選手ですかね。長い距離はもう安心して任せられる選手だと思います。どこのチームのアンカーもレベルが高いですが、どれだけまとめられるか見てみたいです。
6区(20.8km)増田蒼馬④※山下り
7区(21.3km)糟谷勇輝③
8区(21.4㎞)鈴木 快③
9区(23.1㎞)鎌田航生②
10区(23.0㎞)佐々木虎一朗④
少なくとも総合5位以内を狙って色々とオーダーを練ってくる形になりますかね。まずは往路で3位以内を意識して考えていきます。1区はチーム内でスピードある岡原選手が務めあげる事ができれば。なんだかんだどこも有力選手を入れてくる1区ですが、彼で乗り切れれば後が楽になります。
2区はエースとなった佐藤選手。下りが特に得意とは言え、アップダウンのある6区好走している選手。68分切までは充分視野に入る選手なのではないでしょうか。3区は前回の下りで佐藤選手のタイムを超えた坪井選手。長い平地も適性ありますし、ここで畳みかけて上位戦線の流れに乗れれば。
4区は力的には鎌田選手…なのですが、前回もそうですが法大は復路9区にも主力を残すことが多い。総合順位を考えるとそういう作戦になると思います。理想を言えば、前々回出走の松澤選手が区間一桁で走れればと。5区は3年連続青木選手で。2年前区間賞、前回は区間3位、最終学年期するものがあると思うので、爆走期待。わあ、気が付けば往路全部4年生でした。
復路6区が現時点では全く分からないです。ひとまず1500m経験者の増田選手を置いてますが、本当は10区あたりと思う選手。2年~1年あたりから誰か適性がある選手がいれば最高かな?逆に9区は今のところ鎌田選手。往路でも見たいけど、総合を狙って彼を復路の主軸にするもいいかも。
7区8区10区は現時点では非常に迷っています。秋にだれが出てくるかですが…。日本学生ハーフなども参考にして、糟谷・鈴木・佐々木選手を選んでいます。糟谷選手は関東インカレハーフも選ばれていますし伸びつつあるかなと。鈴木選手も長い距離コツコツ伸ばしてきているので復路向き。佐々木選手は2年時の出雲以来、最後のチャンスをつかむことができるかどうか、ですかね。
現時点では往路でかなり稼がない事には、他のチームも強いので、総合5位というとなると、そう簡単ではない目標となってくるのかなぁと思います。それでも箱根を賑やかせている世代が最終学年というところ、これまでより良い位置で終えたいところです。