ラストです
第50回全日本大学駅伝関東予選2018の組エントリー予想を行っています。
続いて、ボーダーとは差はあるがスピード得意の2校、番狂わせは!?筑波大・亜細亜大となります。
筑波大学
昨年は大学院生と力を合わせて13年ぶりの全日本予選出場、復活の狼煙を確実に上げた。今年は全日本予選ボーダーにやや余裕がある中で参加。箱根常連校と戦う場面を増やすのは最低限の目標のはずだ。
エースは2年の相馬選手。昨年はルーキーながら全日本予選締切前日に1万29分台を記録。その後はロードのポテンシャルの高さを発揮し、学生連合の出走メンバーに選ばれていた。今年も楽しみだ。2年生は成長中の選手が多く、西・児玉選手らもトラックのタイムを伸ばしていて、今後の筑波大を背負う学年になりそう。
続くのは院生の選手か。才記・吉成選手は昨年の全日本予選本番で自己ベストを出したキーになる選手たち。その仕上がりに注目だ。また、5000mでタイムを伸ばした藤田選手、1500m好調の相澤選手、3000m障害が得意な川瀬選手、4年間の積み上げがある村上選手らが伸びてきている。
あとは本来ならエース級の3年池田・金丸選手がどうか。池田選手は膝の故障で関東ICを回避したが、試合復帰はしている。持ち前の集中力でどこまで戻せるか。金丸選手は1年時の勢いとまではいかなくても、2年ぶり出場の関東ICハーフでは粘りの走りを見せた。彼らの状態があがれば面白くなる。
ただ、全体的に関東ICは沈没。どちらかというとトラック型の選手が多いだけにここである程度の手ごたえを得て、全日本予選に臨みたかったでしょうが…。勢いという面をどこまで取り戻せるか。
ひとまず、関東ICで結果が出なかった理由は判明していて、疲労抜きという面がうまくいっていなかったそうで。質の高い練習はある程度こなしている中、そのあたりのアプローチで、どこまで切れ味が出せるようになるか。選手によって状態が変わりそうで予想難しいですが、ある程度の実績などから考えて観たい。
その中で4組の相馬選手は動かないでしょう。1万以上の距離では彼が筑波大のエースです。状態が上がれば中位あたりの流れには乗るポテンシャルはあると感じます。どこまでいけるか。相方はいろいろ考えられる。昨年4組で29分13秒を出した才記選手や池田選手が入れれば最高、ひとまずは4年村上選手を抜擢予想です。1500mのスピードがあるのと、5月1万mで暑くて速いペースになった中、崩れず走っていた選手です。4年間の力でしっかり走れるかなと。
3組は先の才記選手で予想。学部生時代にトラックでぐっとベストを縮めていて得意なイメージがあります。順当なら上位の組に入ってくると思われます。もう一人は非常に迷った中、復調気配のある3年金丸選手にしてみます。ロードで化けるタイプなのですが、1年時の春先に1万mも29分台で走っている選手なんですよね。持ち前のスタミナで粘りたい。
そして2組に回復が待たれる主力を配置、池田選手は走力高いですが、春先に故障して関東ICは欠場。試合復帰はしてどこまで仕上がるか。集中力はある選手、負担の少ない組にして上位を狙わせたい。院生の吉成も主要大会の経験は豊富、安定した走力でこちらも上位を伺えるか。
1組はこれから主力になってほしい選手で。西選手は成長株の選手で、今季初めて29分台を記録。絶好調と思われましたが、関東ICは調整不良で沈没。1組で戦えるところまでは何とかあがりたい。もう一人は5000mで14分10秒台の記録を持つ藤田選手が候補。持ち前のスピードを生かせる展開になればいいなと思います。
あとはハーフ出場の児玉選手、3障決勝まであと一歩だった川瀬選手、1500mでぐっと伸びた相沢選手と代えの選手が複数いて少しずつ選手層が厚くなっているのは前進していますね。5月末の絶不調からどこまで上がるか。トラック型が多い筑波大、昨年は本番で大幅自己ベスト選手が複数いた。調整さえあえば侮れないチームなのは確か。18番目からのどんでん返しはあるのか!?
亜細亜大学
昨年の全日本予選は3年連続最下位、その後の箱根予選では20位にまで後退。年々戦力的に厳しくなってきていた亜大が今年は調子がいい。
まず主力選手たちが関東ICで健闘。4年米井選手が記録会で大幅にベストを出すと1万m・ハーフどちらにも出場し、いずれも入賞が見える位置でゴール。今年の箱根で関東学生連合にて出走した田崎選手が、5000mのスピードがついてきて、関東ICでも粘っていた。まずはこの2人が主力。2人上位と戦える可能性のある選手がいるのは例年と違う。
これに今季初めて29分台を記録した伸び盛りの森木選手、3障で2年連続入賞している古川選手、3障やハーフを器用にこなす上土井選手あたりまでが主力と言えるでしょうか。それぞれの得意分野で健闘している。1万への対応がそれぞれできればエースの周囲を固めることが出来る。これに春先は好調だった梅本選手が再度浮上できれば面白くなってくる。
中堅層が一部エントリーできなかったため、選手層が薄くなっていますが、今年1万30分半ばで走っている横田選手に、一度ハーフを65分台で走ったことのある西村選手の4年生が続く存在でしょうか。あとは大量4人エントリーとなった1年生から出走する選手が出てくるかもしれない。
ここ数年からするとメンバーが揃っている中での参戦となりそう。まずは状態を見極めて組起用、そして最下位からの脱却し中堅チームを食っていきたい。
4組は米井・田崎選手で満を持してエントリーするのではないでしょうか。米井選手は1万m大幅ベストを出していこう他校のエースとしっかり戦えるようになっている。田崎選手も5000mを中心に良い状態をキープ、関東ICと2週間前の日本学生個人選手権でも健闘している。昨年はこの組が非常に記録が出やすい条件だったにも関わらず2人とも31分オーバー。今回は2人とも30分以内は十分可能となっているだけでもかなり違うはずだ。
その手前の3組も踏ん張りたい。まず抜擢したいのが森木選手。トラックを中心にどんどん伸びてきている選手、ここで他校の主力と戦う経験をちょうどさせたいと思っていたところ。是非とも3組で頑張ってほしい。相方は迷ったが、上土井選手で。焼津ハーフで粘る反面、3障でも9分を切るくらいの走力がある選手、1万mでもなんとか粘れるか。1組に回す余裕があれば1組に回したい選手だ。
2組には3障が得意分野の古川選手がまず候補か。昨年はエースの故障があったとはいえ、4組に回らざるを得ない選手層でしたが、少し余裕があると思う。中位との差を抑えたい。もう一人は、4年目になって自己ベストでチーム上位に追い付きつつある横田選手。その勢いで抜擢は充分ありそうだ。
1組は調子のよい選手としか言えないかなぁ。梅本選手が状態があがってきていればここの組に置きたいがどうか。ひとまずは記録会で1万mをしっかり走っている1年生の竹井・河村選手あたりはどちらか起用がありそうな気がしますがどうでしょうか?もし1年生からこの舞台を踏めれば貴重な経験となるはず。懸命に食らいついてほしい。
佐藤監督4年目になって、ようやくあがってきています。過去3年間の蓄積されたデータから、よりよいものが選別されるようになってきたと言っていいのでしょう。箱根予選は厳しい結果でしたが、予選14位あたりまでのチームとは大きな走力差があるとは思えない。しっかりと他校の選手に食いついていきたい。