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【駒澤大学】2018-2019大学駅伝シーズンの展望~苦しんだ常勝軍団、一年で返り咲きへ

続いて、

中盤区間の小ブレーキの連続で、9年間守っていたシード権を喪失してしまったチームです。

駒澤大学

卒業生特集

※関東ICは4年間2部

 工藤有生④(1万:28分23秒85) 進路:コニカミノルタ
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年 4区2位 5区2位        
2年 2区4位 2区2位 3区4位   1万2位  ユニバハーフ代表 
3年 2区6位 1区3位 3区4位      
4年 7区14位 2区4位 3区7位   5千8位、1万10位 ユニバハーフ2位

彼がエースに成長したからこそ、駒大が上位をキープし続けましたよね。高校は名門世羅高校でしたがレギュラーになれず無名に近い存在。全日本5区の区間エントリーさえも当て馬かと思ってしまったくらい…。それが区間2位の快走を見せ、箱根4区でもしっかりとトップ疾走。まさにシンデレラボーイでした。

2年時は、春は関東IC1万2位、夏にはユニバハーフ代表になるほど成長。満を持してエース区間へ登場することに。最初の出雲こそもたついたものの、全日本で快走、箱根2区でも後ろから追い上げる走りを見せ、駒大のエースとして大車輪の活躍でした。

そんな中、少しずつ陰りが見え始めたのが3年生になってからかな…。報道からすると、少しずつ”ヌケヌケ病”になるものが出始めていた頃なのかもしれません。それでも箱根には合わせてきて2区でトップ争いを演じます。

4年時も、勢い在る走りは見られないものの、連続出場したユニバハーフで2位表彰台、出雲と全日本も過去好走区間で何とか粘っていました。ただ、12月に入り、”ヌケヌケ病”が悪化。エース区間回避し繋ぎに回りましたが、5㎞あたりから本当に厳しい走りに…。それでも順位を落とさず区間14位で走り切ったのは、4年生のとしての責任感だけだったと思います。じっくりと症状に向き合って、再起してほしい選手です。

 高本真樹④(1万:29分11秒68) 進路:SUBARU
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年 補欠 補欠 補欠   5千  
2年 4区9位 7区9位 エントリー       
3年 補欠 補欠 2区6位   ハーフ12位  
4年 4区5位 補欠  エントリー       

そしてこの世代で主将を務めたのは高本選手でしたが、調べていて驚きました。なんと三大駅伝すべてエントリーしていました!工藤選手でも1年時の出雲はエントリーしていません。しかも、出走したのが僅か4回というのは、かなり珍しいのでは??なお、1年時の関東ICにも出場しているので、早い段階で主力候補として期待されていました。

ただ、そこからでしたよね。2年時に大学駅伝デビューするも、優勝争いをするチームの中、繋ぎ区間で区間9位と役目を果たせず、ブレイク予感があった3年時の出雲でも2区区間6位でその後は補欠に。4年時も苦戦しました。しかし、最後の箱根に準エース区間の4区。ちょっとびっくりしましたが、区間5位と好走で順位アップ。ようやく期待された走りができ、監督車に頭を下げていたのが印象的でしたね(練習用ユニだったのはご愛敬)。SUBARUで開花へ…。

 中西亮貴④(1万:29分03秒27) 進路:トーエネック
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年            
2年            
3年 補欠 5区8位 補欠       
4年 6区14位   エントリー      

3年時にトラックで主力とほとんど変わらないスピードを見せ、全日本で大学駅伝デビュー。区間8位と流れを引き継ぐ走りとはなりましたかね。

そのあとはあともう少しで選ばれない状態が続きましたが、箱根直前12月の1万mで29分03秒でメンバーに滑り込むと箱根6区出走。好走といかなかったのが悔しいところでしょうか。トーエネックで持っているスピードが更に出ればいいですね。

 紺野凌矢④(1万:29分38秒62) 進路:警視庁
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年            
2年 補欠 補欠        
3年 補欠 3区12位        
4年 補欠          

駅伝で何度か補欠に名前が入りましたが、出走は3年時の全日本一度のみ。ここでは区間12位と流れを切ってしまいましたかね…。あとは2年時の箱根で5区エントリー(当日変更)で山登り候補とずっと言われ続けていましたが、出走はならず。大八木監督が配置を間違えた…というのは彼のことかともいわれましたがはてはて…。NY駅伝に執念を見せる警視庁で力になってほしい

 藤木悠太④(1万m:29分11秒55) 進路:トヨタ紡織
学年 箱根 全日本 出雲 予選(箱/全) 関東IC 他主要大会
1年            
2年            
3年   エントリー エントリー   5千10位   
4年       ハーフ  

3年生に関東IC5千に出場。ここで10位の成績を残してファンを驚かせましたよね。その勢いで出雲・全日本でエントリーするも出走ならず。ここで掴めなかったのが痛かったのかなぁ。4年時12月の日体大1万mで29分11秒のベストを出すも16人に入れませんでした。トヨタ紡織で駅伝出場を果たしたい。

その他

川戸拓海④…1万29分14秒97
板橋賢吾④…1万29分30秒84
昆  充④…half64分40秒

でした。川戸選手は3年時の秋、板橋選手は4年時の春に勢いがありましたが、エントリーまではいきませんでした。

新チームの戦力分析

【在校生1万mチームトップ10】
下 史典③28分56秒2418:箱3区9位、17:全4区7位、出2区3位、箱3区8位、16:全4区4位、出4区2位、15:全5区8位≫
佐々木聖和②29分02秒63
中村大成②29分12秒72
白頭徹也③29分19秒62≪18:箱8区13位≫
小原拓未①29分27秒32≪17:出5区7位≫
片西 景③29分30秒73≪18:箱1区3位、17:全1区2位、出6区7位、箱9区4位、16:全6区6位≫
若林大輝①29分48秒21
加藤 淳①29分48秒87≪17:全5区7位、出1区13位≫
中村大聖②29分53秒08≪17:全7区5位≫
伊東颯太①30分16秒23

在校生1万m上位10人平均:21位29分31秒5
【その他、有力選手】
伊勢翔吾③half63分10秒≪18:箱10区4位、17:箱7区12位、16:全7区6位≫
山下一貴②half63分13秒18:箱2区13位、17:全8区7位≫
堀合大輔③half63分32秒≪18:箱9区2位、17:全6区1位、出4区5位、箱10区6位≫
神戸駿介①half64分43秒
小島海斗①half65分08秒
大坪桂一郎②half65分55秒≪18:箱5区16位≫
物江雄利③5千13分54秒38≪17:全3区6位、箱6区18位≫

【新入生】
花崎悠紀14分28秒88≪18:全国5区28位、17:IH競歩出場≫

大西峻平14分30秒64≪16:高7区38位≫
久綱一輝14分33秒53≪18:全国4区22位≫
井内拓慎14分36秒55
佃 康平14分39秒66≪17:高3区17位≫
新入生上位5人平均:15位14分33秒8

伊藤聡汰14分44秒89≪17:高7区8位≫

【今から考える大学駅伝オーダー】
全日本:下-片西-物江-山下-加藤-小原-伊勢-堀合
箱根:伊勢-片西-下-堀合-山下  物江-神戸-小原-中村大聖-白頭

箱根は苦しい駅伝でしたね。さすがまとめてきた選手もいましたが、山を含め5区間で区間二けたを出してしまってはシード権取れなくてもおかしくはないですよね…。そんな中、1年で復帰を目指す駒大ですが、4年生に強さがついているランナーが多いのが魅力ですね。

片西選手は丸亀ハーフ61分台で立派にエースと言っていい成績、終盤の9区10区で威力を発揮した堀合・伊勢選手も他校の主力とやりあえそう。これにスピードが魅力の下・物江選手が加わってくれば、箱根予選の中ではかなり強いでしょうし、シードを持っている全日本や箱根本戦での戦いは楽しみになってきます。

新3年生でも急成長してきた山下選手に全日本でしっかり走った中村大聖選手、佐々木選手もロード対応してきていますね。新2年は駅伝デビューしている加藤・小原選手が足踏みしている間に、神戸・伊東選手らが長距離ロードに対応しつつあります。駒としては10人以上揃っています。

しっかり突破して本選戦いたいですね。そのために、突破してからの話になりますが、山も少しは考えたいところ。特に6区がここ数年うまく言っていないのが気がかりだったり…。とにかく、スカウトが影響を受け始めています。競歩もしながらの全国駅伝で戦った花崎選手が少し気にりますが、あとは戦力になるのに時間がかかると思います。まずは今いるメンバーでしっかり上位戦線に戻るのが大事になりそうです。

hakonankit

箱根駅伝の魅力に3歳の頃から取りつかれ、今や全日本大学駅伝や出雲駅伝を含めた大学駅伝、その予選会。大学長距離界がとても大好きな人間です。ブログでは10年以上にわたり、追いかけています。