少し時間があるので、今のうちに記事を書いておきます。
例年通り、区間の振り返りです。勿論、定点間のタイムです!
久々に大混戦の1区、優勝争いは早くも決着!?
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第93回箱根駅伝【定点別分析・1区】
定点間色分け:1位 2位3位 4位5位6位 7位8位 15位16位17位 18位19位20位
蒲田15.2㎞
定点間の順位選手名(大学)定点間タイム総合順位トップとの差
1位小松(日体)46分07秒
1位服部(東洋)
1位西(拓大)
1位竹下(帝京)
1位鬼塚(東海)
1位西山(駒大)
1位坂東(法大)
1位梶谷(青学)
1位大森(中学)
1位武田(早大)
1位石川(日大)
1位山藤(神大)
1位坂本(上武)
1位末次(明大)
1位前田(大東)
1位西澤(順大)
1位大山(創価)
1位細森(國學)
19位石井(国士)46分36秒⑲0:29
OP丸山(連合)46分47秒(20)0:40
20位伊藤(山学)47分28秒⑳1:21
これだけスローペースになったのは久々だったのではないか。85回大会、もしくは87回大会の3位集団の時以来ではなかったか。スタート直後に服部選手が引っ張り一瞬縦長になったが、すぐに横拡がりに。1㎞3分04秒というペース。その後はさらにペースが落ち3㎞9分40秒へ。この中の実力者といえる服部選手の様子を全員が探っていたためにだった。ここから急激にペースを上げるのはとても勇気がいる。八ツ山橋か六郷橋で動くかどうかと思われた。
ところが、直後一旦レースが動く。4.6㎞田町の交差点で服部選手が一気にスパート。あまりにもペースが落ちたのである程度のペースに戻したかったか。これにすぐ反応したのはこれもエースを持っていた日大・石川選手、期待のルーキー鬼塚選手も元気だった。後ろは駒大西山・早大武田・日体・小松選手ら、これまた実力者が前に出て追いかけ始める。逆に、早くも1校脱落したのが主力を配置できなかった山学大。伊藤選手が自分のペースを守りたかったとみる。この時点で総合優勝としては苦しくなったような感じだ。
その後3㎞ほどは縦長で、国士石井選手や拓大西選手らが最大40mくらい遅れるものの、10㎞30分40秒で通過する頃には山学大以外がまた一団となった。本当に混戦だ。あまりにも混戦過ぎて國學細森選手が転倒する場面があった。その後何事もなかったかのようにすぐに集団に戻れたのは幸いだろう。
集団のほうは服部選手が一旦下がり、出雲区間賞の小松選手が先頭集団を引っ張る。青学梶谷選手や西選手がすぐ後ろにつく。逆に石井選手と連合丸山選手がついていけなくなる。石井選手は一旦遅れた時も上体がブレてきつそうだったので限界か。気になるのが前回2区でとてもいい走りをしていた丸山選手が随分と苦しい表情を浮かべており、明らかに本来の状態ではなさそうだ。中継所まで持つのかどうか…。
集団はこのまま小松選手を中心に蒲田を通過。18人の集団、石井選手、やはりついていけなくなった丸山選手、伊藤選手と続いていった。
鶴見中継所21.3㎞-15.2㎞=6.1㎞
1位服部(東洋)17分49秒①
2位鬼塚(東海)17分50秒②0:01
3位武田(早大)17分52秒③0:03
4位梶谷(青学)17分53秒④0:04
5位山藤(神大)17分54秒⑤0:05
6位西山(駒大)17分57秒⑥0:08
7位竹下(帝京)18分11秒⑦0:22
7位大森(中学)18分11秒⑧0:22
9位坂東(法大)18分12秒⑨0:23
10位坂本(上武)18分14秒⑩0:25
11位細森(國學)18分16秒⑪0:27
12位前田(大東)18分20秒⑫0:31
13位小松(日体)18分25秒⑬0:36
14位西(拓大)18分36秒⑭0:47
15位西澤(順大)18分37秒⑮0:48
16位石川(日大)18分44秒⑯0:55
17位大山(創価)18分56秒⑰1:07
18位末次(明大)18分59秒⑱1:10
20位石井(国士)19分38秒⑲2:18
19位伊藤(山学)19分21秒⑳2:53
OP丸山(連合)21分14秒(21)4:05
15㎞を過ぎて小松選手が少しずつペースを上げているかやや縦長になってくる。16㎞を過ぎ、順大西澤選手と創価大山選手が遅れ、17㎞過ぎには拓大西選手と明大末次選手が遅れる。このあたりになってきて力のある選手を配置したと思われたチームも苦しくなった。驚いたのは17.8㎞六郷橋手前で石川選手が脱落したこと。最初に服部選手が反応した影響かどうかは定かではないが、脱水症状は起こしていたらしい。2区をやれる力のある選手がこうなってしまったのは悔しいところだろう。
そのあたりから、レースは急速に動き出す。服部・武田・西山・梶谷選手らが前に出てきてサバイバルレース模様になってきた。引っ張って体力を消耗した小松選手が遅れ、ここまで健闘した細森、中学大森・法大坂東・上武坂本・大東前田選手も脱落。帝京竹下選手が懸命に頑張ったが、残り1㎞を手前についていけなくなり、単独7位へ。服部・武田・西山・梶谷・鬼塚選手に、神大山藤選手も非常に元気であった。
ここでスパート合戦が始まる。服部選手を鬼塚選手が追走する形、ほかの選手はじわじわ遅れだす。その中で梶谷選手が比較的元気で3番目、意地でも前に出たい武田選手が顔をゆがめて粘る、山藤・西山選手はやや苦しいか。先頭は20.85㎞で服部選手は満を持してスパート、そのまま逃げ切り全日本1区に続く区間賞。鬼塚選手も1秒差に続いた。3番は武田選手がラストで懸命に追い上げ梶谷選手の1秒前へ。ただ、大学駅伝初参戦の選手を置いた青学にとってはトップとわずか4秒差は最高の展開、早大・駒大・東海・東洋らは引き離せなせず、不利になったとみるべきだろう。
後ろは竹下・大森選手が7位争いで粘り、坂東・坂本選手もすぐ辿り着いた。上武の位置は予想より高かった人が多いのではないだろうか。他、早めに遅れ始めた西・西澤選手が14位15位と健闘、さすがこの2人は20㎞をまとめる力に長けていた。逆に急きょ1区に回った末次選手が落ちてしまい18位。明大は総合力で戦うだけにちょっとしんどい位置だ。また、山学大は3分近く遅れやはり単独最下位。そういえば留学生がいる4チームは全て14位以下のスタート、見る興味としてはひとまずゴボウ抜きには注目になった。また、走り方がいつもと違った丸山選手は最後は蛇行する状態に。一番手を持ってきてしかも大きく遅れてしまった連合も取り返すのには苦労しそうだ。