第95回箱根駅伝2019の各大学のメンバー詳細と
戦力分析、区間オーダー予想を行っています。
身に付いた駅伝力で5位以内も!
法 政 大 学
確実に駅伝力が身についてきている印象です。前回の箱根駅伝は4区終了時で14位だったものの、山を攻略し6区終了時点で4位、最終的に総合6位に食い込みました。
今季は主力が揃わないうえにブレーキがあった出雲駅伝はともかく、全日本はしっかり巻き返してきました。主力が故障上がり名がらもポイント・ポイントで浮上、終盤の激しいシード権争いも凌いで、全日本では17年ぶりシード権獲得でした。
エントリー選手紹介&独断戦力分析
7点:エース区間、山で貯金が望める選手
青木涼真③29分30秒64≪18:全1区5位、箱5区1位、17:全4区11位、出3区4位、箱8区9位≫
6点:エース区間、山で区間上位をとれる選手
5点:エース区間で区間中位以上いける選手
坂東悠汰④28分44秒87≪18:全6区6位、出1区15位、箱2区14位、17:全2区6位、出1区9位、箱1区9位、16:予23位、箱4区15位≫
佐藤敏也③28分35秒98≪18:全3区8位、箱6区3位、17:全3区2位、箱6区3位≫
4点:主要区間で区間上位でいける選手
大畑和真④29分32秒92≪18:全8区9位、出3区5位、箱8区8位≫
3点:繋ぎの区間で区間上位で走れる選手
土井大輔④29分06秒65≪18:全7区15位、出4区7位、箱1区19位、17:全1区16位、箱4区9位、16:予41位、箱8区18位、15:予123位≫
岡原仁志③29分47秒14≪18:全4区5位、出2区11位、箱7区11位、17:全7区12位、16:予307位≫
2点:繋ぎの区間で区間中位で粘れる選手
坪井 慧③29分48秒33≪18:出5区4位≫
松澤拓弥③29分49秒05≪18:箱4区13位、17:全5区11位≫
1点:繋ぎの区間で耐えられる選手
矢嶋謙悟④29分14秒03≪18:箱10区12位、17:出6区12位相当、16:予104位≫
狩野琢己④29分35秒64≪18:全5区10位≫
鈴木亮平④29分48秒84≪17:全8区15位≫
増田蒼馬③29分42秒88≪18:出6区15位≫
強矢涼太③30分00秒14≪17:出4区DNF、16:予217位≫
0点:これまでの実績だと苦しい?or未知数
田辺佑典②29分55秒19
寺沢 玄②31分10秒66
鎌田航生①30分30秒84≪18:全2区15位、全国5区3位、17:高3区15位≫
上位10人合計:33点
(参考:30点前後でシード争い、40点以上で優勝争い)
・前回の山登り区間賞の選手がいるチーム
箱根はさらに楽しみなチームになってきます。山を制する者は箱根を制すという言葉がありますが、前回の5区6区の合計タイムでは法大がトップ!その2人はまだ残っています。
そのうちの5区青木選手は、今年も山登りを担うことになりそうですかね。3障で鍛えた脚力と持ち前の安定感が最大限に活きます。前回は14位から9人抜きの逆襲でしたが、今年は往路平地に力を注ぎたい。
その平地、まず楽しみなのはエース4年坂東&3年佐藤選手。坂東選手は長身スピードランナーながら長距離も安定しています。前回は故障明けで2区を担い70分で走り切っています。今年は調子悪かったですが、原因が貧血と判明して上がりつつあります。
佐藤選手は2年連続山下りで58分台を出している選手ですが、10000mはチームトップに。平地の走力が各段に上がり、どうやら平地になりそうな感じです。これに長距離ロードで味のある走りをする4年大畑・土井選手あたりが主力格となってきます。特に大畑主将は今季大活躍中ですね。
また3年生は選手層が厚くなっていますね。繋ぎ区間でしっかり走っている岡原・坪井選手はポイント区間になるかもしれません。松澤・増田選手も駅伝は経験していますし生かせるか。過去苦い経験のある強矢選手も上尾で滑り込んで来ています。彼も出走の可能性はあるでしょうか。
その他は駅伝経験のある4年生もいますね。矢嶋・狩野・鈴木選手は復路をしっかり担える力はあります。他ロード強い1年鎌田選手、2年生は田辺選手と意外なエントリー寺沢選手は特殊区間のバックアップでしょうか。16人とも走れる厚い専修層となっています。
最終!区間エントリー予想
1区坂東悠汰④
2区大畑和真④
3区佐藤敏也③
4区土井大輔④
5区青木涼真③
6区坪井 慧③
7区岡原仁志③
8区狩野琢己④
9区松澤拓弥③
10区矢嶋謙悟④
それぞれの理由になります。
・貯金を作って青木選手に渡せるか!?
とにかく、5区青木選手がいるからには往路勝負したいのですよね。前回は14位でタスキを受けていますが、最低でも10位以内、もしくはもっと上位でタスキを渡したい。その中で往路に全投入するか、復路に主力を一人残すか。
きわどい戦略になりますが、とりあえず往路に全力投球した場合のオーダーを考えてみました。これはこれで往路メンバーにプレッシャーがかかる心配がありますが、6区7区もある程度目途が立ちそうなので、そちらで予想します。
1区坂東選手…エースいきなり投入。前回2区出走していますが、ロード型の他の選手にいい位置で渡したいので、そうなったらインカレ入賞するスピードがある彼が適任だと思います。貧血は治れば、急激に調子が上がる事もあるので、今度こそ2区での快走も見たいのですが、作戦面でここに。
2区大畑選手…そのロード型の選手は大畑選手。出雲は3区、全日本は8区でいずれも区間一桁順位。スピードでは他校の主力選手に劣りますが、前回箱根8区好走。権太坂以降からの粘りに期待できます。出入りの激しい中、しっかりまとめられると思います。
3区佐藤選手…ここが一つ大きな攻めるポイントですね。山下りの選手を平地に降ろして勝負に出ます。本人は暑さとラストはあまり得意ではないということなので、下りがあるここかなぁと。絶好調なら距離適性もあるので2区も面白いですが、流れを手繰り寄せられそうなこの区間で。
4区土井選手…2年前に区間一桁で走っているのですよね。長距離ロード、スピードよりタフな区間で力を発揮できる選手だと思います。2年前より力がついているところ、タイムと区間順位で見せてほしいです。
5区青木選手…さて、この4区間でどの位置に付けることができるでしょうか。山登りのエースに託します。前回はそこまで準備していない中で71分台のタイム。2度目の山登りはきついともいわれますが、アップした走力と粘りの走りで法大旋風再びと行きたいです。
6区坪井選手…昨年から山下りの控えと言われ続けていた男が、今大会ついに山下りデビューとなりそうです。大学駅伝は出雲で出走し5区4位。堂々他校と渡り合いました。自信をもって走りそう。59分台は目安になりそうです。
7区岡原選手…基本的にここが最後の攻める区間。シード権は勿論、目標の5位以内にはここで入りたいですね。岡原選手は前回も7区、3位の選手を視界にとらえながらも終盤離された悔しさがあります。しっかりチームを押し上げたいですね。
ここからは法大があまり記録会に出ていない関係で、非常に予想が難しいですが、ひとまず実績で選びます。
8区狩野選手…4年生、全日本でついに大学駅伝デビューを果たし、しっかり繋ぎの役割を果たしました。終盤の登りは分かりませんが、4年間培ったものを出してくれればと。ちなみに1年鎌田選手も少し考えました。
9区松澤選手…前回準エース区間の4区を走っているのですよね。区間二けたでしたが当時の実績では戦えたと思います。ここまで走っていませんが、状態が上がっていれば、しっかり任せられると思います。
10区矢嶋選手…前回も10区を走っている矢嶋選手がまずは第一候補になるでしょうかね。今期は故障などで苦しんでいますが、世田谷ハーフで復調気配。合わせてくれればと思います。他、鈴木選手や3年生の選手もありえますかね。
あとは主力選手を復路に残すとすると、土井選手を7区か9区に置く形ですかね。また往路には岡原選手。7区の裏の4区に入れるか、1区で踏ん張ってもらい、2区坂東3区佐藤4区大畑選手とどんどん上げていく作戦もありそうですかね。
ここ3年坪井監督の育成・そして当日の戦略がしっかりハマっていますが、どういう戦略で山を戦っていかれるか。前回の6位よりも上の順位で3年連続シード権獲得といきたいですね。