第97回関東インカレ2018【1部長距離・大学別見どころ解説その1(東洋大・東海大・早大・法大・順大)】

参照サイト:wiki(相模原麻溝公園競技場)

さて、関東ICが始まるまでの間に、各大学のエントリーを再確認するとともに

展望していきたいと思います。

東洋大学 前回:4位18点

1500m:大澤 駿②3分52秒86 中村 駆③3分47秒90
10000m:相澤 晃③28分17秒81 西山和弥②28分44秒88 鈴木宗孝①29分17秒89
3000m障害:小室 翼③8分48秒52 小田太賀②9分08秒30
ハーフ:山本修二④62分56秒 吉川洋次②63分48秒 小笹 椋④64分14
5000m:渡邉奏太③13分43秒71 相澤 晃③13分48秒73 西山和弥②13分51秒58

まずは、各大学エースを投入してくる5000mと10000mが注目ですかね。この2種目が注目になっている=強豪校と言っていいと思いますが、やはり楽しみですね。

両種目ともにエントリーしている西山・相澤選手は箱根1区2区で飛び出した2人だ。最近は、西山選手は世界クロカンで経験を積み、相澤選手は兵庫リレカで1万m日本選手権の標準を切って来た。順当なら入賞圏内に入ってきそうです。

また、5000m3人目は最近絶好調の渡邊選手。ベスト記録はエース2人を上回る。非常に難しい種目でトリプル入賞が狙えるかもしれないそんな陣容だ。 続いて、得点が期待できるのが3000m障害だ。昨年も入賞している小室選手がしっかりと控えていて今年もやってくれそうな気配だ。最近全体のレベルが上がって来た1500mは、長い距離でもしっかり走れる中村・大澤選手がエントリー、何とか決勝へコマを進めたい。

さて、注目はハーフマラソン。小笹選手は順当だが、2月に故障した山本選手、丸亀ハーフ以来大会に出場していない吉川選手がエントリー。状態が良ければもちろん表彰台候補なのだが果たして??他、無名の新人でいきなり1万m29分19秒をマークした鈴木選手がどれだけ食らいつけるかも気になるポイントになりそうだ。

東海大学 前回:1位36点

1500m:館澤亨次③3分41秒82 塩澤稀夕②3分44秒63 木村理来③3分42秒20
10000m:鬼塚翔太③28分17秒52 小松陽平③28分35秒63 松尾淳之介③28分50秒94
3000m障害:足立直哉④9分03秒34阪口竜平③8分37秒64/ 三上嵩斗④8分44秒34
ハーフ:湊谷春紀④62分52秒 湯澤 舜④63分07秒西田壮志②63分36秒
5000m: 關 颯人③13分35秒81 鬼塚翔太③13分38秒58 阪口竜平③13分41秒09

昨年の長距離5種目得点でトップだった東海大は今季も多くの得点が見込めそうですねぇ。スピード重視の東海大としては、まずは1500mと5000mで得点を重ねていきたいところ。

1500mは前年度優勝した館澤選手が室内1マイルで活躍するなど今年も健在。最近、惜しいところで優勝を逃しているものの、やはり頂点付近にはくるか。木村選手も表彰台に上がる可能性のある実力者でまずはこの2人で大量得点しそう。塩澤選手も怪我からの回復が良ければ面白い。

5000mは關・鬼塚・阪口選手と東海大自慢のスピードスターを集結!特に注目は關選手か。3人の中で唯一1種目エントリーで5000mで力を爆発させそう。安定感も増してきつつある。

鬼塚・阪口選手はここ最近はやや大人しめですが、2種目エントリーは状態上向きとみるべきだろうか。鬼塚選手は10000mでは兵庫リレカでの靴擦れのリベンジをしたいところ、阪口選手は3障の数はこなしていないですが、センスで表彰台をかっさらうことができれば面白い

ハーフマラソンは箱根に向けて大事だが、日本学生・新潟・焼津ハーフなどここ最近の大会でしっかり上位に食い込んでいる湊谷・湯澤・西田選手が入った。経験豊富なだけに複数人が入賞圏内に入ってきてもおかしくはない。同じく長い距離型では松尾選手が今年も10000mへ、2年連続入賞なるか。

他では小松選手が10000mにエントリーされたのが注目。これまで1万m28分35秒を出すも箱根エントリーから外れるなど、苦汁をなめていたが爆発したい。3000m障害の足立選手も4年間積み上げた力を見せてほしいところだ。

長距離5部門での優勝争いはひとまずこの2校で行われますかね?

早稲田大学 前回10位8点

1500m:飯島陸斗③3分45秒30 半澤黎斗①3分44秒57 齋藤雅英③3分49秒82
10000m:太田智樹③28分56秒32 永山博基④28分57秒70
3000m障害:岡田 望④9分09秒83 / 吉田 匠②8分51秒66 大木皓太③8分58秒23
ハーフ:清水歓太④63分08秒 遠藤宏夢③65分10秒 真柄光佑③65分25秒
5000m:中谷雄飛①13分47秒22 太田智樹③14分00秒23 千明龍之佑①14分03秒27

前回はやや苦戦気味だった早大はどれだけ得点を積み上げることができるか。これといって稼げそうという種目はないのですが、5種目ともチャンスは十分にあるという印象です。

今やエースとなった太田選手は花形の5000m&10000mにWエントリー。元々ヨーイドンのレースが得意な選手ですが、春のレースでは中盤からレースの主導権を握る姿があり、進化を続けている。昨年9位に入っている10000mは充分に入賞圏内に入る力があり、5000mもチャンスはあるだろう。

その5000mは期待のスーパールーキーが2人エントリー。特に中谷選手は1年生ながら面白い存在。高校時代から高いレベルで安定している。入学直後に重要なレースが続いたため、疲れがやや心配ではあるものの、5000m一本に絞ってどういうレースになるか?

短い種目もチャンスがある。特に3障は複数入賞が期待でき、昨年入賞した大木選手は箱根を走って更にパワーアップしているでしょうし、吉田選手は昨年のリベンジを狙う。4年の力で岡田選手もいけるかどうか?1500mは簡単ではないですが、著しく力をつけた飯島選手はワンチャンスありか。状態が良ければ半澤選手もチャンスだがどうだろうか。

また、関東IC早大のお家芸ともいえるハーフには、主将の清水選手がエントリー。箱根9区区間賞後は決して状態は良くないが、ここは何とか入賞を手繰り寄せたい。また、真柄選手がいよいよ成長中で、大穴入賞候補と言える。しっかり加点したい。

法政大学 前回3位18点

1500m: 久納 碧①3分45秒69 守角 隼①3分51秒91
10000m:坂東悠汰④28分44秒87 佐々木虎一朗③29分43秒14
3000m障害:人見昂誠①8分52秒14 /青木涼真③8分46秒75 田辺佑典②9分01秒30
ハーフ:佐藤敏也③62分56秒 大畑和真④63分56秒 土井大輔④64分03秒
5000m:坂東悠汰④13分47秒26 岡原仁志③14分17秒00

前回大きく躍進した法大は、今年もその加点した選手が同種目にエントリー、更に他の種目も得点できそうな勢いだ。

前回、5000mと10000mでW入賞、しかも5000mでは表彰台にあがったエース坂東選手は最終学年に。数々の主要大会で一度も外すことなく走り切っており、やはり今年も上位有力選手だ。持ち前のスピードに磨きがかかっているかどうか。

そして3障で法大史上歴史的優勝を果たした青木選手は”山男”の称号をしょって、大きくなって戻ってきた。彼も主要大会で強い選手。法大のここ数年の上昇はこういう選手の出現によるものだろうか。3障も激戦ですが、少なくとも表彰台は確保する勢いはあるとみる。

更にハーフに満を持して佐藤選手がエントリー。山下りだけでなく、各方面で実力をつけてきている佐藤選手。得意の長い距離で稼いでくれそうか。土井選手も状態が上がってこれば面白いところ。

他に目を転じるとルーキーが面白い。3障の人見選手は、入学直後の六大学対抗でも活躍。関東ICでも十分入賞候補だ。1500mは久納選手が兵庫リレカから更に調子を上げて入れば、ダークホース的な存在になれそうだ。

順天堂大学 前回5位18点

1500m: 前田智広②3分50秒99 野口雄大②3分45秒96 原田凌輔①3分50秒70
10000m:塩尻和也④27分47秒87 野田一輝③28分52秒39 橋本龍一③28分59秒32
3000m障害:笹谷亮太①8分59秒13 /森下舜也②9分04秒42續木悠也④9分04秒23
ハーフ:難波皓平③62分52秒 鈴木雄人③64分21秒 山田 攻④66分08秒
5000m:塩尻和也④13分33秒14 清水颯大②14分03秒84 野口雄大②14分06秒01

巻き返しの年としたい順大ですが、まずは関東ICでも存在感を出していきたい。ついに最終学年となった大エース塩尻選手は、昨年と同じく5000mと10000mにエントリーしてきた。留学生に積極的についていってしっかり上位となりましたが、今年はどういうレースをしてくるでしょうか。他大の勢いのある若手を抑えることができれば、大きく得点が獲れるでしょうか。

さて、その塩尻選手に大きな負担をかけさせないようにするのが、今年の順大の課題でしょう。エース候補と言える選手は出てきている。3年となる野田・橋本選手が箱根を起点に成長、春先に1万28分台を出したのはびっくり!いったん仕上げて、もう一度関東ICに合わせてどうなるか。入賞は簡単ではないですが、まずはしっかり他校のエースと戦う姿を見たいところ。

次にチャンスがあるのは1500mでしょうか。2年となる野口選手は、昨年関東ICはうまくいかなかったものの、日本ICで成長した姿を見せた。今年は関東ICでも十分に入賞する力がついていると思われます。

あとは主力候補で足踏みしている選手がどうか。5000mの清水選手は、まずは昨年以上を狙いたいか。長い距離で好走もあった難波選手もハーフで久々に粘りの走りを見せられるかどうか。そのハーフは山田功選手にも入賞のチャンスはあるかもしれないか。とにかく総合力をつける起点の大会になればと思ってます。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。

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