関東地区大学の前半戦を振り返り、秋シーズンの展望をします。
まずは、3強と目される所を行っています。
往路優勝メンバーが更なる進化!
東 洋 大 学
春シーズン振り返り
~主な主要大会~
【日本選手権】
10000m
4位西山和弥②28分35秒72
8位相澤 晃③28分45秒93
3000m障害
8位小室 翼③8分55秒54
日本最高峰の舞台に3選手の長距離選手が出場して、3選手とも入賞圏内に付けたのはとても凄い事ですよね。20㎞ロードのイメージが色濃い東洋大ですが、トラックで日本学生の域を超えた活躍をしています。
とりわけ注目を集めたのは2年の西山選手で、優勝争いが目の前で繰り広げられる位置に最後まで付けて4位。そこでの悔しがり方が印象に残っています。また、相澤選手も混戦の中、8位入賞。3000m障害では小室選手が8位入賞へ。鉄紺のユニフォームが輝きました。
日本人学生5人派遣される世界大学クロカンには、東洋大の学生ランナーが3選手選ばれていたのですよね。大活躍を見せたのが渡邉選手でトップ争いを演じた上での4位。非常に価値がありますね。4月は本当に絶好調でした。西山・今西選手もしっかり走り切っている感じでしょうかね。
関東ICは、1500mは中村駆選手が惜しくも入賞を逃しましたが、10000mがやりましたね。西山選手が終盤まで上位3人の争いに食いつく走りで4位入賞!事前に28分17秒を出していた相澤選手も7位に入りました。ルーキー鈴木選手もよくやりましたね。3000m障害では小室選手が力あるところを見せました。2位は素晴らしいですよね。タイムもレベルが高いです。
意外だったのは得意のハーフで入賞者が出なかったこと。最も、山本・吉川選手のエース級の選手が故障明けでは仕方なかったか。小笹選手が外してしまったのがちょっと想定外だったかなぁ?
5000mは再び相澤・西山選手が活躍。今度は相澤選手が5位で西山選手が8位で。2人でW入賞は中々できないですよね。ここでの経験が日本選手権で繋がったかもです。事前に13分43秒のタイムを出していた渡邊選手が届きませんでしたが、アベレージが上がって来た印象です。
~今季前半戦ランキングまとめ~
5000m
相澤 晃③13分40秒98 7/7
渡邉奏太③13分43秒71 4/22
西山和弥②13分46秒95 7/7
福井勇仁③14分25秒34 4/29
中村拳梧④14分27秒87 4/7
蝦夷森章太①14分29秒59 4/29
鈴木宗孝①14分30秒12 4/7
小室 翼③14分32秒67 7/14
10000m
相澤 晃③28分17秒81 4/21
西山和弥②28分35秒72 6/22
吉川洋次②29分04秒07 7/15
小笹 椋④29分13秒81 7/15
鈴木宗孝①29分17秒89 4/29
浅井峻雅②29分35秒80 4/29
今西駿介③29分43秒11 4/29
田上 健②29分45秒56 4/29
土壁和希③30分08秒17 4/29
定方 駿③30分11秒43 4/29
ハーフ
中村拳梧④63分17秒 5/13
定方 駿③65分17秒 4/22
浅井峻雅②65分32秒 5/13
山本修二④65分36秒 5/27
吉川洋次②65分53秒 5/27
昨年度の駅伝シーズンで一気に名を挙げた相澤・西山選手がそのまま順調に成長してきていますよね。関東IC、日本選手権で高レベルの戦いを見せた後、ホクレン5000mで共に13分40秒台のベストを出しています。この2人の攻撃力は駅伝で脅威になりそうです。
その5000mの記録上では渡邉選手がほぼ並んでいますね。持ち前の爆発力が駅伝でも見れるでしょうか?また、山下りから息を吹き返した今西選手も走る機会があれば面白い存在です。
あとは記録上離れていますが、山本・吉川選手があまり試合に出れなかった面が大きいでしょうかね。調子が上がればロードで非常に頼れる選手です。どこのエース区間に入ってくるか。また、20㎞超えロードで光りそうなのは小笹選手の他、中村拳選手がいますね。5月仙台国際ハーフでの63分17秒はびっくりです。復路終盤の有力候補にあがっています。
話題になったルーキー鈴木選手はさっそくメンバーに入ってくるでしょうかね。地方から発掘してきた選手が、1年目から優勝候補の東洋大で花開くでしょうか。他には浅井選手が少しずつアベレージが上がってきていて、いい味を出す選手になってきそう。
このほか、長い距離得意な定方選手やスピードのある中村駆・大澤選手、アップダウンいける野口・田中選手など、まだ伸びしろが残っている選手が数多くいます。秋になって台頭してくるのは誰になるでしょうか?
秋シーズンに向けて
優勝候補に挙がるチームは、20人選ぶのでも大変ですね。結果を見ていると、全体的に3年生と2年生が激戦になっている感じがします。まず16人というところで非常に悩みそうです。このメンバー以外に、3年生はハーフ63分台持っている中尾選手や、2年生では高校時代の実績が高い大森・飯島選手がいるのですよね。彼らが持っているポテンシャルを発揮すると、更に強力な駒が増えてきます。
前半戦を見てのオーダー予想
昨シーズンは三大駅伝ともにトップへ突進していった東洋大、卒業生も少ないので、更に攻める選手の強さが増しているのですよね。そして一度トップに立ってしまうと、一気にハイペースでロードを突っ切る時があります。昨シーズンは選手層が薄かったですが、今年はさてどうでしょう。
王座奪還へ『ポイント』:総合優勝へ、5区山本選手での大逃げ
いきなり箱根のみの話になってしまいますが、いかに青学大を突き放すか。とにかく6区で終了段階で前に行かれないようにしたい。そうしないと総合力的に厳しい。6区選手が59分を切る力を付けるのは勿論ですが、往路優勝した上で今年よりも貯金がほしい。
そうなると山本選手に5区登れるようなオーダーになってほしいところ。粘る区間ではなく攻める区間に。更にライバルが例年仕掛ける3区が手薄になるので西山選手が飛び道具としてここに。すると1区が空く。5000mのスピードがある渡邊選手が1区担えればいけるかな?全員が絶好調なら試してほしいと感じる。
エースの数からいくと出雲と全日本も面白いですよね。特に出雲は1区と3区に好調の西山or相澤選手を持ってくることができれば、いきなり主導権を担え、更に勢いを加速する事が可能で、もしかすると出雲が一番優勝の可能性あるのか?と思ったり…。やはり三大駅伝共にトップを奪ってくる場面は少なからずありそうで、王者奪還の道も拓けてきそうです!