第95回箱根駅伝4区です。
青学大の流れ…と思いきや、東洋・相澤選手爆走!
東海大もじわり浮上、予想外の位置関係になりました。
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【箱根駅伝2019】4区定点分析
スタート順
岩見(青学)①
相澤(東洋)②0:08
加藤(駒大)③0:56
館澤(東海)④1:13
茂原(國學)⑤1:14
横井(帝京)⑥2:20
相沢(東国)⑦2:26
小林(順大)⑧2:32
池田(中大)⑨2:42
石川(拓大)⑩2:46
戸澤(国士)⑪2:51
三輪(明大)⑫3:07
狩野(法大)⑬3:31
枝村(神大)⑭3:33
有馬(中学)⑮4:25
武田(日大)⑯4:27
清水(早大)⑰4:43
廻谷(日体)⑱4:53
西嶋(城西)⑲8:52
石井(上武)⑳9:33
宮地(山学)㉑10:55
連合(麗澤・国川)(22)11:26
奈良(大東)㉒14:34[23]12:03
トップ、青学は2年岩見選手。大学駅伝は初めてだったが、記録会で好調、自信を持っての起用でした。僅か8秒差で東洋は2本柱の相澤選手。前回2区エース区間出走者ですが、左排骨筋を痛めた影響で4区に。影響がどうでるか注目された。
他実力者では1500m日本選手権王者の東海館澤選手が、3位駒大加藤と17秒差の4位で、帝京エース横井選手が6位2分20秒差、前回9区区間賞の早大清水選手が10位と1分57秒差の17位で襷を受け、それぞれの走りが注目されました。
二宮8.9㎞
藤田(75回)25分54秒、大塚(94回)26分09秒
11位岩見(青学)26分40秒②1:01
5位館澤(東海)26分23秒③1:57
11位加藤(駒大)26分40秒④1:57
14位茂原(國學)26分46秒⑤2:21
2位横井(帝京)26分01秒⑥2:50
7位池田(中大)26分28秒⑦3:31
15位相沢(東国)26分49秒⑧3:36
20位小林(順大)27分00秒⑨3:53
6位三輪(明大)26分25秒⑨3:53
17位石川(拓大)26分53秒⑪4:00
22位戸澤(国士)27分04秒⑫4:16
19位狩野(法大)26分59秒⑬4:51
18位枝村(神大)26分57秒⑭4:51
3位清水(早大)26分16秒⑮5:20
9位有馬(中学)26分34秒⑮5:20
8位武田(日大)26分32秒⑮5:20
21位廻谷(日体)27分02秒⑱6:16
10位西嶋(城西)26分38秒⑲9:51
13位石井(上武)26分41秒⑳10:35
16位宮地(山学)26分51秒㉑12:07
4位奈良(大東)26分20秒㉒15:15[22]12:44
22位連合(麗澤・国川)27分04秒(22)12:51
・東洋相澤選手が一気にトップへ!あっという間に青学を突き放す
中継後間もない1.8㎞でした。東洋・相澤選手が8秒あった差を埋めて青学・岩見選手に並びかけます。並走もつかの間の2.5㎞地点、相澤選手がスパート。一気に単独トップに躍り出ました。
2人に少し実力差はあるので、考えられない展開ではなかった。ただ、岩見選手の動きに、あまりキレが感じられず、おや?と思った駅伝ファンも多かったと思いまsづ。それでも1㎞は2分46秒、5㎞ではトップと20秒程でキープしていました。ところが、そのあたりから一気に離れ始めてしまいました。
二宮の定点では、いつのまに1分まで差が開いていました。東洋は総合優勝の為に、この区間で2分青学と開けたいと目論んでいたそうですが、両者の勢いからするとあっという間に2分は超えそうな勢いに。原監督は「大丈夫、5区に竹石がいるから」と声を掛けましたが、どうなることやら…
・帝京横井、明大三輪選手が順位アップ、他の選手はスローだが?
中位争いがにわかに動きが激しくなってきています。二宮まででみると区間上位と下位ではっきり分かれています。まず実力者の帝京・横井選手が、東国・相沢選手を突き放し単独6位走行に。少し離れていますが、前の5位國學・茂原選手らを追いかけています。
また中大・池田選手が東国に追い付き追い越します。今季の成長株がしっかり走っています。抜かれた東国は、出場3回目で初の往路一桁ターンを狙うところだが踏ん張れるかどうか。
後ろ、12位スタートの明大・三輪選手が、7.1㎞地点では拓大と国士舘を抜いてじわり10位浮上。更に二宮の定点でちょうど順大・小林選手にも追いつき、早くも3人抜き。明大が3区4区でシード権内に入ってきました。
その後方は法大・狩野、神大・枝村選手の両4年生2人が並走となっていますが、ここは区間下位。後ろは早大・清水選手が頑張っているところ、その追い上げが非常に気になりました。
小田原本町17.7㎞-二宮8.9㎞=8.8㎞
藤田(75回)25分12秒(51分06秒)、大塚(94回)26分03秒(52分12秒)
14位岩見(青学)27分06秒<15>53分46秒②2:45
2位館澤(東海)26分17秒<2>52分40秒③2:52
12位加藤(駒大)26分43秒<11>53分23秒④3:18
8位横井(帝京)26分35秒<4>52分44秒⑤4:03
15位茂原(國學)27分07秒<16>53分53秒⑥4:06
11位池田(中大)26分42秒<9>53分10秒⑦4:51
6位三輪(明大)26分32秒<6>52分57秒⑧5:03
15位相沢(東国)27分07秒<17>53分56秒⑨5:21
13位石川(拓大)26分50秒<13>53分43秒⑩5:28
18位小林(順大)27分13秒<18>54分13秒⑪5:44
5位狩野(法大)26分28秒<12>53分27秒⑫5:57
3位清水(早大)26分24秒<2>52分40秒⑬6:22
3位有馬(中学)26分24秒<7>52分58秒⑭6:22
7位武田(日大)26分34秒<8>53分06秒⑮6:32
23位戸澤(国士)27分50秒<22>54分54秒⑯6:44
22位枝村(神大)27分36秒<21>54分33秒⑰7:05
20位廻谷(日体)27分17秒<20>54分19秒⑱8:11
15位西嶋(城西)27分07秒<14>53分45秒⑲11:36
10位石井(上武)26分41秒<10>53分22秒⑳11:54
9位奈良(大東)26分36秒<5>52分56秒㉒16:29[21]13:58
18位宮地(山学)27分13秒<18>54分04秒㉑13:58
21位連合(麗澤・国川)27分26秒(21)54分30秒(23)14:55
・旧4区の区間記録を超える東洋相澤選手!3位東海館澤選手も加速して…
相澤選手は本当に快調なペース。原監督が「どこが不調?(森田選手もだが…)」と嘆いていましたが、会心の走りです。前回の区間記録を超えるのは当然として、10㎞~15㎞の感覚が非常に良かったとのことで、旧記録も意識に。この時点でそれよりも早いペースとなっています。
後ろ、青学・岩見選手は1㎞3分を超えるペースで推移。12㎞過ぎ、岩見選手が映っているシーンで「箱根の山が近づき気温が下がり、風も吹き始めました」との実況が入りました。この時、岩見選手が手袋をしていないのは、初見のときは気づいてませんでした。
びっくりしたのはペースが鈍る岩見選手の背後に、東海館澤選手が迫ってきていました。二宮の地点では駒大加藤選手と並走状態でしたが、いつのまにか突き放し単独3位。青学ももう間もなく捉えそうな状況に。3分近いトップとの差になりましたが、以前とは違う東海大がここにきて際立つようになってきました。
・復路型の早大・清水選手が懸命の追い上げ!ここまで区間2位の走り
後ろはさらに動きましたね。帝京横井選手が國學茂原選手をとらえ5位浮上、明大三輪選手も東国相沢選手をとらえ8位浮上。ここまで4人抜き。拓大石川選手も区間13位ながら順大小林選手をとらえ10位。拓大もようやく浮上してきました。
その後ろ、並走していた法大と神大は明暗分かれていました。狩野選手は見事なビルドアップ、最近の法大らしい走りで前が再び見えてきました。特に自信がある5区、3分差までならひっくり返るとあるだけに怖い存在です。枝村選手はペースダウン、10区予定が急きょ4区になったところ対応しきれなかったでしょうか。
そして後ろ追い上げる早大清水、中学有馬、日大武田選手があっという間に飲み込んでいきました。この3選手の追い上げが素晴らしい。中心になって引っ張る清水選手は本来淡々とペースを刻む復路型の選手ですが、チーム事情で4区に登場。実力を持ってここまで4人抜き、苦しい状況だが4年生の意地を見せています。
・城西西嶋選手と上武石井選手が後方で力走
その集団の直後にいたはずだった日体・廻谷選手はペースが上がらずここまでなんと区間20位。2区まで上位を目指せる位置にいたはずの日体大。前哨戦活躍した選手で固めた3区4区が大きな誤算。単独18位の苦しい位置となっています。
その日体大から3分半以上後方となってしまった城西西嶋選手と上武石井選手は両者健闘。西嶋選手は持ち前のスピードで追い込み、上武石井選手は中盤ペースが落ちない走り。特に城西大は5区前回健闘した選手がいるだけにいる位置が気になりました。
小田原中継所20.9㎞-小田原本町17.7㎞=3.2㎞
藤田(75回)9分50秒(60分56秒)、大塚(94回)10分13秒(62分21秒)
1位館澤(東海)9分57秒<2>62分37秒②2:48
18位岩見(青学)10分46秒<15>64分32秒③3:30
15位加藤(駒大)10分42秒<11>64分05秒④3:57
4位横井(帝京)10分21秒<3>63分05秒⑤4:23
13位茂原(國學)10分38秒<14>64分31秒⑥4:42
12位池田(中大)10分33秒<9>63分43秒⑦5:23
10位三輪(明大)10分31秒<7>63分28秒⑧5:33
8位石川(拓大)10分30秒<13>64分13秒⑨5:57
14位相沢(東国)10分40秒<17>64分36秒⑩5:59
17位小林(順大)10分44秒<19>64分57秒⑪6:27
11位狩野(法大)10分32秒<10>63分59秒⑫6:28
5位有馬(中学)10分24秒<6>63分22秒⑬6:45
6位清水(早大)10分25秒<3>63分05秒⑭6:46
8位武田(日大)10分30秒<8>63分36秒⑮7:00
23位戸澤(国士)11分10秒<23>66分04秒⑯7:53
22位枝村(神大)11分01秒<22>65分34秒⑰8:05
7位廻谷(日体)10分27秒<18>64分46秒⑱8:37
19位西嶋(城西)10分47秒<15>64分32秒⑲12:22
16位石井(上武)10分43秒<11>64分05秒⑳12:36
3位奈良(大東)10分18秒<5>63分14秒㉒16:46[21]14:15
20位宮地(山学)10分59秒<20>65分03秒㉑14:56
21位連合(麗澤・国川)11分00秒(21)65分30秒(2)15:53
・東洋相澤選手、20年前の記録越え!今年もラストで東海館澤選手が浮上!
17㎞が48分58秒、15-20㎞が14分38秒、多少追い風の気象条件とは言え、アップダウンが多いこのコースで1㎞3分を切るペースをキープし続けるのは凄いところ。スピードがある選手が長い距離でも対応し出来た時の破壊力は凄いものがあります。
ラストの上りはさすがに苦しげな表情になりましたが、最後まで押し切って60分54秒!20年前の駒大藤田さんの記録より2秒速い、とてつもない区間記録で!藤田さんと同じ福島県出身なのは偶然なのだろうか?
足の痛みもあり、ポイント練習を飛ばしたりもしていた中、前日に足の痛みがなくなって、当日に「いける!」となる、エース選手の調整能力も凄まじいものがあります。4区にこういう選手を置けた東洋大が一つ抜け出す格好となりました。2年連続の往路優勝が見え始めています。
さて、東海館澤選手。本町定点の直後に青学岩見選手をとらえ一気に突き放していました。距離不安がずっと囁かれていた中、驚異的な力走を見せています。なお館澤選手は上りも得意なランナー。最後の3.2㎞を唯一9分台で乗り切り、前回の8区同様最後の定点は一番早く駆け抜けました。
トップ東洋とは2分48秒差と開いたものの、どこまで食らいつけるかとみられていた4区までで総合2位浮上は、駅伝ファンの予想以上だったのではないでしょうか。対策が進んでいた5区以降で勝負をかけられる勢いです。
3位となった青学岩見選手は、最後は低体温症状もあり、大きくペースダウン。まさかの3分30秒差、自信あるという山登りで微妙な差となった。後ろ追いつくと思われた駒大加藤選手も最後ペースダウン、4位でのリレーとなりました。
・7位から15位が1分37秒差!混とんとした中で差がつく山登りへ
5位帝京横井、6位國學茂原選手もそれほど差がなく続き5区へ。その後ろから怒涛の襷リレー。中大池田選手が明大三輪選手の追走を振り切り、7位。直後三輪選手8位。
そこから25秒前後、最後9位まで浮上した拓大石川選手、調子落ち1区回避の東国相沢選手が何とか10位で踏みとどまりリレー。更に30秒弱で4年生の激しいバトル、最後意地を見せた順大小林選手が、法大狩野選手に僅かに競り勝ってリレー。ここまで12位。
さらに20秒弱の差で、激しい13位争い。中学有馬選手と早大清水選手が差なくリレー。2分あったシードとの差を46秒ほどまで詰めて山へ。流れを変えにかかる。日大武田選手も粘り続けて2つ順位アップの15位。ここはエース候補が期待に応える形に。7位から15位まで1分37秒で、山で大きく動きそうな展開だ。
その後ろ、最後までペースを上げられなかった国士戸澤、神大枝村選手が中継。国士大は2区トップだったが、3区4区がプレッシャーに耐えられなかったそうだ。神大も急ごしらえ苦しかった。これに最後何とかあげた日体廻谷選手が18位。シード権争いはひとまずここまでか。
・繰り上げがチラつく中、大東・奈良選手が区間5位快走!
19位城西西嶋、20位上武石井選手が通過した頃にはもうトップと12分半経過。トップの快走で64分台で粘っても大きく差が開いている。15分の繰り上げまで時間が少なくなる中、まだ残り3チーム。
やってきたのが見た目最下位スタートだったはずの大東・奈良選手。あの状況で、最後の3㎞は3番目と快心の走りを披露!前回も同区間で区間下位に沈んでいたのですが見違える走り。大東大に一つ明るいニュースをもたらしました。
このあと、本町で奈良選手と同時通過の山学宮地選手を待つ格好となりましたが、中々ペースが上がらず、非常に微妙なタイミング。残り4秒というところで辛くも襷リレー。「ほんときつかった、何とか繋げた」と本音が漏れていましたが、山学全体苦しいリレーとなってしまいました。
直後、連合チームが残念ながら繰り上げ。走ってきたのは麗澤国川選手。予選次点が麗澤大で監督も麗澤大の山川監督。調整面秘かに期待していたものの、残念ながら「雰囲気に呑まれて」本来の走りとはいかなかった。目標「襷を繋ぎ切る」はここで途切れる事となりました。
上位はまさかの展開。東洋・東海・青学だったが、1位と2位3位の差が予想以上に開く展開に。山で差は大きくつくとはいえ、ここまでの差は青学大も予想外で流れがどうなるか気になった。
中位争いはやはり差がそこまで付かず、前が見えている状況でのスタート。山にエースを持ってきている國學院、昨年の好走者は法大と順大が同時スタート、下位だが城西も楽しみ。4区で追い上げにかかった中学大らも気になるところだった。