第95回箱根駅伝2019の各大学のメンバー詳細と
戦力分析、区間オーダー予想を行っています。
身につけた総合力、箱根で最大限発揮へ!
駒 澤 大 学
前回はエースの故障から少しずつ歯車が狂い、9年ぶりにシード権を喪失する結果となってしまいました。最も、その直前の全日本大学駅伝では4位に入るなど地力は高いチーム。箱根予選は圧倒する走りでトップ通過。もし距離が20㎞のままだったら、10時間切り相当のタイムで駆け抜けたのだから早い。チーム10番手が、他予選通過の他校を上回るくらいだった。
全日本大学駅伝は、全体的に短い距離への対応に苦慮する様子は見られたものの、全員が区間一桁、終盤区間にじわじわと順位を上げて、やはり力があるところを見せてきました。多くの選手がハーフ61分~63分前半、基本的には距離が延びる方が良い走りをする選手が多くなっている中、3強の中に割って入る活躍が期待されています。
エントリー選手紹介&独断戦力分析
7点:エース区間、山で貯金が望める選手
6点:エース区間、山で区間上位をとれる選手
片西 景④28分37秒41≪18:全2区5位、予5位、箱1区3位、17:全1区2位、出6区7位、箱9区4位、16:全6区6位≫
5点:エース区間で区間中位以上いける選手
山下一貴③28分31秒89≪18:全8区2位、予13位、箱2区13位、17:全8区7位≫
4点:主要区間で区間上位でいける選手
堀合大輔④29分10秒53≪18:全7区8位、予26位、箱9区2位、17:全6区1位、出4区5位、箱10区6位≫
伊勢翔吾④29分21秒04≪18:全3区9位、予11位、箱10区4位、17:箱7区12位、16:全7区6位≫
中村大聖③29分45秒29≪18:全6区4位、予17位、17:全7区5位≫
加藤 淳②28分36秒59≪18:全1区8位、予19位、17:全5区7位、出1区13位≫
3点:繋ぎの区間で区間上位で走れる選手
白頭徹也④29分14秒33≪18:予33位、箱8区13位≫
中村大成③29分12秒72≪18:全4区8位、予22位≫
伊東颯太②28分34秒91≪18:全5区5位、予21位≫
神戸駿介②30分01秒42≪18:予29位≫
2点:繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手
原嶋 渓③29分47秒66
小原拓未②29分18秒27≪18:予60位、17:出5区7位≫
小島海斗②29分39秒91
1点:繋ぎの区間で耐えられる選手
下 史典④28分56秒24≪18:予23位、箱3区9位、17:全4区7位、出2区3位、箱3区8位、16:全4区4位、出4区2位、15:全5区8位≫
花崎悠紀①5千14分27秒44
0点:これまでの実績だと苦しい?or未知数
大坪桂一郎③30分10秒34≪18:箱5区16位≫
上位10人合計:39点
(参考:30点前後でシード争い、40点以上で優勝争い)
・主力候補続々登場
まずはエース級が2人ですね。4年片西選手は、競り合いでの粘り強さが売りの選手。過去の箱根9区・1区でも好走。トラックよりロード、そして駅伝で強さを発揮する選手ですね。箱根予選では61分台をマーク、苦手なトラックも1万m28分30秒台まで伸ばしてきて、満を持してエース区間に登場となりそうな気配だ。
これに近い力を付けているのは3年山下選手。前回の箱根で代打の2区で走って以降、メキメキと力を付けてきましたね。箱根予選62分半ば、その後の全日本8区で後半素晴らしい走りを見せていて、成長した姿を見せました。彼自身も前回順位を落としたエース区間でのリベンジを狙っています。
そのあとは駅伝経験豊富な4年生と勢いある2年生が続きますね。前回復路9区10区で激しく前を追い上げた堀合・伊勢選手が最終学年。全日本はともに不完全燃焼の走り、最後の箱根での快走を狙います。また、2年はスピードランナーの加藤選手が復活!1万も28分30秒台自信をもって往路登場か。馬力あると言われている伊東選手も希望区間へ登場の可能性高いか。
他にも多くいる。入学時話題になったW”ナカムラタイセイ”は3年になりともに戦力に。中村大聖選手はハーフ62分台をマークしているし、中村大成選手も箱根予選出走後、全日本で駅伝デビュー。ともに箱根での快走を誓う。同じ3年では長い距離鍛えた原嶋選手、前回山登りで力負けした大坪選手もエントリーしています。ここもあがってきた。
また、2年生は他にも出て来ていて、箱根予選で大幅ハーフベストを出した神戸選手も駅伝デビューあと少し。1年時出雲出走した小原選手は、箱根予選12番手でしたが、上尾で62分台でアピール。さらにスピードランナーの小島選手まで62分台はびっくり!なお全日本1区の可能性もあったそうで、彼もスピード区間への登場はあるのか?
その他、前回8区の4年白頭選手もトラック・ハーフ共にベスト更新で最後の箱根を狙います。1年花崎選手も世田谷ハーフの記録が評価され、唯一メンバー入り。どこまで上級生に食いつくか。そして…本来エース候補下選手、不調続く中、走ることができるか。力強い16人のメンバーで平成最後の頂点を目指します。
最終!区間エントリー予想
・片西&山下選手の適材適所はどこ?
駒大は10名以上起用してみたい選手がいますので、本当に迷いますよね。 ある程度ハーフの距離に目途が立っている選手は多いので、どれだけ流れに乗れるか・単独走でもしっかりペースを刻むことができるかが重要になってきますかね。
とにかくポイントは片西・山下選手の両エースをどこに起用するか。勿論、優勝を狙ううえしっかり上位につていく上、どこに起用するのが適切なのか。前回失速している山も考えていく必要があります。さて、どう組めばいいでしょうか。
1区加藤選手…片西選手という手もあるのですが、1区は全日本駅伝でもしっかり前が見える位置で繋いだ2年加藤選手をそのまま起用でいいかな。1万mのスピードもついて、距離が走れるスピードランナーになりました。全日本の経験を生かして、しっかりトップに近い位置で繋いでくれれば。
2区片西選手…その中でエース対決で、競り合いが強い片西選手を起用することができれば、駒大としては一番のいいスタートになれるのではないでしょうか。箱根予選や全日本2区で戦っているメンバーが中心かと思いますが、力強さを再度発揮できれば。タイムとしては68分前半以内はターゲットにできるはずです。
3区山下選手…そしてエース級を投入して畳みかけていきます。前回急遽とはいえ2区を走っている山下選手を他の区間に起用できるのは余裕があると思います。前を追いかけたり単独走もしっかりできる選手です。ここで優勝争い戦線浮上を狙います。62分中盤のタイムが出せれば面白くなってくるかな?
4区伊勢選手…3度目の箱根で初めて往路に回す伊勢選手。長距離には3年生の時にはしっかり対応している選手ですので、満を持して走ってくれればと思います。長い距離での競り合いなら得意で1区候補に挙がったことも。他校の準エース格の選手にもしっかり食いついてくれればと。
5区伊東選手…ここは分からない。勿論、大坪選手も準備しているでしょうが、もう少し走力がある選手が走れればベスト。予選以降姿を見ない選手に絞ろうかと思いましたが、2年伊東選手が希望しているようですね。
前半から突っ込むスタイルなので3区か7区でと思っていたのでびっくり!勢いで山を駆けあがっていけるようなら面白いですね。思い切って起用してみたい。
6区中村大成選手…2年前出走した4年物江選手が外れて、一部騒がれましたが…ただ彼は11月大会に何度も出場していて、本当に6区候補だったのかと??こここそ試合に出場していない選手で考えました。そしてW”ナカムラタイセイ”選手が全日本駅伝最後に試合に出していないのですよね。彼が6区走れれば非常に助かりますがどうでしょうか?
7区中村大聖選手…そして早くから平地で結果を出していた中村大聖選手を7区に。2度全日本大学駅伝に出走し、繋ぎ区間ながら区間上位の好走を見せています。最も、ハーフの方が安定している選手なので、箱根でこそ見たい選手。攻めの7区にして、トップ3争いにもう一泡吹かせることができれば。
8区白頭選手…安定感武器の4年生にここからもう一度登場と行きたいですね。前回8区でデビューするも悪い流れを取り返すことができなかった白頭選手にリベンジしてもらえればと思います。今年はチームの流れも良く来ると思ってますし、充分区間上位の走りができるはずです。4年生の力を見せられればと思います。
9区堀合選手…前回区間2位で懸命に前を追い上げた堀合選手は動かさず9区のまま。今年は箱根予選も全日本駅伝ももう少し積極的にいきれなかった面はありました。成績を残したことがある区間で、もう一度駆け抜けてくれれば。条件が良ければ69分台は狙いたいところですがどうでしょうか。
10区小原選手…最後は2年生で。63分台ながら箱根予選12番手で悔しい思いをした小原選手。その中、1か月後の箱根予選で62分台でリベンジ。さらに関東IC1万mでも9位と安定した走りをしているのですよね。その安定感を買ってアンカーに起用したいです。走りやすい条件とは言え、62分台の選手を置ける選手層は凄いですね。
4年下選手、2年小島選手もオーダーに入れたかったのですが、どうなのかなぁ。下選手はとにかく実績が高いだけに10区あたりでも起用できればと思うのですが、今年の安定感ではきついのかなぁ。小島選手ももう一つ好走がほしかったというのが自分の思うところかなぁ。
全体的には、往路で主導権しっかり逃げ切れそうな選手が出てきています。山はまだ未知数ながらも、復路を走れそうな選手が複数人出て来ていて、今回は上位で走る流れを作れるはずです。全日本では果たせなかった、3強越え、距離が長くなった箱根で果たせれば。11年ぶり総合優勝にどこまで近づけるでしょうか。