【箱根駅伝2019】3区定点間分析/終盤の青学森田選手が異次元!東洋吉川選手も終盤加速するも…

第95回箱根駅伝3区です。

上位争いがぐっと抜き出てきた中、

3区に回ったエース森田、阿部選手に、帝京大スーパールーキー遠藤選手がやってくれました

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【箱根駅伝2019】3区定点分析

スタート順

多喜端(国士)①
吉川(東洋)②0:06
三須(中大)③0:14
野田(日大)④0:36
西川(東海)⑤0:42
青木(國學)⑥0:44
中村大聖(駒大)⑦0:47
森田(青学)⑧1:05
橋本(順大)⑨1:19
真船(東国)⑩1:20
岡原(法大)⑪1:38
馬場(拓大)⑫2:07
岩室(日体)⑬2:15
遠藤(帝京)⑭2:19
井手(神大)⑮2:35
栗原(中学)⑯2:49
阿部(明大)⑰3:31
千明(早大)⑱3:44
中島(城西)⑲4:44
鴨川(上武)⑳6:21
中村(山学)㉑6:30
連合(創価・鈴木)(22)7:59
齋藤(大東)㉒10:00

46年ぶりトップ疾走の国士舘大・多喜端選手からほぼ1分までに東洋・吉川、東海西川、青学・森田選手らが8チームがひしめていますね。強豪校中心に大きく順位変動があると予想されました。

後ろでは、1万27分台明大・阿部がトップと3分31秒の17位、シード権ラインとも2分以上ある中でどれだけ追い上げられるか注目が集まりました。

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遊行寺坂5.4㎞

コスマス14分52秒

6位吉川(東洋)15分31秒①
3位西川(東海)15分23秒②0:28
2位青木(國學)15分21秒②0:28
15位三須(中大)16分03秒④0:40
20位多喜端(国士)16分20秒⑤0:43
7位中村大聖(駒大)15分37秒⑥0:47
5位森田(青学)15分28秒⑦0:56
19位野田(日大)16分09秒⑧1:08
10位橋本(順大)15分48秒⑨1:30
11位真船(東国)15分51秒⑩1:34
12位岡原(法大)15分54秒⑪1:55
4位遠藤(帝京)15分24秒⑫2:06
8位馬場(拓大)15分40秒⑬2:10
13位岩室(日体)15分58秒⑭2:36
16位井手(神大)16分04秒⑮3:02
1位阿部(明大)15分11秒⑯3:05
14位栗原(中学)15分59秒⑰3:11
9位千明(早大)15分46秒⑱3:53
18位中島(城西)16分07秒⑲5:14
22位鴨川(上武)16分36秒⑳7:20
21位中村(山学)16分35秒㉑7:28
23位連合(創価・鈴木)16分38秒(22)9:00
17位斎藤(大東)16分05秒㉒12:59[23]10:28

・激し入れ替わり、飛ばしたのは東海西川、國學青木

上位8チームの入れ替わりは激しかったですね。2位スタートの東洋・吉川選手が、1㎞もいかないうちに国士・多喜端選手を捉え突き放して先頭へ。中大・三須選手ももう見えなくなりました。

吉川選手は1㎞2分44秒、3㎞8分19秒と相当飛ばして入っていましたが、それ以上に飛ばしていました選手が2名。東海・西川選手&國學・青木選手と言ったスピードを武器にしたランナー。

遊行寺坂まで2番目3番目のタイムで通過。駒大・中村選手を突き放して、2.8㎞で30秒前の中大、4㎞で45秒前だった国士大を捉え順位をあげてくる。トップとの差23秒はしっかりと吉川選手が見える位置だった。

また8位スタート、故障明けである意味注目だった青学・森田選手もまずまずスタート。5㎞地点で日大・野田選手を捉え7位浮上、駒大ら前のランナーをしっかり追いかけていました。

・遊行寺坂までトップは明大・阿部選手!

ここまでトップの選手は上位陣ではありませんでした。17位スタートとなった1万m27分台のスピードランナー阿部選手。本人談5㎞13分55秒のハイペースで入ったそうですが、やはりトップタイム。

既に中学・栗原選手を交わし、この定点の直後に神大・井手選手も交わしていき15位にポジションアップ。浮上しにかかります。充実した練習もできていて区間新記録も本気で狙っていたそうです。

茅ヶ崎14.3㎞-遊行寺坂5.4㎞=8.9㎞

モグス25分53秒(40分45秒)

6位吉川(東洋)26分08秒<7>41分39秒①
1位森田(青学)25分33秒<1>41分01秒②0:21
3位中村大聖(駒大)25分46秒<4>41分23秒③0:25
7位西川(東海)26分09秒<5>41分32秒④0:29
9位青木(國學)26分13秒<6>41分34秒⑤0:33
16位三須(中大)26分50秒<17>42分53秒⑥1:22
11位橋本(順大)26分19秒<10>42分07秒⑦1:41
11位真船(東国)26分19秒<11>42分10秒⑧1:45
19位多喜端(国士)27分14秒<19>43分34秒⑨1:49
4位遠藤(帝京)25分54秒<3>41分18秒⑩1:52
5位馬場(拓大)26分06秒<8>41分46秒⑪2:08
13位岡原(法大)26分27秒<13>42分21秒⑫2:14
2位阿部(明大)25分39秒<1>40分50秒⑬2:36
22位野田(日大)27分46秒<20>43分55秒⑭2:46
10位井手(神大)26分15秒<12>42分19秒⑮3:09
15位岩室(日体)26分48秒<14>42分46秒⑯3:16
8位千明(早大)26分11秒<9>41分57秒⑰3:56
17位栗原(中学)26分53秒<16>42分52秒⑰3:56
23位中島(城西)27分56秒<21>44分03秒⑲7:02
18位鴨川(上武)26分55秒<18>43分31秒⑳8:07
21位中村(山学)27分38秒<22>44分13秒㉑8:58
20位連合(創価・鈴木)27分26秒(22)44分04秒(22)10:18
14位斎藤(大東)26分41秒<14>42分46秒㉓13:32[23]11:01

・青学森田がエンジン踏み込む!駒大と2位争いへ

遊行寺の坂から一気に勢いに乗ったのは青学・森田選手。国士大と中大と次々とかわしていくと、駒大中村選手とともに、2位集団を追っていく。

11㎞を過ぎてついに2位集団の中に。第一中継車からもはっきりと映るようになってきた。そして定点直前の13.7㎞地点、2位青学・森田、3位駒大・中村、4位東海・西川、5位國學・青木選手とはっきり分かれていきました。

この定点間では森田選手が相当なペース。明大阿部選手らと同じようなペースで上がっているのですから、かなりのペースです。故障で不調報道やややオーバーだったようです。

・苦しい下位チームも…大東・斎藤選手健闘

テレビで映っていないところでは、帝京・遠藤&拓大・馬場選手が定点連続上位で順位アップ。また、早大・千明選手が健闘。スタートで前にいた明大が離れていく難しい中、中学大を捉えて何とか浮上の姿勢だ。

その後ろが3分離れてしまいました。前回も走っている城西・中島選手がスピードに乗れずまさかのこの定点間最下位。後ろの位置というだけでなく、全く前が見えないのは想定していなかったようで、苦しいレースとなっています。

その中、踏ん張っているのは繰り上げスタートの大東・斎藤選手。1㎞3分ペースを保って、前の連合創価鈴木選手とは少しずつ差が詰まってきています。4区から反撃となりますが、ここで流れが変わったのも確かだと思います。

湘南大橋18.1㎞-茅ヶ崎14.3㎞=3.8㎞

コスマス11分19秒(52分04秒)

2位吉川(東洋)11分20秒<5>52分59秒①
1位森田(青学)11分06秒<1>52分07秒②0:07
6位中村大聖(駒大)11分34秒<4>52分57秒③0:39
6位青木(國學)11分34秒<6>53分08秒④0:47
12位西川(東海)11分38秒<7>53分10秒④0:47
3位遠藤(帝京)11分26秒<3>52分44秒⑥1:58
6位橋本(順大)11分34秒<10>53分44秒⑥1:58
18位三須(中大)11分56秒<17>54分49秒⑥1:58
13位真船(東国)11分40秒<12>53分50秒⑨2:05
15位多喜端(国士)11分48秒<18>55分22秒⑩2:17
6位馬場(拓大)11分34秒<8>53分20秒⑪2:22
17位岡原(法大)11分55秒<13>54分16秒⑫2:49
5位阿部(明大)11分33秒<2>52分23秒⑬2:49
4位井手(神大)11分27秒<11>53分46秒⑭3:16
21位野田(日大)12分08秒<20>56分03秒⑮3:34
19位岩室(日体)11分58秒<16>54分44秒⑯3:54
10位栗原(中学)11分36秒<14>54分28秒⑰4:12
10位千明(早大)11分36秒<9>53分33秒⑰4:12
23位中島(城西)12分21秒<21>56分24秒⑲8:03
20位鴨川(上武)11分59秒<19>55分30秒⑳8:46
22位中村(山学)12分15秒<22>56分28秒㉑9:53
16位連合(創価・鈴木)11分50秒(20)55分54秒(22)10:48
14位齊藤(大東)11分44秒<15>54分30秒㉒13:56[23]11:25

・森田選手が区間記録ペースに!吉川選手も切り替える!

ここから青学・森田選手の独壇場だったのですよね。じりじりと東洋・吉川選手に接近しなんと7秒差にまで接近!これはびっくりですね。

そして、もう一つびっくりしたのが吉川選手も切り替えていて、この定点間2番目のタイムだったということ。しっかりトップを守る走りをしていたという事実。それでもなお詰め寄る森田選手がやはり前回2区区間賞選手だったということですね。

森田選手のペースアップで区間トップ!そして区間記録とわずか3秒差急接近。熾烈なトップ争いで行けそうな雰囲気、明大阿部選手は脚が痙攣しやや後退。ここは悔しいところだったでしょうか。

・帝京ルーキー遠藤選手快走で8人抜き!

そしてついに報道が入りましたね。16.4㎞地点で帝京・遠藤選手が、順大・橋本、東国・真船、国士・多喜端選手らを従えて総合7位にまで浮上していたということ。

この地点で7人抜きということでしたが、湘南大橋にかかるところで中大も捉え8人抜きに。序盤2区間がうまくいかなかった帝京大ですが、スーパールーキーが流れを作り直しています。

平塚中継所21.4㎞-湘南大橋18.1km=3.3km

コスマス9分34秒(61分38秒)

1位森田(青学)9分19秒<1>61分26秒①
2位吉川(東洋)9分34秒<4>62分34秒②0:08
5位中村大聖(駒大)9分43秒<5>62分40③0:56
12位西川(東海)9分58秒<7>63分02秒④1:13
10位青木(國學)9分53秒<6>63分01秒⑤1:14
8位遠藤(帝京)9分48秒<3>62分32秒⑥2:20
6位真船(東国)9分43秒<11>63分37秒⑦2:26
13位橋本(順大)10分00秒<12>63分44秒⑧2:32
19位三須(中大)10分10秒<16>64分59秒⑨2:42
9位馬場(拓大)9分50秒<8>63分10秒⑩2:46
13位多喜端(国士)10分00秒<18>65分22秒⑪2:51
2位阿部(明大)9分34秒<2>62分07秒⑫3:07
17位岡原(法大)10分08秒<14>64分24秒⑬3:31
6位井手(神大)9分43秒<9>63分29秒⑭3:33
4位栗原(中学)9分39秒<13>64分07秒⑮4:25
21位野田(日大)10分19秒<21>66分22秒⑯4:27
11位千明(早大)9分57秒<10>63分30秒⑰4:43
22位岩室(日体)10分25秒<17>65分09秒⑱4:53
20位中島(城西)10分15秒<22>66分39秒⑲8:52
19位鴨川(上武)10分13秒<19>65分43秒⑳9:33
23位中村(山学)10分28秒<23>66分56秒㉑10:55
15位連合(創価・鈴木)10分04秒(20)65分59秒(22)11:26
15位齋藤(大東)10分04秒<15>64分34秒㉒14:34[23]12:03

・異次元だった森田選手のラスト!見事な区間新!

森田選手が止まらない。7秒の差はやはり詰まっていき、19.7㎞地点で東洋吉川選手に追いついた。そして残り1㎞の旗を過ぎた直後の20.4㎞地点、森田選手がスパートする。

これに原監督「区間新でる!動いているぞ!」「2分50秒切ると区間新記録だからな!10秒以上離してくよ!」「ピコンピコ鳴らすぞ!」と声掛け。

森田選手の勢いは最後まで衰えず、61分26秒と12秒区間記録を更新!ラスト3.3㎞非公式ながら9分19秒と、2分50秒を最後の3㎞は切り続けていた計算。東洋吉川選手もラスト相当上げても及ばなかった。

森田選手は「自分はエースではない」と最後まで言い続けていましたが、やっぱり駅伝においてはエースだと思います。8位から一気に首位浮上。この地点では、青学大がやはり5連覇…と思いました。が、・・・・次の区間ですね。

・まだ激しい争い!明大阿部、神大井手、中学栗原がラストまとめる

終盤の上位2選手の争いが凄まじく、3位はいつの間にか遠くに。その中駒大中村選手が3位浮上。10㎞28分40秒で通過後もしっかり走りました。東海・國學を突き放したのもよかったですね。

そのあと8人抜きの帝京・遠藤選手からは怒涛の襷リレーでした。他に大きく順位を上げたのはやはり明大・阿部選手。やや前が離れていた中最終的に5人抜き、10位の背中が見える12位まであげました。

また、神大井手選手が茅ヶ崎以降で見事にビルドアップ。阿部選手が視界に入り続けていたことも大きかったでしょうか。故障明けだったそうですが見事。

そして、1年中学・栗原選手のラストもポイントですね。17位争いだったのですが、ラスト3㎞は4番目に早いタイム!追いつかれたそう台を突き放し、日体大と日大の2校も交わして15位へ。こういう走りが最終的にシード権の遠因になったような気もします。

・一方、法大・日大・日体らが勿体ないレース

一方、混戦の中順位を落としてしまったチームも結構います。1位と3位でタスキを受けた国士大と中大は力不足感もありましたかね。ただ65分前後ではまとめきったので何とか10位前後にとどまりました。

勿体なかったのは法大・日大・日体大でしょうか。法大は主軸に成長した岡原選手で上位キープを目論んだそうですが、13位へ。想定より1分程悪かったそうです。

もっと厳しかったのが日大・野田選手。序盤から次々に交わされて対応できず想定より2分悪い66分台。元々予定された選手が1週間の入院で代打だったそうですが、その後の日大の粘りを考えると勿体なかった。

意外だったのは日体大・岩室選手の失速。前哨戦繋ぎ区間だったとはいえ大活躍していた選手。思い切って3区に回しましたがプレッシャーでしたでしょうか。特に終盤動かず18位までダウン。このあたり痛かったですかね。


優勝争いは青学大が目論み通りトップに。東洋の独走を今回は阻止と思われる展開。また3位駒大、4位東海とやはり4強が上がってきました。続く5位國學院が大健闘ですね。

6位から18位までは2分半の混戦で、準エース区間でどう動くか。21位山学以降はトップと10分オーバー。繰り上げが15分以内となった中、少し気になる差となりました。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。

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